柴犬は多頭飼い出来る?柴同士や他犬種との暮らしについて解説

2019.06.27

柴犬は多頭飼い出来る?柴同士や他犬種との暮らしについて解説

犬にと暮らし始めると一度は考える多頭飼いについて。 柴犬は気難しいところがあるので、多頭飼いには向いていない…?それとも、我慢強いとも言われているので多頭飼いに向いている…? 今回の記事では、柴犬の性格の傾向から、柴犬の多頭飼いについて解説していきます。 多頭飼いのメリットや注意点も紹介しますので、是非参考にしてみて下さいね。

柴犬は多頭飼い出来る?

柴犬とミニチュアピンシャー

犬と暮らしていると、「こんなに幸せならもう一頭お迎えしたい!」「この子にも遊び相手がいれば幸せだろうか…」と、誰しも一度は多頭飼いに関する思いや悩みが浮かぶものです。

柴犬は自立心が高く、よく馴れた飼い主さんに対しても気難しかったり、初めて会う犬に警戒心が強く出る子がいますので、多頭飼い出来るのか?疑問に思う方も多いと思います。

好き嫌いがはっきりしている柴犬は、自分と合うと判断した相手であれば1対1の関係で仲良くなることも多くあります。
先住犬の性格や実際の2頭の相性次第なところもありますが、柴犬も柴同士や他犬種との多頭飼いは出来ます。

◆柴犬の性別で多頭飼いの向き不向きはある?

柴犬の中でもオスとメスでは、性格の傾向が違っています。
ただし、犬の性格は、子犬の頃にどのような経験をさせるか、どのような環境で育ててあげられるかというところが最も影響しますので、参考程度に抑えておきましょう。

基本的に、オスの方がワイルド系な性格をした子が多いです。
メスよりも狩猟本能が強めに出るので、「荒々しい」「攻撃的」となるケースが多いかと思います。
特に、ドッグランや公園など、他の犬を見かけると警戒心を見せてくることもあります。

それに対し、メスの柴犬はおとなしめの傾向にあります。
本能的に争いもあまり好まないため、他の犬とのケンカには発展しにくいでしょう。
総合的に見ると「オスはやんちゃ」「メスはおとなしい」ことが多いようです。

あくまでこれらは傾向であり、オスでもおとなしい子やメスでもクールな性格をしている子もいますが、一般的にはメスの方が多頭飼いに向いていると言えるでしょう。


多頭飼いのメリットとは

仲良く暮らす柴犬2頭

◆賑やかで楽しい生活が期待できる

多頭飼いのメリットは、飼い主さん目線で言うと、なんといっても楽しい生活ですよね。
大好きな犬たちと一緒に暮らせることは「日々の活力源」「癒し」となるでしょう。
「犬たちが待っていてくれる」と思えば、寄り道しないで帰ってきたくなりそうです。

それに、「散歩に行かなければ♪」「今日はドッグランに行ってみようか!」など、スケジュールを考えるのさえ楽しくなります。
毎日の生活にハリが出てきそうですね。

◆犬が寂しい思いをしなくて済む

ワンちゃんを飼っている飼い主さんが気になることに「お留守番」があります。
近所に行く程度の外出であれば大きな問題はありませんが、仕事を外でしている飼い主さんとしては、お留守番が長時間になると心配ですよね。

犬側も孤独を感じたり、飼い主さんが戻らないことに不安に感じることがあります。
それが続くと愛犬のストレスとなり吠え癖や噛み癖などの問題行動へとつながるケースもあります。

そのような場合に、多頭飼いで「家族」や「仲間」と認識できる相手がいれば、犬たちも寂しい気持ちになりにくいです。

◆犬の協調性が身に付きやすい

「ひとりっ子」状態の単独飼いは、飼い主さんからの愛情を独り占めできます。
犬にとっては、この上ない幸せを感じることでしょう。

それと同時に、お互いに依存度が高まってしまう可能性があります。
特に、「飼い主さん1人&犬」といったケースでは、その感覚が強まるでしょう。

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一般的に、柴犬は人間との間に適度な距離感を持つと言いますが、家族構成が少ない結果、ワガママに育ってしまうことも考えられます。
複数の犬と一緒に暮らすことで、飼い主さんの愛情も分散するので、犬の自立心が身に付きやすくなるメリットがあります。

また、犬が「自分以外の犬」を認識しやすくなり、同じ立場である犬がいることで、仲間意識が芽生えるでしょう。
お互いの行動をまねたり、先輩犬が後輩犬に指導したりと、協調が身に付きやすいです。

多頭飼いにより、普段から「犬」を見慣れるので、外出時に他の犬と出会っても「人間ではない生き物なんだ」と認識し、極端に反応しにくくなります。
多頭飼いにより協調性が身につけば、攻撃性が緩和されるかもしれません。


柴犬と相性のいい犬種はいる?

