1.犬のニオイはなぜ出るのか
2.消臭スプレーの役割
2-1.役割
2-2.市販の消臭スプレーの成分
4.クエン酸と重曹の違い
4-1.どのように使い分ける?
4-2.安全性について
5.消臭スプレーの作り方
5-1.準備するもの
5-2.クエン酸を使用する場合
5-3.重曹を使用する場合
5-4.アロマ
6.手作り消臭スプレーを使用する際に注意すること
6-1.使用する材料の注意
6-2.使用するときの注意点
6-3.保管するときの注意点
7.こんな時どうする?
7-1.急に家に人が遊びにくるのに臭くて困る
7-2.フローリングのニオイを消したい
7-3.カーペットやソファーのニオイを消したい
犬のニオイはなぜ出るのか
人であっても体からニオイはでますが、犬の場合は毎日お風呂に入るわけでなく、それに加えて汗線の種類が人とは違うことから獣臭のような体臭がきつく感じる傾向にあります。
人の体表に多く存在する汗線であるエクリン汗腺という線から放出される汗は粘度のないサラサラとした汗で、それほど臭いが気になることがありませんが、犬の場合、このエクリン腺は肉球など体のごく一部にしか存在せず、比較的脂量の高い汗が放出されるアポクリン腺が体表に多く存在します。
人の汗線の多くがエクリン汗線であるのに対して、犬の汗線の大部分がアポクリン腺であることから、犬の場合は独特の獣臭がしやすくなります。
また、排泄物に関しても人のように排泄後にすぐに水で流すということができないので、どうしてもおしっこや便の臭いが部屋に充満しがちで、すぐに処分できるペットシーツ以外の場所に付着してしまったような場合は臭いが残ってしまいがちです。
消臭スプレーの役割
消臭スプレーの役割は、便や尿の臭いを消す目的で使用したり、犬の生活空間や犬と共同の生活空間の臭い対策に使用されます。
◆役割
排泄物に関しては、人はすぐに排泄物を流すことができるのに対して、犬の場合はペットシーツなどにして部屋に臭いがこもりがちです。
シーツを瞬時に取り換える場合は、時間が経過すればそれほど臭いが気になることはありませんが、部屋が極端に狭い場所だったり、シーツをすぐに取り換えられない場合、排泄物がシーツ以外の場所についてしまったりするなど、臭いが長時間残ったり最悪の場合は部屋や家具に染み付くこともあります。
そんなときに、消臭スプレーが非常に役立ちます。
◆市販の消臭スプレーの成分
市販のペット用消臭スプレーの成分に関しては、ペットが舐めても安心(主に天然成分)で消臭効果があるものが多く使用されています。
消臭効果のある天然成分の一例としては、松やツバキ、カタバミなどの天然素材から抽出された成分や、消臭性が非常に高いとされる複合型持続性二酸化塩素などの成分、緑茶乾留エキス、超電解イオン水、複合アミノ酸など様々です。
消臭スプレーを手作りするメリットと効果
市販のペット用の消臭スプレーは、比較的高額であることに加え使用頻度が高いため、継続して必要な出費が多くなりがちです。
それに対し、手作り消臭スプレーはコストがかからない上に簡単に作ることができるのがメリットです。
毎日何度も使用する場合は、手作り消臭スプレーが圧倒的に出費が抑えられるのではないでしょうか。
また、手作り消臭スプレーは飼い主さん自身が材料を入れるので、愛犬にとって危険なものを使用しなければ市販のものより安心して使うことができるのが大きなメリット。
作り方も非常に簡単で、5分程度で作ることができます。
クエン酸と重曹の違い
後半で手作り消臭スプレーの作り方をご紹介致しますが、主に消臭成分としてクエン酸と重曹を使用します。
これらは、安全性が高いのはもちろん、価格も安く抑えることができるのがメリットです。
◆どのように使い分ける?
