子犬のシャンプー…いつからする?
トイプードルを迎えると、「シャンプーっていつから始めたらいい?」「自宅でもできるのかな?」とトイプードルの体のお手入れについて心配になるのではないでしょうか。
◆シャンプーの役割について認識する
まずは、子犬にとっての「シャンプー」について考えてみましょう。
トイプードルは、ほかの犬種のワンちゃん達と比べると、そもそも体臭が少なめと言われています。
それがトイプードルの魅力のひとつにもなっているかもしれません。
でも、これは「しっかりお手入れした場合」です。
汚れたまま長く放置すると、それなりに体臭はあります。
トイプードルをペットショップやブリーダーから綺麗な状態で迎えた場合、ニオイはあまり気にならないかと思います。
でも、散歩でついた砂ぼこりや家のなかのハウスダストにより、少なからず汚れは蓄積します。
しつけが上手くできない子犬の頃は、オシッコやウンチも失敗するのでどうしても汚れてしまうのは避けられません。
また、トイプードルはモコモコした被毛が特徴で、抜け毛がもつれて毛玉になることもあります。
犬のシャンプーには、汚れや皮脂、抜け毛を取り除き、清潔な皮膚に保つ意味があるのです。
◆自宅でシャンプーはできるの?
トイプードルの子犬のシャンプーは、ペットサロンでお任せすることもできます。
プロが行うシャンプーなので、かなり綺麗に仕上がるでしょう。
でも、子犬のシャンプーのコツさえ掴んでおけば、飼い主さんが自宅で行うこともできます。
見慣れない環境のペットサロンでシャンプーされるよりは、緊張せずにすんなり受け入れてくれるかもしれません。
いずれ、ペットサロンでお世話になるにしても、家で「洗う」ことに慣れさせておくと、いざというときに安心ですね。
それに、「体にウンチがついた」「散歩で泥まみれ」なんていうように、急にシャンプーが必要になるシーンもあるので、自宅でのシャンプーのノウハウを知っておくと役立ちます。
◆子犬のシャンプーデビューはいつから?
「ぬるま湯で洗う・泡で洗う・ドライヤーで乾かす」と、トイプードルの子犬のシャンプーは時間を要するものです。
その間ずっと「やられるだけ」状態の子犬にとっては相当なストレスがかかるでしょう。
家に迎えたばかりの日や数日以内など、飼い主さんに慣れていない時期のシャンプーは避けたほうがいいかもしれませんね。
また、免疫不足の子犬は、ちょっとした刺激で体調を崩しやすいものです。
そのため、子犬に必要なワクチン接種のスケジュールが済んだ後、さらに数日から1週間後程度が望ましいと言われています。
ワクチン接種後は、体がなんらかの副作用が起こって元気がなくなるケースもあります。
そういったときに、シャンプーという体への負担をかけるのはよくないからなのだそうです。
子犬の初めてのシャンプーについては、「家に迎えたらいつでもシャンプーしてもよい」「生後1か月半も経過すれば大丈夫」「ワクチンがすべて終わった生後4か月くらいが理想」など、実は専門家の見解はさまざまあります。
ワクチンを接種してもらう動物病院で、「はじめてのシャンプーの時期」についてアドバイスを受けるのが良いでしょう。
ただ、ワクチン接種をすべて完了してシャンプーデビューするまでに、粗相で汚れるケースも多いかと思います。
そんなときには、汚れが集中している足やお尻付近をぬるま湯で流す程度にするといいかもしれませんね。
生後半年を過ぎれば、問題なく自宅でのシャンプーは可能ですが、それ以前の時期なら獣医師へ相談してみることをおすすめします。
◆どのくらいの頻度でシャンプーしてもよいの?
