1.豊富な毛色のボーダーコリー
1-1.代表的な毛色「ブラック&ホワイト」
1-2.こちらも人気の「ブラウン&ホワイト」
1-3.明るい印象の「レッド&ホワイト」
1-4.爽やかな印象の「ブルー&ホワイト」
1-5.珍しい「マール」とは?
1-6.トライカラーとは?
1-7.ボーダーコリーの毛色が豊富な理由
2.ボーダーコリーには「ロング」だけじゃなく「スムース」もいる
2-1.すっきりした見た目のスムースタイプ
2-2.ウェービーな長い毛を持つロングコート
2-3.ボーダーコリーの毛の系統とは?
豊富な毛色のボーダーコリー
ボーダーコリーと言えば「ブラック&ホワイト」の姿をイメージする人が多いかもしれません。
それもそのはず、日本でペットとして飼われているボーダーコリーの大半が「ブラック&ホワイト」だからです。
でも、実際にはさまざまな色や柄があって、その組み合わせパターンは多彩。
同じボーダーコリーなのに印象が違うのが面白いですね。
どんな毛色があるのでしょうか?
◆代表的な毛色「ブラック&ホワイト」
ボーダーコリーの毛色で代表色と言えば、先ほどお伝えしたように、黒と白の組み合わせの「ブラック&ホワイト」です。
「カッコよいイメージの黒」と「清楚なイメージの白」という対比した色が混ざりあうことで、シンプルながらにも美しく気品のある見た目が漂っています。
ツヤっぽい黒の被毛が素敵ですね。
黒と白の混ざり方もバラバラで、黒の色味が強くでたり、黒と白の割合が半々だったりなど、個性が楽しめるでしょう。
「ブラック&ホワイト」のボーダーコリーは、凛々しさもありつつ、どこか愛嬌のある柔らかさも感じられます。
◆こちらも人気の「ブラウン&ホワイト」
「ブラック&ホワイト」の黒の部分が、少し「ブラウン」に近いケースもあります。
黒というよりも茶色という表現が合っていれば、ブラウン&ホワイトと呼ばれます。
濃い茶色ならチョコレートのようにも見えるので、「チョコ&ホワイト」とも言われることもあります。
ボーダーコリーの毛色でこの色が表れるケースはどちらかというと珍しいですが、素敵な色合いで飼いたいという人が多い人気色となっています。
◆明るい印象の「レッド&ホワイト」
「ブラック&ホワイト」のボーダーコリーは、凛々しくたくましい印象ですよね。
運動神経の良いボーダーコリーを代表する色としてピッタリ。
ところが、ブラックではなく、レッド系の色が加わることで穏やかな見た目になります。
レッドと聞くと「真っ赤なの?」とキツイ印象を思い浮かべるかもしれませんが、ここで言うレッドとは、茶色とオレンジの中間のような温かい色です。
柴犬の見た目をイメージしてもらえると、レッドと言っても優しい色合いというのが分かるかと思います。
明るめのレッド系のボーダーコリーは、「ブラック&ホワイト」とは印象がだいぶ違いますね。
ブラック&ホワイトが「カッコいい」と言われるのに対し、レッド&ホワイトなら「穏やかそう」と言えるかもしれません。
色の違いによって、飼い主さんの好みによって人気がわかれそうですね。
レッド&ホワイトのボーダーコリーは、定番カラーの「ブラック&ホワイト」よりは珍しく、あまり見かけることはないでしょう。
◆爽やかな印象の「ブルー&ホワイト」
「ブルー」と聞くとクールなイメージがありますが、ボーダーコリーの毛色のブルーはグレーに近い色です。
ブルー&ホワイトは、爽やかでシックな印象です。
◆珍しい「マール」とは?
