1.歴史
2.特徴
2-1.大きさ
2-2.カラーの種類
2-3.性格
2-4.寿命は?
2-5.よくかかる病気
歴史
今から3000年ほど前、中央ヨーロッパからケルト族がウェールズに持ち込んだ犬と言われております。このうち、ペンブロークシャー地方にて発展した犬種をウェルシュ・コーギー・ペンブローク、カーディガン地方で発展した犬種をウェルシュ・コーギー・カーディガンと呼びます。
元々は牧畜犬として牛や羊や馬といった家畜をまとめていました。コーギーの低い体高は牛や馬などの反撃をかわし他の牛が紛れたときに噛みついて追い返すといった牧畜犬の仕事を器用に全うしていました。
かわいい見た目からは信じがたい活躍をしていたのですね。
カーディガン地方の方はこの有用な犬を独占したいため、世間に知られることを恐れ公表しませんでした。
なので、ウェルシュ・コーギー・カーディガンが認知されるようになったのは最近のことなのです。
牧畜犬として飼われていたウェルシュ・コーギー・カーディガンですが、元グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国国王のジョージ6世がペットとして飼いだし始めると一気に人気犬種になりました。
当時は、ペンブロークとカーディガンは同種として考えられていましたが尾や耳、毛色の種類など体の特徴が異なることから同種と考えるのが困難になり1934年に別犬種として登録されました。
それ以降は、世界中で別犬種として扱われています。
特徴
前述のとおり、胴長で少しぽっちゃりしているのが特徴ですが、
見た目に反して筋肉質で隠れマッチョです。
また、カラーバリュエーションが豊富で、白と茶のみが認められているペンブローグに対し
レッドやブリンドルなどほとんどの色が認められています。
◆大きさ
ウェルシュ・コーギー・カーディガンは中型犬に分類されます。
体高はオス・メスで差はなく、ペンブローグに比べて一回り大きいです。
体重に関してはオスの方がメスに比べて少し重いです。
体高:30cm前後
体重:13~17kg(オス)
:11~15kg(メス)
コーギーは食べることが大好きです。筋肉質ですが太りやすい犬種になりますので注意が必要になります。
人間も筋トレ好きな人やスポーツ選手が競技を引退するとぽっちゃり体系になってしまう人を多く見かけると思いますがそれと同じです。
肥満にならないために、食事管理と適度な運動を心掛けましょう。
◆カラーの種類
-
・レッド
・ブリンドル
・ブルーマール
・セーブル
・ブラック&タン(赤茶色)
・ブラック
すべての毛色に対し、頭、首、胸、足、尾に白のマーキングも認められています。
前述でも何回か触れていますがウェルシュ・コーギー・カーディガンはほとんどのカラーが認められています。
◆性格
牧畜犬として働いていたウェルシュ・コーギー・カーディガンは活発的でそこら中動き回ったり、遊んだりするのが大好きです。好奇心旺盛で遊びに熱中すると我を忘れて興奮状態に達しますが、一定時間放置すると我に返ります。
社交的で明るい一面もあり、家族と一緒に過ごすことが大好きです。
飼い主やなれている人には従順でよくなついてくれる一方、人見知りで警戒心が強いため、初対面の人は苦手です。また、警戒心の強さから番犬としても適しています。初めから仲良くなるのは至難の業なので焦らず距離を縮めていきましょう。
◆寿命は?
ウェルシュ・コーギー・カーディガンの寿命は12~14年と言われています。犬の平均寿命が12~15年なので平均寿命と言えます。
最近では18歳くらいまで長生きするコーギーが増えています。適度な運動を行い、生活習慣を正すことが長生きするうえで大切です。
◆よくかかる病気は?
