1.特徴
1-1.見た目
1-2.名前の由来
1-3.性格
3.飼育方法
3-1.しつけ
3-2.環境
3-3.散歩
3-4.食事はどんなもの?
3-5.食事量
3-6.お手入れ方法
3-7.かかりやすい病気
特徴
前述したように、グレートデンは非常に大きな体の持ち主で、その大きさは近年まで「最も体高の高い犬」として、ギネスブックに載っていたほどです。
◆見た目
大きさ
標準体高76cm~100cmで分類は大型犬ですが、「超大型犬」といわれているほどの大きさです。
なんと小さくても70cm、平均で80cm近くあります。
体重
54kg~90kg
体高の大きさだけでなく、体重もとても重いです。
大きいオスなら90kgを超えることもあります。
また、体高と体長がほとんど同じで、とても整った体つきをしています。
その上に、筋肉質で体が引き締まっているため、堂々とした雰囲気がとてもカッコいいです。
顔
グレートデンは狩猟犬だったこともあり、長頭種の部類に属しています。
顔はやや細く、マズルが長いのが特徴です。
嗅覚
長い鼻を持つタイプは特に嗅覚に優れていて、なんと人間の100倍の嗅覚を持っていると言われています。
鼻が長いことで風の抵抗を受けにくく、速く走ることができることも特徴です。
被毛
被毛は短毛で、光沢がありとてもきれいなのが特徴です。
毛色にはブラック、フォーン、ブルー、ブリンドル、ハールクインの5色があります。
◆名前の由来
グレートデンという名前は、直訳すると「大きなデンマーク人」という意味があります。
グレートデンの「デン」はデンマークの「デン」ということになります。
しかし、グレートデンの原産国は“ドイツ”なのです。
フランス人の博物学者がデンマークを訪れた時に、たまたまこの犬と遭遇し、まだ名前のなかったこの犬を「グレート・デーン」と呼んだことが名前の由来になっています。
デンマーク人が直接関与していないのにこの名前とは非常に面白いですね!
ちなみに原産国のドイツでは、「Deutsche Dogge(ドイチェ ドッゲ)」(=German Mastiff)という呼び名で、国犬に指定されています。
他にも「犬の中のアポロ神」や「優しい巨人」の異名を持っています。
◆性格
グレートデンは大きくて少し見た目が怖いですが、見た目とは裏腹にとても温厚で人懐っこく甘えん坊な性格をしています。
服従心が強く辛抱強い性格で、子供や他の犬とも仲良くできます。
家族と過ごす事が大好きなので、室内で飼育してあげましょう!
人懐っこくて家族が大好きといっても、大きい体なので悪気がなく物を壊してしまったり、遊んでいるつもりが人間や他の犬にケガをさせてしまう恐れもあります。
頭が良くしつけがしやすいので、思いがけない事故が起きないように小さい時からしっかりトレーニングを積み、いざというときに飼い主さんがコントロールできるようにしておきましょう!
歴史
グレートデンの起源は正確には分かっていないと言われていますが、紀元前3000年頃のエジプトの記念碑にグレートデンに似た犬が描かれていたことから、とても古い歴史があると考えられています。
グレートデンはドイツで古くから育種されてきた、マスティフ×グレーハウンドという犬種の交配種だと考えられています。
そのため、ドイツでは「German Mastiff(ジャーマンマスティフ)」と呼ばれています。
昔は「ボア(猪)ハウンド」として改良され、野生のイノシシを狩るための狩猟犬として活躍していました。
1600年代のグレートデンは今よりも筋肉質で大きく、ずんぐりむっくりした容姿だったと言われています。
また、パワーと優れた運動能力に加えて鋭い嗅覚を持っていたので、軍用にも用いられていました。
飼育方法
優しい性格とはいえ、大きいと飼育が難しいのでは?
と思う方も多いと思いますので、ここではグレートデンの飼育方法についてご紹介します!
◆しつけ
まずは絶対にしつけをしましょう!
グレートデンは賢い上に服従心が強いため、しつけがしやすい犬種です。
前述したように、わがままに育ってしまったら手に負えないどころか、思いがけない事故の原因になってしまう可能性があるので、小さい時から服従のトレーニングをしっかり積むことがポイントです。
服従トレーニングをこなせば、いつでも飼い主さんの足元に来てゆったりと横たわるようになり、子供や他のペットとも仲良くしてくれます。
しつけの自信がない方は、プロのトレーナーにお願いすることをオススメします!
◆環境
グレートデンは大きいので十分な飼育スペースを確保してあげましょう。
狭いと物を破損してしまう可能性が高くなります。
寒さや暑さに弱い犬なので、1年通して室内の温度や湿度は快適に保ちましょう。
※特に夏は熱中症に十分に気を付けてください
◆散歩
頻度:1日2回
時間:1回1時間
グレートデンは大型犬で豊富な運動量を必要とする犬種なので1回1時間の散歩を2回してあげてください。
運動不足は肥満の原因だけでなく、ストレス問題行動を起こす原因にもなるので注意が必要です。
また、食後に急な運動をしてしまうと胃捻転になりやすくなってしまうので、食後はゆっくり休ませてあげてください。
◆食事はどんなもの?
