1.ペット可のマンションとペット共生住宅の違い
1-1.「ペット可」とは
1-2.「ペット共生」とは
2.賃貸マンションでの飼育に向いている犬種10選
2-1.トイプードル
2-2.マルチーズ
2-3.ビションフリーゼ
2-4.シーズー
2-5.パグ
2-6.チワワ
2-7.ヨークシャテリア
2-8.フレンチブルドッグ
2-9.イタリアングレーハウンド
2-10.ミックス犬
3.賃貸マンションでの飼育が難しい犬種
3-1.カラダの大きな犬種
3-2.運動量が多い犬種
3-3.警戒心が強く、無駄吠えが多い犬種
4.賃貸マンションで犬を飼う時の注意点
4-1.共用部分でのマナーを守ること
4-2.壁や床の傷対策を行う
4-3.部屋の足音の対策
4-4.飼育可能な頭数やサイズの規定を確認
ペット可のマンションとペット共生住宅の違い
ペットを飼うことができる集合住宅が、大きく二つに分類できることをご存知でしょうか。
一つは「ペット可」、そしてもう一つは「ペット共生」といいます。明確な定義があるわけではありませんが、それぞれ解説していくので知識の一つとして覚えておきましょう。
◆「ペット可」とは
聞き馴染みのある方も多い「ペット可」という物件は、単に「ペットを飼っても良い」と認められているだけの物件だといえます。このタイプの場合、空き室を解消するために「ペット可」を打ち出しているケースが多いといえるでしょう。
貸主側が、積極的にペット飼育を受けいれていない場合も実際にあります。
ペット用の設備は無く(もしくは少ない)、動物嫌いの方も居住しているため、適切な飼育規約や飼い主さんの高い意識、また相互理解がなければトラブルが発生する危険性が高いと考えられます。
◆「ペット共生」とは
ペットを飼うことを目的として設計されている物件で、ペットを飼っている人、飼っていない人の両者が気持ちよく居住できることを目指している場合が多いタイプです。
専有部分には傷つきにくい床材、掃除しやすい壁紙などが使われていたり、共有部分には足洗い場、リードフックなどのペット用設備が設置されていることが多いでしょう。
全ての居住者がペットに対して理解のあることが前提なので、ペット可物件と比べると安心感がありますよね。加えて、一般的には飼育規約がしっかりとしているので、トラブル発生の可能性も低いでしょう。
賃貸マンションでの飼育に向いている犬種10選
賃貸マンションでも飼育しやすいといわれている犬種を10種を紹介していきましょう。
しかし、しつけやお手入れを怠たれば、どんなに優秀な子を迎え入れたとしても、問題行動を起こしたり、ご近所トラブルの原因となる可能性はあります。
さらに犬の性格に関してはそれぞれ個性があるので、一般的な犬種の傾向とは異なる場合もあるということを認識しておいてくださいね。
犬を飼う前に、飼育の仕方やしつけ方法などをきちんと調べておくことが重要です。また子犬から飼うか、成犬の子を飼い始めるかによっても適切な育て方には違いがでてきますよ。
これから紹介する犬種は比較的飼育しやすい種類の子たちですが、あくまで犬種の傾向ですので、その点を理解しながら参考にしてみてください。
- トイプードル
- マルチーズ
- ビションフリーゼ
- シーズー
- パグ
- チワワ
- ヨークシャテリア
- フレンチブルドッグ
- イタリアングレーハウンド
- ミックス犬
◆トイプードル
常に人気犬種の上位に君臨しているトイプードル。シングルコートで抜け毛も少ない上に、体臭もほとんどない魅力的な犬種です。被毛は伸びると絡まりやすいので、定期的なトリミングは必要となるでしょう。
また、犬の中では2番目に頭が良いといわれる犬種でもあります。しつけを覚えるのも早いですが、賢い故に問題行動(噛み癖・要求吠えなど)を覚えるのも早いです。しつけは適切にしっかり行いましょう。