椎間板ヘルニア
胴長短足で腰に負担がかかりやすい体系から椎間板ヘルニアにかかりやすいです。椎間板ヘルニアは軽傷であれば背中に痛みや違和感がある程度で済むのですが、症状が進みますと麻痺を起こし動けなくなってしまう恐れがあります。重症になりますと手術が必要になりますので注意が必要です。
股関節形成不全
股関節部分の骨の形が変形し、股関節がはまっていない状態になります。痛みを生じ、悪化してしまうとスムーズに歩くことが困難になりお座りができなくなってしまいます。また、脱臼も起こしやすくなってしまいます。
皮膚疾患
ウェルシュ・コーギー・カーディガンの被毛はダブルコートのため皮膚が蒸れやすく皮膚疾患を起こしやすいです。
雑菌が繁殖しやすいのでブラッシングやシャンプーを月1回程度定期的に行い清潔な状態を保ちたいです。
肥満
筋肉質な分、適度な運動を行わないと肥満になる恐れがあります。肥満になると気道が脂肪で圧迫され呼吸しにくい状態になり、糖尿病になる恐れもありますので適度な運動と食事管理で予防しましょう。
飼育方法
◆運動
前述でも述べていますが、ウェルシュ・コーギー・カーディガンは運動が大好きですが、同時に肥満になりやすいです。牧畜犬として扱われていた歴史があり、牛や羊を1日中追い回していましたのでスタミナは驚異的です。
一般的なワンちゃんの散歩だけでは決して満足せず、1時間ほどの運動を最低でも1日2~3回は行いたいですね。散歩だけでなく、週に1回程度は公園などの広大なスペースを思いっきり走らせてあげたいところです。
胴長短足なので猫のような跳躍力があります。屋内でジャンプする際は周りの物や人に細心の注意を払ってくださいね。
◆環境
ウェルシュ・コーギー・カーディガンは見た目の可愛さから屋内で飼っている人が多いようですが、牧畜犬として飼われていた歴史がありますので屋外で飼っても問題ありません。
屋内で飼う場合は運動不足に陥りやすいので日々の運動を欠かさないようにしましょう。
また、吠え声が大きくたくましいので住宅街に住んでいる方などは近隣とのトラブルの原因になる恐れがありますので防音対策を徹底しましょう。
◆しつけ
ウェルシュ・コーギー・カーディガンは賢いため一般的なワンちゃんに行うようなしつけでは言うことを聞きません。それどころかなめられてしまい主従関係が逆転してしまう恐れがあります。
また、牛や羊の足を噛んで行動制限を行っていた歴史から、人の手や足を噛むといった噛み癖があります。
悪い癖や主従関係を明確にするためにも、しっかりしたしつけを常日頃から心がけましょう。
無駄吠えのしつけ
牧畜犬であったことから吠えることが仕事であったウェルシュ・コーギー・カーディガンは、ほかのワンちゃんに比べて吠えやすい傾向にありますので、しっかりとしつけをしてあげましょう。
吠えだしたら、「お座り」や「待て」の号令を強く低い口調で出します。止みましたらご褒美を上げ大げさにほめてあげてください。それでも吠え止まない場合には無視をし、距離をとり、犬にとって楽しくない環境を作りましょう。
ウェルシュ・コーギー・カーディガンに楽しくない状況を記憶させれば無駄吠えは減るでしょう。
噛み癖のしつけ
ウェルシュ・コーギー・カーディガンは興奮しやすく飼い主の手や足を噛んでくることがあります。そのような時には構うのではなく、そっぽを向いて無視をしましょう。無視をし続けることで噛んだら構ってくれない事を記憶させましょう。ウェルシュ・コーギー・カーディガンに噛んだら構ってもらえないことを記憶させられるかが肝となります。
ですが、子犬の時はどうしても何かを噛みたい場合があります。そんな時は、おもちゃやガムを用意して代わりに噛ませるようにしましょう。
◆えさ
ウェルシュ・コーギー・カーディガンは食べることが大好きで食への執着が凄まじいです。太りやすい体質でもありますので過度におやつを与えたりしないよう注意が必要です。
