犬に豆乳を与える時は無調整豆乳がおすすめ!豆乳の効能や注意点

2020.05.15

犬に豆乳を与える時は無調整豆乳がおすすめ!豆乳の効能や注意点

愛犬に豆乳を飲ませたいと考えたことはありますか?基本的に豆乳は食欲がない犬への栄養補給に最適な食材です。 今回は、そんな豆乳を犬に与えた時に期待できる効能や栄養素、与える際の注意点等踏まえて豆乳について幅広くご紹介しますので、愛犬の健康維持や病気の症状改善にご活用ください。

【目次】
1.犬に豆乳は与えていいの?

2.犬に嬉しい豆乳の効能
 2-1.豊富な「タンパク質」で体力をつけよう!
 2-2.「サポニン」で老化や癌予防を!
 2-3.「レシチン」で老化の予防を!
 2-4.「ビタミンB群」で疲労回復を!
 2-5.「イソフラボン」で病気予防を!
 2-6.「モリブデン」で肥満対策と貧血予防を!
 2-7.「銅」で栄養素の吸収を助けよう!
 2-8.しっかり「水分」補給で脱水予防を!

3.豆乳はこんな犬におすすめ
 3-1.脱水気味の犬
 3-2.免疫力が低下傾向にある犬
 3-3.食欲が低下気味の犬

4.【おすすめ4選】豆乳を使った犬のおやつ
 4-1.プレッツェル 低脂肪豆乳味
 4-2.ご褒美はコレ! コロコロミニクッキー 豆乳入り 40g
 4-3.おさんぽくん ササミ 15g×5
 4-4.豆乳プチビスケット 45g

5.乳製品を与えるなら豆乳を!
 5-1.牛乳は犬の体で分解できない
 5-2.ヤギミルクを与える前に安価な豆乳を試すのも◎

6.犬に豆乳を与える時の注意点
 6-1.犬に豆乳を与える時の注意点①調整豆乳ではなく無調整豆乳を!
 6-2.犬に豆乳を与える時の注意点③与える量には注意
 6-3.犬に豆乳を与える時の注意点③体を冷やさないように
 6-4.犬に豆乳を与える時の注意点④アレルギーに要注意
 6-5.犬に豆乳を与える時の注意点⑤腎臓疾患がある犬は要注意
 6-6.犬に豆乳を与える時の注意点⑥甲状腺疾患がある場合は避けよう

7.犬に豆乳を与えるときのまとめ

【掲載:2019.09.08  更新:2020.05.15】

犬に豆乳は与えていいの?

犬に豆乳を与えてもいい?

最近では愛犬の手作りご飯やトッピングご飯を与えている飼い主さんが多くいますが、犬に豆乳を与えても良いのでしょうか?

結論からお話すると、注意点を守って正しい量を与えれば犬に豆乳を与えても大丈夫です。豆乳は適量を与えることによって、犬の健康維持や病気の症状改善に役立つことがあります。

豆乳を与える際は、必ず犬の体に不要な物質が入っていない無調整豆乳を選びましょう。

・無調整豆乳・・・大豆のタンパク質が3.8%以上(大豆固形分8%以上)の豆乳で、一般的には大豆と水だけで作られている

・調整豆乳・・・大豆のタンパク質が3%以上(大豆固形分6%以上)の豆乳で、基本的には砂糖、塩、また添加物や乳化剤が含まれている

肉以外の食材の消化能力が低い犬にとって、液体である豆乳は栄養素を効率よく吸収できるため、効能を発揮しやすいと言え、消化率も90%と高い数値を示しています。

病気や年齢的な理由で水分補給が難しい犬にとっても、効率よく水分と栄養素を補給できる万能食材です。


犬に嬉しい豆乳の効能

犬に嬉しい豆乳の効能

豆乳は人間の美容や健康維持にも役立ち、特に女性の間で人気の高い商品ですが、その効能は実は犬の健康維持にとっても役立ちます。

◆豊富な「タンパク質」で体力をつけよう!

豆乳に含まれているタンパク質は植物性タンパク質ですが、タンパク質全般は犬にとって必要不可欠である栄養素の1つで犬の体の基本的成分です。

タンパク質は犬の体内でアミノ酸に分解されて、体の構成に重要な役割を補いますが、豆乳に含まれるタンパク質は植物性タンパク質ですので、動物性タンパク質に比べるとアミノ酸含有量が少ないのが特徴です。

◆「サポニン」で老化や癌予防を!

