1.犬と電車で移動できる?
1-1.ルールに従えば犬と一緒に乗車できる
1-2.犬種によっては乗れない場合も
1-3.他の乗客に迷惑をかけないようにしよう
2.犬と電車を利用する際の注意点
2-1.各社の乗車ルール
2-2.混雑時を避ける
【掲載:2019.11.27 更新:2021.04.13】
犬と電車で移動できる?
◆ルールに従えば犬と一緒に乗車できる
日本の各鉄道会社が規定している乗車ルールには、ペットと一緒に電車を利用するためのルールが定められています。
多くの場合、ペットは「手回り品」という手荷物の項目に含まれるため、「手回り品」の中のペット持ち込みルールを確認しましょう。
犬と電車に乗る際のルールとして、どの鉄道会社も共通で規定しているのは、電車内や駅のホームでは、ペットは必ずケースに入れるというルールです。散歩をするときのように、犬をリードやハーネスにつないで駅構内を歩いたり、そのまま電車に乗ることは基本的にできません。
※盲導犬・介助犬・聴導犬等の身体障害者補助犬は例外です。
犬を入れるケースですが、定められているケースサイズの上限や重量制限は、鉄道会社によって様々です。
また、JR等の電車では、手回り品のためのきっぷの購入が必要になり、犬も乗車料金がかかる場合があるため注意しましょう。
鉄道会社の乗車ルールの範囲内であれば、犬と一緒に電車移動を行うことは可能です。
◆犬種によっては乗れない場合も
日本の電車では、大型犬の乗車は不可なことがほとんどです。「手回り品」の持ち込みルールには、犬を入れるケースの大きさや重量の上限が定められていることが多く、そのほとんどは小型犬や中型犬の規格になっているためです。
また、キャリーバッグのような手持ちのケースに入れるルールがあるため、大型犬では運ぶのが困難というのも理由の一つです。
大型犬の飼い主さんは、電車以外の移動手段を検討する必要があるでしょう。
◆他の乗客に迷惑をかけないようにしよう
各路線会社の規約を見ると、多くの場合、「他のお客様に危害および迷惑をかけるおそれがないこと」という旨の注意書きがあります。
もしも愛犬に吠えぐせがあったり、トイレトレーニングが不十分であったり、じっと静かにしているのが苦手な犬は、電車に乗る際、他の乗客の方々の迷惑になりかねません。
愛犬のしつけが充分で、電車内でも静かにじっとしていられると判断できてから乗車させましょう。
また、アレルギーや犬が苦手な方もいます。
座席に直接座らせたり、クレートなどから出したりなどの行為はNGです。
どんな犬も電車の音や揺れに驚いてしまうことが多く、犬のよっては、乗り物酔いをしてしまう子もいます。
初めは電車に慣れさせるため、空いている時間帯に一駅分乗車してみるなどし、様子をみることから始めてみると飼い主さんもわんちゃんも安心でしょう。
また、犬用の酔い止めも動物病院で処方してもらうことも可能なので、検討してみるのも良いでしょう。
犬と電車を利用する際の注意点
◆各社の乗車ルール
電車に乗る際のルールは、各鉄道会社のホームページで事前に確認することができます。
乗車ルールは日々改定される場合がありますので、ホームページなどの情報は、定期的に確認しておくようにしましょう。
参考までに、主要な鉄道会社のペット持込みルールをご紹介します。
JR線
・長さ70センチメートル以内
・タテ、ヨコ、高さの合計が90センチメートル程度
・ケースと動物を合わせた重さが10キログラム以内のもの
出典:JRおでかけねっと-持ち込める荷物
全国に路線があるため、その分厳しいルールが設けられている印象があります。
特に、JR西日本のホームページには、ドッグスリングやペットカート(ペットバギー)の使用が不可という記載があるため注意が必要です。
<参考URL:JRおでかけねっと-よくあるご質問>
JR線では「手回り品」を電車内に持ち込む際に料金がかかります。
犬と一緒にJRの電車に乗る際は、窓口や改札口で手回り品きっぷ(290円)を購入しましょう。