主食には、フードと水のみで栄養バランスが取れる「総合栄養食」を与えてあげましょう。
一般食は、栄養バランスよりも食いつき重視なので、主食には向いていません。
フードのパッケージ裏に「総合栄養食」と記載されているものを選んでください。
◆食事量
グレートデンはよく食べます。
体重を45kgとした場合、1か月で約26000円。
年間だと約31万にもなります。
また、しつけのご褒美としておやつをあげる場合はプラスで2万ほどかかります。
45kgを想定した場合なので、大きくなればもっと費用がかかることが見込まれます。
◆お手入れ方法
体が大きいことでお手入れが大変そう・・・。
というイメージがありますが、グレートデンのお手入れはそれほど難しくありません。
ブラッシング
グレートデンの被毛タイプは、シングルコートなので抜け毛が少なく、ブラッシングは週に1回で問題ありません。
体が大きいので、少しの抜け毛でも多く感じてしまうかもしれませんが、抜け毛の量としては多くありません。
しかし、年に2回ある換毛期は、普段より抜け毛が増えるので、その時期は毎日ブラッシングをしてあげましょう!
シャンプー
グレートデンは3ヶ月に1回のシャンプーで大丈夫ですが、被毛が汚れてしまった場合はその都度シャンプーをしてあげるといいでしょう。
散歩の後にタオルで被毛を拭いてあげると、汚れを防ぐことができます!
歯磨き
グレートデンのお手入れは難しくありませんが、歯磨きだけは毎日行っていただきたいです。
大型犬で食事量も多いので、歯垢がとてもたまりやすく、その歯垢はだいたい3~5日で歯石に変わってしまいます。
歯石になってしまった場合、取り除くのが大変になり、口内環境を清潔に保つことができなくなってしまいます。
これが歯周病や歯槽膿漏の原因になり、酷くなった場合は全身麻酔で手術する必要があります。
最初は歯磨きを嫌がることが多いので、まずは慣れてもらうことから始めましょう!
例えば、唇に触る・歯に触る・歯に歯ブラシを当てるといった段階を踏んで、徐々に慣れさせてあげましょう!
そして、一つできるごとにしっかりと褒めてあげることが大切です。歯磨き=楽しいことだと認識してもらえるように、飼い主さんも精いっぱい褒めましょう!
また、犬用の歯ブラシや歯磨き玩具を使用するのもオススメです!
歯磨き用のガムも必要に応じて使ってみてもいいかもしれません!
※必ず「犬用」のものを使用してください。人間用のガムにはキシリトールが含まれていて、中毒症状が出てしまうこともあるので厳禁です。
爪切り
爪切りは体が大きいので大変かもしれませんが、他の犬同様に伸ばしたままだと爪の中の血管が伸びてしまい、少し爪を切るだけで出血してしまう危険性があります。
グレートデンは運動が大好きなので、散歩中に痛みが伴わないようにこまめに爪を切ってあげましょう!
◆かかりやすい病気
飼育する上で気になるのが病気ですよね。
グレートデンがかかりやすい病気をご紹介します。
胃捻転
胃捻転とは、胃にたまったガスや液体、水分で膨れたドライフード、食後の過度な運動などが原因で胃が拡張してしまい、胃に捻じれを引き起こす病気です。
グレートデンのような大型犬、超大型犬に多く見られます。
症状としては、吐けなくて苦しい状態が続き、呼吸困難や脈圧の低下などのショック症状がみられ、放置してしまうと最悪の事態になってしまいます。
-
【原因】
①水や食べ物を摂取してすぐの運動
②1日1回の大量の食事
③早食い
④運動前後の水の大量飲み
⑤高い台の上の食事
⇒以前までは高い台の上で食事をとる事が予防とされていましたが、現在では逆にリスクを高めるという研究結果が出ているので、注意が必要です。
⑥ドライドックフードの成分
⇒油脂が多く含まれるドライフードは胃から排出が遅くなりリスクが高まります。
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【予防】
①発酵しやすい食材や高脂肪食は避ける
②大きめな粒のドライフードを選んで食材は小さくなりすぎないようにする
③食事の直前直後の運動は避ける。運動前後に大量の水を飲ませない。
④一度に大量の食事を与えない
⑤早食いをさせない
⑥食事後はリラックスした態勢を保つ
※胃捻転のはっきりとした原因は分かっておらず、完全に防ぐことは困難ではありますが、原因とされている事柄を行わないようにしましょう。
拡張型心筋症
グレートデンなどの超大型犬や大型犬に多く見られる心臓病のことです。
この病気はオスに多く見られるので、注意が必要です。
心筋が薄く伸びることで、収縮力が弱まってしまい循環不全を引き起こす病気で、治療法がありません。
予防法もないとされていますが、早期発見で進行を遅らせることができるので、定期検診を行うことをオススメします!
そして、日ごろから心臓に負担のかかる運動や体重増加は避けながら生活しましょう。
ウォブラー症候群
グレートデンに多発している病気です。
頸部脊柱の圧迫により首や肩周りが痛み、後肢にふらつき四肢の麻痺といった症状が見られます。
発症すると首を動かすことを嫌がります。
そのため、首をまっすぐに保ったまま姿勢を低くする傾向がでてきます。
いつもとなにか違うなと感じたらすぐに獣医師に見てもらいましょう!
入手難易度
残念ながらグレートデンは大型犬で展示が難しいため、通常のペットショップに出回ることが少ないです。
出向いたペットショップが希望犬種を探してくれる場合もありますので、一度聞いてみることをオススメします。
その際は、探すことで別途料金がかからないかなどしっかり調べてから行きましょう。
◆平均相場
グレートデンの平均相場は20万円~50万円が一般的と言われています。
しかし、血統や毛色等で価格は大きく変動しますので、あくまでも参考の価格となってしまします。
まとめ
グレートデンは大型犬でも飼育しやすい犬種だということが分かりました!
小さい時にトレーニングをしっかりとしていれば、一家の大黒柱のような存在になってくれるのではないでしょうか。
また、グレートデンは比較的上級者向けと言えます。
分からない事がある方はペットショップの店員さんや獣医師に相談しましょう!
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