1.ビションフリーゼの「毛」について知ろう
1-1.ビションフリーゼの最大の魅力は綺麗な毛
1-2.名前の由来は「巻き毛」
1-3.ビションフリーゼはダブルコート
1-4.ビションフリーゼの抜け毛について
1-5.ストレスで抜け毛が増えることも…
2.ふわふわをキープするお手入れのコツ
2-1.ブラッシング編
2-2.カット編
2-3.シャンプー編
2-4.お食事編
2-5.運動編
3.ビションフリーゼの毛玉
3-1.毛玉…って?
3-2.毛玉ができるとどんなリスクがある?
3-3.どうしてビションフリーゼは毛玉になるの?
3-4.毛玉になったらどうすべき?
ビションフリーゼの「毛」について知ろう
まずは、ビションフリーゼの毛質や抜け毛の有無について詳細を見ていきましょう。
◆ビションフリーゼの最大の魅力は綺麗な毛
ビションフリーゼを見たとき、「ぬいぐるみみたい」「可愛い」「触りたい」と被毛の印象について感想を話す人が多いかもしれません。
それほど、ビションフリーゼの見た目は可愛らしく、ふわふわの被毛は最大の魅力となっています。
◆名前の由来は「巻き毛」
巻き毛が特徴的なビションフリーゼの名前の由来は、巻き毛という意味を持つ「フリーゼ」から来ています。
くるくるとカールされた巻き毛の見た目はあまりにも可愛らしく、かつては上流階級の人々の間でペットとして愛されていました。
上品な白い毛とふんわりした可愛さが、多くの人達から慕われていたのでしょう。
現在でも世界中の人々を魅了している犬種です。
◆ビションフリーゼはダブルコート
通常、犬の被毛構造パターンは、単毛のシングルコート、二重毛のダブルコートと2種類あります。
ビションフリーゼは、後者のダブルコートの犬種で、上毛となるオーバーコート、下毛となるアンダーコートという複層構造の被毛で体が覆われています。
体の保湿と皮膚を守り、寒さにも強い被毛構造と言えるでしょう。
◆ビションフリーゼの抜け毛について
通常、シングルコートとダブルコートを比べると、複層の被毛で覆われているダブルコートの方が抜け毛は多いと言われています。
ビションフリーゼは、ダブルコートの被毛構造に加えて、毛量が多い犬種。
さぞかし、抜け毛が多いだろうとイメージする人が多いかと思います。
実際のところ、どうなのでしょう。
一般的にダブルコートは、寒い地域出身の犬種が多めです。
冬が近づくと断熱効果を高めるために被毛が発達し、暖かな時期には通気性を高めて涼しくするために抜け毛となって毛がすっきりします。
いわゆる換毛期には、古い毛と新しい毛のサイクルが発達し、抜け毛が増えてくると考えられています。
ただ、ビションフリーゼは寒い地域原産ではないことから、寒くなったからと言ってそれほど極端に毛の生え変わりが起こるわけではないようです。
そのため、ダブルコートではありますが、抜け毛は少なめと言えるでしょう。
しかし、「抜け毛が少ない」からと言って、抜け毛ケアがいらないわけではありません。
そもそも被毛がカールされているので「毛は抜けても落ちにくい」「絡まりが起こりやすい」という毛質です。
抜け毛が落ちにくいために「抜け毛はあまりない」と言われるケースが多く、抜け毛に気づきにくいのかもしれません。
ゆえに、毛のトラブルが起こりやすく、毛のお手入れは欠かせない犬種と言えるでしょう。
◆ストレスで抜け毛が増えることも…
抜け毛は換毛期を中心に気にするべきものかもしれませんが、ストレスで抜けるケースもあります。
繊細な一面を持つビションフリーゼは、気持ちを内側に閉じ込めやすく、 抜け毛など体調の変化となって現れることがあるようです。
この場合、換毛期の抜け毛のように、「抜けていった古い毛を補うために新しい毛が生えてくる」とプラマイゼロとはならず、毛が抜けていくだけになるでしょう。
皮膚が露出して炎症を起こすケースもあるので、ストレスが原因の抜け毛には注意が必要です。
ふわふわをキープするお手入れのコツ
ビションフリーゼのふわふわのスタイルをキープするためのコツについてまとめていきます。
◆ブラッシング編
ふわふわをキープするには、日頃のお手入れが大事です。
抜け毛が埋もれやすい犬種なので、ブラッシングでほぐしてあげる必要があります。
ブラッシングは、毎日行ってあげましょう。