人間のシャンプーと違い、トイプードルの子犬のシャンプーはそれほど頻繁でなくても構いません。
そもそもワンちゃん達の皮膚は、人間の皮膚のように毎日ゴシゴシと洗えるような構造とは違います。
犬種や個体差にもよりますが、人間の皮膚の厚みから見て、わずか1/3程度の薄さしかなく、かなりデリケート。
そんな薄い皮膚の表面を頻繁に何度もシャンプーするのは、かなり負担です。
また、犬には刺激から皮膚を守るために、皮脂による保護層のようなものが存在しています。
頻繁なシャンプーは、そのバリアになっている層さえも落としてしまい、刺激に弱い肌となり皮膚病をも引き起こすリスクが増えるでしょう。
一般的には月1~2回のペースで良いと考えられています。
汚れがつきやすい夏は月2回、そうでもない冬は月1回と、時期によって頻度を工夫してもよいかもしれませんね。
ただ、汚れる状況は犬の生活スタイルによって異なるものです。
体の汚れ具合をチェックしつつ、愛犬にとってちょうどよいサイクルを見つけてくださいね。
自宅でシャンプーをするときの手順とコツ
はじめてのシャンプーは、ハードルが高そうに感じるかもしれませんが、流れをおさえておくと安心です。
◆ステップ1:始めにブラッシングをする
トイプードルは長毛で毛が絡みやすい犬種です。
毛玉で硬くなったり、抜け毛で絡まっている部分があれば、ブラッシングで優しくほぐしてあげましょう。
そのまま水に濡らすと、乾かすときに厄介。
余計に毛が絡むので子犬にとっては辛いだけです。
時間も倍増してストレスなので、初めにブラッシングをしましょう。
◆ステップ2:体全体をぬるま湯で濡らす
シャンプーをつける前に、水分だけで「予洗い」をしましょう。
トイプードルのデリケートな皮膚に直接シャンプーをつけると傷む可能性があるからです。
また、各家庭のシャワーヘッドにもよりますが、水圧が強いとワンちゃんの皮膚には刺激が強すぎます。
それに、シャワーの位置が子犬の体から遠いと、水が跳ねて嫌がることがあります。
できるだけ子犬の体に当てるようにするか、シャワーヘッドにタオルをくるませるようにするなどして、びっくりさせないことが大事です。
顔の近くで水が流れると恐怖に感じるかもしれないので、シャワーが見えないように「お尻・足・背中・お腹・首周辺・顔」と順番を工夫しましょう。
◆ステップ3:シャンプーで洗っていく
予洗い段階で、表面的な汚れはだいぶ落ちているかと思います。
汚れを落とそうと意識するあまり、シャンプーを大量に使うと皮膚を傷めるので注意しましょう。
トイプードルの子犬を洗うときは「泡で洗う」のがポイント。
人間の洗顔時に使うような泡立てネットで泡立てるのもいいでしょう。
愛犬用のスポンジをひとつ用意しておくのもおすすめ。
スポンジに、水と犬用シャンプーを適量含ませ、大量の泡を作ってあげることもできます。
また、すでに泡になっている「泡タイプ」の犬用シャンプーもあるので、それを使ってもいいかもしれませんね。
泡立てたシャンプーを頭周辺から背中、お腹、足など、体全体に優しく泡で洗いましょう。
洗い流すときは、泡が体に残らないように丁寧にすすいであげてください。
注意したいのは顔周りです。
シャンプーの刺激成分が目に入ったまま残ると目が開きにくくなったりする可能性もあります。
愛犬の目に入らないように慎重に洗う飼い主さんが多いかと思いますが、間違ってトイプードルの目に入ったら、すぐに水で液を流すようにしましょう。
◆ステップ4:しっかりと乾燥させる
シャンプーの後にしっかり乾かさないと、皮膚にトラブルが起こりやすくなります。
洗った直後にはまずタオルドライ。
タオルでしっかり水分を取ることで、ドライヤー時間の短縮にもなります。
ただ、吸水力の悪いタオルでは水分を吸わないので、いつまでたっても乾燥しません。
温風が体にずっとあたると犬はドライヤーを嫌いになることもあります。
ペット用の吸水タオルは、通常のタオルの何倍もの吸水力があるのでおすすめです。
タオルで拭くときは、ゴシゴシと力を入れずに、水分をおさえるように染み込ませるイメージで拭きましょう。
そして、ドライヤーを使って乾かします。
トイプードルのように、「フワフワ被毛が自慢」という犬種は、このドライヤー時間が仕上がりを左右します。
風の音を怖がることもあるので、愛犬から見えない位置、そして体から遠く離します。
そして、体が熱くならないように、愛犬とドライヤーの間に手を入れて常に温度確認をしながら乾かすようにするのがコツです。
また、人間用のドライヤーの温風は、温度が高すぎて犬にはかなりの刺激になります。
人間のドライヤーの「クール」を使って低温で乾かしていくのもいいですが、犬用のドライヤーを準備しておくのをおすすめします。
温度や風量、使用時の音などが、「犬目線」で製造されているものなので、安心して使えますね。
だいぶ水分が飛んでいったと感じたら、トイプードルの巻き毛をとかして絡まらないように、さらに乾燥させていけばOKです。
トイプードルの子犬をシャンプーするにはどんな点に注意すべき?
