1.犬にケージやサークルは必要?ケージとサークルとクレートの違い
1-1.サークル
1-2.ケージ
1-3.クレート
3.犬のケージやサークルの設置場所
3-1.暑すぎず寒すぎない場所
3-2.静かな場所
3-3.人の気配を感じられる場所
4.犬のケージやサークルに必要なアイテム
4-1.トイレ
4-2.ベッド
4-3.給水器
4-4.フードボウル
5.理想的な犬のケージやサークルのレイアウト
5-1.トイレと生活空間を分ける
5-2.トイレは人の居場所から遠い方がおすすめ
6.レイアウトがしやすいおすすめケージ
6-1.ヴィラフォートサークル
6-2.トイレのしつけが出来る ドッグルームサークル
6-3.木製スライドペットサークル
犬にケージやサークルは必要?ケージとサークルとクレートの違い
犬のケージは、「サークル」「ハウス」とも呼ばれます。
また、犬を迎える際に必要とされる「クレート」も「ハウス」と呼ばれることがあります。
ケージ・サークル・クレートは、いずれも愛犬に安心できる専用の空間となるグッズです。
実は、それぞれ異なるものなので、まず、その違いを確認しておきましょう。
◆サークル
サークルは、犬のために「自分だけのエリア」を簡易的に作るためのアイテムです。
側面だけが柵で囲われ、天井がついていないものを言います。
何枚かの柵を組み合わせただけのもの、床がついているもの、布製で折りたためるものなどがあります。
◆ケージ
ケージは、サークルとは異なり、側面の柵に加えて天井と床面がついているものです。
大型犬や、小型犬でも飛び出しが心配な活動的な犬種には、サークルではなくケージがよいでしょう。
折りたたみできるものや布製のものがあり、布製のものは、ソフトケージと呼ばれます。
ケージには、寝る場所とトイレスペースが分けられている商品もあります。
◆クレート
クレートは、持ち運べる「犬小屋」のようなもので、大きさの目安は犬が中で楽に向きを変えられることです。
クレートの中に、トイレスペースを作ることはできません。
犬にケージやサークルが必要な理由
ケージやサークルが必要な一番の理由は、犬にも自分だけの安心できる空間が必要だということです。
ケージやサークルが、犬にとって落ち着くことができる場所であれば、安心してくつろいだり眠ったりすることができます。
飼い主さん側からの理由としては、愛犬を誤飲や誤食といった事故から守ることができる点がメリットでしょう。
お留守番の時や、犬から目を離さなければならない時には、ケージやサークルに入れておくと事故やいたずらを防ぐことができます。
また、入院する時や災害で避難する時には、ケージやクレートの中で過ごす必要があります。
普段からケージやクレートが落ちける場所であれば、愛犬のストレスを軽減できます。
犬のケージやサークルの設置場所
ケージやサークルの位置は、一度場所を決めたら、なるべく変えないようにしましょう。
犬は環境の変化でストレスが掛かりやすい動物です。飼い主さんの都合で場所を変えてしまうと、犬が落ち着くことができなくなります。
◆暑すぎず寒すぎない場所
直射日光の当たる窓際や、本棚など上から物が落ちてくる可能性のある場所は避けます。
窓際は、夏に暑すぎるだけではなく、冬は寒く、外の気温の影響を受けやすいため温度調節が難しいです。
エアコンや暖房器具、扇風機などの風が直接当たる場所も、避けましょう。
廊下も暑かったり寒かったり、体調を崩しやすくなるので避けましょう。
特に、子犬やシニア犬は体温調節が苦手なので、気をつけてあげてください。
◆静かな場所
人の出入りが多いドアの近くや、テレビやオーディオなど音の出る家電の側は避けましょう。
玄関の側も、外を通る人の声や足音、車の騒音などが聞こえて、犬が落ち着くことができません。
廊下も足音が響き、落ち着かなくなりやすいので避けましょう。
◆人の気配を感じられる場所
犬は、本来群れで過ごす動物なので、家族と一緒に居られる場所の方が安心して過ごせます。
おすすめなのは、人が集まるリビングです。
犬のケージやサークルに必要なアイテム
◆トイレ
お留守番など、ケージやサークルの中で長い時間を過ごす場合には、トイレが必要です。
特に子犬は、膀胱が小さくオシッコの間隔が短いので、ケージやサークルの中にトイレを入れてあげましょう。
また、お迎えしたばかりの時のトイレトレーニングも、ケージやサークルの中にトイレを置くことでやりやすくなります。
トイレの大きさは、犬の身体より一回り大きいことが目安です。
犬は、排泄前にくるくると回って体勢を整えるので、この動きが十分にできる広さがあるとよいでしょう。
また、トイレシーツでいたずらをしないように必ずメッシュ付きの物を選びましょう。
◆ベッド
ケージやサークルが犬にとって快適で落ち着ける場所になるように、寝床を用意してあげましょう。
クレートを寝床にすることもできますが、ふかふかのドッグベッドを入れてあげると、愛犬もより快適に過ごせるでしょう。
クレートを寝床にする場合には、中に毛布やタオルなどふかふかしたものを敷いてあげてください。
まだトイレを覚えておらず、間違ってベッドやタオルの上でしてしまう場合は敷かない方がいいでしょう。区別が付けられるようになってから敷いてあげましょう。
◆給水器
生命の維持のために、十分な水分補給は必須です。
ケージやサークルの中で長時間過ごすこともあるので、給水機を設置してあげましょう。
