1.マルプーってどんな犬?
1-1.マルチーズの特徴
1-2.トイ・プードルの特徴
1-3.それぞれの魅力を併せ持っている
2.成長したらどんな顔?
2-1.マルチーズ寄り
2-2.トイプードル寄り
2-3.幼少期に見極めるのは難しい
マルプーってどんな犬?
マルプーとは、マルチーズとプードルという純血同士の超小型犬を掛けあわせたMIX犬のワンちゃんのことを指します。プーチーズと呼ばれる場合もありますね。
体高は20~35cm程度、体重は2.3~4.1kg程度で、絹糸のように繊細でフワフワな独特の被毛をもっています。動くぬいぐるみのような可愛さから、ミックス犬の中でも非常に高い人気を誇る犬種だといえるでしょう。
ひと昔前までは雑種と呼ばれるのが当たり前だったミックス犬ですが、特にマルプーは専門ブリーダーがいる程に高い人気を獲得しているわんちゃんなのです。
ミックス犬は生後間もない頃、また子犬の時代のみではどのような成長をとげるのか明確には予測できません。どちらの親の特徴を強く受け継いでいるかは、はっきり分からないのです。
ある程度イメージするためには、両親の特徴を情報として捉えておく必要があるでしょう。マルチーズ、トイプードル両者の特徴を紹介していきますので、参考にしてみてください。
◆マルチーズの特徴
純白の被毛に大きな黒い瞳、愛くるしい外見をもつマルチーズは、古い歴史をもつ犬種の一種です。紀元前1500年からという、長い歴史の中で愛玩犬として沢山の人に愛されてきました。
正面から見える高めについたボタンイヤーに、少し短足胴長なドワーフタイプの骨格をしており、温厚で人懐こい性格をしています。
◆トイ・プードルの特徴
可愛らしさと飼いやすさから、現在国内でのペット人気No.1を獲得し続けているトイプードル。賢さと器用さを持ち合わせているため、使役犬としても活躍している犬種です。
豊富な被毛カラーをもち、くるくる巻いたカーリーヘアが大きな特徴でしょう。元気いっぱいで活発、人見知りしない明るくフレンドリーな性格をしていますが、賢くて甘えん坊な一面もあります。巻かずに真っ直ぐ伸びる尻尾もチャームポイントの一つですね。
◆それぞれの魅力を併せ持っている
ミックス犬の純血種との大きな違いは、様々な見た目の個体がいることです。
もちろんどの犬種にも個体差はありますが、純血種は体格・被毛・目の色など、細かに定められた決まりがあるため、成長後の姿を想像することが比較的簡単ですよね。
対してミックス犬には外見に明確なルールがないため、前述したようにどんな成長を遂げるかは定かではありません。
一般的に母犬の特徴が出やすいともいわれていますが、そこに根拠はないのです。
マルチーズの白い被毛を持つ個体、またプードルのようなクセのある被毛を持つ個体、兄弟でも外見が全然違う個体がいるのです。両犬種の魅力を合わせ持っている、これがミックス犬が人気の理由の一つとして挙げられるでしょう。
ちなみにマルプーは次の2パターンから生まれます。
◎(父親)マルチーズ×(母親)トイプードル
◎(父親)トイプードル×(母親)マルチーズ
どちらの犬種が父犬・母犬でも、マルプー(プーチーズ)であるというわけですね。
成長したらどんな顔?
お伝えしてきたように、マルチーズとプードルの特徴をどう受け継ぐかは、個体による部分が大きいので断定できません。
ただし、どちらの犬種も垂れ耳で丸い目をしているので、この点に関しては同様な特徴が見受けられるでしょう。また、被毛はいずれもシングルコートなので、抜け毛が少ない毛質をしています。
その他、それぞれの犬種が強く出た場合の特徴例を挙げていきますので、チェックしてみてください。
◆マルチーズ寄り
◎マズル…若干短めになる。
◎体つき…首や足が短めとなる傾向がある。
◎毛質…フワフワとした被毛。
◆トイプードル寄り
◎マズル…若干長めになる。
◎体つき…首や足が長くなる傾向がある。
◎毛質…クルクルとした被毛。
◆幼少期に見極めるのは難しい
超小型犬は10ヶ月程という、1歳に満たない期間で成犬へと成長するといわれています。
このことから、2歳を迎える頃には、赤ちゃん時代とはまるで顔つきが変化する個体も少なくありません。
幼少期にどんな成長を遂げるかを見極めるのは難しいため、どのように成長しても良い、といった気持ちが持てる飼い主さんに向いている犬種なのです。
大きさも、マルチーズの成犬を超えるサイズになる場合が珍しくないようですが、それでも超小型犬から小型犬に分類されるレベルです。
被毛カラーに関しては、ホワイト・レッド・ブラック・ブラウン・シルバー・アプリコット・クリームなど、種類が豊富に存在します。単色ではなく複数のカラーが混ざったり、部位によって2色に分かれる場合も考えられるでしょう。
どのような被毛の質とカラーをもつかは、交配された時点では予測不明であり、生まれてみなくては分かりません。さらに赤ちゃん時代の写真だけでは、どんな特徴を強く持つ子が生まれたかも分からないのです。
これらのことを、デメリットではなくメリットだと感じられる方に、愛犬として迎え入れることをおすすめします。
マルプーの飼育は大変?
