1.犬はひまわりの種を食べることができる
2.ひまわりの種の効果と成分
2-1.ひまわりの種の効果
2-2.ひまわりの種の成分
3.ひまわりの種を犬に与える際の注意点
3-1.与えすぎないこと
3-2.殻は取り外してあげる
4.犬が注意するべきナッツ類
4-1.マカダミアナッツ
4-2.カシューナッツ
4-3.ピーカンナッツ
4-4.柿の種のピーナッツ
犬はひまわりの種を食べることができる
結果からいうと、ひまわりの種は、犬に与えても基本的には問題のないものだといえます。
ひまわりの種は、夏には大輪の花を咲かせて季節を感じさせてくれますし、その後は種を食材にも使えるというとても有能な植物ですよね。
愛犬に与えることで良いメリットがあるのであれば、上手に利用したいものです。
まずは、ひまわりの種がもつ効果や成分を理解していきましょう。そして与える上での注意点を覚えて、愛犬の健康維持のために活用してみてください。
ひまわりの種の効果と成分
ひまわりの種には、骨を健康に保ったり、歯周病予防に役立つ効果があるといわれています。
他にも魅力的な栄養成分があるので、代表的なものをいくつか、効果と合わせて紹介していきましょう。
◆ひまわりの種の効果
たんぱく質による効果
三大栄養素の一つであるたんぱく質は、生きていく上で特に重要な栄養素です。血液・筋肉などの体をつくる主要な成分であり、酵素として体の調子を整える働きをも持っているのです。す。また犬や猫にとっては、エネルギー源ともなります。
脂質による効果
脂質も、三大栄養素の一つとなります。細胞膜の成分や、ホルモンの原料などになるのです。油に溶けるタイプの、ビタミンの吸収にも役立ちます。
不足すると正常に成長できなくなってしまいますし、皮膚炎の原因ともなるでしょう。
ただし、摂り過ぎると肥満・生活習慣病などのリスクを招くこととなりますので、与える量には注意が必要です。
炭水化物による効果>
たんぱく質・脂肪とならなんで三大栄養素となるのが、炭水化物です。
人間と比べて犬は、必要な炭水化物の量は少ないのですが、不要なわけではありません。犬の体内でエネルギー源として利用されるのです。
ちなみにすぐ使わない分は、体脂肪として蓄積されますので覚えておきましょう。
ビタミンEによる効果
ビタミンEには、抗酸化作用があります。この抗酸化作用によって、様々な病気予防が期待されます。
◎マグネシウムによる効果
体内で骨・歯を作る働きをもつのが、マグネシウムです。エネルギーを作ったり、血圧を維持することに利用されます。さらにマグネシウムには、体内で不足すると骨から遊離し、神経の興奮を抑える効果もあるそうです。
食物繊維による効果
食物繊維には、腸内環境を整える作用があります。腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌や毒素を排出してくれるのです。愛犬が便秘や下痢などに悩んでいる場合は、活躍が期待できる栄養素だといえるでしょう。
◆ひまわりの種の成分
犬の身体にとって、良い効果をもたらす成分がたくさん含まれているひまわりの種。上記で紹介した六つの栄養素の他にも、豊富に含まれている成分があります。
ひまわりの種(フライ)に含まれている主な栄養素の種類と、100gあたりの成分量を紹介していきましょう。
- たんぱく質…20.1g
- 脂質…56.3g
- 炭水化物…17.2g
- ビタミンE…12mg
- カルシウム…81mg
- カリウム…750mg
- マグネシウム…390mg
- セレン…95μg
- 食物繊維…6.9g
ひまわりの種を犬に与える際の注意点
犬の健康にとっても良い成分をたくさん持っているひまわりの種ですが、やはり与え方を間違ってしまうとその恩恵は得られません。
正しい与え方や注意点をしっかり覚えておきましょう。
◆与えすぎないこと
どの食材にもいえることですが、与えすぎは禁物です。
ひまわりの種の場合、約56%は脂質で構成されているため、与えすぎは直接的な肥満の原因となってしまうのです。また、脂質は消化しにくい栄養素でもあります。与えすぎることで、愛犬が下痢などの症状に見舞われる可能性があるので注意してくださいね。
ちなみに犬のおやつ・間食は、原則として1日当たりのカロリー(食事量)に対して、多くても20%までに抑えることが望ましいとされています。ただし、ひまわりの種は脂質が多く消化吸収が悪いので、10%未満に抑えておいた方が安心かもしれません。
もちろん個体差もありますので、愛犬の様子をみながら適切な量を探っていきましょう。
◆殻は取り外してあげる
犬にひまわりの種を与える時は、殻を取り外してから与えるようにしましょう。
ひまわりの種は小さいので詰まる可能性は低いのですが、犬には、与えられたものをよく噛まずに丸呑みしてしまう傾向があります。このため、殻のまま与えてもそのまま排泄物として出てきてしまうのです。殻ごと与えても意味が無いというわけですね。
