1.犬を飼って後悔する理由とは
2.犬と暮らす前に知っておくべきこと
2-1.飼育にはお金がかかる
2-2.犬中心の生活をすることになる
2-3.犬のしつけは根気が必要
2-4.原則、途中で手放すことはできない
2-5.万が一の際の協力者の有
2-6.衝動飼いはしないこと
3.後悔しないために、子犬のうちしておきたいこと
3-1.基本的なしつけを教える
3-2.お手入れを定期的に行う
3-3.人や犬に慣れさせる
3-4.沢山写真を撮っておく
犬を飼って後悔する理由とは
近年、コロナの影響もあり、ペット需要が急激に高まりました。自宅にいる時間が増えたことから、ペットを迎え入れようと考える家庭が増加したのです。ペットフード協会の調査によると、2022年の犬の推計飼育頭数は705万3千頭にものぼると発表されています。
愛犬を迎え入れること自体が悪いことでは全くありませんが、犬の飼育を始める前には、しっかりと飼育方法を調べたり、心の準備・覚悟をするなど、十分な準備が必要不可欠です。
これらを疎かにした結果、犬を飼って後悔した…という方が増えているのが現実だといえるでしょう。
知識不足のまま犬を迎え入れては、飼い主さんと愛犬の両者にとってもマイナスとしかなりません。
本来、迎えた愛犬は生涯を共にする家族の一員となる存在です。想像と違ったから、飼育が大変だからなどという安易な理由から、簡単に手放すことは絶対に許されない行為です。
犬を飼うということを、決して軽視してはいけません。無責任な決断をする前に、しっかりと事前準備をしなくてはいけないのです。
まずは愛犬との幸せな暮らしを叶えるために、前もって知っておくべきことについて解説していきましょう。
犬と暮らす前に知っておくべきこと
動物やペットとの暮らしは、それまでの生活を一変せる、新しい人生の始まりともいえます。
犬を飼い始める前に、まずは以下の項目についてしっかりと考えておく必要があるのです。
◆飼育にはお金がかかる
犬を飼い始めてから、あれ?思った以上にお金がかかる…と驚いた方も多いかもしれません。
ドッグフードやトイレ—シートなどの日用品、ペット用おもちゃ、散歩グッズ、ケージやサークルなど、沢山のアイテムの購入費がかかりますし、体調不良や病気・怪我、ワクチン接種などの医療費は非常に高額となります。
ある調査によると、健康な個体の生涯費用でも150万~300万円かかるといわれているようです。
病気になった場合は、この額に高額な医療費が上乗せされるというわけですね。
金銭面である程度余裕がない方にとっては、正直な所、犬を飼うことが大変難しいといえるでしょう。
現状だけでなく、未来に起こり得るケースを何度も想像してください。例えば、夫婦二人の生活で犬を飼い始めその後子供が産まれた場合など、経済面に加えてお世話の面でも、負担は増えることとなります。
生涯ペットに対して愛情を注ぎ、苦労してでも人生を共にしたいと思えるかどうかを、改めて一度考えてみましょう。
◆犬中心の生活をすることになる
犬の世話が必要であることは、ペットを飼おうとしている方なら理解していると思います。
しかし、愛犬を迎え入れたあとで、思った以上に自由な時間がなくなることまでは、想像しきれていない方は多いかもしれません。
ご飯や散歩などの日常的なお世話はもちろん、在宅中も犬の気持ちを考えながらコミュニケーションをとったり、しつけのトレーニングを行ったり、愛犬が体調不良となれば動物病院に連れて行ったりと、ペットのために割かなければいけない時間はたくさん必要です。
このように1日単位でも細かくお世話に時間を要しますが、さらに旅行など長期に渡って家を空けることも難しくなります。
愛犬を部屋に残したまま、旅行にはいけませんよね。その際には、安心して預けられるペットホテルやペットショップなどを見つけたり、愛犬同伴で宿泊できる宿を探したりする必要があります。
仕事での外出時間があまりに長かったり、1週間以上の出張や旅行を予定している方にとっては、ペットの飼育は向いていないといえるでしょう。
