1.シェルティの特徴
1-1.イギリス原産の牧羊犬
1-2.エレガント系の容姿
2.シェルティの性格
2-1.性格その①:賢く、状況判断能力がある
2-2.性格その②:明るいけれどナイーブな面もある
2-3.性格その③:とても運動大好き
3.シェルティの子犬、育て方のポイントは?
3-1.シェルティは「散歩」が大事
3-2.たくさん遊んでコミュニケーションを
4.特徴や性格からしつけ・トレーニングのコツを知る
4-1.コツ①:毅然とした態度でしつける
4-2.コツ②:アイコンタクト・コマンドのトレーニング
4-3.コツ③:問題行動の原因を探ることも大事
4-4.コツ④:社会化期にしっかりしつけよう
4-5.コツ⑤:しつけのときには「褒める」を大切に
4-6.コツ⑥:しつけは短期集中型で
シェルティの特徴
シェルティの正式な犬種名は「シェットランド・シープドッグ」と言います。
長い犬種名を省略する形で、“シェルティ”という通称で呼ばれることも多いです。
まずは、シェルティの特徴について、いくつか見てみましょう。
◆イギリス原産の牧羊犬
シェルティには古い歴史があり、イギリス・シェットランド島の牧羊犬として活躍していたワンちゃんです。
牧羊犬と言っても「家畜を追いかける」タイプではありません。
家畜が畑に入って作物を荒らさないように見張り、家畜が畑に入ろうとしたら、吠えて注意する「番犬タイプ」の牧羊犬でした。
◆エレガント系の容姿
オスの方が大きめに成長するシェルティですが、全体的な平均は7~10キロ前後です。
引き締まったボディとサラサラの綺麗な被毛をしていて、エレガント系の容姿をしています。
首から胸元にかけてのモフモフの飾り毛は、とてもボリューミーで、シェルティの代表的な外見の特徴です。
風に毛をなびかせながら走る姿は、優美さとカッコよさの両方が感じられます。
シェルティの性格
シェルティを育てていくうえで、どんな性格をしているかを知っておくことは大切です。
性格は、親から受け継いだ遺伝的なもの、子犬期に過ごす環境などによって異なります。
ただ、“犬種”としての特性もあるので、「シェルティというワンちゃん」がどんな性格の傾向にあるかをおさえておきましょう。
◆性格その①:賢く、状況判断能力がある
シェルティは頭が良いワンちゃんです。
飼い主さんからの指示をよく聞いて従うだけでなく、自分なりの判断能力にも長けています。
番犬的な素質も持ち合わせている頼りがいのある性格と言えそうです。
◆性格その②:明るいけれどナイーブな面もある
家族に対する愛がとても深く、明るく元気なところがあります。
飼い主さんと過ごす時間は、明るいシェルティにとっても幸せなひと時です。
ただ、シェルティは誰にでも愛想が良いとは言えません。
“牧羊犬”としての本能が働き、知らない人には警戒心をチラリと見せることも…。
しかし、頭がいいので、相手をよく観察します。
むやみに気性の荒さを出すことも少ないでしょう。
◆性格その③:とても運動大好き
サイズ的には、小型から中型サイズのシェルティ。
それほど大きい犬種ではないですが、運動神経があるため、活発に動きたがります。
シェルティの子犬、育て方のポイントは?