ブラッシングには、毛並みを整える以外に、血行促進の役割も期待できます。
ブラシで皮膚を撫でると、より良い被毛が誕生する皮膚になり、健康な毛が生える効果が期待できるでしょう。
巻き毛のビションフリーゼのブラッシングで使うのは、毛のもつれを取り除く「スリッカーブラシ」、絡まりやすい箇所をほぐす「コーム」です。
ブラッシングしやすい部分を念入りに行いがちですが、胸や脇、お腹の部分など、目に見えないところもブラッシングすることが大事と言えるでしょう。
◆カット編
ビションフリーゼは長毛で毛が伸びやすい犬種です。
長くなるほどに毛がクルクルと絡まりやすく、「分厚い毛で通気性が悪くなる」「毛が絡まりブラッシングがしづらくなる」と被毛の健康を阻害する要因が増えるでしょう。
そのため、月に1回程度のカットが理想と言われています。
ビションフリーゼのカットスタイルはさまざまですが、代表的なのが真ん丸でぬいぐるいみたいなアフロカット、くまさんっぽい見た目になるテディベアカットでしょう。
長毛のビションフリーゼは、いろんなカットが楽しめます。
カールしている毛質で毛量が多いため、ビションフリーゼのカットは時間を要します。
トリミングサロンに毎月のようにお願いすると、ちょっと高額な料金と感じるでしょう。
そこで自宅でカットができればという考えも起こるかもしれませんが、長毛で巻き毛の犬種のカットは簡単にはいかないものです。
ビションフリーゼの魅力を引き出す素敵なカットスタイルは、熟練度の高いトリマーさんだからこそ叶えてくれるものと言えるでしょう。
ただ、お尻周り、肉球の裏といった部分的なカットなら、自宅でも簡単に行えます。
しかし、ハサミを向けて危ない思いをすることのないよう、ペット用のバリカンやアイテムを準備して、安全に行う注意が必要です。
◆シャンプー編
ビションフリーゼのように毛量の多い犬種は、シャンプーで皮膚を清潔に保つことが大事です。
シャンプーをするうちに抜け毛が取り除けるのはもちろん、皮膚をマッサージして血行が良くなる健康効果も期待できるでしょう。
「カットは自分でできないかも…」と思っている飼い主さんでも、シャンプーに関してはハードルが低く感じられるかもしれませんね。
ただ、巻き毛で長毛種なので、注意すべきポイントがあります。
シャンプー後に、「しっかりすすいで泡を取り除く」「乾燥で毛の絡まりをほぐす」ことが重要です。
すすぎが足りないとシャンプー剤が残って固まったり、乾燥が不足してごわつきが感じらたりすることがあります。
毛をとかしながら乾燥させることで「ふわふわ」感がアップしますが、乾燥が足りないと「ゴワゴワ」してしまうでしょう。
自宅で簡単にシャンプーしてまったばかりに、フェルト状の毛の絡まりが見られると、トリミングサロンに行ったときに「毛玉を取り除く作業」からスタートさせなければなりません。
トリミング時間が長く愛犬が苦痛に感じ、さらにはトリミング料金もかかることに。
自信がないときには、初めからプロに頼んだ方がいいかもしれませんね。
◆お食事編
ツヤのある健康的な被毛を作るため、栄養素の詰まった良質な食事を与えてあげることも大切です。
「良い皮膚から健康的な毛が生える」ことに繋がるので、健やかな皮膚を作り出す成分を摂取させたいですよね。
被毛や皮膚を健やかに保つ良質なたんぱく質が含まれているドッグフード選びが大事と言えるでしょう。
ドッグフードは多種多様なので「どれを選んだらいいの?」と悩むかもしれませんが、安すぎるのは注意した方がいいかもしれません。
◆運動編
運動不足になるとストレスが溜まります。
ビションフリーゼはもともとストレスを溜めやすいところがあります。
できるだけ一緒に散歩にでかけたり、コミュニケーションをとったりしてあげましょう。
また、運動が足りないばかりに便秘が起こることもあります。
人間と同様、正常な便通がないことで、皮膚に異常が見られるケースも多いです。
皮膚の健康のため、できるだけ運動をさせてあげてくださいね。
ビションフリーゼの毛玉
ビションフリーゼのような長毛種は、毛玉に注意しなくてはなりません。
毛玉ができると皮膚病のリスクも高まります。
毛玉とは何か、そして毛玉を作らないための対策を覚えておきましょう。
◆毛玉…って?