豆乳に含まれる「大豆サポニン」という栄養素は、老化や癌をはじめとする病気の予防に役立つ抗酸化作用が期待できます。

◆「レシチン」で老化の予防を!

最近では犬用のサプリメントにもレシチンが含まれていることがありますが、レシチンは生理機能に役立ち、神経伝達物質である「アセチルコリン」の材料にもなります。

肝臓を保護したり脳の栄養素にもなったりと、認知症や痴呆の改善や予防に役立つので、犬のアンチエイジングにも効果を発揮します。

◆「ビタミンB群」で疲労回復を!

ビタミンB群は多くの犬用サプリメントで使用されていますが、ビタミンはエネルギーの代謝のために重要な栄養素で、犬の体になくてはならない栄養素です。

中でもビタミンB群は、スタミナ維持のために役立つ栄養素ですので、疲労回復には最適であると言えます。

◆「イソフラボン」で病気予防を!

ポリフェノールの一種であるイソフラボンは、主に健康に有害になりやすい「活性酸素」の除去に役立ち、様々な病気の予防、老化防止に役立ちます。

その他血流改善にも効果的であると言われており、豆乳は一般的な納豆よりもイソフラボンの含有量が多いのが特徴です。

「モリブデン」で肥満対策と貧血予防を!

ミネラルの一種であるモリブデンという栄養素は、体内の糖質な脂質等の代謝作用に役立ち、造血の手助けにも役立つ栄養素で貧血予防にも最適な栄養素です。

基本的には犬の主食である肉類にはこの栄養素が含まれておりませんので、積極的に摂取すると良いでしょう。

◆「銅」で栄養素の吸収を助けよう!

銅には鉄の吸収、また機能の働きを高める性質があるので、モリブデン同様に貧血予防に役立ちます。

銅が犬の体内で不足するとメラニンの合成に支障をきたすことがあるので、被毛の健康維持にも大切な栄養素です。

豆乳には肉よりも豊富な(2倍以上)銅が含まれていますが、犬の体にとって過剰にならない程度の量ですので、豆乳を与える量に注意すれば過剰摂取にはなりにくいと言われています。

◆しっかり「水分」補給で脱水予防を!

犬にとって水分とは生命を維持するのに必要不可欠であり、どんな栄養素より大切であると言えます。

体内の水分値が2~3%以上欠乏するだけで健康に害を及ぼす可能性があり、大量な水分が不足した場合は死に至る危険性もあります。


豆乳はこんな犬におすすめ

◆脱水気味の犬

老化や病気によって自ら水分補給するのが難しい、または出来ない犬の場合に、効率よく栄養素と水分を補給させるのに役立ちます。

◆免疫力が低下傾向にある犬

ドッグフードにも含まれているほど犬にとって必要である栄養素「タンパク質」が豊富なため、免疫力が低下していて疲れやすい犬にとって最適です。

◆食欲が低下気味の犬

豆乳は匂いを好む犬が非常に多く、老化や病気、ストレス等によって食欲が低下している犬にも最適の食材です。

普段与えているドッグフードを食べない場合に、豆乳を少しフードにかけてあげると食べるようになることもあります。


豆乳を使った犬のおやつ

◆プレッツェル 低脂肪豆乳味

プレッツェル 低脂肪豆乳味 30g

カリっとした愛犬のおやつです。

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◆ご褒美はコレ! コロコロミニクッキー 豆乳入り 40g

ご褒美はコレ! コロコロミニクッキー 豆乳入り 40g

軽やかで美味しいプチサイズの国産クッキーです。

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◆おさんぽくん ササミ 15g×5

おさんぽくん ササミ 15g×5

鶏ささみに抗酸化成分イミダゾールペプチドを含む鶏胸肉や、イソフラボンを含む豆乳を加えた、ひとくちサイズの犬用スナックです。お散歩時やお出かけ時に食べ切れる15gの少量パックなので、持ち歩きに便利です。べたつかず食べやすい軟らかさに仕上げました。食品用のお肉を使用し、新潟の自社工場で製造しています。

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◆豆乳プチビスケット 45g

おさんぽくん ササミ 15g×5

有機無調整豆乳と卵で練り上げた生地のおいしい小さなビスケット。

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乳製品を与えるなら豆乳を!