水入れでも構いませんが、限られたスペースのケージやサークルに設置するなら、柵に取り付けられる給水器がよいでしょう。
水入れのようにひっくり返されることもないので、おすすめです。給水器で上手に飲めない場合もあるので、水が飲めているか小まめにチェックしてあげましょう。
◆フードボウル
ゴハンをケージやサークルの中で食べることができるように、フードボウルを置きましょう。
子犬の頃からケージの中でゴハンを食べることを習慣づけると、ゴハンの時間に犬が自分でケージやサークルに入って、落ち着いて待つことができます。
ひっくり返してフードをこぼすことがないよう、安定感のある陶器製やステンレス製のものがおすすめです。
ごはんは時間が経つと酸化しますので、長時間置いたままにしないようにしましょう。
理想的な犬のケージやサークルのレイアウト
ケージやサークルの中に必要なアイテムを、どのように配置すれば、犬が快適に過ごすことができるでしょうか。
理想的なケージやサークル内のレイアウトについて、ご紹介します。
基本的には、ハウスの半分を寝床スペース、もう半分をトイレスペースとするのが効率的です。
◆トイレと生活空間を分ける
犬は綺麗好きな動物なので、ゴハンを食べたり眠ったりする生活空間と、トイレが近くにあることを嫌います。
トイレと生活空間が近すぎると、排泄を我慢したり、逆に生活空間をトイレと認識したりすることがあります。
排泄を我慢することは、膀胱炎などの病気の原因になります。
子犬の頃は生活空間(寝床)とトイレを近づけることですぐにトイレに行くことが出来、成功しやすくなります。
◆トイレは人の居場所から遠い方がおすすめ
犬はケージやサークルの中に入っている時、飼い主さんの見える位置に居る傾向があります。
そのため、トイレを人の居場所の近くに置くと、犬がトイレに寝てしまいがちです。
トイレは人の居場所から遠くなるように、居住スペースを人の居場所の近くに配置するとよいでしょう。ケージやサークルからすぐに出られるように入口付近に居ることが多いので、トイレは入口の反対側に設置しましょう。
レイアウトがしやすいおすすめケージ
◆ヴィラフォートサークル
トイレと居住スペースが一体となったケージです。
ピッタリサイズの専用トイレトレーがついているので、犬がケージの中でトイレトレーを動かしてしまうことがありません。
ケージ内を2つのスペースに分ける仕切りドアがあり、居住スペースとトイレスペースには段差があるので、トイレトレーニングもしやすいです。
通常のドアとは別に大きく開くセカンドドアがあり、トイレを出し入れできるので、シーツ交換もスムーズにできます。
2つのスペースにそれぞれ開閉・着脱が可能な屋根がついているので、日中はサークル、夜間はケージとして使ってもいいでしょう。
屋根にはロックパーツがついているので、飛び出しを防止できます。
◆トイレのしつけが出来る ドッグルームサークル
トイレと居住スペースを区切ることができるので、子犬でもトイレの場所を覚えやすく、トイレトレーニングがしやすいサークルです。
専用のトイレトレーとトイレのしつけ方がよく分かるガイド冊子がついているので、初めて犬を迎える方におすすめです。
居住スペース側は、スライドドアになっており、開閉がスムーズにできます。
トイレ側のドアは、大きく開き、愛犬の出入りやシーツ交換がしやすくなっています。
◆木製スライドペットサークル
スライドさせて、幅を90cm~154cmまで11段階に調節ができるので、ペットの成長やお部屋のスペースに合わせてサイズ調節ができます。
開閉のスムーズなスライドドアは、全開にした状態で固定することができ、犬が自由に出入りすることも可能です。
また、ドア位置は右側・左側のどちらにも変更可能なので、置き場所に合わせて設置できます。
サイドに窓がついているので、トイレトレーやフードの取り出しも簡単です。
設置位置によっては、サイドの窓をペットの出入り口にすることもできます。
別売りの仕切りは、自由な位置に取り付けが可能で、ワイヤー部分は反面を取り外すことができます。
スペースを自由に区切ることができます。トイレと居住スペースを分けることが出来ます。
犬のケージ・サークルレイアウトに関するまとめ
ケージやサークルに犬を閉じ込めるのはかわいそうという飼い主さんもいるかもしれませんが、犬が安心して過ごせるスペースとして、ケージやサークルを用意してあげましょう。
ケージやサークルに入ることに慣れていると、お留守番が上手にできたり、病院や災害時の避難所でも愛犬がストレスを感じることなく過ごせたり、メリットが多いです。
また、トイレトレーニングをする際にも、ケージやサークルで囲ってあげることで、犬がトイレの位置を認識しやすくなります。
犬は綺麗好きなので、寝床など居住スペースとトイレは離して設置しましょう。(近づけることでトイレが成功しやすい場合もあります。)
ケージやサークルの中の半分を居住スペースに、残りをトイレスペースにするのが基本です。
居住スペースを飼い主さんの居る側に、トイレを奥側に設置すると、トイレを寝床にすることがなくなります。
ケージやサークルを上手に使って、愛犬に安心できる居場所を作ってあげましょう。
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