1.犬にそうめんを与えても大丈夫
1-1.適量
1-2.与え方
1-3.おすすめのトッピング
3.犬にそうめんを与えるメリット
3-1.消化が良い
3-2.エネルギーになる
【掲載:2021.08.06 更新:2023.07.11】
犬にそうめんを与えても大丈夫か
結論から言うと犬にそうめんを与えても問題ありません。
そうめんは小麦、水、塩、少量の油でできています。
塩分やカロリーを摂りすぎないよう与える量に気をつければ、犬にとっても素早くエネルギーになる便利な食材です。
おやつとしてあげるほか、いろいろなトッピングを試して愛犬が喜ぶそうめんを作りましょう。
◆適量
犬にそうめんを与える場合は、はじめは少量から与えて体調に変化がないか観察するようにしましょう。
特に子犬が初めて食べるときは、アレルギーが出ないか注意深く見守ってあげてください。
おやつとしてそうめんを与える場合には、以下の量までが目安となっています。
- 小型犬(5kg):約1/2束
- 中型犬(15kg):約1束
- 大型犬(30g):約2束
そうめんは意外とカロリーが高く、乾麺のそうめんでは100gあたり343kcalあります。
肥満や生活習慣病にならないように与えすぎには注意が必要です。
もしもたくさん食べてしまった場合は、前後のごはんやおやつで調整しましょう。
◆与え方
犬用のそうめんは、人が食べる物よりも少しやわらかめに茹でてあげます。
茹で上がったあとは、じゅうぶんに水で塩分を洗い流し、冷めてから食べやすい長さに切ってあげると食べやすいでしょう。特に子犬はまだ食べ方があまり上手ではない子もいますから、喉つまりしないように細かく刻んであげると安心です。
また、犬は本来麺をすすることができません。犬が食べづらそうにしている場合は、少量の片栗粉を水やだし汁に溶いてとろみをつけると口に含みやすくなります。
◆おすすめのトッピング
そうめんだけを食べていると栄養が偏ってしまいますから、ごはんとして与える場合は愛犬の好みに合わせてお肉や野菜をトッピングするとバランスの良い食事になります。
ささみ、卵、豆腐などをのせるとタンパク質を補えますし、トマト、きゅうり、スイカなどの野菜や果物はビタミンやミネラルが補えます。またほうれん草や小松菜などの葉物野菜は、シュウ酸の摂りすぎにならないように必ず別茹でして添えてあげましょう。
さらに胃腸に優しいトッピングとしては、消化吸収を助ける働きのある大根おろしがおすすめです。
その他にも、調理せずにのせるだけの納豆、ごま、大豆、無塩タイプの煮干し、かつお節、海藻などの食材は手軽に栄養を補強できますし、少量のしょうがで風味づけをするのも食欲増進に効果がありおすすめです。
そして特に暑い夏の日には、細かく砕いた氷を入れてあげると喜んで食べてくれるでしょう。
氷を入れることによってそうめんも冷たくなって美味しく感じられますし、氷を噛みながら食べると早食いを抑えられます。ただ人と一緒で犬も氷を食べすぎると体を冷やしすぎたり、おなかを壊したりしてしまいますのであまり多くは与えないようにしましょう。
そうめんの栄養
そうめんの栄養素のほとんどは炭水化物です。
炭水化物は人と同様に犬にとっても大切な栄養素ですが、肥満にならないよう食べる量には気をつけなければなりません。
そして食物繊維も多く含まれている食品です。食物繊維も適量であれば腸内環境を整えてくれますが、食べすぎると消化不良を起こしてしまいますので気をつけましょう。
さらに、それほど多くはありませんが犬の筋肉に必要不可欠なタンパク質や、体の調子を整えるのに必要なミネラルも含まれています。
犬にそうめんを与えるメリット
◆消化が良い
やわらかく茹でた細いそうめんは、食べやすく子犬や老犬でも消化がしやすいものです。
ですから少し胃腸が弱っていそうな場合にも与えられる食材ですが、乾麺は消化しにくいので必ず茹でてから与えるようにしましょう。
犬が乾麺を大量に食べてしまうと、おなかを壊してしまう可能性があります。これは一時的なものなので心配しすぎる必要はありませんが、続けて与えないように注意しましょう。
◆エネルギーになる
元気いっぱい遊ぶ犬はたくさんのエネルギーを使います。
そうめんは体や脳のエネルギー源になる炭水化物を多く含んでいますから、愛犬のエネルギー補給に役立つ優れた食材といえるでしょう。暑い夏の日にもたくさん歩いてもバテないように、おさんぽの前後のおやつにも活用できます。
ただ、やはり毎日そうめんばかりをおやつにしていると栄養が偏ってしまいますから、他の犬用のおやつやごはんとのバランスをみて与えていくといいでしょう。
