1.コーギーってどんな犬?
1-1.2つの種類の「コーギー」?!
1-2.日本でコーギーと言えば「ウェルシュ・コーギー・ペンブローク」
1-3.体の特徴は?
2.子犬時代から成犬になるまで。コーギーの体重推移を見てみよう
2-1.生後3~4か月頃
2-2.生後4~6か月頃
2-3.生後6~9か月頃
2-4.生後9~12か月頃
2-5.生後1年で成長スピードはなだらかになる
3.肥満がコーギーにもたらすリスクとは?
3-1.リスクその1:太ると動きづらくなる
3-2.リスクその2:足腰へ負担が増える
4.コーギーの子犬時代の食事について
4-1.食事回数はどのくらい?
4-2.消化不良の見極め方法を知っておく
4-3.ライフステージに合わせた種類を
コーギーってどんな犬?
短い足がチャームポイントのコーギー。
一生懸命動く様子がかわいいと、広く愛されている人気犬種です。
◆2つの種類の「コーギー」?!
実は、“コーギー”と名がつく犬種は、「ウェルシュ・コーギー・ペンブローク」と「ウェルシュ・コーギー・カーディガン」と2つあります。
どちらも「イギリス原産」「過去は牧畜犬」「胴長短足」というように多数の共通点があり、犬種名に含まれている「ウェルシュ・コーギー」まで同じです。
そのため、2犬種を区別していなかった時期があったようです。
しかし、似たような特徴を持ちつつも違った部分もあるため、最近では「ペンブローク」と「カーディガン」と、違う犬種として世界中に広まっています。
◆日本でコーギーと言えば「ウェルシュ・コーギー・ペンブローク」
「カーディガン種よりもやや体格が小さめ」「しっぽが短い」「耳の先端が丸みを帯びている」という特徴を持つのが、日本でよく見かけるウェルシュ・コーギー・ペンブロークです。
両者の登録頭数にもだいぶ違いがあります。
ジャパンケネルクラブによる「2019年(1~12月)犬種別犬籍登録頭数」では、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの登録頭数は4052頭で「第15位」、ウェルシュ・コーギー・カーディガンの登録頭数はわずか86頭で「第67位」です。
このことからも、日本でコーギーと言えば「ウェルシュ・コーギー・ペンブローク」というのが納得できますね。
◆体の特徴は?
オスやメスと性別の違いで個体差がありますが、コーギーは10キロ弱と中型サイズです。
ただ、足が短いため、体高は25~30センチと低め、少し小さい印象を受けるかもしれませんね。
コーギーのしっぽは短くお尻が強調されることで、「後ろ姿が可愛すぎる!」と愛好家が多い犬種です。
また、前述したように、コーギーの立ち耳の先端は丸く、優しい柔らかなイメージを受けます。
一方で、筋肉質で「たくましい」という表現もでき、“かわいらしさ”と“頼もしさ”のどちらも持ち合わせているワンちゃんです。
子犬時代から成犬になるまで。コーギーの体重推移を見てみよう
コーギーは胴長短足なので、太ることは体への負担が増えます。
平均的な体重推移から超えることがないように、飼い主さんが管理してあげることが大事です。
そのためには、子犬からの成長段階における体重変化をおおまかに理解しておくようにしましょう。
コーギーに限らず言えることですが、体重は個体差があります。
「生まれたときは何キロ?」「オス?メス?」「どんな食事をする?」などによって、最終的に体重は違ってくるでしょう。
ここでお伝えする体重は、あくまでも「コーギーの平均的な体重」として参考にしてみてくださいね。
◆生後3~4か月頃
生後3か月で3キロ前後となり、約1か月かけて生後4か月頃には5キロ前後まで成長します。
◆生後4~6か月頃
さらに成長を続け、生後4~6か月の頃には5キロから8キロ程度にまでなるでしょう。
3か月ほどで、2倍もの体重推移が見られるということになりますね。
◆生後6~9か月頃
この頃の体重増加はやや落ち着いていきます。
それでも、成長期なのでじわじわと体重が増えていくでしょう。
8キロ程度から10キロ前後まで増えるのが標準的なようです。
◆生後9~12か月頃
生後9か月を過ぎると増加傾向は落ち着き、10キロ前後から少しずつ増える感じです。
生後12か月の頃には、11キロから12キロ前後まで成長するかと思います。
◆生後1年で成長スピードはなだらかになる
生まれて1年ほどで、成犬の仲間入りです。
体重も11~12キロ前後、なかにはそれを超えるくらいの14キロ程度と大きめに育つ子もいるでしょう。
オスのコーギーの方が大きく育ちやすく、12キロ程度になる子は多いです。
メスの方は9キロ程度で成長が止まり、オスよりも小柄な感じを受けます。
一般的には、コーギーの子犬は、生後6か月くらいまでは「グングン成長」というイメージで体重増加も大きいです。
それ以降には、緩やかに成長するので、体重管理や食事管理で太り過ぎないようにしてあげることが大事です。
肥満がコーギーにもたらすリスクとは?