シェルティの育て方で知っておきたいポイントをいくつか紹介します。
◆シェルティは「散歩」が大事
シェルティとの生活で大事にしたいのが毎日の散歩です。
牧羊犬の過去を持つシェルティの運動能力はとても高いです。
優しそうな表情でアクティブな動きをするギャップも魅力的ですね。
ドッグランや庭でボール遊びをしたり、思いっきり体を動かすことも得意なワンちゃんです。
エネルギーに満ち溢れているので、室内に閉じ込めておくような育て方は、シェルティにはNGと言えるでしょう。
毎日、たっぷりの運動量を確保するために大事にしてほしいのが「散歩」です。
1日の運動量が1時間以上になるように、散歩や遊びなどを組み合わせてみてくださいね。
ドッグランなどでダイナミックに遊べる機会も、週に数回は確保してあげましょう。
◆たくさん遊んでコミュニケーションを
シェルティは、番犬的な存在として活躍していた過去があり、動くものに反応します。
何かを探したり、何かを捕まえたりなどの本能を持っているワンちゃん。
犬用の知育オモチャを使って遊んであげると、とても喜びます。
ただ、賢いので、飼い主さんの自分に対する感情を常にキャッチしています。
「オモチャを与えて一人遊びさせる」など、放置型で育てると、愛情を感じられずストレスを与えてしまうでしょう。
愛情不足から心に闇を抱えてしまい、それが問題行動になるケースもあるので注意が必要です。
「愛犬は何をすれば喜ぶかな?」「今度はこんな方法で遊んであげよう」など、犬との遊びを積極的に考えてあげられる人に向いているワンちゃんと言えるでしょう。
いろんな工夫でコミュニケーションを取り、シェルティとの絆を深めてくださいね。
特徴や性格からしつけ・トレーニングのコツを知る
ここまでお伝えしたシェルティの特徴や性格を踏まえて、しつけやトレーニングのコツを考えてみましょう。
◆コツ①:毅然とした態度でしつける
もともと牧羊犬のシェルティは、飼い主さんからの指示に対する服従性が高いです。
ただ、見た目が可愛らしいこともあり、家庭でペットとして飼われた場合、「かわいいから何でも許す」「愛犬の好き放題にさせたい」という感情におちいってしまうことも少なくありません。
シェルティは賢いので、そんな飼い主さんの態度に、自己中心的な性格へと化してしまうこともあります。
もちろん、縁あって家族になったので愛情をかけて育てることは大事です。
ただ甘やかし過ぎでワガママ犬にならないようには気をつけましょう。
かわいがるなかでも、愛犬がダメなことをしたら叱る…、そんな毅然とした態度で接しましょう。
愛犬から頼りにされるようなリーダーシップを見せてあげてくださいね。
◆コツ②:アイコンタクト・コマンドのトレーニング
狩猟本能が備わっているワンちゃんなので、何かに興奮して「吠える・走る・噛みつく」という行動を見せることもあります。
放置していると「無駄吠え」や「噛み癖」など問題行動につながるかもしれません。
無駄吠えや噛み癖に悩み、愛犬を 叱る日々は、犬自身にとっても、飼い主さんにとっても、日々の生活に悲しい障害となってしまうものです。
そこで、いつでも飼い主さんの指示に従えるように「アイコンタクト」「コマンド」、をトレーニングしていきましょう。
一般的に犬界では、目を合わせることは敵意の表れと捉えられます。
しかし、信頼関係のうえで行われているアイコンタクトなら、犬側は攻撃的になることはないでしょう。
ふだんから絆を深め、上手にアイコンタクトできるようにします。
アイコンタクトは、飼い主さんが「今から指示を出すから聞いてね」というサイン。
コマンドは、ワンちゃんに対する命令のワードです。
特に覚えておきたいのは、
-
・スワレ(お座り)
・マテ(待て)
・フセ(伏せ)
・ヨシ(お座りや伏せの解除)
・コイ(来い)
などです。
シェルティは興奮し過ぎてトラブルを起こす可能性があるので、そんなときにこれらのコマンドを覚えておけば、行動をコントロールできます。
ほかの犬とケンカになったら「コイ」、何かに向かって飛び出そうとしたら「スワレ」など、周囲に迷惑をかけないため、そして愛犬を危険から守るために大切なトレーニングです。
◆コツ③:問題行動の原因を探ることも大事
ふだん飼い主さんの指示に従えるケースだとしても、何かしらの原因で問題行動を起こすことがあります。
特に注意したいのがストレスです。