もちろん、長期期間ステイできるペットホテルもありますが、個体によっては大きなストレスを感じたりと心配な面も考えられるのです。
自分の自由時間を我慢して愛犬との生活を一番に考えられるのか、今一度イメージを膨らませてみてください。
◆犬のしつけは根気が必要
犬が人間社会で共に生活していくためには、しつけを施すことが必要不可欠です。
お手やお座りなどの基本的なコマンドはもちろん、排泄をトイレスペースで行うこと、人に飛び掛からないように教えること、無駄吠えをしないようにすることなど、覚えさせるべきルールが多数あります。
犬の性格や基本的にもっている能力によっても個体差はありますが、それらのしつけの1つ1つを根気強く教えていかなくてはならないのです。
犬は言葉を話せないので何度も何度も失敗しながら学習していきますが、その過程は飼い主さんにとって楽なものではありません。
そのため最初の内は真剣に取り組んでいても、ゴールが見えずに面倒になったり、想像以上の大変さを感じたりで、しつけを途中で諦めてしまう方もいるのです。結果、毎日の生活に支障をきたし、愛犬と飼い主さんの両者が困る事態を招くケースも実際にあります。
自力でのしつけがどうしても難しいのであれば、ドッグスクールに通ったり、ドッグトレーナーなどのプロに相談するなどして、まずは努力をしてください。飼育を止める、里子に出す、などの残念な判断に至る前に、必ず別の方法を検討してくださいね。
ちなみに、成犬と比べて子犬の方がしつけは入りやすいです。初心者さんであれば特に、できるだけ子犬の頃からしつけを行うようにしましょう。
◆原則、途中で手放すことはできない
家族として愛犬を迎え入れた以上、途中で手放すことは可能な限り避けなくてはいけません。どんな理由であれ、ペットを捨てることは許される行為ではないということをまずはしっかり認識しておきましょう。
それでも、犬を飼った後に飼育を継続できない事情に気付いたり、そのような事態に陥ってしまうケースが後をたちません。
意外と多い理由の一つがアレルギーです。飼い主さん自身、または家族に犬がアレルギー発症原因の対象だったことが発覚し、飼育困難な状況に直面してしまうのです。犬アレルギーの主な症状は、咳・くしゃみ・鼻水・蕁麻疹などで、重症となると呼吸困難・目まい・嘔吐などが引き起こされます。今まで犬アレルギーだという自覚がなくても、飼育し始めてから気付くという方は少なくないのです。
見落としがちな点ですが、犬を飼う前にアレルギーの可能性がないか、家族全員アレルギー検査を受けるべきでしょう。
そしてもう一つ、犬を手離す理由として多いのは引っ越しです。頻繁に引っ越しをする家庭や、転勤のある職業に就いている方にも犬を飼うことはおすすめできません。近年ではペット可の賃貸物件が増えてきてはいますが、引っ越し先がペット不可物件である可能性も低くありません。愛犬自身がころころ変わる環境に、強いストレスを感じることも懸念されます。
こうした様々なリスクや犬を飼う上でのデメリットも考慮して、犬を迎え入れることができるかどうかを判断しなくてはいけないのです。
◆万が一の際の協力者の有
飼育困難な状況がいつ飼い主さんに訪れるかは、予想しきれない事態でもあります。飼い主さんが病気になるなどして飼育の継続が難しくなることは、どんな方にも起こり得ることです。
全てのペットを飼っている方にいえることですが、万が一に備えて譲渡先の検討や協力者の有無を確認しておくべきでしょう。
愛犬を迎え入れた後に、もし自分に何か起きたら、そんな時に頼れる家族や友人があなたの周囲にはいるでしょうか。もちろん原則、愛犬の生涯を見守ることは当たり前ですが、突然そのような事態に陥った場合に愛犬が不幸な目に合わないように、準備しておくことも重要なのです。
これから犬を飼おうと考えている方は、必ず協力者についても併せて確認しておきましょう。
◆衝動飼いはしないこと