飼い主さんの間違ったシャンプー知識が原因で「イヤだ!!」「止めて!!」と暴れてシャンプー嫌いになってしまうと大変です。
ココだけは気をつけるべき…という注意ポイントは何でしょうか。
◆刺激の少ない犬用のシャンプーを使う
犬用のシャンプーを使うのはもちろんですが、「低刺激」にこだわって選んでみてくださいね。
シャンプーしたのに、「かえってゴワゴワになった」「皮膚に赤みが出た」となれば、愛犬が辛い思いをするだけです。
「子犬用」「洗浄力」「天然成分」「きめ細かい泡立ち」「オーガニック」など、気になるワードはたくさんあるかと思いますが、それ以外に「長毛種用」と記載されたものを選ぶことも大事です。
◆安全な場所でシャンプーをする
トイプードルの子犬は、体が小さいので、洗面所でシャンプーするという飼い主さんもいるかもしれません。
ただ、慣れていないため、犬が暴れて高い場所から落ちるリスクも潜んでいます。
浴室など安定した場所で洗うようにしましょう。
また、犬用のバスタブを準備すると洗いやすくなります。
犬のサイズに合わせてたくさん市販されているので、特徴を確認しながら愛犬に合ったものを選んでみてくださいね。
◆洗うときの温度に注意しよう
人間と犬ではシャワーの温度の感じ方が違います。
犬の場合は、人間が「ぬるいな」と感じる程度が犬のとっても適温になります。
だいたい37℃くらいのぬるい温度がベストです。
必ず、飼い主さんがシャワーの吐水口から出たお湯を自分の手でチェックしてくださいね。
逆に冷たすぎる水でも子犬はビックリするので注意しましょう。
◆体調の悪いときには無理をしない
月に1~2回というのはあくまでも目安です。
回数にこだわるばかりに、「汚れているから」と犬の体調を無視して洗うのは止めましょう。
特に、ワクチン接種をした後、ケガをしているとき、皮膚に炎症を起こしているときは、無理にやっても犬への負担が大きいだけです。
体調が悪いときには、濡れたタオルや犬用のウェットシートなどで拭いてあげるだけでもじゅうぶんです。
また、皮膚になんらかの炎症があるときは、低刺激シャンプーでさえもそれが強い刺激になって悪化するケースもあるので無理しないようにしましょう。
まとめ
トイプードルは、モコモコの毛並みがとても可愛らしいワンちゃん。
被毛と皮膚を健康的にキープするには、定期的なシャンプーが必要です。
子犬のときは、ウンチやおしっこの粗相やヤンチャに動き回ることで汚れることは多いもの。
シャンプーせずに放置すると、汚れが溜まって皮膚病になったり、体臭もきつくなって愛犬にとっても快適とは言えません。
初めてのシャンプーは緊張するワンちゃんも多いですが、飼い主さんがコツを掴んで優しく声をかければ愛犬はリラックスすることでしょう。
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