散歩時間が足りないケースでは、「運動したいのに」という欲求が満たされずに吠えることがあります。
また、飼い主さんとのスキンシップが少ないケースでは、飼い主さんとの暮らしにリラックスできずに常にビクビクして過ごすかもしれません。
玄関チャイムが鳴っただけで「ワンワン」と大声で吠えたり、知らない人を見て吠え続けたりなどもあるでしょう。
散歩は足りているか、コミュニケーションはしっかり取れているかなど、シェルティがストレスを感じていないか原因を探ってみることも大事です。
◆コツ④:社会化期にしっかりしつけよう
シェルティは賢い犬種ですが、そこを伸ばせるかどうかは社会化期の過ごし方とも関係しています。
社会化期と言われる子犬の時期は、何にでも興味津々。
「ダメなこと・良いこと」の区別もできないので、噛んだり、追いかけたり、吠えたりなど活発に過ごします。
問題行動をおさえたいからと外に連れ出さずに隔離生活を送ると、成犬になって警戒心が強い子になってしまいます。
さまざまな物や人、動物、音を社会化期にたくさん体験させることで、知性豊かなワンちゃんへと育っていきます。
経験豊富にさせるうえでも、「ダメなことを叱ること」「良いことをできたら褒めること」で学習能力を高めましょう。
シェルティの賢さやトレーニング力を磨くには、飼い主さんが社会化期にしつけに深く向き合うことが大事です。
◆コツ⑤:しつけのときには「褒める」を大切に
しつけが上手くいったときには、褒めて愛犬の良い部分を伸ばしてあげましょう。
シェルティは飼い主さんに従順な犬ですが、飼い主さんのしつけの方法によっては反抗的になることもあります。
もともとナイーブな部分もあるため、激しく叱られると恐怖心を持ち、その後のトレーニングが上手くいかなくなる恐れも。
「大声で威圧する」「力でねじ伏せる」など暴力的な指導になってはいけません。
ご褒美としてオヤツを与えたり、愛犬が喜ぶようにスキンシップで愛情を伝えてあげましょう。
また、そもそも関係性が浅い場合、しつけは上手くいきづらいものです。
日頃から、愛犬との関係を良好に保つように、触れ合いをしてくださいね。
◆コツ⑥:しつけは短期集中型で
シェルティは人間と遊ぶのが好きなので、飼い主さんと一緒に、何かをクリアしていく時間は楽しい時間にもなるでしょう。
ただ、ワンちゃんは集中力が長く続かないのが一般的。
飼い主さんと一緒とはいえ、長く同じことを繰り返していくうちに、飽きてしまいます。
集中力が切れてしまった愛犬に熱心にトレーニングを要求しても、結果は上手くいかないでしょう。
そんなときに叱ったりすると、ますます逆効果です。
トレーニングは短期集中型で取り組みましょう。
1回につき10分前後程度、それを何回か繰り返していくのがおすすめです。
しつけは子犬からスタート!
シェルティの子犬を迎えたら、さっそくしつけをしていきましょう。
ただ、しつけやトレーニングをしていくうえで、信頼関係はとても重要です。
迎え入れた数日間は、まだまだ関係性が定まっていないときなので無理なトレーニングはよくありません。
飼い主さんが楽しそうな表情でシェルティに接すれば「この人と一緒に遊ぶのは楽しい」と絆も深まるでしょう。
静かに距離を縮めつつ、愛情を伝えてくことが大事です。
環境に馴染んで信頼関係ができたと感じたら、少しずつ早めにしつけをスタートしていきましょう。
また、シェルティが新しい家に馴染んでくれたら、いろんな経験をさせてあげましょう。
前述しましたが、子犬の頃のシェルティの経験値を高めることで、優れた知性にも繋がります。
抱っこをしながら家の周りを歩く、動物病院に行ってみる、新しいオモチャを買ってあげる、玄関チャイムを聞かせてみる…など、さまざまな刺激を与えて「大丈夫だよ」と安心させてあげましょう。
まとめ
キラキラした眼差しで一生懸命に飼い主さんの話を聞いているシェルティは、とてもかわいらしいですね。
賢さと忠誠心を兼ね備えていることから、しつけやトレーニングもしやすいと言われています。
ただ、牧羊犬時代の名残で繊細なところがあります。
厳しいしつけやトレーニングはシェルティとの関係を悪くしてしまいます。
散歩や遊びでコミュニケーションを深め、愛情に満ちた関係を築いておきましょう。
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