【犬の介護食】老犬の食事介助の仕方とおすすめ介護用フード

2020.04.14

【犬の介護食】老犬の食事介助の仕方とおすすめ介護用フード

元気な成犬とは異なり、寝たきりの老犬には適切な介護食、老犬用の食事管理が必要です。体力が低下している老犬にとっては食事を摂ることが負担になりやすいので、快適な食生活を維持してあげるために様々な工夫をしましょう。

【目次】
1.犬の介護食とは?

2. 犬の介護食の作り方
2-1.①まずはドライフードをふやかす
2-2.②ミキサーでペースト状にする

3.犬の介護食の与え方
3-1.①まずは犬の体を起こす
3-2.②シリンジで介護食を与える
3-3.③食後は水を少量与えて体を起こした状態を維持する
3-4.④食後の様子をしっかりと観察する

4. 犬の介護食の注意点
4-1.エネルギーの摂りすぎに注意
4-2.必ず頭を起こした状態で介護食を与える
4-3.優しく声掛けをする
4-4.水分量と食事時間に気をつける
4-5.老犬のペースに合わせる
4-6.介護食を嫌がる場合は無理に与えない

5.犬のおすすめ食事介護用品
5-1.シニアの栄養素補給に最適な犬用飼い誤食「カロリーエースプラス 犬用介護食」
5-2.小型犬におすすめ!「わんわんカロリー ミニタイプ コーンスープ風味」
5-3.流動食を作るのに最適なドライフード「メディコート ライフアシスト ペーストタイプ」
5-4.栄養補給に最適なウェットフード「アニウェル ハイカロリー」
5-5.総合栄養食だから栄養バランスも安心「さみ&さつまいも 高齢犬用」

6. 寝たきりの老犬に役立つ、おすすめ介護用品
6-1. 中型犬や大型犬におすすめ!「老犬介護用 運搬補助マット」
6-2. 寝たきりの老犬に最適な「老犬介護用 床ずれ予防ベッド」

7. 犬の介護食に関するまとめ

犬の介護食とは?

犬も人間同様、老衰によって噛む力や飲み込むときに使う力が弱る、または消化器官の消化能力低下によって、自ら食事を摂取できなくなることがあります。

足腰や体の衰えによって食事を自分で摂ることが困難になるので、このように何かしらの理由で、犬自身の力でご飯を食べることのできない犬のために準備したいのが「介護食」です。

介護食と一言で言っても、犬の状況によって食事内容は多少異なりますが、噛まずに食べることができる流動食が寝たきりの老犬にとっては一般的です。

気管に詰まらず消化器官に負担をかけないような、老犬の体に優しい介護食を提供できるよう工夫をしてあげましょう。


犬の介護食の作り方

犬の介護食は、老犬の体の状態に合ったものを作ってあげましょう。

ドライフードを使用して流動食を作る場合は、ペースト状にして喉に通りやすいように作ります。

①まずはドライフードをふやかす

ドライフードは高温でふやかしてしまうと栄養素が崩れてしまうので、人肌程度のぬるま湯でふやかします。ぬるま湯をドライフードが浸かる程度まで入れて、柔らかくしましょう。

ミキサーでペースト状にする工程がありますので、お湯でふやかす時点でドッグフードを砕いておくのもよいでしょう。

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犬・猫の食事を快適にするためのひと工夫として。
色々なフード・おやつ等を細かくすることで、苦手な食材やシニアや仔犬・仔猫も食べやすいように小さく与えたり、いつもの食事にアクセントとしてふりかけにしたり、手作りごはんにも便利。
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②ミキサーでペースト状にする

柔らかくなったドライフードをミキサーにかけて、滑らかなペースト状になるようにします。水分が足りないようでしたら、ミキサーに水を加えながら調整してください。

しっかりとペースト状になっていないと、給餌するときにシリンジの出口に詰まってしまうので、ドライフードのブツブツがなくなるようにペーストしましょう。


犬の介護食の与え方

犬の介護食の与え方

自力で食事が摂れない寝たきりの老犬に関しては、シリンジを使用して介護食を与えましょう。

①まずは犬の体を起こす

寝たままの状態で食事を与えると、気管に食事が詰まり、誤嚥・逆流、窒息や肺炎などの危険性が高まります。

寝たきりの犬に食事を与える際は、必ずしっかりと犬の体を起こした状態で与えましょう。

超小型犬や小型犬は抱っこして簡単に体を起こすことができますが、 中型犬や大型犬の場合は抱き上げて食事を与えるのが難しいので、飼い主さんが座った状態で膝の上にクッションを丸めて緩やかな坂を作るようにすると、犬の身体を楽に起すことができます。