また、布製のスリング等は規制があるため、犬を電車内に持ち込む際は、ハードタイプのキャリーバッグや、クレートに入れることをおすすめします。
<関東>
都営地下鉄
JR線と同じくスリングやカートの使用が不可になっています。
東京メトロ
サイズ規定はJR線と同じですが、乗車の際のきっぷの購入は必要ないようです。
新京成電鉄
料金は発生しません。
<関西>
阪急電車
ケースについて「形状が固定されており、小動物の全身が入るもの」という記載があるため、ハードタイプのケースに入れる必要があります。
また、スリングやカートの使用は禁止です。
普通手回り品料金として、1乗車ごとに、290円の料金がかかります。
大阪市営地下鉄バスニュートラム(大阪メトロ)
「持ち運びに適当な蓋が出来る容器に入れたうえ、体毛などの飛散を防ぎ、他のお客さまから姿が見えないよう、容器を布で覆う」という条件はありますが、ケースのサイズや重さの細かい指定はありません。
料金は無料です。
ペットカート(ペットバギー)は、カバーの大部分が不透明であり、車内で転回可能な大きさのものであれば利用が可能となっています。
近畿日本鉄道
290円の手回り品料金がかかります。
また、「不潔又は、臭気などのため、他のお客さまに迷惑をかけるおそれがあるものは不可」という記載があるため、犬のにおいにも注意しましょう。
ご紹介した鉄道会社によっては、ペットの乗車ルールについて詳しい記載がない場合があるため、心配な場合は事前に問い合わせてみましょう。
◆混雑時を避ける
満員電車では、キャリーバッグが他のお客さんと接触してしまう可能性があるため、周りへの配慮が必要となります。
犬にも周りの乗客の方にも負担がかかってしまう危険があります。
犬を連れて乗車する際は、なるべく空いている曜日や時間を狙って乗車するようにしましょう。
特に、平日朝の通勤通学のラッシュ時は出来る限り避けたほうが良いでしょう。
混雑している場合も、犬の入ったキャリーバッグを電車内の網棚の収納に乗せるのは危険です。万が一、中の犬が動いてしまったり、電車が揺れて落ちてしまう可能性があるためです。
必ず飼い主さんの側から放さないようにしましょう。
犬と電車に乗るときのおすすめ品
◆キャリーバッグ
多くの路線では、蓋付き、ハードタイプのキャリーバッグやクレートでの持ち込みが事務づけられているため、電車に乗車する際、一番対応しやすいのがキャリーバッグです。
路線会社によっては、布製のバッグは使用が負荷の場合があるため、プラスチック製などのハードタイプがおすすめです。
ハードタイプのキャリーバッグやクレートのメリットは、丈夫で犬の安全が守れる点にあります。また、カートやバギータイプと比べて狭い電車内でも場所を取りません。
急なお出かけの時のことを考え、一つ購入しておくと便利でしょう。
◆スリング
一部の電車では、布製のケースが不可な場合があるためスリングの使用ができないこともありますが、その他の電車では使用が可能なケースがあります。
犬の頭まで隠れることがルールにあることが多いので、スリングに入った犬の頭まで覆える蓋付きのスリングも販売されています。
スリングのメリットは場所を取ることなく、飼い主さんの両手の空くため、持ち運びがしやすいという点です。乗車ルールをしっかり確認し、電車の種類によってうまく使い分けて使用しましょう。
※おすすめしたグッズも犬が入るのを嫌がる場合は使用ができなくなってしまいます。
中に入るのがストレスになってしまわないように、普段から中に入れるなどし、慣れさせておきましょう。
まとめ
愛犬と電車に乗る際は、各線のルールを守るのはもちろん、犬が苦手だったり、アレルギーを持っている方も中にはいます。
周りの方々の様子を見て、必要であれば、車両を変更するなどし、トラブルにならないよう注意しましょう。
電車を使用できれば、愛犬とお出かけできる範囲が大幅に広がるはずです。ルールやマナーを守り、愛犬と一緒に気持ちよく電車に乗りましょう。
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