犬にそうめんを与える際に注意すること
手軽に作ってあげられるそうめんですが、塩分やアレルギーには注意しなくてはなりません。
愛犬の心臓や腎臓に負担をかけないためにも、与える量には気をつけましょう。
そしてトッピングを工夫すると、そうめんのバリエーションが増えて犬が必要なさまざまな栄養を摂ることができます。薄い味付けのそうめんだけでは飽きてしまう場合もありますから、その時によって違う風味が出せると犬も喜ぶでしょう。
◆塩分
乾麺のそうめんは塩分を多く含んでいますが、茹でる際にほとんどの塩分は茹で汁に溶け出てしまいます。
ですから与えすぎなければ犬用のそうめんでもそこまで塩分の心配をする必要はありませんが、乾麺のまま食べてしまうと塩分を過剰に摂取して体を壊すことにつながります。
いたずら好きの犬には見つからないように、そうめんの保管場所には気をつけたほうがいいかもしれません。
また、さらに塩分を減らしたい場合には、無塩そうめんを用いるといいでしょう。
◆薬味やめんつゆは与えない
私たちがそうめんを食べる時には欠かせないめんつゆですが、犬用のそうめんにはかけないほうがいいでしょう。
めんつゆにはしょうゆが多く含まれるので塩分の摂りすぎになりますし、砂糖やみりんなども入っているため糖類も犬にとっては過剰な量になってしまいます。水分も一緒にあげたい場合は、かつお節や昆布でとった出汁で味付けしてあげるといいでしょう。
そして、薬味で使われるねぎは犬に中毒症状を引き起こす食材です。ねぎを食べてしまうと、呼吸困難や衰弱、嘔吐などをする場合があります。ねぎの入っていたつゆなどにも成分が溶け出しているので、絶対に与えないようにしましょう。
また、犬にとってわさびは強すぎる刺激物です。間違って食べてしまったとしても辛みを感じるのでたくさん食べることはないと思いますが、犬が食べてしまった後に鼻や口を極端に痛がったり、下痢や嘔吐が続いたりするようであれば動物病院に相談するといいでしょう。
◆小麦アレルギー
犬は、元々は肉食の動物です。
今は人間と一緒に暮らしているのでさまざまなものを食べますが、体のつくりは昔の肉食に合うようにできています。ですから穀物が遺伝子的に合わないケースも多く、中でも小麦はアレルギーを引き起こしやすいといわれています。
小麦アレルギーの犬は、少量のそうめんでもアレルギー反応を起こす可能性があります。一度に大量に与えてしまうと、アナフィラキシーショックを起こしてしまうかもしれません。アレルギーの症状は時間が経ってから現れることもあるので、最初に食べたあとはしばらく様子を見てあげてください。場合によっては一ヶ月後に症状が出ることもあるようです。体調が悪そうだなと感じたらすぐに与えるのをやめ、皮膚を痒がったり下痢や嘔吐をしたりするようであれば、獣医師に診てもらいましょう。
また、ひやむぎやうどんは太さが違うだけで、成分はそうめんと同じものでできています。そうめんでアレルギーを起こした場合には、これらも犬には与えないようにしましょう。
まとめ
犬のごはんは、人間と同じように五大栄養素(炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル)が必要となります。
ドッグフードは犬にとって必要な栄養素がバランス良く含まれていますが、手作りごはんでは飼い主が考えて作らなければなりません。特にタンパク質は入れてあげたい栄養素です。
バランスを意識して作るとなると難しく考えてしまうかもしれませんが、少しの工夫で食事のバランスを整えられます。あまり時間がない時は納豆やごまをふりかけるだけでも栄養を補えますし、犬用の缶詰などを混ぜてあげてもいいでしょう。
めんつゆなどの濃い味付けを避けて適量を守れば、そうめんは犬にとっても使い勝手の良い食材です。
人用にそうめんを茹でる時に少し多めに茹でておくと、愛犬と一緒にそうめんを楽しめます。愛犬の体調や今の体型をよく観察して、その時にあった食事を作ってあげたいですね。
また、そこまでひどい症状ではなくても、犬がずっと体の一部を気にして舐めていたりかゆがったりしているなどの症状がある場合は、一度アレルギー検査を活用するのもいいでしょう。かゆがっている原因がわかれば、アレルギー物質をできるだけ取り除いてあげられます。
愛犬の体に負担をかけないごはんやおやつを作って、健康に長生きしてほしいですね。
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