1.柴犬の歴史
2.柴犬の基本的な性格
2-1.◆柴犬は甘えん坊さん?外部環境による「後天的性格」
2-2.◆凛々しい柴犬
2-3.◆フレンドリーな柴犬
2-4.◆愛らしい柴犬
柴犬の歴史
柴犬の性格を紐解くために、まずは柴犬の歴史を見ていきましょう。
柴犬はよく「日本最古」の犬と言われていますが、実は世界で見てもかなり古くから存在する犬の1種なのです。秋田犬やチャウチャウよりも遺伝子が狼に近いって、ご存知でしたか?
柴犬が古くから存在する証拠となるのが、縄文時代の遺跡から発見された縄文犬。縄文犬は柴犬の直系のご先祖様です。このことから、柴犬は縄文時代から人と一緒に暮らしていたということがわかります。
長年人と暮らしてきた柴犬ですが、大昔は猟犬や番犬として活躍していたため、賢く勇敢な性格になったようです。現在は室内で飼われることの多い柴犬は、愛らしい一面を持ちながらも、過去の性格をそのまま引き継いでいるのです。
柴犬の基本的な性格
なるほど、昔は猟犬や番犬として飼われていたので、柴犬は賢く勇敢なのか!と1つ柴犬の性格がわかったところで、現在の柴犬の性格を確かめてみましょう。
柴犬はご先祖様の性格を一部受け継いでいて、独立心が強い、我慢強い、頑固などの猟犬としての面を持っています。猟犬だったことを考えると、柴犬が動くことが大好きで、散歩やオモチャ好きが多いのも納得ですね!
また、柴犬は番犬だったこともあり、飼い主には忠実ですが他人に対しては警戒してよく吠える、ということもよくあります。
他人に吠える場面だけ見ると怖いな、と思ってしまう方もいるかもしれませんが、飼い主を守るんだ!という番犬の心から来ている行動だと思うと愛らしさが倍増しますね!
◆柴犬は甘えん坊さん?外部環境による「後天的性格」
SNSを覗いてみると、おなかが減っているわけでも、散歩に行きたいわけでもないのに飼い主の後をついて回る可愛い柴犬がいます。歴史から見るとかなり凛々しそうな柴犬に何があったのでしょう?
それはズバリ、育て方です。
子犬の時は本当に小さくて可愛くてずっと抱っこしている!という飼い主だと、甘えん坊な柴犬になることがあります。
このように育て方によって変わる性格を後天的性格と言います。なるほど、甘えん坊な柴犬は後天的性格が強いということがわかりましたね!
◆凛々しい柴犬
ここまでくると凛々しい柴犬は、ご先祖様と同じような関係を飼い主と持っているんだな、とピンとくる方もいらっしゃるかと思います。
でも、実際の生活の中ではどういうことすると凛々しい柴犬になるのでしょうか?
1つは、室内ではなく室外で飼う、いわゆる外飼いです。春夏秋冬を外で過ごすので、温度や自然などの環境の変化に慣れています。虫や蝶が現れたなど、ちょっとやそっとのことでは驚きません。玄関近くで飼われていると、見知らぬ人に警戒して吠える柴犬は、番犬としての使命が心の中で熱く燃えているのかもしれませんね。
自然を楽しみ、表情豊かで、それでいて頼りになる凛々しい柴犬。外飼いの魅力ですね!
◆フレンドリーな柴犬
人見知りが激しい柴犬ですが、ドッグランに行くと人懐っこい柴犬もいたりしますよね。すぐ吠えたり、噛みついてしまったり、逆にすごく臆病な表情を見せる犬は、はやくに親犬から引き離された経験を持つ犬かもしれません。
また、生後数か月間の間に他の犬や人に接する機会がない場合も同様の性格になる場合が多いようです。
まだ小さいから散歩はさせずに家の中だけで過ごすことは、他の人や犬に慣れる機会を奪っているということでもあるのです。
対人・対犬恐怖症にさせないためにも、小さなころから公園に出かけたり自然を味わったり、他の犬とふれあう機会を設けると誰に対しても警戒せず人懐っこい柴犬になります。道行く人に可愛がられる柴犬へ!一緒に出掛けて楽しんでおきましょう!
◆愛らしい柴犬
フレンドリーとはまた違う、ウルっとした瞳でクゥーンと鳴くような、ついつい守りたくなってしまうような愛らしい柴犬もいますね。
外飼いでワイルドに育てると凛々しい柴犬に、小さいころからいろんな場所でいろんな人・犬と遊んでいるとフレンドリーな柴犬になりますが、抱きしめたくなるような可愛くて仕方のない柴犬はどう育ってきたのでしょうか?