ボーダーコリーのなかでも珍しいのが「ブルーマール」や「チョコレートマール」と言われる毛色です。
「マール」とは、色素を作る段階で影響を与える遺伝子のことを指し、その遺伝子を保有しているワンちゃんに表れる独特な模様のことです。
大理石の細やかな模様をイメージすると分かりやすいかと思います。
同系色の薄い色のなかに、濃い色の斑点が散りばめられているような模様が表れます。
「マール」と言われる毛色のなかでも、さまざまなバリエーションがあります。
・人気のブルーマール
ボーダーコリーのマール系の毛色のなかでも、注目されているのが「ブルーマール」です。
「ブラック&ホワイト」のなかに、グレーが入り混じり、大理石のような模様が印象的。
「黒と白」というベース色は同じでも、模様が入るだけで深い味わいを持つ見た目に変身です。
個性的なボーダーコリーを飼いたい人には好まれそうですね。
ただ、遺伝子が病気のリスクにも繋がっていて、あまり繁殖されないことから「希少カラー」と言われています。
・そのほかにもマール系の個体がいる
ボーダーコリーのマール系のなかでも、ブルーマールが代表的です。
そのほかにも、チョコレートマール、レッドマール、ブルーマール&ホワイト、チョコレートマール&ホワイトなど、「マール系」にもバリエーションが豊富に見られます。
毛色に合わせて瞳も違った印象になり、ブルーマールをはじめ、マール系の色の個体は、本当にレアです。
金額的にも高価なケースがほとんどで、興味を持ってもなかなか出会えないかもしれませんね。
◆トライカラーとは?
毛色や模様が増えると、単色よりも見た目の印象が豪華になりますね。
ボーダーコリーには、トライカラーもあります。
トライカラーとは、「ブラック&ホワイト」の2色の組み合わせの黒の部分に、「タン」と呼ばれる色を足し3色になったタイプです。
タンとは黄褐色の毛で、目の上や耳周り、胸周辺、足先などに表れることが多いようです。
「ブラウン&ホワイト」の個体に表れるときもあります。
トライカラーは、「濃い色+ホワイト+タン」という3色構成と覚えておけば分かりやすいかもしれませんね。
2色のタイプに、アクセントカラーが入ることで、違った印象になります。
トライカラーは人気がありますが、ボーダーコリーのなかでは「レア色」とも言えるでしょう。
◆ボーダーコリーの毛色が豊富な理由
紹介したものだけでも、ボーダーコリーの毛色が豊富なことが分かったのではないでしょうか。
ボーダーコリーは、そもそも「牧羊犬」として、人間の作業を手伝っていた犬です。
草原に広がっている羊たちを追いかける体力だけではなく、賢さも必要でした。
そのため、改良に改良を重ねる課程で、たくさんの犬種の血が混じったのです。
その結果として、トップクラスの賢さと常に快活でいられるスタミナを持っている素晴らしい犬種として親しまれるようになっています。
ボーダーコリーに限りませんが、交配に用いる犬種が多ければ多いほど毛色のパターンが豊富になります。
ボーダーコリーには「ロング」だけじゃなく「スムース」もいる
街でよく見かけるボーダーコリーの多くは、ふさふさした長い毛が特徴の長毛タイプです。
その印象が強いので、ボーダーコリーには短毛タイプがいると聞くと意外に思うかもしれません。
ボーダーコリーには、「スムース」と「ロング」がいるので、その違いを見てみましょう。
◆すっきりした見た目のスムースタイプ
毛が短いため、全体的にすっきりした見た目なのがスムースタイプです。
定番のロングタイプと比べると、少数派なので珍しいと感じるかもしれませんね。
・室内で飼いやすい短毛のスムースタイプ
被毛にボリュームがないのがスムースタイプです。
毛の長さが短いことから、ブラッシングにかける時間があまりかかりません。
室内でも飼いやすいタイプかと思います。
ただ、抜け毛のお手入は必要です。
毛量が多すぎて蒸れるリスクもほぼありませんが、日常的にブラッシングで抜け毛を取り除いてあげた方がいいでしょう。
・スリムな体型に見える
体型そのものは変わらないはずなのに、「毛量が少ない」ことからスムースの見た目がスリムに見えます。
