1.なぜ犬は鹿の角が好き?
1-1.犬に人気の理由は「噛み応え」と「髄液」!?
1-2.犬の祖先は鹿を獲物としていた動物
2.犬に鹿の角を与えるメリットは?
2-1.噛むことでデンタルケアになる
2-2.コスパが良い
2-3.無臭である
3.犬に鹿の角を与えるときの注意点
3-1.与えている時は目を離さない
3-2.身体に合わない場合は与えない
3-3.長時間与え続けない
3-4.丸飲みできる大きさになったら買い替える
【掲載:2019.09.22 更新:2022.09.26】
なぜ犬は鹿の角が好き?
◆犬に人気の理由は「噛み応え」と「髄液」!?
犬が鹿の角を好む理由として、主に以下の点が挙げられます。
◎堅くて噛み応えのあるものを好むため
◎鹿の髄液が好物であるため
鹿の角はとても堅いので、犬の「噛む欲求」を満たすものとして最適です。
更に、犬が野生時代の頃から大好物とされる「髄液」が鹿の角には入っているのです。この髄液の臭いに反応して、鹿の角が犬に人気なのだと考えられています。
◆犬の祖先は鹿を獲物としていた動物
犬の祖先である狼は、鹿を餌としていました。犬は鹿の角に限らず、鹿肉のジャーキーなども好みます。野生時代の名残からか、犬は鹿の臭い自体が好きなのでしょう。
犬にとって鹿の角は、噛む欲求に加えて食欲をも満たしてくれる、最高のアイテムなのです。
犬に鹿の角を与えるメリットは?
犬にとって大人気の鹿の角ですが、実は愛犬と飼い主さんの両者にとってメリットのあるアイテムだといえます。
◆噛むことでデンタルケアになる
まず、鹿の角を与えることで愛犬のデンタルケアに繋がるというのが大きな利点でしょう。堅い鹿の角を噛むことで歯石が取れるため、歯がピカピカになるという効果が得られるのです。
歯石除去は歯の健康を守るために重要であり、しかも口臭の予防にも繋がります。
コスパが良い
そして次に、コスパが良いというメリットがあります。これは、飼い主さんにとって嬉しい利点ですよね。
犬用玩具や一般的なガムなどのおやつは、商品にもよりますが長持ちしないものがほとんどです。
鹿の角の場合、噛むことでもちろん削れて小さくはなるのですが、他の玩具・おやつなどに比べて、減りの早さが格段に遅いのです。頻繁に買い替えをしなくて済むので、この点で経済的に大きな助けとなるでしょう。
◆無臭である
最後に無臭である、という大きなポイントがあります。犬が鹿の髄液、臭いに反応していると前述しましたが、鹿の角は人間にとっては無臭なのです。
他の動物の角や蹄、皮などが犬用の噛むアイテムとして販売されていますが、これらには獣臭がするものがほとんどです。気にならない方なら、問題なく愛犬に与えることができると思いますが、この臭い、苦手な飼い主さんも結構多いでしょう。
そんな飼い主さんにとっては、人間にとって無臭である鹿の角がありがたいアイテムとなります。
犬に鹿の角を与えるときの注意点
これらのような大きなメリットを秘めている鹿の角。しかし、メリットの裏にはデメリットも存在します。それは、与える際にいくつかの注意点があるということです。
愛犬が安全に鹿の角を楽しむために、与える際の注意点をしっかり覚えておきましょう。
◆与えている時は目を離さない
鹿の角の大きな特徴は何より「堅い」ことです。この堅さが売りでもありますが、愛犬が夢中になっている内に、口内にケガをしたり、噛み続けることで歯の摩耗・破折などを起こしたりする可能性があります。
また、噛むことが楽しくて興奮しすぎると、感情のコントロールが上手くいかず、飼い主さんが鹿の角をしまおうとすると怒りだしてしまう子も中にはいるでしょう。
鹿の角を与えている時に愛犬が興奮しすぎていると感じた場合は、他のおやつと交換することをおすすめします。犬が興奮状態にある場合には、瞬間的に噛む力が強くなりますし、勢いで誤飲をしてしまう可能性もあります。
愛犬にも飼い主さんにも危険な状態を招くこととなりますので、しっかりと愛犬の興奮状態を見極めましょう。
これらの理由から、鹿の角を与える際には必ず近くで愛犬の様子を観察しておくことが安全策だといえるのです。
◆身体に合わない場合は与えない
鹿の髄液が身体に合わない犬も中にはいるようです。鹿の角が好物で楽しそうに遊びながら食べるのにその後下痢になってしまった…というケースも実際にあります。
髄液が体質的に合わない可能性がありますので、鹿の角を与える最中はもちろんですが、その後も愛犬の様子には注意してくださいね。
髄液を食べた翌日に便に緩みを感じるようであれば、愛犬の体質に合っていない可能性を視野にいれましょう。その場合は、与えるのを中止することをおすすめします。
◆長時間与え続けない
鹿の角は、嚙んでいる間に柔らかくなってくるおやつではありません。その堅さは変わらないのです。
堅いものを愛犬に長時間与えることには、歯の摩耗や破折などのリスクがあります。そのため、鹿の角を与える時間を飼い主さんが調節する必要があるでしょう。