実は、柴犬の抱きしめ方で性格が変わるのです!両手で胴を包むように抱っこしていると、臆病で甘えん坊な性格になるというのですから驚きですよね。
あえて臆病で甘えん坊な性格にしなくても、飼い主と家族のような信頼関係を築いていればなついてくれますのが、1つの知識として覚えておくと良いかもしれません。
怖い顔は恐怖のあらわれ?
それぞれの性格を持つ柴犬のバックボーンがわかったところで、今度は柴犬の表情から性格や心理状況を探ってみましょう!
つい先日、SNSで爪を切られている柴犬が牙をむいてしかめっ面をしているのに、実は飼い主に抱っこされてもの悲しい鳴き声を出しているという可愛すぎて笑ってしまう動画を発見しました。
なんでそんな表情をしているの?!可愛すぎる!といくつもコメントが付いていました。柴犬のこの表情ですが、威嚇しているのではなくて不安や恐怖を感じているときに表れるものなんです。
なるほど、爪を切られるパチン、パチンという音が怖かったのですね。キュルンとした表情ではなく、よく怖い顔を見せている柴犬は、怖い犬ではなく臆病な犬なだけかもしれません。近くの柴犬の表情を確かめたくなってしまいますね!
自分の家の柴犬との接し方
柴犬は独立心が強い、我慢強い、頑固という性格に加えて、もともとスキンシップが得意ではないという特徴があります。
先述したように、柴犬のご先祖様は猟犬として活躍していたので、飼い主とのスキンシップは必要なかったんですね。犬とのコミュニケーションといえば、誉め言葉をかけながら頭をワシャワシャ撫でるイメージがありますが、柴犬のもともとの性格を考えると、柴犬にはストレスになってしまう場合があります。
凛々しいタイプの柴犬であれば、散歩時に少し触れ合ったり、室内でも飼い主の足元に寄り添うくらいがちょうどいいのです。
育て方によってフレンドリーな柴犬や愛らしい柴犬になっていれば、イメージ通りの接し方をしても問題ないかもしれませんが、少し様子を見ながら調整してあげてくださいね!
◆他の家の柴犬との接し方
柴犬を飼っていないけど、柴犬は大好き!たまに見かけたときに触りたいな、と思うけどまったくかまってくれない…。という経験をしたことはないでしょうか?実は、けっこう同じような経験をしたことがある人は多くいます。
しかし、ここで残念がらないでください。柴犬は基本的に遊んでくれたり優しくしてくれる人になつくのです。そして、家族からちゃんと愛情を注いでもらっている場合、他の人にまで愛情をもらおうと考えないのが柴犬なのです。
そう考えると、たまたまあった他人(自分)にそっけない柴犬は、飼い主と良好な関係を築いている柴犬ということになります。触れ合いたい気持ちもわかりますが、こういった背景を知っておくだけでほっこりする気持ちになりませんか?
ぜひ、今度柴犬にあってそっけなくされた時は、残念がるのではなく飼い主との関係を褒めてあげてみてくださいね。逆に、しっぽを振ってこちらを見てくる柴犬は、飼い主が忙しくて遊んでもらう時間が比較的短いことがあります。そんな時はぜひぜひたくさん遊んであげてください!
◆柴犬同士の接し方
散歩で出会った柴犬がケンカしてしまう姿をたまに見かけますよね。いつもは「ご主人様!」と純粋な目で見てくる可愛い柴犬に何があったのでしょう?
それは、柴犬の警戒心が発揮されている時なのです。育て方にもよるので、フレンドリーな柴犬になっていると問題ありません。しかし、普段からあまり他の犬と遊ぶ機会がなかったり、極度に甘えたがりに育った柴犬は警戒心が人一倍、いや犬一倍強いのです。
そんな時に他の犬と出会うと、警戒心が前に出てしまって、吠えたり噛みついたりとケンカの元になる行動をとってしまいます。
さらに、飼い主が「うちの子が他の家の犬とケンカをしたらどうしよう」と緊張の念を持つと、それが柴犬に伝わってしまうこともあります。
自分の愛犬である柴犬の性格をよく理解し、その上でいつもどのような行動をとれば落ち着いてふれあいができるのか、小さいころから柴犬と飼い主一緒になって慣れていくと良いでしょう。
まとめ
さて、柴犬の性格はわかったでしょうか?まとめると、柴犬の基本的な性格は独立心が強い、頑固、人見知りといったザ・日本な性格です。
ただ、育て方によってはフレンドリーな性格になったり、逆に独立心がまったくないかまってちゃんになったりします。柴犬を子犬のころから飼う場合は、どんな関係性を築きたいのかあらかじめ家族でよく話し合って、周りの意見を参考にしながら上手く付き合っていきましょう。
そして、生涯を共にする良きパートナー、家族の一員になれるようみんなで協力して育てていきましょう。
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