◆牛乳は犬の体で分解できない

食欲低下気味な犬のために、フードに牛乳をかける飼い主さんを見かけますが、牛乳は下痢を引き起こしやすく牛乳に含まれる「乳糖」は犬が分解できない為避けた方が良いでしょう。

特に乳糖不耐症の犬であっても豆乳なら飲ませることが出来るのでお勧めです。

◆ヤギミルクを与える前に安価な豆乳を試すのも◎

犬が食欲低下気味で食欲増進目的でヤギミルクを与えるのであれば、価格が安い豆乳を試してみるのも良いでしょう。

ヤギミルクは牛乳より脂肪球が遥かに小さく(1/6程度)、胃や肝臓に負担をかけにくいことから与える飼い主さんが多くいます。

ただし、ヤギミルク関連の商品は価格が高額になりがちですので、特定の栄養素摂取が目的ではなく食欲増進効果が目的の場合、大豆アレルギーがなければ一度豆乳を試すことをお勧めします。


犬に豆乳を与える時の注意点

◆犬に豆乳を与える時の注意点①調整豆乳ではなく無調整豆乳を!

一概に調整豆乳といっても商品によって差がありますが、一般的には調整豆乳には香料、塩を含む添加物が入っていることが殆どです。

添加物はアレルギーの原因になったり犬の健康に害を及ぼしたりしやすいので、特に注意しなくてはいけません。

調整豆乳に含まれている塩分については、基本的には健康体の犬であれば不要な塩分が尿として排出されますが、塩分の摂取は犬の健康に害を及ぼしやすいので避けましょう。

◆犬に豆乳を与える時の注意点②与える量には注意

どんな食材にも同じことが言えますが、与える量に気を付けないと下痢や肥満を引き起こす原因となってしまいます。

豆乳は、5kgの犬で30ml/1日を目安に、愛犬の体重に合わせて与えましょう。

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◆犬に豆乳を与える時の注意点③体を冷やさないように

豆乳は体を冷やす食材ですので、夏場の暑い時期や運動の後に体をクールダウンさせるのにはお勧めです。

一方で、冷房の効いた室内や冬場は犬の体を冷やしすぎてしまう危険性があるので、豆乳を与える時にはぬるま湯で割って与えると良いでしょう。
ぬるま湯は豆乳に対して1:1程度の割合で付け足すことをお勧めします。

その他体を温める作用が高い根野菜と一緒に与えるのも冷え防止には効果的ですが、暑い時期であっても冷蔵庫で冷えている豆乳をそのまま与えるのは避け常温で与えましょう。

◆犬に豆乳を与える時の注意点④アレルギーに要注意

豆乳は大豆から出来ていますが、大豆は犬のアレルゲン対象の1つでもあります。豆乳に対してアレルギー反応を示す犬もいるので、はじめて与える場合は少量を与えて様子を見ましょう。

豆乳を与えた後に嘔吐や下痢、目の充血や皮膚を痒がるような症状が見られた場合は、アレルギー反応が出ている可能性があるので、早急に獣医師に相談してください。

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◆犬に豆乳を与える時の注意点⑤腎臓疾患がある犬は要注意

健康的な犬であれば豆乳に含まれるタンパク質は体に害を与えませんが、腎臓疾患がある犬の場合は腎臓への負担を考慮して避けた方が良いでしょう。

タンパク質は体内で分解された後に不要分が老廃物となりますが、腎臓に疾患があるとその老廃物の排泄に支障をきたす場合があります。

◆犬に豆乳を与える時の注意点⑥甲状腺疾患がある場合は避けよう

甲状腺疾患、特に甲状腺機能低下症を発症している犬の場合は、できる限り豆乳は避けましょう。大抵の場合は少量なら問題ありませんが、甲状腺疾患治療中の場合は獣医師に確認して与えましょう。


犬に豆乳を与えるときのまとめ

犬に豆乳を与えた場合に期待できる効能や与える際の注意点等を踏まえて幅広くご紹介しました。

人間同様、犬にとっても食事は健康維持や病気の症状改善にとってとても大切です。多くの犬にとって健康に良い食材や栄養素であっても、病気により特定の犬には不適切な食べ物である可能性もあるので、何かしらの病気を治療中である場合は、獣医師に相談の上はじめは少量を与えて様子を見ることが大切です。



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動物看護士(日本能力開発推進協会/日本キャリア教育技能検定協会)、老犬介護士(日本キャリア教育技能検定協会)、犬の管理栄養士(全日本動物専門教育協会)、ドッグトレーニングアドバイザー(日本ペット技能検定協会)等、動物関連資格を多数保有。大型犬2頭、中型犬1頭、小型犬(保護犬)1頭、猫3頭と暮らしながら、役立つペット関連情報を提供しております。


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