笑顔の柴犬

ひとくちに多頭飼いと言っても、2頭とも柴犬なのか、先住犬が柴犬なのか、はたまた先住犬は別犬種で新しく迎える子が柴犬なのか…犬同士の組み合わせは様々です。

ここでは、柴犬同士の多頭飼いや他犬種との多頭飼いについて詳しくご紹介します。

◆柴犬同士の多頭飼いについて

柴犬同士となれば、お互いが柴犬や日本犬ならではの絶妙な距離感を持つ性質があると考えられます。
付かず離れずいい距離感を保ちやすいと考えると、柴犬同士の多頭飼いは上手くいくと思いますが、先住犬の性格次第では仲良くなるのには時間を要すこととなりますので、心得ておきましょう。

また、性別で考えると、自立心の高い柴犬は気に入らないことがあると、お互いが「自我」を主張しケンカになりやすいので、柴犬でもオス同士の多頭飼いは難しいと言えます。
一方、メス同士の場合は、他者へ干渉することがオスよりも少ないと言われていることから、同じ柴犬同士でも比較的うまくいきやすいようです。

オスとメスの組み合わせであれば、上記でも紹介したようなオスとメスの性格の違いから、喧嘩が起きにくいと言われています。

◆柴犬と他犬種の多頭飼いについて

実は柴犬だからこの犬種と相性がよい!と断言はできません。

犬種としての基本的な性質のようなものはありますが、性格については人間と同じく十人十色ですので、どんな犬種であっても結局のところは先住犬の性格や新米犬の性格の相性こそが多頭飼いをする上で最も重要なポイントとなります。

強いてあげるとすれば、レトリーバー系の遊ぶのが大好きな陽気な洋犬たちは、柴犬の保っておきたい一定の距離感に気付くことが出来ず、柴犬側がストレスを感じる可能性があります。
体格が大きい分、力も柴犬よりあると思いますので、相性がよいとは言いにくいです。

多頭飼いを検討する場合には、先住犬との体格差や性格の相性を一番に考えてみて下さい。


多頭飼いをする際の注意点

多頭飼いをする際には、迎え入れる前と後でそれぞれ注意点がありますので、順番に紹介します。

◆迎え入れる前に注意すること

  • 先住犬と新米犬との年齢差は問題ないか
  • 適切な環境が用意できるか
  • 性格が合わなかった場合の対応は出来るのか

年齢が高いシニアの先住犬の場合、しつけがされていないヤンチャな子犬が同じ空間にいると、かなり大きな心理的負担になる可能性が高いです。

面倒見の良いタイプの柴犬なら、たとえシニアの年齢であっても新しい後輩犬のお世話をするケースもあると言われていますが、場合によってはストレスの原因となるかもしれませんので注意が必要です。

また、犬たちがケンカしたときやヒートアップした気持ちを静めるためにも、個々の空間は絶対必要になります。
特に初めの頃はすぐに同居させるのではなく、新米犬がケージで過ごしながら少しずつ近づく時間を設けて関係性を構築してもらうのが一般的です。

ケージを置くスペースや先住犬と新米犬がストレスなく過ごせる空間を確保出来るのか、環境の見直しや準備が必要になります。
食事のお皿、トイレ、ベッド、寝具なども頭数分を準備しましょう。

その他、お迎えした後に馴染めなかったケースの想定も大切です。
一度迎え入れた愛犬は必ず終生飼育しなければなりません。
万が一、仲良くなることに時間を要した場合、居住空間を分けてあげたり、長い時間をかけてゆっくりと仲が深まるよう対応することが可能な状況か、少し立ち止まって考えてみて下さい。

◆迎え入れた後に注意すること

  • 先住犬の気持ちを見逃さない
  • 犬たちに主導権を握られないようにする
  • ささいなケンカは長い目で見守る

多頭飼いでは、先に暮らしている犬と飼い主さんの絆、後から来る犬との飼い主さんとの絆のどちらも成立していることが大事です。
「飼い主がこの家のリーダーであること」と「先住犬と新米犬の関係性」を正しく認識させるのは、かなり重要なポイントです。

新米犬のお世話のために新しい犬につきっきりになってしまうと、今まで飼い主さんの愛情を100%受け入れてきた先住犬にとって新米犬は嫉妬の対象になってしまいます。
犬同士が上手くやっていくためには、やはり長く一緒に暮らしてきた先住犬が先輩犬としてリードすることが理想ですので、飼い主さんが先住犬の気持ちに寄り添い、三者の関係性を誘導してあげましょう。

ただ、犬同士の関係は犬たちが決める必要があります。
飼い主さんが介入し過ぎるのはあまりよくありませんので、ささいなケンカであれば、兄弟ケンカ程度に優しく見守ってあげましょう。

ただ、「オモチャがひとつしかない」「オヤツのお皿が一緒」など、喧嘩の要因が明確な場合は別です。
直接的ではなくても2頭の関係性を良好にする方法はありますので、お互いがストレスフリーで過ごせるような最低限の努力は飼い主さん側がしてあげてください。

多頭飼いについて、詳しくはこちらの記事で紹介していますので是非合わせて読んでみて下さいね。

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まとめ

柴犬の多頭飼いについてお伝えしました。
「楽しい生活になりそう」というメリットだけに惹かれて多頭飼いをスタートすると、大事な部分を見逃してしまうこともあります。

そもそも柴犬は友好的な性格ではないので、「ようこそ我が家へ♪」と先住犬がスムーズに迎え入れるケースは少ないでしょう。
自立心や警戒心から、相手をライバル視する傾向があるため、柴犬の多頭飼いは難しい部分が多いかもしれません。
ただ、性格には個体差があるので、「新しい仲間ができて嬉しい」と感じてくれるケースもあるでしょう。

ケースバイケースなので、「犬同士で上手くやってくれるだろう」という安易な考えでは、多頭飼いをしてからトラブルになりやすいです。
犬同士の相性や性別、理解しておくべきポイントを予習しておき、多頭飼いについての知識を踏まえたうえで考えてみてはいかがでしょうか。



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PetSmilenews編集部

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