友好的で遊び好きな性格をしているので、毎日の散歩も欠かさないよう注意してくださいね。
◆マルチーズ
シングルコートで毛が抜けづらく、無駄吠えも少ないといわれるマルチーズは、サイズも小柄のためマンションで飼いやすい犬種としておすすめできます。人懐こく穏やかな性格の子も多いので、飼育のしやすさも感じられるでしょう。従順で頭が良いといった特徴も持っています。しつけや芸なども、比較的早く覚えてくれるのではないでしょうか。
優雅で真っ白な毛色も魅力の一つですし、カットスタイルもお好みでロングヘア—にしたりショートにしたりと色々な種類が楽しめますので、被毛のケアをしっかり行って外見の美しさも保っていきましょう。
◆ビションフリーゼ
フワフワの被毛が最も魅力的なビションフリーゼは、しっかりとお手入れをすれば飼いやすい犬種だといえます。ブラッシングやシャンプーなどを怠らないように注意しましょう。また、一見優雅な見た目のようにも感じ取れますが、活発で元気がよく運動好きな個体が多いです。ストレスをためないように、毎日しっかり運動させてあげましょう。
◆シーズー
抜け毛が多いタイプのダブルコートをもつシーズですが、下毛が少ないので毛が抜けづらく、体臭も少ない犬種だといえるでしょう。温厚な性格に加えて無駄吠えも少ないので、マンションでは飼いやすいおすすめの犬種です。
穏やかで落ち着いているので、小さなお子さんのいる家庭でも飼育しやすいですよ。ただしそんな性格の反面、プライドが高く頑固な一面ももっています。子犬の頃から甘やかしすぎないように気を付けてください。
◆パグ
明るく素直で落ち着いた性格をしており、警戒心が少なく無駄吠えをしづらい犬種のパグ。吠えたとしても声が低く響かない個体が多いので、防音が心配な物件でも安心して飼育できるでしょう。
被毛は短いですがダブルコートなので、換毛期には抜け毛が多く、毎日のブラッシングは必須となります。またマイペースな一面もありますので、しつけは根気よく行う必要があるでしょう。
◆チワワ
世界一小さい犬種であるチワワは、必要とする運動量が少ないため、マンションなどの狭いスペースで飼うにはもってこいのワンちゃんです。
独立心が高く、留守番が得意な子も多いので、共働き・一人暮らしといった、家を空ける時間が長い家庭にも向いています。
ただし、臆病で気の強い性格をしているため、吠え癖がつきやすい犬種でもあります。子犬の頃かしっかりと、無駄吠えをしないようしつける必要があるでしょう。
室内を歩き回るだけで運動量の確保はできますが、15~30分程度はお散歩に連れて行ってあげてください。外の刺激に慣れさせることで、無駄吠えを減らすトレーニングにも繋がるでしょう。
◆ヨークシャテリア
シングルコートで毛が抜けづらく、とても小柄なヨークシャテリアも、マンションで飼いやすい犬種の一種だといえるでしょう。
ただし被毛が細いことから毛が切れて落ちやすいので、毎日のブラッシングは必要です。歩く宝石とも呼ばれる犬種なので、お手入れをしっかりして毛並みの良さを前面に押し出してあげてください。
必要な運動量は比較的少ないタイプですが、テリアらしい賢さと気の強さも兼ね備えています。留守番はあまり得意ではないため、無駄吠えや問題行動が多発するケースもあるので気を付けましょう。留守番の少ない家庭、しっかりとしつけできる飼い主さんに向いている犬種だと認識しておいてください。
◆フレンチブルドッグ
明るく穏やかな性格の子が多いフレンチブルドッグ。無駄吠えも少ないので、マンションでは飼いやすいでしょう。神経質な面は少なく、友好的な子も多いので、多頭飼育にも向いている犬種です。
ただし、短毛ながらダブルコートのため、換毛期の抜け毛は多いです。さらに顔のシワの部分には汚れが溜まりやすいので、放っておくと体臭や皮膚の病気の原因となる可能性があります。こまめなお手入れと毎日の相似は覚悟しておきましょう。
◆イタリアングレーハウンド
