ハバニーズってどんな犬?キューバ生まれのふわふわ犬に注目!

2024.02.19

ハバニーズってどんな犬?キューバ生まれのふわふわ犬に注目!

ハバニーズという犬種をご存知ですか?国内ではあまり知られていない珍しい犬種なのですが、美しいウェーブの長毛に愛嬌たっぷりの性格をもつ、魅力溢れる小型犬です。海外では人気が高いといわれるこの犬種。ハバニーズの歴史や特徴などを紹介していきます。

【掲載:2021.07.03  更新:2024.02.20】

ハバニーズってどんな犬?

ハバニーズはキューバ原産で、キューバの国犬にも指定されている犬種ですが、日本ではまだ珍しい犬種です。
別名として「ハバナ・シルク・ドッグ」と呼ばれることもあります。
こちらはキューバの首都であるハバナにちなんで名付けられたそうですよ。

そんなハバニーズは体高は23cmから27cm、体重は3kgから6kgほどに成長する小型犬で、ウェーブのかかった被毛やアーモンド型の瞳が特徴的です。

とても賢く、しつけも比較的簡単だといわれており、小型犬であることからも、初めて犬を飼う家庭にはおすすめの犬種だといわれています。

◆ハバニーズの歴史

ハバニーズの祖先は、地中海西部に暮らしていたビションタイプの犬と言われています。
16世紀前半にスペイン領のテネリフェ島から、商人が貿易船でキューバに輸入して改良されたのが始まりでした。

キューバで繁殖されて広まったために、原産地がキューバとされているのです。

当時、ハバニーズは市場では売買されておらず、庶民が手に入れることは出来ませんでした。上流階級の人達の愛玩犬として愛されていたのです。18世紀中頃にはヨーロッパに輸入され、貴族・芸術家などの富裕層の人達からも大切に育てられるようになりました。

その後、長い年月に渡りハバニーズは多くの人を魅了してきましたが、20世紀になると戦争・革命などの影響で、一時期絶滅寸前となってしまいます。

しかし、生き残った数匹がアメリカに持ち込まれたことで、マルチーズ・プードルなどと交配・改良されていきます。そして、現在のハバニーズの容姿となり、血統が引き継がれるようになりました。

このような繁殖経緯から現在では、原産国のキューバよりもアメリカでの飼育数が多くなっているようです。
JKC(ジャパンケネルクラブ)への登録数は未だ少ない状態ですが、近年では多くの注目を集めだしています。

◆ハバニーズの被毛について

他の小型犬とほとんど差のない平均体重ですが、ただし足が短いという特徴から体高は低めになっています。

体型上、体を横に揺らしながら歩くので、その姿はヨチヨチ歩きをしているようでとても愛らしいです。
しかしその愛らしさとは対照的に、骨格は丈夫で頑丈。運動能力も高いのです。

被毛は長毛のダブルコートで、長さは大体約15~20cm程が平均的でしょう。

ふわふわしていてボリュームがありますが、体温調節の役割を果たすアンダーコートがほとんどありませんので、暑さ・寒さに弱い体質をしている犬種だといえます。
気温の変化に敏感なので、室内の温度調節には注意しましょう。

ハバニーズの毛色には、様々な種類があります。
ホワイト・ゴールド・シルバーなどの単色の個体に加え、シェードのフォーン、ブラック、ハバナ・ブラウン、レディッシュ・ブラウン、タバコなど、2色以上が組み合わさった毛色を持つ個体もいます。わずかにブラックが入ることもあるなど、あらゆるカラーが認められているようです。
また、子犬から成犬への成長過程で、毛色が変化する場合もあります。

◆ハバニーズの性格

ハバニーズは、温厚でマイペースな性格をしています。
人に限らず、犬に対しても有効的で、初めて会う相手にも、落ち着いて接することができるでしょう。

このような性格をもっていることから、初めて犬を飼う方におすすめなのです。

また、好奇心旺盛で遊ぶことが大好きで、放っておくといつまでも遊んでいる子もいるかもしれません。
子供好きでもあるので、小さなお子さんのいる家庭にも向いています。

陽気で愛嬌もあり、朗らかなハバニーズ。しかし、臆病で寂しがりやの一面も持ち合わせています。
家族の姿が見当たらない状況に陥ると寂しがる個体も珍しくないので、留守番をさせる場合は配慮が必要です。

元々人懐こく、愛情深い性格をしていることから、飼い主さんのそばにいたがるので、子犬の頃から留守番トレーニングはしておきましょう。そうすれば、飼い主さんや家族と離れることに慣れていくことができます。


ハバニーズの寿命・病気

ハバニーズの寿命は、13~15年程度だといわれています。
ただし、これはあくまでも目安です。

ハバニーズに限ったことではありませんが、寿命には飼育環境や個体差による影響も大きく関わってきますので覚えておきましょう。
長きに渡って家族として過ごすためには、健康を心掛けることが大切です。