抜けた毛が生きている毛に絡まり、毛がフェルト状になることを毛玉と言います。
“玉”とは言っても、実際には玉のように丸まっているわけではありません。
ゴワゴワした毛が部分的に塊となり、フェルトのように分厚くなります。
◆毛玉ができるとどんなリスクがある?
毛玉になると、生きている毛以外にも、ホコリやゴミと絡まりやすくなります。
飼い主さんの洋服、カーペットの繊維やゴミが付着すると不衛生になるかもしれません。
毛玉となって固まった被毛が、皮膚と被毛の通気性をブロックするため、菌が繁殖して皮膚炎を引き起こす可能性もあります。
それに、毛玉部分の面積が増大していくうち、重みで毛が引っ張られて痛んだりするかもしれません
部分的な脱毛となる可能性も考えられます。
また、毛玉が引っ張られると痛いため、ブラッシング嫌いになることも。
毛玉ができないように、日頃からブラッシングで毛を整えてあげましょう。
◆どうしてビションフリーゼは毛玉になるの?
ビションフリーゼのようなダブルコートの被毛構造を持つ犬種は、換毛期を中心に被毛ケアが大事になります。
ただ、ビションフリーゼの毛質はストレートではなくカールのため、毛が抜けても他の毛に埋もれてしまうケースが多いです。
しかも長毛なので、伸びた毛が絡まりやすいでしょう。
つまり、抜けているはずの毛が、ほかの毛の間と一緒にビションフリーゼの体にぴったりくっついている状態。
「抜け毛ケア」としてのブラッシングで取り除かなければ、そのまま毛玉となってしまうのです。
また、毛がこすれるところは毛玉になりやすく、洋服や首輪が毛玉の原因となることが多いと言われています。
「抜け毛対策で洋服を着せたまま」「いつも首輪をつけている」というケースでは、衣類と毛がこすれるので毛玉が起こる可能性が高まるでしょう。
◆毛玉になったらどうすべき?
軽く固まったような軽度の毛玉であれば、ちょっとずつブラッシングで取り除くことができます。
少し目の粗めのコームで固まりをほぐし、スリッカーブラシでとかしてあげるといいでしょう。
しかし、フェルト状に頑固に固まった毛玉は簡単にはほぐれないかと思います。
皮膚を傷つけないようにハサミで切り取らなければなりませんが、ケガをさせると大変なので慎重にカットしなければなりません。
飼い主さんが緊張するとワンちゃんにそれが伝わって抵抗することもあるので、プロに任せた方が安心かもしれませんね。
ただ、プロとは言え、フェルト状になった毛玉は対処が難しく、いつものトリミング以上に時間がかかります。
シャンプーやカットのときに毛玉ケアをお願いするときでも、毛玉除去として別料金をとられることも少なくありません。
まとめ
ビションフリーゼの魅力となる「ふわふわ」は、飼い主さんのお手入れ力が決め手となります。
ブラッシングやシャンプー、食事に気をつけて、皮膚や被毛の健康に配慮してあげましょう。
また、巻き毛のビションフリーゼは毛玉ができやすいワンちゃんです。
ただ、コームでほぐせないほどの毛玉ができるのは、よほどブラッシングをさぼった結果です。
毛玉ができないように日頃からブラッシングを怠らず、ビションフリーゼの「ふわふわ」の魅力を引き出してあげたいものですね。
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