吠えづらく、抜け毛や体臭も少ないイタリアングレーハウンドも、マンションでの飼育には向いている犬種です。賢い性格をしているので、しつけも比較的しやすいのではないでしょうか。ただし、運動量はある程度必要ですし、寒さに弱いといったデメリットはあります。冬場などは室温の管理を徹底し、過ごしやすい環境を保つよう配慮してください。
◆ミックス犬
小型犬同士を親にもつミックス犬も、比較的マンションでの飼育に向いているでしょう。ただし、親の特性を引き継いでいるため、マンションで飼育しやすい犬種が親である場合に該当します。
例えば、マルプー(マルチーズとトイプードル)、チワプー(チワワとトイプードル)などは飼育しやすく、ミックス犬の中でも人気の高い種類です。
少しサイズは大きくなりますが、キャバリア・キングチャールズ・スパニエルとトイプードルを親にもつキャバプーも個人的にはおすすめです。キャバリアは優しく穏やかで、遊び好きで愛情深く、物静かな性格をしている子が多いといわれています。他の犬や他人に対しても社交的なので、室内犬に適したタイプなのです。
他にもミックス犬は幅広く種類が存在しますので、性格も多種多様ではあります。ペットショップやブリーダーなどの購入先で、両親の性格や特徴などを聞いてみるとよいでしょう。
賃貸マンションでの飼育が難しい犬種
賃貸マンションで飼育しやすい犬種を紹介してきましたが、反対に飼育が難しいといわれる犬種もチェックしておきましょう。
◆カラダの大きな犬種
中型犬以上のサイズの犬種は、マンションでの飼育に向いていないといえるでしょう。体のサイズが大きければ、その体重の分足音も大きくなりますし、さらに飼育環境の面でも、十分なスペースを確保することが困難な場合が多いです。
中型犬以上の犬を飼いたい方には、ペットOKのテラスハウス型賃貸や戸建賃件など、十分な広さのある物件などがオススメです。
◆運動量が多い犬種
走るのが大好きだったり、体力が有り余っているなど、運動量が大量に必要な犬種も、マンションでの飼育に向いているとはいえません。
室内を走り回ると、階下に足音が伝わって騒音トラブルに発展する可能性があります。
毎日の十分な散歩で疲れさせるなどすればある程度は予防できるかもしれませんが、それでも体力が有り余っている様であれば、1階などへ引っ越した方が良いでしょう。
◆警戒心が強く、無駄吠えが多い犬種
犬種や性格によって吠えやすい子も、マンションでの飼育には向いていないといえるでしょう。
特に深夜・早朝の無駄吠えなどは、近隣への迷惑になりますよね。神経質だったり臆病な性格で留守番が苦手な子も、留守の間ずっと吠えてしまう可能性があります。
鳴き声に対して苦情がきたり、ご近所トラブルに発展するケースが実際にあるのです。事前にしっかり調べておき、あまり吠えないといわれる犬種を選ぶのが無難だといえます。
参考までに、吠えやすいとされる犬種をいくつか挙げておきましょう。
これらの犬種は元々牧羊犬や狩猟犬で、吠えることで人間・動物とのコミュニケーションをとってきました。これが理由で、習性として吠えやすいといわれているのです。
しかしもちろん、犬にも個体差がありますし性格も違います。あくまで参考として、頭に入れておきましょう。
賃貸マンションで犬を飼う時の注意点
賃貸マンションで愛犬と問題なく暮らすためには、居住者への配慮やさまざまな注意点に気を付けて生活することが重要です。
以下の内容をしっかりと確認し、快適な暮らしができるよう尽力しましょう。
◆共用部分でのマナーを守ること
エレベーター・エントランス・廊下などの共用部分は、基本的に全ての住人が利用する場所です。もちろんそこには、犬が好きで友好的な人、犬が苦手な人、アレルギーを持っている人なども含まれるのです。
共用部分では他の方へ迷惑をかけないように、十分に注意することが最も大切でしょう。