幼少期と大人では必要な栄養も異なってきますので、成長度合いによってバランスをコントロールさせましょう。
ウェルシュ・コーギー・カーディガンにはグルコサミンやコンドロイチンを含むドッグフードがおすすめです。
というのも、ウェルシュ・コーギー・カーディガンのような胴長短足の犬は関節疾患になる事が多いです。グルコサミンやコンドロイチンは関節疾患の予防につながりますので積極的に摂取させましょう。
◆お手入れ
短毛のため日々のお手入れにはあまり手間がかからないでしょう。
ですが、ダブルコートのウェルシュ・コーギー・カーディガンは抜け毛が多いために週に2~3回はブラッシングできれいにすることが必要です。
春、冬の換毛期は通常よりも多くの抜け毛がありますので毎日のブラッシングを行いましょう。
ちなみにブラッシングはワンちゃんとのコミュニケーションにもつながるので積極的に行っていきましょう。
また、短足なのでお腹が汚れやすいためシャンプーは月に1回行いましょう。皮膚疾患にならないために清潔に保ちましょう。
シャンプーを行う際はブラッシングで抜け毛を十分に抜いてからぶるぶるした際の抜け毛に備えましょう。掃除の手間が省けることでしょう。
◆人気カット
基本的にはカットは不要ですが、スタンダードカットが一番人気です。
個性を出したい場合は、毛を短くし暑さ対策を行うサマーカットスタイルやプリケツをかわいく見せる桃尻カットなどが向いています。
ウェルシュ・コーギー・カーディガンは飼いやすい?
ウェルシュ・コーギー・カーディガンは犬を飼う初心者には比較的難易度の高い犬種と言えます。
ウェルシュ・コーギー・カーディガンは飼い主の行動を見極めています。甘やかしすぎたりすると主従関係が逆になって噛みついたり、言うことを聞かなくなったりするので、子犬のうちから飼い主との関係性を明確にさせることが重要となります。
また、運動量の担保が必要となりますので毎日の散歩はもちろんのこと、公園などの広大なスペースを活用し思う存分ランさせましょう。
ウェルシュ・コーギー・カーディガンを飼う際は体力・精神の強さが必要となります。
飼い主の心技体が問われそうです。
入手難易度
ウェルシュ・コーギー・カーディガンはコーギーの一種ですが日本で飼育されているコーギーのほとんどがペンブロークです。カーディガンについては2%も満たないと言われています。
ペットショップでも売られていないことも多いのでブリーダー経由で入手するのも一つの方法です。
◆相場
ウェルシュ・コーギー・カーディガンの相場は20万前後です。
身体能力の高さからドッグレースで活躍することがありますが、チャンピオンの血を継ぐ子は30万円を超える価値がつきます。
昔、ジョージ6世が飼い始めたことで人気が出たように、現代においても人気ユーチューバーなどが飼いだしたら日本での需要が高まり値段が上がるかもしれませんね。
まとめ
ウェルシュ・コーギー・カーディガンはかわいい見た目とは裏腹に、賢く力強い犬種なのでギャップに萌えてしまうこと間違いなしです。
運動が大好きで体力が尋常ではないので運動量の担保が必要となります。外で一緒に遊んでウェルシュ・コーギー・カーディガンと共に健康的な生活を送りましょう。
また、賢さや見極める力が備わっていますので甘やかすのではなくしっかりと向き合いながら厳しく飼育していくことで良い関係値が気付けるでしょう。
見知らぬ人に懐きにくいからこそ、良い関係値が気づけたとき、飼い主であるあなただけに懐いてくれるウェルシュ・コーギー・カーディガンが愛おしくてたまらなくなることでしょう。
– おすすめ記事 –
・紀州犬はどんな犬?特徴や性格などを紹介 |
・あのキャラのモデル!?ビーグルの性格は?値段はいくら? |
・ジャイアントシュナウザーは体格も頭脳もしっかり者!性格や育て方をまとめました! |
・柴犬に似ている海外犬種!フィニッシュスピッツってどんな犬なの? |