斜めになったクッションの上に犬の身体を置くようにして、体を起こした状態(頭の位置を高くした状態)で介護食をあげましょう。

②シリンジで介護食を与える

頭が起きた状態で、顎を上に持ち上げないようにしながら、 犬歯の後方部分から介護食をゆっくりと流し入れます。

顎が上に上がった状態で介護食を流し込んでしまうと、気管に入ってしまうことがあるので絶対に避けましょう。

介護食を与える際は、シリンジや犬の口から介護食がこぼれやすいので、 まえかけやペットシーツなどを利用して犬の被毛が汚れないよう工夫すると良いでしょう。

③食後は水を少量与えて体を起こした状態を維持する

食後は喉に食事が残らないように喉を潤すような感覚で少し水を与えて、体を起こした状態を維持しましょう。

食後すぐに横に寝かせてしまうと逆流の危険性があるので、最低でも15分以上は起こした状態を維持することをおすすめします。

④食後の様子をしっかりと観察する

横に寝かせたら、嘔吐したりむせている様子がないか、しばらくの間は様子を観察しましょう。


犬の介護食の注意点

◆エネルギーの摂りすぎに注意

犬の介護食には身体への負担を考え、少ない量で十分なカロリー補給ができる高カロリー栄養食が多くあります。

通常の食事のようにたくさん与えてしまうと肥満の原因になるため、給与量をしっかりと確認してエネルギーを摂りすぎないように調整しましょう。

◆必ず頭を起こした状態で介護食を与える

誤嚥は窒息、肺炎の危険性が高く、体の衰弱した老犬にとったら命にかかわる、本当に危険なことです。

必ず体を起こした状態で頭を少し高い位置にしてから介護食を与えましょう。

◆優しく声掛けをする

介護食の食事サポートのみならず、すべての老犬介護において声掛けは大切です。

耳が聞こえない老犬であっても、介護食を与える前はしっかりと食事の臭いをかがせて、事前にご飯の時間であることを犬に認識させてあげてから流動食を与えましょう。

◆水分量と食事時間に気をつける

ドライフードをふやかして流動食を作る場合は、水分量が多くなりすぎないよう注意しましょう。

老犬の場合、水分で食事量が増えると給餌する際に時間がかかり、長時間の食事は体への負担がかかりやすくなります。それに加えて、一度に水分量の多すぎる食事を与えてしまうと消化器官にも負担がかかります。

体力があまりない老犬に関しては、食事で使う体力を軽減するために、少量で時間をかけずに栄養素を補給できる高栄養缶もおすすめです。

◆老犬のペースに合わせる

介護食を与える際は、愛犬のペースに合わせて介護食を与えましょう。

人も同じですが、犬も老衰によって一つ一つの動作が緩やかになりますので、シリンジで介護食を与えたらしっかりと犬が飲み込んでいることを確認してから次の食事を与えます。

喉の動きで流動食をしっかりと飲み込んだか確認すると良いですね。

◆介護食を嫌がる場合は無理に与えない

犬が介護食を嫌がる場合、無理に与えてしまうと窒息などの原因になります。

食べないのには必ず理由があるので、病気の検査や食事内容、食事方法について獣医師に相談して適切な処置を行いましょう。


犬のおすすめ食事介護用品

◆シニアの栄養素補給に最適な犬用介護食「カロリーエースプラス 犬用介護食 ささみ 85g×24缶」

シニアを中心に病中や病後など幅広い犬に適した犬の総合栄養素で、消化吸収に優れたドッグフードです。

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◆小型犬におすすめ!「わんわんカロリー ミニタイプ コーンスープ風味」

ミニタイプの使い切り流動食で、コーンスープ風味が愛犬の嗜好性を高めるのに効果的です。
豊富なビタミン・ミネラル類、オリゴ糖などの栄養素で愛犬の健康をサポートします。

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◆流動食を作るのに最適なドライフード「メディコート ライフアシスト ペーストタイプ」

食欲が低下しやすい介護期に適した、高栄養の総合栄養食です。

関節の健康維持に効果的なグルコサミンや腸内環境維持に役立つオリゴ糖、老犬の免疫力応援に役立つ抗酸化成分をはじめとし、シニアに嬉しい栄養素がたくさん配合されています。スプーンなどで与えやすく、舌触り良く、食欲をそそる香りです。

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◆栄養補給に最適なウェットフード「アニウェル ハイカロリー」

食欲が低下している老犬の栄養補給に適したハイカロリー食。少ない量で充分なカロリーが摂取できるエネルギー食で、165キロカロリー/100g程度あります。

流動食としてシリンジで与える際は、ミキサーなどでペースト状にするとシリンジに詰まりにくくなります。

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◆総合栄養食だから栄養バランスも安心「さみ&さつまいも 高齢犬用」

シニア犬の悩みを解消をさせる成分を添加し咀嚼や嚥下が困難になってくるも歯に負担をかけずに食べやすい食感にしました。

総合栄養食なので、ドライフードの代わりに与えることできます。

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●寝たきりの老犬に役立つ、おすすめ介護用品

◆中型犬や大型犬におすすめ!「老犬介護用 運搬補助マット」

35kg以下の中型犬や大型犬におすすめの、運搬用補助マットです。

愛犬の体をしっかりと包み込むクッション性があり、外での気分転換や排泄時など様々なシーンで活躍します。

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◆寝たきりの老犬に最適な「老犬介護用 床ずれ予防ベッド」

寝たりきりの犬は床ずれしやすいので、床ずれ対策は必須です。

こちらのベッドは弾力性の高い素材で作られており、室内で運搬補助がしやすいよう、持ち手が付いているのでとても便利な介護用品です。

もともと広々とした設計ですが、寝返りをさせる場合は余裕をもって大きめのサイズを選ぶと良いでしょう。

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犬の介護食に関するまとめ

犬の介護食の与え方や作り方、注意点などご紹介いたしました。

体が衰弱している老犬に関しては、食事を摂ることすら身体的な負担になることがあります。適切な食事サポートで愛犬に負担がかからないよう、快適にご飯を食べることができよう工夫してあげましょう。



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smochijp

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動物看護士(日本能力開発推進協会/日本キャリア教育技能検定協会)、老犬介護士(日本キャリア教育技能検定協会)、犬の管理栄養士(全日本動物専門教育協会)、ドッグトレーニングアドバイザー(日本ペット技能検定協会)等、動物関連資格を多数保有。大型犬2頭、中型犬1頭、小型犬(保護犬)1頭、猫3頭と暮らしながら、役立つペット関連情報を提供しております。


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