ハバニーズがかかりやすいと言われている主な病気を紹介しますので、万が一に備えてしっかりチェックしておいてください。

膝蓋骨脱臼

膝の皿の骨が、本来あるべき位置からずれてしまう病気で、高所から降りるなどして膝に大きな負担がかかることで発症することがあります。部屋に絨毯やマットを敷いて、膝への衝撃を軽減させるなど、室内環境に配慮することで予防することができます。

流涙症

涙管が詰まることで、涙が溢れる病気です。目の周辺の被毛が刺激となって発症することが多く、再発しやすい病気でもあるので注意してください。目の周りの被毛カットを定期的に行うなどして、目に毛が入らないようにすることで予防できるでしょう。

外耳炎

外耳道に炎症が起こることで発症します。ハバニーズは垂れ耳のため、耳の通気性が悪いです。これにより、耳の中にブドウ球菌などの細菌が繁殖することがあるのです。特に高温多湿となる夏場などは蒸れやすくなるので、耳掃除などの耳のケアを行って、こまめにチェックしてあげてください。


ハバニーズの飼い方

お花とハバニーズ

初めて愛犬を迎える家庭にもおすすめの犬種だといわれるハバニーズ。
しかし、誤った飼育方法をしないように注意が必要です。ハバニーズに限ったことではありませんが、事前にしっかり飼い方やその犬種がもつ特徴を知っておくことが大切ですよ。
特にハバニーズは、チワワやポメラニアンなど比較的目にすることの多い人気犬種と比べると、飼育頭数が少ないので参考にできる環境が身近にあるとは限りません。インターネットや犬種図鑑を利用するなどして、きちんとリサーチしておきましょう。
ハバニーズの飼育方法の一例を紹介していきますので、参考にしてみてください。

◆食事

成犬であれば、1日あたり130gを2~3回に分けて与えましょう。
しかしもちろん個体差はありますので、愛犬の様子を観察して適量を判断する必要があります。
与えるドッグフードによっても、与える量は変わってきます。まずはパッケージに記載されている適量を参考にして、愛犬の様子をみてみましょう。

◆散歩

ハバニーズはそれほど運動量を多く必要とする犬種ではありません。
ただし、1日30分程度の散歩に連れていくことがすすめられます。外の匂いや音を感じることは、犬にとって気分転換になりますし、ストレス発散にもつながります。ストレスは精神的にも身体的にも悪影響を与える元凶となります。可能であれば毎日散歩に出かけてくださいね。
またハバニーズは運動が大好きな犬種でもあります。たまにドッグランを利用して走らせてあげたり、アジリティなどで遊ばせてあげると喜ぶでしょう。
お出かけできない日は、室内でおもちゃ遊びをするなどして、運動しながら共有できる時間を作ってあげてください。

◆しつけ

どの犬種にもいえることですが、しつけは子犬の頃からきちんと行うことが重要です。
生後4ヶ月頃までを社会化期といい、この時期に家族以外の他人や他の犬と積極的に触れ合うことがすすめられます。この頃は、新しい物事や環境を積極的に吸収できる時期でもあるのです。
また、日常生活に必要不可欠なトイレトレーニングや散歩、無駄吠え・甘噛みなどの矯正も早い段階で行うことが大切です。
やってはいけないことはダメだと教え、上手くできたら沢山褒めてあげましょう。

◆お手入れ方法

長いウェーブで毛量の多いハバニーズ。抜け毛は多くも少なくもありませんが、その被毛は絡まりやすいので毎日のブラッシングが必要となります。耳・脇下・内股・尻尾には特に毛玉ができやすいので、こまめに確認をしてくださいね。毛玉ができてしまったら、まずはピンブラシで毛玉をほぐし、その後コームでとかして整えましょう。
さらに、耳掃除も必須なケアの一つとなります。臭いを感じる場合は、専用クリーナーを使用して優しく耳掃除をしてあげましょう。
そして最後に重要なのが涙やけのケアです。涙やけを放置すると、そこに雑菌が繁殖し、皮膚の炎症・目の病気などの原因となり得ます。涙やけを確認したら、コットンやガーゼを濡らしてキレイに拭き取ってあげてください。清潔に保つことが、なによりの予防法となります。


まとめ

ハバニーズ

愛情深く有効的な性格のハバニーズ。家族にとって癒しの存在となってくれることは、間違いないでしょう。
毛色のバリエーションはもちろん、カットの方法によっても、全く別物の可愛さをみせてくれる犬種でもあります。愛犬と一緒におしゃれを楽しみたい!という飼い主さんにも向いているかもしれませんね。
国内では希少な犬種に入るので、中々目にする機会には恵まれませんが、これから犬を飼ってみたい!と考えている方は、是非ハバニーズも候補に入れて考えてみてください。楽しい愛犬ライフを一緒に送れるはずです。



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壱子

壱子

子供の頃から犬が大好きです。現在はキャバリア4匹と賑やかな生活をしています。愛犬家の皆さんに役立つ情報を紹介しつつ、私自身も更に知識を深めていけたら思っています。よろしくお願いいたします!

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