足や体につい筋肉が一目瞭然で、たくましさを感じることでしょう。
・ちょっとナーバスな部分があるスムースコート
ロングとスムースの違いについて、「毛の長さが短いだけでは?」と思うかもしれませんが、実は、性格について少し違う点が見られるようです。
全体的にボーダーコリーは、人間との関わりを好む「明るさ」のなかに、見知らぬ人に抱く警戒心を持ち「クール」な部分があります。
ちょっとナーバスな部分が表れやすいのがスムースタイプのボーダーコリーのようです。
気難しいと感じるかもしれませんが、もともと持ち合わせている「賢さ」と「従順性」を上手く引き出してあげられるようにしたいものですね。
・運動量が多い
そもそもボーダーコリー自体が運動量の多い犬種ですが、スムースの方が活発でスタミナ豊富と言われています。
スムースは、ちょっと気難しい部分があるため、それが引き金となり「運動量が足りずにイライラする」という症状も見せやすいです。
「遊びたいのに動けない」とストレスが溜まると、「大きな声で吠える」「飼い主さんを敵視する」などの問題行動が起こる可能性もあります。
たっぷり運動をさせましょう。
・「スムースコリー」という犬種とは違う
ボーダーコリーのスムースコートと名前がよく似ているのが「スムースコリー」。
“スムース”と“コリー”が名前に入っているので、ボーダーコリーのスムースタイプと間違ってしまうかもしれませんが、「スムースコリー」と「ボーダーコリーのスムース」は違う犬です。
スムースコリーとは、数種ある「コリー犬」のうちのひとつの犬種です。
スコットランド原産で、飼い主に忠実で運動大好きなワンちゃんです。
「牧羊犬」「運動量が多い」「引き締まった体」というのは、ボーダーコリーによく似ていますね。
ただ、スムースコリーの方がボーダーコリーよりも大きいという違いがあります。
ボーダーコリーは14~20キロと中型犬の分類ですが、スムースコリーは体重22~34キロにもなる大型犬です。
◆ウェービーな長い毛を持つロングコート
よく見かけるボーダーコリーの多くは、毛の長いロングタイプです。
サラサラしつつもウェービーで長い被毛が特徴です。
・風になびくサラサラの毛
ボーダーコリーは元気いっぱい運動大好きな犬種です。
外で散歩やドッグランで走る機会があるかもしれませんが、サラサラの被毛が風に揺れているのが美しいですよね。
・スムースよりも人懐こい
スムースタイプと比べるとロングは人懐こい個体が多いようです。
ただ、その性質を引き出せるかどうかは飼い主さん次第とも言えます。
たくさんの散歩やコミュニケーションを通し、ボーダーコリーとの時間を密に、信頼関係を築き上げましょう。
◆ボーダーコリーの毛の系統とは?
本来、ボーダーコリーはイギリス生まれの牧羊犬です。
身体能力が高いことからドッグショーでもお馴染みになるくらい進化して世界中で愛されてきました。
私たちが日本で見ているボーダーコリーの多くは、「ニュージーランド系」と「オーストラリア系」のロングタイプです。
一方、短毛のスムースタイプは「イギリス系」と言われています。
まとめ
ブラック&ホワイトが定番のボーダーコリーには、実にさまざまな毛色と模様のパターンがあります。
「カッコいい」「知性がある」「優しそう」「個性的」と、見た目の印象がガラッと変わるのが興味深いですよね。
毛色のパターンによる性格の違いはほぼありません。
ただ、お伝えしたように、「スムース」と「ロング」という毛の長短によって、少し気性が変わるケースもあります。
もともと頭が良い犬だからこそ、性格は飼い主さんの飼い方で良くも悪くも感じるのかもしれません。
また、中型犬とは言え結構大きめの体。
飼い主さんの言うことを聞かない性格になると、日常的に扱いが上手くできないこともあるでしょう。
子犬として迎えたときには、犬種としての性格や特徴をしっかり理解し、彼らのサポーターとして頼れる存在になりましょう。
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