手作り消臭スプレーの作り方でご紹介するクエン酸に関しては、酸性成分であるため尿のようなアルカリ性の汚れや臭いの消臭に優れていますが便の消臭対策にも効果的だと考えられています。
重曹に関しては、粒子の形状が水に溶けにくいので、便のような頑固な汚れや臭いに適しており、愛犬の生活空間のしつこい獣臭や皮脂臭などの消臭対策にも優れています。
◆安全性について
重曹(炭酸水素ナトリウム)に関しては、凝固材として人の食品で使用されることもある安全な成分です。
同じく、消臭スプレーの作り方でご紹介するクエン酸に関しても安全性が高いといわれており、柑橘系の酸の消臭力を有効活用しています。
消臭スプレーの作り方
ここでは、手作り消臭スプレーの作り方をご紹介させていただきますが、クエン酸を使用する場合も重曹を使用する場合も、5分程度で作ることができるので、是非一度手作りしてみてください。
◆準備するもの
スプレーボトル(100円均一のものがおすすめ)・クエン酸(または重曹)・ぬるま湯(490㎖程度)
◆クエン酸を使用する場合
愛犬のおしっこの消臭に関しては、クエン酸の活用がおすすめです。
よく見かける500㎖サイズの消臭スプレーを作るのであれば、水(クエン酸が交わりやすいようぬるま湯を使用)490㎖程度の水に対してクエン酸スプーン2杯程度を入れるだけで排尿掃除用の消臭スプレーが完成します。
クエン酸に関しては330g程度で400円以下の商品が殆どですので、消臭スプレーを購入するより圧倒的に価格が抑えられるのがメリットです。
◆重曹を使用する場合
重曹に関しては、愛犬の排便やしつこい獣臭の消臭スプレーとしての活用がおすすめ。
作り方はクエン酸のとき同様、500㎖サイズの消臭スプレーを作るのであれば、水(重曹が交わりやすいようぬるま湯を使用)490㎖程度の水に対して重曹スプーン2杯程度を入れるだけで完成です。
重曹とお湯が混ざり合うよう、少し振ってから使用しましょう。
重曹に関しては600g程度で500円以下の商品が殆どですので、クエン酸を活用したスプレー同様、消臭スプレーを購入するより圧倒的に価格が抑えられるのがメリットです。
◆アロマ
わんちゃんの排泄物の臭いが気になる場合は、さらにペット用のアロマオイルをほんの少し(1滴~2滴程度)混ぜるのもおすすめですが、その際は愛犬の様子を見ながら愛犬が好む香り探しをしてあげましょう。
犬の嗅覚は非常に鋭いので、です。
手作り消臭スプレーを使用する際に注意すること
愛犬用消臭スプレーの作り方はとても簡単ですが、いくつか注意したい点があります。
◆使用する材料の注意
手作り消臭スプレーで重曹やクエン酸を使用する場合は、安全性に配慮して食品で使用できるタイプの重曹を選ぶようにしましょう。
また、アロマオイルに関しても注意が必要で、精油には犬には使用しない方が良いものが数多くあります。
ペットとアロマの関係性について詳しくない方はペット用の精油を選ぶか、アロマは使用しない作り方で消臭スプレーを作りましょう。
◆使用するときの注意点
愛犬に直接かけることがないようにしましょう。
どんなに安全性の高い成分であっても、目や口はもちろん、犬の被毛や皮膚に常に何かしらの成分が付着しているような状況は好ましくありません。
また、消臭スプレーの作り方で説明させていただいた重曹やクエン酸に関しては、ボトルの底部分に沈んでしまいがちですので、使用前は必ずボトルを振ってから使用しましょう。
◆保管するときの注意点
直射日光が当たる場所や高温多湿の場所は避けて、極力冷暗所で保管して1ヶ月以内を目安に使い切りましょう。
使用頻度が低い場合は、1カ月で使い切ることができるよう小さめサイズのボトルで作ることをおすすめします。
こんな時どうする?
ここでは、シチュエーション別の犬の臭い対策についてご紹介致します。
◆急に家に人が遊びにくるのに臭くて困る
急に家に人が来るような場合は、換気をしっかりと行いながら手作り消臭スプレー(クエン酸)を使用。
便の臭いや獣臭の場合は重曹で作ったものを使用することをおすすめします。
また、来客までに時間がない場合は瞬時に消臭できる市販のものを活用するのも良いでしょう。
◆フローリングのニオイを消したい
フローリングのニオイや汚れを除去したい場合は、シートタイプのお掃除用品がおすすめです。
シートタイプの消臭グッズのメリットは、素早くお掃除できることと、拭きながら他の汚れやほこりなども除去できる点です。
ただし、ペットが出入りする場所の場合は、安全性の高いペット専用の除菌シートを使用しましょう。
◆カーペットやソファーのニオイを消したい
カーペットやソファなどの布などに染み付いた臭いを除去したい場合は、市販のカーペットなどに使用できる消臭スプレーを活用することをおすすめします。
安全性の高いノンアルコールのペット用消臭スプレーを使用しましょう。
まとめ
犬の消臭スプレーについて、作り方や手作りのメリットを中心にご紹介致しましたが、手作り消臭スプレーは継続して必要な出費を抑えたり安心して愛犬の生活空間に使用できるのがメリットです。
時間がないときには、ペット用のシートタイプ消臭除菌グッズと併用して使うと、いざというときに便利です。
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