愛犬に鹿の角を与える時間は、約20分程度を目安としてください。もちろん個体差がありますので、愛犬の噛み方などをよく観察して、必要であれば時間を短くするなどして適切な時間をみつけてくださいね。
ちなみに歯の強度に関して、30kg前後の大型犬種であれば、折れにくい傾向にあるといわれています。このため、大型犬と比べて小型犬や中型犬の方が、歯が破折してしまう危険性は高いといえるでしょう。
そして噛む力に関しては、噛む力が強いほど歯が折れる危険性が高い、といわれています。小型犬であるにも関わらず噛む力が強い犬種(ダックスフンドなど)や個体には、より注意が必要となります。
これらのことを踏まえて、必ず時間を決めて与えること、決して与えっぱなしにはしないことを徹底して、安全に与えるように気を付けましょう。
◆丸飲みできる大きさになったら買い替える
犬には元々、丸呑みをしやすい習性があるので、注意が必要となります。
鹿の角は基本的に初めの内は長いので、誤飲の可能性は低いです。しかし、いくら長持ちするといっても、与えている内に少しずつ減って小さくなっていきます。小さくなってくると、やはり誤飲の危険性が出てくるのです。
与えていた鹿の角が小さくなり、丸呑みができそうな大きさになった場合は、速やかに新しいものを交換することが推奨されます。
小さくなってきた鹿の角を与え続けていると、誤飲の可能性が非常に高くなりますので、もったいない!と思ってしまいがちですが、早めの判断を下す方が安全です。
ちなみに、犬の鼻口先から口角の切れ目までの長さの約2~3倍の大きさがないと、飲み込んでしてしまう可能性が出てくるという情報があります。
あくまでも目安ですが、一度、愛犬の口先の長さを計測してみるのもよいでしょう。丸呑みの可能性が出てくるサイズを把握しておくと、交換時期の目安にもできますね。
おすすめの犬用鹿の角
◆ベニソンアントラー
ペッツルートから販売されている鹿の角、「ベニソンアントラー」を紹介します。
原産国はチェコですが、研磨や加熱処理などの加工は日本で行われており、更に天然素材100%で、無着色・無香料ですから、安心感がありますよね。
ヨーロッパで育ったアカシカの角を使用しており、独特の香りと抜群の噛み応えをもつ一品です。
サイズはS・M・L・LLの4サイズに分かれているので、愛犬にあった大きさを選ぶことができますよ。尚、鹿の角は天然素材のため、ツノ密度による重さ基準でサイズ分けされているそうです。
各サイズの大きさと本体価格は以下の通りです。
◎Sサイズ (超小・小型犬用)
長さ約105mm以上、重量約30g以上
◎Mサイズ (小型・中型犬用)
長さ約120mm以上、重量約65g以上
◎Lサイズ (中型・大型犬用)
長さ約125m以上、重量約135g以上
◎LLサイズ
長さ約130m以上、重量約200g以上
切り口は丸く加工されており、クズがでない、ささくれない、という利点をもった愛犬のおやつ。堅くて長持ちするアイテムなので、飼い主さんにも嬉しい商品です。
鹿の角を愛犬に与えてみたいなと考えている方は、是非試してみてください。
◆エゾ鹿の角ガム
北海道の自然食材専門店「北のグルメ」北から販売されている、エゾ鹿の角です。素材はもちろん北海道産のエゾ鹿の角で、無添加100%です。1本1本手作りで角は丸く加工されています。
噛むことでストレス解消になりますし、歯や歯茎の刺激となるので、デンタルケアにももってこい。ミネラル・カルシウムを含んでいる天然のエゾ鹿の角、試してみてはいかがでしょうか?
サイズは、8cm、15cm、20cm、25cmと展開されており、1本入りや2本入りなどもあるので、希望に沿った商品を選ぶことができるでしょう。
鹿の角に関するまとめ
長持ちでコスパがよく、しかも愛犬が喜んでくれる鹿の角。飼い主さんにとっても嬉しいアイテムですよね。
しかし、与える際には十分注意が必要だという点は、忘れないでおきましょう!気を付けて使用すれば、大きな危険を招くことはありません。事前に与える際のルールを、家族全員で認識しておき、ルールにのっとって与えてくださいね。
定期的に愛犬の歯が摩耗していないか、鹿の角が小さくなっていないかを、きちんと確認しましょう。与えている間は、そばで愛犬の様子を観察できる状態であることが望ましいですね。
また、元々歯の弱い個体であったり、小型犬の場合は、歯の摩耗や破折に特に注意してください。大型犬の場合は誤飲のリスクが考えられます。小さくなってきたら早めの交換を心掛けましょう。
きちんと注意すれば、デンタルケアにもストレス発散にも効果的なおやつである鹿の角。我が家ではまだ愛犬に与えたことがないのですが、これから実際に試してみようと考えています。
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