マーキング癖のある子はマナーベルトをする、他人に吠える傾向のある子は抱っこして移動するなど、他の方への気遣いを忘れないようにしてください。
また、ベランダの利用方法にも注意が必要です。賃貸マンションの場合、隣の部屋と隣接してベランダが設置されていることがほとんどでしょう。ベランダに愛犬を出す場合は、こまめに掃除するなどしてニオイや衛生面に気を付けてください。
常に、全ての人が快適に利用できる空間にすることを、心掛けなくてはならないのです。
◆壁や床の傷対策を行う
賃貸マンションは、あくまで他の人から借りているものです。当たり前のことですが、大切に使う必要がありますよね。
退去の際に、できるだけ借りたままの状態で返せるように努力しなくてはいけません。このため、臭いや傷対策をしっかり行う必要があるのです。
ワンちゃんのトイレ臭や体臭などに注意して清潔を維持したり、引っ掻き傷がつかないように壁や床などを守る工夫・対策をしっかり行いましょう。
現代では、賃貸マンションでも使える剥がせる壁紙などが多数販売されています。デザイン性・機能性の面においても豊富に種類がありますので、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
◆部屋の足音の対策
犬の足音などが原因で、下の階の住人から苦情が入るケースもあります。これは、人間の子供のいる家庭でも起こるトラブルのケースの一つですね。
建物の仕様にもよりますが床がフローリングの場合、足音が響いてしまうことが多いのです。
これを解決する最も簡単な方法は、マットなどを床に敷くことでしょう。マットを敷くことで足音が軽減されますし、愛犬も歩きやすくなります。フローリングは犬にとって滑りやすく、関節を痛めたり、ケガの原因となる場合もあるので、愛犬の身体を守る面でも重宝すること間違いなしです。
ペット用マットは、種類豊富に販売されています。消臭機能を持つものや洗えるタイプ、厚みやカラーも様々です。室内でボール遊びをしたり、走り回る子には、できるだけ厚みのあるマットを選ぶのがポイントですよ。組み合わせ自由なカットタイプもありますので、お手入れがしやすい上に、デザイン性の高い住まいを作ることも可能でしょう。
◆飼育可能な頭数やサイズの規定を確認
飼育できるペットの種類・サイズ・頭数などの条件は、マンションによって異なります。ほとんどの場合、具体的な条件が提示されていますので、事前にしっかり管理会社へ確認しておいてください。参考までに、条件例をいくつか挙げておきます。
-
<賃貸マンションでのペット飼育条件例>
- 小型犬1頭に限る。
- 中型犬2頭までならOK。
- 大型犬飼育NG。
- 猫は飼育可能だが、犬は飼育不可。
- 新たにペットを飼育する場合、敷金一カ月分を支払う。
…など。
まとめ
賃貸マンションで犬を飼う場合、やはりその環境に合った犬種を選ぶ必要性は高いでしょう。好きな犬種だからといってマンションでの飼育が難しいタイプのワンちゃんを選んでも、飼い主さんや家族が大変な思いをしますし、何より愛犬に我慢をさせたりストレスの多い生活を送らせることにもなりえます。
一緒に不安を抱えずに過ごせるようにするためにも、その犬種の情報をしっかりと調べておかなくてはいけません。紹介してきたように犬の性格も様々なので、好奇心旺盛だったり甘えん坊だったりと、犬種傾向に少ない性格を持つ子もいます。その点はしっかりと認識しておいてくださいね。
まずは、賃貸マンションでのペットに関する規約をきちんと確認しておくこと、ペットを飼うことでどれだけお金がかかるかシュミレーションすることなど、犬を飼う前にすることはたくさんあります。
事前準備をしっかりして、飼育できると判断してから愛犬を迎えることを、必ず守りましょう。
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