1.犬の足音は響きやすい?
1-1.犬の騒音問題
2.犬の足音の原因
2-1.爪が床にあたっている
2-2.犬の行動による原因
3.賃貸物件でできる騒音防止策【犬への対策】
3-1.犬に靴下をはかせる
3-2.爪のお手入れ
3-3.しつけ
犬の足音は響きやすい?
マンションなどの集合住宅では、ペット飼育可能物件であっても、他の住民から苦情が来るなどのトラブルが起こってしまうことがあります。
◆犬の騒音問題
国土交通省の行っている「平成30年度マンション総合調査結果」によると、
※「平成30年度マンション総合調査結果」 P.27「⑬トラブル(過去1年間)の発生状況」より引用
http://www.mlit.go.jp/common/001287061.pdf
入居者間のトラブルの中でも上位に「ペット飼育によるトラブル」があることがわかります。
集合住宅での犬に関するトラブル例を挙げると、鳴き声や足音による騒音、共用部分での放し飼い、糞尿の放置など、様々な事例があります。
中でも、犬がお部屋を歩くだけで発生してしまう「足音の騒音問題」は、しつけによる改善や、飼い主のマナー改善だけでは解決が難しい問題です。
犬の足音には、不規則性や突発性があり、人間の足音とは違った特徴があるため、音量がさほど大きくなくても、階下の住人にとって気になりやすい対象になってしまうことがあります。
ペット飼育可能の物件といっても、飼育可能頭数や夜間の行動制限など、ペットを飼う際の条件があることがほとんどです。ペット飼育可能の物件だからと安心せず、犬と一緒に生活するための契約内容をしっかり把握し、お部屋の契約を行うことが重要です。
契約の条件をしっかり守っていれば、階下の住人から足音について意見を言われた際も、一方的な注意を受けるのではなく、お互いに気持ちよく生活するための話し合いをすることができます。
犬の足音の原因
◆爪が床にあたっている
騒音の原因になる犬の足音は、多くの場合、爪がフローリングにあたる音です。
犬は、猫と違って爪をしまって歩く習性がないため、爪のお手入れをきちんとしていても、歩くときに床に爪があたってしまいます。犬がフローリングの上を歩く時、カチカチ音がなるのはこのためです。
爪が床にあたる音は、犬のサイズや犬種に関係なく、ほとんどの犬に共通することなので、どんな犬を飼っている飼い主さんも防音を行うための対策が必要です。
◆犬の行動による原因
犬がお部屋の中で走り回ったり、ベッドやソファアの上に飛び乗ったり飛び降りたりしてしまう場合は、足音や着地音が階下に響いてしまいます。
特に大型犬の場合は、体重がある分、音も大きくなり、騒音トラブルに発展しやすくなってしまいます。
足音や着地音などは、鳴き声と違って、何が原因で発生している音なのかが把握しづらいため、しっかり防音を行っていないと、階下の住人の注意をひき、不快に感じられてしまう傾向があります。
賃貸物件でできる騒音防止策【犬への対策】
◆犬に靴下をはかせる
犬に靴下を履かせるという行為は、あまりピンとこない飼い主の方も多いかも知れません。
最近では、犬のための洋服である、ドッグウェアが多数販売されています。
散歩に行く際、温度調節や雨よけのために犬に着させたり、高いデザイン性から、愛犬とおしゃれを楽しむために使用する飼い主さんも多いのではないでしょうか。
実は、ドッグウェアと同じく、犬の靴下を販売するお店も徐々に増えてきています。
多くの場合、散歩の際に犬の足に装着し、熱いアスファルトから足を保護したり、道に落ちている石やガラスなどで肉球を傷つけてしまうのを防ぐ目的で使用されています。
この犬用靴下ですが、室内で足音の防音をする上で、とても役に立つアイテムなのです。
犬の足音の原因の一つに、フローリングに犬の爪があたってカチカチという音が響いてしまうというものがあります。
犬に靴下を履かせることで、むき出しの爪を保護し、フローリングに直接爪があたらなくなります。これにより、カチカチ音を防音することができます。
また、靴下の素材がクッションの役割を果たすため、犬が普通に歩くよりも、音が吸収、分散され、足音が響きづらくなるという効果もあります。
人間の履く靴下は、フローリングの上で滑ってしまうことがありますが、犬用の靴下は多くの場合、裏面に滑り止めがついているため、靴下を履くことで犬は滑らずフローリングの上を歩けるようになります。
