1.犬は馬肉を食べても大丈夫?
1-1.馬肉アレルギーがなければOK!
1-2.与え方には注意も必要
2.犬に馬肉を与えるメリット・効果は?
2-1.たんぱく質(アミノ酸)
2-2.脂質
2-3.ナトリウム・カリウム
2-4.リン
2-5.グリコーゲン(糖質)
3.犬への馬肉の与え方・注意点は?
3-1.生肉の危険性を理解しておく
3-2.馬肉アレルギーに注意
4.愛犬に与えたい!おすすめの馬肉フード・おやつ6選!
4-1.特選逸品 馬肉ジャーキー 30g
4-2.うれしいおやつ デンタルケア 桜型スティック ハード 馬肉入り 30本
4-3.モアソフト ホース アダルト 500g(100g×5)
4-4.馬肉五膳 ライト 50g
4-5.デビフ缶 馬肉のスープ煮 65g×24缶
4-6.Q-petふりかけ プレミアム馬肉
4-7.馬スライス赤身のおやつ 50g
犬は馬肉を食べても大丈夫?
人間が口にする食品としても、馬肉は今やポピュラーな食材だといえるでしょう。馬刺しやさくら鍋などの食事メニューがすぐに浮かんだ人も少なくないのではないでしょうか。
そんな人間社会でも密かな人気を誇る馬肉ですが、犬にとっては与えてよい食材といえるのでしょうか?
◆馬肉アレルギーがなければOK!
結果からいうと馬肉は、愛犬が馬肉アレルギーをもっていない場合に限り、与えても問題のない食材です。
牛肉や豚肉と比べて非常に低カロリーな上に、たんぱく質が豊富という嬉しい特徴をもっているのです。更にグリコーゲン(糖質)までもが豊富に含まれていることから、疲労回復にも効果的な食材だといえるでしょう。
ちなみに昔から人間のパートナーとして生活してきた犬は、現代では雑食動物として分類されるようになりましたが、祖先が狼だと考えられていることからも分かるように、元々は肉食動物です。
馬肉のみを餌として与えていても、健康に過ごせるという意見までもがあるようですよ。
◆与え方には注意も必要
臓器などに疾患を持っている犬に関しては、療養食であったり、総合栄養食が推奨されますので注意しましょう。
また、馬肉は嗜好性が高いともいわれています。馬肉ばかりを与えてしまうと、他の餌、ドッグフードなどを食べなくなってしまう可能性もゼロではありません。
基本的に、市販されているドッグフードは総合栄養食です。健康体の成犬であっても、やはり日常の食事を全て馬肉に変えるよりは、おやつとして与えたり、一食分を置き換えるなどの方法をとった方が、適切な栄養バランスも保てますし、お財布にも優しいことは確実ですね。
犬に馬肉を与えるメリット・効果は?