「ちょっとぽっちゃり」という体型になると、コーギーのかわいらしさがますますアップします。
かわいいからと「それほど気にしなくてもいいのでは?」と、楽観視するのはよくありません。
「ちょっと太った」から「肥満」になるまで放っておくと、コーギーの元気の源ともいえる運動量にも影響が出ますし、足や骨の病気を発症する可能性も考えられます。
コーギーが太ったときのリスクについて紹介します。
◆リスクその1:太ると動きづらくなる
コーギーは、足は短いですが、走ったり、ジャンプしたりとアクティブに動けます。
でも、太ることで動きにスムーズさがなくなり、運動量が次第に減ってしまうでしょう。
運動量が減った結果、食べた分だけ太ってしまうという悪い流れにも結びつくかもしれません。
また、お腹周りが太ることで動きも制限され、動けないことがストレスになってしまうリスクがあります。
◆リスクその2:足腰へ負担が増える
コーギーは、胴長という特徴があるため、体全体が太ると、足や腰への負担が大きいでしょう。
関節の曲げ伸ばしでも痛みが生じるようになれば、活発なコーギーのテンションが下がるかと思います。
関節炎になると、歩くだけでも痛みが生じます。
椎間板ヘルニアという腰の病気は、重症になると正常な動きができなくなる可能性もあるのです。
動くことが大好きな犬種なのに、足腰の病気で動きが制限されるのは、とてもかわいそうなことではないでしょうか。
コーギーの子犬時代の食事について
コーギーは、口角がキュッと上がり、笑ったように見える表情も人気です。
牧畜犬で日々動いていた過去があり、短い足でも運動神経が抜群。
溢れるスタミナで、活動的な様子を見せてくれます。
そんなコーギーだからこそ、食欲も旺盛です。
「食べる」と「動く」がバランスよければ問題ありませんが、「食べすぎ&運動量のダウン」で肥満もあり得ます。
そこで大事なのは、コーギーの食事管理をしっかりすることです。
どんなところに注意すべきか、いくつかポイントをお伝えします。
◆食事回数はどのくらい?