人気ミックス犬のマルプーですうが、実際に飼育するとなると飼いやすが気になりますよね。
マルプーの飼育方法について解説していきますので、しっかり確認していきましょう。
◆飼育しやすく初心者向け
比較的賢い特徴を両親から生まれたマルプーは、小型犬で抜け毛も少なく、しつけがしやすいと言われています。初心者でも飼いやすい犬種の候補としてあげられるでしょう。
ただし、やはり性格には犬種に限らず個体差があります。
子犬の頃に甘やかしすぎると、その賢さゆえ我儘になってしまう可能性が高くなります。日常的に必要なしつけを施すことはもちろん、社会性をもてるように注意して育てる必要があります。良いことと悪いことの区別がきちんとできるように、褒めるべき時には大袈裟に褒めてあげるのがしつけのポイントですよ。
併せて以下の項目に注意しつつ、愛犬の生活を支えていきましょう。
◎食事面
総合栄養食であるドッグフードを与えることで、基本的に必要な栄養素を摂り入れることができます。与えるフードのパッケージに記載された量を与え、様子をみながら愛犬にとっての適切量を探りましょう。
足りない成分があると感じる場合は、サプリメントなどを利用するのもおすすめです。おやつも適切量を守らなければ、肥満などの健康被害を招く原因となります。
便は健康のバロメーターを測る重要な情報源となりますので、日頃から確認するように習慣づけましょう。
◎運動面
マルプーは超小型~小型犬であるため、大型犬のように何キロも散歩が必要というわけではありません。
しかし、体重管理やストレス解消のため、毎日の散歩は欠かさないようにしましょう。1日20分程度が目安とされていますが、これにも個体差があります。愛犬の様子をみながら、適切量を見極めましょう。
また、小型犬種であることからデザイン性の高い首輪やリードなどが豊富に販売されています。外出時に必要不可欠なアイテムですが、機能性に劣っていない物を選ぶように心がけてください。抜けやすい首輪だと、迷子や事故の原因ともなりますので、安全性の高いグッズを探すようにしてくださいね。
◎お手入れ
紹介してきたように、被毛の質は個体によって差があります。
しかし、シングルコートで毛が伸びるのが早く生え変わらないことから、定期的なカットは必要となるでしょう。抜け毛は少ないですが、ブラッシングをこまめに行い、被毛のもつれなどを予防してくださいね。
マルチーズもトイプードルも様々なカットスタイルを楽しめる犬種なので、トリミングに通うこともおすすめです。その際は、目元の毛を整えてもらうようにしましょう。マルプーは涙やけになる子も多いため、この点に関しては注意が必要です。ニオイや目やにが出ないように、定期的に適切なケアをすることを忘れないでくださいね。
◎健康面
マルプーの平均寿命は、12~15歳といわれています。ミックス犬としても平均的な値です。
純血種同士の交配で生まれるため比較的遺伝性疾患は少ないといわれていますが、親犬両犬種ともに、膝蓋骨脱臼・気管虚脱・涙やけを発症しやすいといわれているため、これらの病気には注意が必要です。
ペットショップはもちろん、ブリーダーから購入する場合も、しっかりとフォローアップをしてくれるような購入先かを検討し、事前に値段と併せて健康面についても問い合わせておくと良いでしょう。
◆寂しがりやな一面も
マルプーには寂しがりやの一面もあります。家を開けがちで留守番をさせる時間が長いと、大きなストレスを感じさせてしまうかもしれません。
人間同様ストレスは、健康面においてもマイナス要素となり得ます。留守がちな方は、その点をよく考慮してから飼育できるかどうか判断しましょう。
留守番を上手にさせる方法や対策法などについても、ネット上では解説記事が沢山みつかります。留守番に効果的なアイテムなどの関連記事もありますので、その点も事前にチェックしておくとよいかもしれませんね。
まとめ
成長過程での顔つきの変化が、ミックス犬の醍醐味です。
ネット上では、マルプーを飼い始めたら想像と違う成長をした、失敗した、といった残念な体験談などが見受けられることがあります。
成長過程での変化が大きいため、このように感じてしまう飼い主さんも少なくない、というのが現実の様です。
再三お伝えしてきたように、どんな風に成長してもその変化を楽しめる方に向いている、ということを頭に入れておいてください。
ミックス犬の中でも、無限大な可能性を秘めているマルプー。変化していく姿を見つめながら、幸せな毎日を過ごすパートナーとして検討してみてはいかがでしょうか。
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