犬にとっては日常的な食事メニューにもなる、とまでいわれている馬肉。与えるメリットとして、どのような成分が含まれているのかチェックしてみましょう。
・馬肉に含まれる成分
100gあたりの馬肉(赤身部分)に含まれる成分は大体、エネルギー110kcal、たんぱく質20.1g、脂質2.5g、ナトリウム50mg、カリウム320mg、リン170mg、グリコーゲン2290mg程です。
それぞれの成分について、詳しくみていきましょう。
◆たんぱく質(アミノ酸)
アミノ酸が鎖状になってできたものを、たんぱく質といいます。耳にしたことがある方も多いと思いますが、このたんぱく質には「動物性」と「植物性」の2種類があります。
以前は、動物性たんぱく質の方が、植物性たんぱく質と比べて消化吸収がしやすいと考えられていました。しかし、食品加工技術の向上によって、植物性たんぱく質においても十分な消化吸収が可能となったのです。
たんぱく質は、消化されることでアミノ酸に分解されます。そして小腸から体内に吸収されるので、エネルギーの源となります。肉食動物である猫や、肉食動物に近い雑食動物である犬にとっては猶のことそうだといえるでしょう。
ちなみに、原材料のまま使用するより加工した方が、格段に消化性があがりますよ。
ダイエット中の犬であったり、皮膚・被毛などの健康維持や、筋肉の成長・維持をしたい場合には、積極的な摂取が推奨される成分です。
ただし、腎不全・慢性腎臓病などの疾患を持ち、腎臓に負担がかかっている犬や、肝臓病を患い、高アンモニア血症や腹水がみられる犬においては、過剰な摂取は推奨されません。
これらの場合は、たんぱく質を多く含む食材を必要以上に摂り入れない方がよいでしょう。
◆脂質
脂質には、身体の中でつくることができない必須脂肪酸が含まれています。体の細胞膜・ホルモンなどをつくるために、欠かせない栄養分の一つです。
ただし、脂質の過度な摂取・吸収は肥満の原因となり得ますので、愛犬が肥満傾向にある場合は十分注意しましょう。
◆ナトリウム・カリウム
ナトリウムとカリウムには、細胞を正常に保つ、血圧を調整するなどの機能があり、相互に作用しながら恒常性を保っています
ただし、いずれも過剰摂取には注意が必要だといえるでしょう。ナトリウムの過剰摂取は、高血圧やガンなどの可能性を高めますし、カリウムの過剰摂取は腎臓機能に異常をもたらす危険性があるので、摂取量には気を付けましょう。
◆リン
歯・骨を丈夫に保つ、神経・筋肉を正常に保つ、といった効果をもっています。
◆グリコーゲン(糖質)
動物の肝臓に蓄えられる多糖類のことを、主にグリコーゲンといいます。必要に応じて分解されて、ブドウ糖へと変化するのです。
例えば、血中の糖分が不足している場合などがその時です。
犬への馬肉の与え方・注意点は?
犬にとって魅力的な栄養素が満点の馬肉ですが、与える前に注意点を確認しておくことが大切です。しっかりチェックしていきましょう!
◆生肉の危険性を理解しておく
馬肉に限ったことでなく、生肉には酵素が多く含まれています。犬に与えることで、毛艶がよくなるともいわれています。老犬にもその効果が期待できるようですよ。
更に、馬肉には牛肉・豚肉と比べて、O157(腸管出血性大腸菌)、サルモネラ属菌などの大腸菌が検出されにくいという特徴もあります。
メリットだらけだ!と思ってしまいがちですが、だからといって加熱用の馬肉を生で犬に与えてもよい、というわけではありません。
生肉には、大腸菌によって引き起こされる食中毒に限らず、「ザルコシスティス・フェアリー」という寄生虫の危険性もあるのです。
ザルコシスティス・フェアリーとは、主に犬と馬に寄生する寄生虫の名前です。人間には寄生しませんが、感染はします。国内では、馬刺しを食べた人がこれに感染し、下痢・嘔吐などを発症した事例があるのです。
このザルコシスティス・フェアリーは、冷凍処理によって死滅することが判明しています。
中心温度が-20度で48時間以上、-30度で36時間以上、-40度で18時間以上。急速冷凍装置を用いた場合は-30度で18時間以上、液体窒素に浸した場合は1時間以上が目安です。
愛犬に馬肉を与える際には、必ず冷凍処理されている商品を選ぶよう気を付けましょう。
◆馬肉アレルギーに注意
愛犬が馬肉アレルギーをもっている場合は、馬肉を与えるのを避けなくてはなりません。
馬肉アレルギーに限らず、アレルギーには先天性のアレルギー(生まれつきの体質によるもの)と、後天性のアレルギー(長い期間同じ食材を食べ続けることで発症するもの)があります。
馬肉は、牛肉・豚肉と比べると、低アレルゲンの食材だといわれています。しかし、やはり中には馬肉アレルギーをもっている個体もいるのです。
愛犬に初めて馬肉を与える場合は、まずは少量を与えて様子をみましょう。食べさせてから以下の症状が現れた場合は、馬肉アレルギーをもっている可能性が考えられます。
・下痢や嘔吐
・皮膚の痒み
・元気がない
・目の充血
症状の現れ方やそのレベルは個体によって様々です。愛犬の様子に異常が見られた場合は、念のため獣医さんに相談してみましょう。
愛犬に与えたい!おすすめの馬肉フード・おやつ6選!