滑り止めのおかげで、犬は硬いフローリング上でも、靴下を履いていないときよりも滑らず歩けるようになるため、足音の防音だけでなく、犬が部屋で滑って脱臼や骨折をしてしまうリスクも軽減することができます。
犬用の靴下は、犬の足音の防音に、ぜひ試していただきたいアイテムです。
◆爪のお手入れ
爪が伸びてしまっていると、床にあたる音はそれだけ大きくなります。硬いフローリングの上を長い爪で歩き回ると、犬の足にも負担がかかり、爪が割れてしまったり、足を痛めてしまうことがあります。
愛犬のためにも、普段から爪が伸びすぎていないかチェックし、こまめに切ってあげましょう。
爪切りを嫌がって暴れてしまう犬や、飼い主さんが自分で行うことが困難な場合は、爪のケアをしてくれるグルーミングサロンや動物病院へ連れていくと良いでしょう。
◆しつけ
愛犬に、家の中を走り回ったり、飛び跳ねたりする癖がある場合、しつけによる改善が必要です。
家に帰ってきた時に飼い主さんに向かって走ってくるなど、犬の愛情表現で走ってしまう場合、完全になくすのは難しいかもしれませんが、飼い主さんの合図で動きを制限することができれば、騒音トラブルを防ぐことにつながります。
また、犬が家の中で走り回ってしまうのは、日頃の運動不足が原因の場合もあります。
愛犬の運動量に見合った分だけ散歩へ連れていき、たまにはドッグランなどで思いっきり走らせてあげるなど、愛犬が十分に運動できるようにしてあげましょう。
賃貸物件でできる騒音防止策【部屋への対策】
◆これからお部屋選びをする場合
お部屋選びの時点で、防音設備の整った物件を探すのが良いでしょう。
ペットの飼育が可能な物件であることは最低条件として、床や壁の防音対策がしっかりされている物件かどうかを確認することをおすすめします。
また、足音は階下に響くため、お部屋の空きがあれば、下の階を気にしなくて良いように、1階のお部屋を選ぶのも一つの案です。
入居している集合住宅が、防音に特化した物件でない場合は、犬の足音対策のため、防音カーペットを敷いたり、フローリングの上に、音を吸収する効果のあるジョイントマットやコルクマットなどを置いて、防音対策を行うことが大切です。
他には、ペット用の柵を使って家の中で愛犬が動ける場所を制限したり、夜間はケージに入れる習慣をつけるなど、静かで音が響いてしまいそうな時間帯や場所で、愛犬が動き回らないように工夫をするのもおすすめです。
ただし、行動を制限する場合は、犬がストレスを感じない程度に行うよう気をつけましょう。
◆マットを敷く
犬の足音の防音におすすめなのが、ペット用のマットやカーペットです。
本来犬の足は、野生時代の名残で、土の上を歩くのに適した構造をしています。そのため、硬いフローリングの上を歩くと、土を掴むためにある爪が邪魔になり、フローリングの上を滑ってしまいます。
犬が室内を移動する際に、シャカシャカと爪で引っかくような音を発生させてしまうのはこのためです。
さらに、フローリングには土のようにクッション性がないため、犬は地面をしっかり掴んで歩くことができず、足の関節や腰を痛めてしまうこともあります。
マットやカーペットを敷くことで、クッション性がプラスされるので、犬は爪でしっかりと地面を掴むことができ、爪で床をひっかく音の防音に役立ちます。そして同時に、犬の足腰への負担も軽減させることができます。
こちらの商品は、音の防音効果があるのはもちろんですが、犬の発する嫌なにおいの消臭効果があったり、毛が絡まりにくい素材が使われていたり、愛犬と生活する上で役に立つ機能が備わっているのもおすすめポイントです。
お手頃な価格で、設置はフローリングの上に置くだけ簡単なので、一度お試ししてみてはいかがでしょうか。
犬のいる家庭の防音対策まとめ
生活する上で、どうしても発生してしまう「足音」。人間とは少し違った犬の足音の特徴を理解し、防音の工夫をすることは、集合住宅の入居者としてのマナーとしてとても重要なことです。
トラブルを回避し、愛犬と気持ちよく生活できるよう、犬の足音を防音するための参考になればと思います。
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