成長のためには、「消化の良いえさ」が重要です。
動物性たんぱく質や、食物繊維など、子犬のお腹に優しいえさをあげましょう。
子犬時代は消化器官があまり発達していないため、「食べすぎ」も胃腸への負担がかかります。
計量カップで1日の量を図り、体重に合わせた給餌量を守ることが大事です。
「与え過ぎ・少な過ぎ」はNGで、子犬の成長に合わせた適正量を与えましょう。
また、食事回数にも注意が必要です。
コーギーは運動量が多いこともあり、食欲も旺盛です。
出された分だけをガツガツ食べようとするので、一度に大量のえさをあげると、胃腸に負担がかかり消化不良の原因です。
1日に必要な回数を小分けにし、「少量ずつ&回数を多め」にしてあげると、胃腸への負担が減って安心です。
お腹が減っている時間を短くすることもでき、子犬的にも満足度の高い食事の与え方と言えるでしょう。
生後3か月頃から6か月頃までは、食事回数は3~4回程度がおすすめです。
「水でふやかした柔らかめのえさ」から「カリカリのドライフード」に切り替えるのもこの頃。
消化具合を見ながら、えさを食べさせてあげましょう。
生後6か月頃になった時には、成犬に体がだいぶ近づいています。
だいたい1日2回程度でもいいと言われていますが、消化の様子を見ながら、子犬時代の回数多めの食事スタイルから、少しずつ回数も減らしていくといいかもしれません。
◆消化不良の見極め方法を知っておく
「うまく消化してできているか」については、どうやって見極めたらいいのでしょうか。
一般的に消化不良で見られるのが「吐く」「下痢をする」です。
「食べたものをそのままの形状で吐く」「胃液みたいな液状のものを吐く」など、消化不良による嘔吐症状はいくつかあります。
また、下痢が消化不良のサインになることも多いです。
「なんどもウンチをする」「水分が多めのウンチ」「かなり水っぽいウンチ」など、消化が悪くてお腹を壊すことも考えられます。
嘔吐や下痢は様子を見てもOKなものから、すみやかに受診すべきものまであります。
消化不良らしき症状があったら、その内容や回数などをメモしておきましょう。
そして、「元気がない」「寝てばかりいる」など、嘔吐や下痢症状以外にも不安な点があるときは、早めに受診することが大事です。
◆ライフステージに合わせた種類を
先ほど、体重推移の項目でもお伝えしたように、子犬は生後数か月程度の期間、急ピッチで成長していきます。
健康的に成長するためには、「栄養満点」「高カロリー」「吸収力の高さ」に配慮したえさを選びましょう。
「子犬用」という表示のフードは、健やかな成長をサポートしてくれます。
骨や筋肉などがしっかり育つように、カルシウムやたんぱく質など、バランスよく詰まっているのが子犬用です。
一方、成犬になるとすでに体が出来上がるので、カロリーが少ないえさに切り替わります。
成犬に子犬用のえさを与えると、高カロリーで太りやすくなってしまいます。
逆に、子犬なのに成犬用を与えてしまうと、栄養が不足して成長しにくいこともあるでしょう。
愛犬へ与えるえさは、ライフステージに合わせて少しずつ切り替えていくことが大切です。
平均体重を超えたら肥満なの?
平均体重をちょっと超えると、「肥満なの?」と不安になるかもしれません。
数値的に体重が増加するのは肥満傾向の指標にもなりますが、実際の見た目の変化もチェックしましょう。
体重や体格は個体差があるので、体長や体高が大きめの子は体重も平均体重よりも超えることも珍しくありません。
そのため、体重だけで肥満とは言えません。
「ちょっと太った・かなり太った・太り過ぎ」で考えると、肥満は“太り過ぎ”という危険ラインです。
体重の数値も平均体重より上回り、見た目も明らかに太っていることが分かるでしょう。
横から見たときにお腹がグンと垂れていて、上から見てもウエストラインにくびれはなく、体全体が脂肪で覆われ、かなり肉厚なボディになっているかと思います。
体に触れたときに、骨のラインを感じることもありません。
理想体重を保っているときは、お腹周りにくびれもあり、触れたときに骨も分かるものです。
犬の体重チェックはもちろん大事ですが、見た目や触れたときの感覚で「ウエストのくびれがあるか」「お肉がたるんでないか」「お腹が垂れ下がっていないか」「首回りのお肉が付きすぎていないか」などをチェックしましょう。
成長段階である子犬のときには、体重の増減ばかりに目を奪われがちですが、飼い主さんの「目」や「手」も愛犬の肥満度をはかるものさしになります。
愛犬の健康のため、体重とともに、成長記録として残しておくといいでしょう。
まとめ
やんちゃっぷりを発揮する子犬のコーギー。
楽しそうに遊んでいる姿は、目の癒しにもなりますね。
生後数か月程度で、一気に大人の体重に近づきます。
しっかり成長するには、体重推移を把握しておくことや、えさを与えるときのポイント、肥満のリスクを頭に入れておくことが大切です。
ぽっちゃり体型のコーギーはかわいいですが、愛犬にとっては動けないツラさ、運動する度の痛みとの格闘の日々となるかもしれません。
愛犬を健康的に、そして幸せにしてあげられるように、飼い主さんがしっかりとサポートしてあげましょう。