効果的に栄養素を摂り入れるためにも、種の殻にひびを入れて割り、中身の白い部分を取り出してから与えるようにしましょう。
ちなみに、白い部分をそのまま与えても基本的には問題ないのですが、すり潰して与えた方が消化に良いのでおすすめです。
犬が注意するべきナッツ類
豊富に種類のあるナッツ類の中には、犬に与えてはいけないものもあります。その中で、代表的なものをいくつか紹介していきますので、健康被害を被らないためにも、しっかり覚えておきましょう。
◆マカダミアナッツ
マカダミアナッツは、犬に与えてはいけない食材の一つです。犬が中毒を引き起こすことで知られており、原因とされる成分は未だにハッキリしていません。
中毒を起こす量は体重1kgあたり3.5gとされていますが、個体差はありますので目安として覚えておいてくださいます。尚、体重1kgあたり0.7gぐらいから中毒が起こるリスクがあるともいわれています。少量でも、与えないに越したことはないでしょう。
主な中毒症状は、嘔吐・腹痛・下痢などの消化器症状、後肢麻痺・運動失調などの神経症状、発熱などで、死亡例がないため、致死量は判明していないそうです。
ちなみに、食べてから6~24時間の間に反応が見られるケースが多いようなので、心配な場合は早めに動物病院を受診し、獣医師に相談してください。
◆カシューナッツ
カシューナッツには、犬が中毒症状を引き起こす成分は含まれていません。しかし、与えない方が良い食材だといわれています。
犬がカシューナッツを食べた例が少なく、食べても大丈夫かどうかを判断する根拠がないのです。安全かどうかが明確ではないので、積極的に与えるべきではないでしょう。
また、消化に悪く胃に負担がかかる、高カロリーで肥満のリスクが高まるなどのデメリットもあります。犬に与える食材としてはおすすめできないナッツ類だということを、頭に入れておいてください。
◆ピーカンナッツ
ピーカンナッツには、ジュグロンという毒素が含まれており、犬にとっては中毒物質となるため与えるのは危険です。胃腸障害を引き起こす可能性があるでしょう。主な中毒症状は、食欲不振や下痢などです。
人間の食べ物として自宅で用意している場合も、愛犬が誤飲しないようにしっかりと管理してくださいね。
◆柿の種のピーナッツ
お酒のおつまみやお菓子として人気の高い柿の種。知名度も高いのでご存知の方がほとんどだと思いますが、柿の種の中にはピーナッツが入っていますよね。このピーナッツも、犬に与えるのを避けるべきナッツ類の一つなのです。
柿の種のピーナッツには塩分が含まれており、人間用に味付けされています。犬にとっては、塩分の多すぎる食べ物なのです。
もちろん、柿の種の方も与えてはいけません。香辛料が入っており、犬には強い刺激となります。
飼い主さんが食べる際には、愛犬に与えないことを徹底し、盗み食いなどにも十分注意してください。
ひまわりの種を使った犬用お菓子
ひまわりの種を使用して、愛犬用のお菓子を手作りするのもおすすめです。レシピを紹介しますので、ぜひ挑戦してみてください。
◎ヒマワリの旨味たっぷり焼き菓子
<材料>
- 強力粉 お椀すり切り一杯
- きな粉 お椀摺り切り1/4
- 食用ひまわりの種(剥き) お椀1/4
- 無糖ヨーグルト お椀1/4
- 水 約小さじ1
<作り方>
①強力粉・ヨーグルト・水をしっかり混ぜて練り、1時間以上あたたかい所で寝かせます。
②寝かせた生地に、剥きひまわりの種・きな粉を加えて練り込みます。
③しっとり纏まったら、冷蔵庫で15~30分程、生地を休ませましょう。
④伸ばし棒で、厚さ約2~5mm程度に伸ばしていきます。
⑤好きな形にカットします。ボーン型にすると、愛犬用のお菓子感が出るのでおすすめです。ちなみにスティック状にすると、火の通りは早いです。
⑥160度のオーブンでじっくり焼いたり、オーブントースターでひっくり返しながら短時間で焼いてもOKです。オーブンだと30分程度、トースターだとひっくり返しながら15分程度、焼いていきましょう。
⑦粗熱を取ったら完成です。小型犬や老犬に与える場合は、種を軽く刻んだり、潰して練り込む方法がすすめられます。
まとめ
ひまわりの種は、愛犬の健康維持に役立つ食材の一つです。栄養価が高いナッツの中でも食べられる種類なので、正しい与え方や量を守って与えてみてください。
尚、紹介してきたように、ナッツには犬が食べてはいけないものもあります。その点には、十分注意してくださいね。
フードのトッピングや手作りオヤツの材料として、栄養素を効果的に摂り入れられるように、上手に活用してみてはいかがでしょうか。
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