ペットは物ではありませんが、残念ながら衝動飼いをしてしまう方も中にはいます。
元々犬好きで見るだけ!という感覚でペットショップに出向き、実際にショーケースにいる子犬が可愛くて契約してしまった、表示されている性別・誕生日・値段などの情報だけで飼うことを決めてしまったなど、なんの事前準備もしないままに犬を迎え入れてしまうケースがよくあるのです。
犬は、可愛いという気持ちだけで飼うことはできません。その子の生涯を背負う責任と自覚が無くては、不幸になるだけです。
愛らしい子犬たちを目の前にすると、テンションが上がってしまう気持ちはとても分かりますが、大事な判断をする時は必ず冷静になるよう気を付けてください。
後悔しないために、子犬のうちしておきたいこと
犬を飼って後悔する方の中には、子犬の頃からしておけば良かった、と思うしつけやお世話内容がいくつかあるようです。
いくつか紹介していきますので、これから犬を飼いたいと考えている方は参考にしてみてください。
◆基本的なしつけを教える
トイレや無駄吠え、噛み癖など、子犬の頃からしっかりとしつけを行っていれば回避できた問題に悩んでいる飼い主さんも少なくありません。
日常生活で必要なルールは、幼いころから身に付けさせておくことが必須事項です。あとあと後悔しないように、根気強くしつけを行うことを徹底することをおすすめします。
尚、お手・おすわり・待てなどは、どのしつけを行う際にも利用できますし、散歩などの外出時にも頻繁に使用するコマンドですので、こちらも忘れずに覚えさせておきましょう。
◆お手入れを定期的に行う
歯みがき・ブラッシング・爪切りなども、重要な愛犬のお世話の一つです。こ
れらが苦手な子も多いため、小さい頃から慣れさせておく必要があるのです。
成犬となってからもケアの際に暴れたり嫌がったりするようであれば、時間がかかったり怪我をする恐れもあります。健康のためにもお手入れは大切ですので、定期的に行って、しっかりと慣れさせましょう。
◆人や犬に慣れさせる
子犬時代に社会化を学ぶ機会がなければ、後々、他人や犬に対して強く警戒したり、怯えたりするようになってしまいます。
子犬の頃から積極的にコミュニケーションをとれる場所(ドッグランや公園など)に連れていき、社会性を身に付けられるよう配慮しなくてはいけません。
性格による差もありますが、可能な限り努力して、犬見知り・人見知りをしないよう育てていくことをおすすめします。
◆沢山写真を撮っておく
犬の成長はあっという間です。もちろん成犬となった愛犬に対しても変わらぬ愛情を注いでいるとは思いますが、子犬時代の写真や動画をもっと沢山撮っておけば良かったと後悔する飼い主さんも少なくないようです。
小さい頃の姿が残っていれば、成長を実感できますし、良い思い出としていつまでも残すことができますよね。
また子犬時代に限らず、日常的に愛犬の姿を写真に撮る癖をつけておくこともすすめられます。愛犬が病気になったり亡くなった際に、「元気な頃の写真が少ない」と悲しむ方も多いのです。
後悔しないためにも、愛犬の写真を沢山残しておきましょう。
まとめ
家族として迎え入れた愛犬を、途中で手放すことは決してあってはいけません。後悔しないためにも、しっかりと事前準備し、その子の生涯を共にする覚悟を忘れないでください。
犬種によっても飼育のしやすさは変わってきますので、きちんと犬種別の特性についても調べておきましょう。初めて犬を飼う場合は、比較的飼いやすいといわれるチワワやトイプードルなどの小型犬を選択することをおすすめします。しかしもちろん個体差はありますので、その点はしっかりと認識しておきましょう。
犬を飼ったことに後悔しないように、愛犬との幸福な毎日を暮らせるように、決して安易な気持ちでなく、しっかりと責任をもってペット生活を始めるよう徹底してくださいね。
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