◆特選逸品 馬肉ジャーキー 30g
冷風乾燥で製造された、嬉しい国産で無添加の馬肉ジャーキーです。低アレルギー素材である、馬肉をじっくりと仕上げた逸品なので、素材の旨味が凝縮されていますよ。
ペットショップでお馴染みのコジマが製造メーカーです。
目安給与量は、超小型犬(5kg以下)が5~15g、小型犬(5~10kg)は15~25kg、中型犬(10~25kg)は25~55g、大型犬(25kg以上)は55~75g、と分かりやすく表記されています。この目安量を参考にして、1日2~3回に分けて与えましょう。
◆モアソフト ホース アダルト 500g(100g×5)
馬肉を常に与えたいと考えている飼い主さんには嬉しい、馬肉入りの総合栄養食、国産プレミアムドッグフードです。
素材の旨味を活かしたソフトタイプのフードで、単一種の動物性たんぱく質を使用することで食物アレルギーにも配慮されています。更に生の馬肉と野菜の2層仕立てで、柔らかいセミモイストタイプなので、食いつきも心配ないでしょう!
100gで分包されているので、毎回作りたてのおいしさが味わえるという、愛犬にとっても嬉しいポイントのある商品ですね。
◆馬肉五膳 ライト 200g(50gチャック付き×4袋入り)
ペットフード製造メーカーのオリエント商会と、創業70余年の山田漢方薬局が共同開発した、美と健康を追求した馬肉のおやつです。
高品質な馬肉に、高級食材の高齢人参・霊芝・ローヤルゼリー・コンドロイチン・グルコサミンの5種が配合されています。美と健康と美味しさが、一粒にぎっしりと詰まっているそうですよ!
カロリーが控えめなので、関節や体重が気になる愛犬にもぴったりのおやつです。
安心感のある国産商品ですし、一粒が小さいので、愛犬初の馬肉デビューにいかがでしょうか?
◆デビフ缶 馬肉のスープ煮 65g×24缶
食べやすい大きさにカットされた馬肉をスープでじっくり煮込んだ、デビフの犬用栄養補完食です。
一缶に65gの小容量なので、小型犬であれば1日食べきりサイズで与えやすいですね。素材のおいしさと香りがそのまま缶に閉じ込められていますよ。
食品用のお肉が使用されており、更に嬉しい国産で、着色料・発色剤も無添加!安心して与えられますね。
旨味成分を含むスープも一緒に、ドライフード等と合わせて与えてください。
◆Q-petふりかけ プレミアム馬肉
皮膚や被毛の健康維持にオメガ3&6脂肪酸が含まれる【えごま油】を配合している馬肉ふりかけ!
小麦粉、ビーフ、チキン不使用のため、アレルギーのあるワンちゃんでも食べることができますね。
◆馬スライス赤身のおやつ 50g
高たんぱくで低カロリーな馬の赤身肉は、鉄分やグリコーゲンが豊富なおやつです!
また、希少部位をじっくり乾燥させたアキレスけんは、噛み応えがあり素材そのものを長く楽しめるおやつです。
まとめ
愛犬にとって嬉しい効果が盛沢山の馬肉!フードの補助として、おやつとして、試してみてはいかがでしょうか?
フードへの食いつきが悪くて悩んでいる飼い主さんにも、嬉しい結果をもたらす可能性の高い食材ですよ。
もちろん、初めて与える際には、アレルギーの有無をしっかりと見極めることが必要です。紹介してきたように、与え方にもよく注意してくださいね。
今回紹介した商品の他にも、馬肉を使用した犬用おやつやフードは沢山あります。愛犬にぴったりの商品を、まずはリサーチしてみましょう!
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