犬にハムやソーセージなどを与えてもいいの?加工肉を食べてしまった際のリスクとは

2023.08.05

犬にハムやソーセージなどを与えてもいいの?加工肉を食べてしまった際のリスクとは

ハムやソーセージ、ウィンナーなどの加工肉は、食卓に並ぶことも多い身近な食品の一つですよね。手軽に手に入りますし、様々なレシピの材料としても利用できるので、毎日の食事を用意する上ではとても大助かりなアイテムだといるでしょう。しかしこの加工肉類、犬にとってはどんな食品だといえるのでしょうか。今回は、ハム・ソーセージ・ウィンナーなどが、犬に与える影響について紹介していきましょう。

【目次】
1.犬にハムやソーセージ(ウインナー)は与えてはいけない

2.犬がハムやソーセージの加工肉を食べる危険性
 2-1.塩分過多になる
 2-2.豚肉アレルギーの可能性がある
 2-3.犬に害のある添加物が含まれる場合がある
 2-4.脂質で肥満になる

3.誤って犬がハムやソーセージを食べてしまったら
 3-1.大量に加工肉類を食べた場合の症状

4.市販の犬用ソーセージや手作りソーセージOK
 4-1.市販の犬用ソーセージ①ドギースナックバリュー チキンミニソーセージ 4本
 4-2.市販の犬用ソーセージ①ドギースナックバリュー フィッシュミニソーセージ 4本
 4-3.市販の犬用ソーセージ③今日はこだわりごはん総合栄養食ソーセージ(いなば)
 4-4.犬の手作りソーセージレシピ:ミイラソーセージ

5.まとめ

犬にハムやソーセージ(ウインナー)は与えてはいけない

ソーセージ

ハムやソーセージなどの加工肉に分類される食品には、人間用の濃い味付けがされていたり、添加物が使用されていることがほとんどです。あくまで人間を基準として作られているため、犬の体質には合いません。
現在は多種多様な加工肉類が食材として販売されており、気軽に手に入れることができますよね。
ハムといっても生ハムやロースハムなどの種類がありますし、ソーセージにもタラなどを使用した魚肉ソーセージやチーズ入りの商品、ベーコンやウインナーなど様々です。いずれも、犬に与えるべきではない食材だといえるでしょう。
ちなみにウインナーはソーセージの一種で、鶏肉・豚肉・牛肉などを香辛料で味付けし、動物の腸などに詰めた加工食品となります。主原料には動物性たんぱく質を豊富に含んでいるお肉が使用されてはいますが、あくまで人間用に調理・製造された食品なのです。馬やエゾシカなど他の動物の肉が原料となっていても、人間用に作られたものは同様にNGですよ。

犬に人間用の加工肉を与えることで、肥満を招いたり、体調不良の原因となるなどの、様々なリスクが考えられるのです。どのような危険性が考えられるのか、詳しくチェックしていきましょう。


犬がハムやソーセージの加工肉を食べる危険性

ハム

加工肉を与えることが、犬にとってデメリットとなる主な理由を紹介していきます。これは加工肉に限ったことではなく、その他の人間用に製造された食品を与えることにもいえることです。
愛犬の健康に悪影響を与えないためにも、しっかり覚えておきましょう。
 

◆塩分過多になる

前述したように、加工肉は人間用に調理された食べ物です。ハムは加工段階で食塩に漬け込みますし、ウィンナーなどは味付けとして塩や香辛料などの調味料が混ぜ合わされています。犬にとっては、塩分過多の食品となるのです。
犬の場合、2kgほどの個体でたったの0.18gが1日に必要な塩分量なので、普段与えているドッグフードなどで、基本的に必要な塩分量は摂取できています。

ちなみに、1本約120gの魚肉ソーセージには塩分が約2.5g、1本約15gのウインナーには塩分薬0.3gが含まれており、これを目安としてみても犬にとって塩分過多となる食品であることが一目瞭然でしょう。
塩分の過剰摂取は、高血圧の原因となったり、心臓・腎臓にも悪影響を及ぼしますし、最悪の場合、命に関わる病気に発展するケースもあるため、決して軽視してはいけない問題です。

◆豚肉アレルギーの可能性がある

加工肉の原材料となっている豚肉などの動物性タンパク質が原因で、食物アレルギーを発症してしまう可能性があります。
嘔吐・下痢・皮膚の赤い発疹・目の充血・体の痒み、などが主な症状として挙げられますので、加工肉を与えた後に気になる様子が愛犬にみられた場合は、早めに動物病院を受診して獣医師に相談することをおすすめします。
加工肉に限ったことではありませんが、初めて食べる食材を愛犬に与える際は、必ず少量を与えてから様子をみることが大切です。その後大丈夫なようであれば、与える量を増やしていきましょう。

◆犬に害のある添加物が含まれる場合がある

紹介してきたように、加工肉類には負数種類の調味料に加え、添加物・保存料・着色料などが使用されています。

含まれていることの多い代表的な添加物について解説していきますので、しっかり覚えておきましょう。

◎亜硝酸ナトリウム

見た目をよくするために使用される亜硝酸ナトリウムは、体内でニトロソアミンという発ガン性物質に変化してしまいます。これによって、がんのリスクを高めてしまうのです。

◎着色料(赤色2号)

亜硝酸ナトリウム同様、着色料も見た目をよくするために使用されている成分です。ウインナーなどの赤色には、この着色料が使用されていることが多いでしょう。
着色料は、アレルギーやがんのリスクを高めてしまうといわれているので、可能な限り与えるのを避けてください。

◎ソルビン酸カリウム

ソルビン酸カリウムは、保存料として使用されている添加物で、安価なドッグフードなどに使われている場合もあります。
しかし発ガン性があるといわれており、免疫障害・成長不順などのリスクも考えられる成分なのです。
ウインナーなどに含まれる量は、健康に問題のないレベルなのですが念のため覚えておきましょう。

◎リン酸塩

形を保ったり、触感をよくするために添加されるリン酸塩。このリン酸塩が含まれる食品を食べることでリンを沢山摂取することになり、リンの過剰摂取の原因になる場合があります。
また、カルシウムの吸収を妨げてしまうため、骨トラブルのリスクが高まってしまうでしょう。

◆脂質で肥満になる

肉類の中でも脂質が多い豚肉が使用されていることも多い加工肉類。脂質の多い食事は、犬の肥満の大きな原因となります。
肥満は様々な病気を引き起こしますし、肥満を解消するための食事制限が必要となるケースもあります。結果的に、ペットに負担をかけることとなってしまうのです。
特に太りやすい犬種や体重が気になる愛犬は、飼い主さんが与えるものの脂肪分に注意しなくてはいけません。糖類にも配慮が必要ですね。バランスのとれた栄養素を摂取し、カロリーの管理をすることが大切なのです。


誤って犬がハムやソーセージを食べてしまったら

犬

玉ねぎやぶどう、チョコレートなど、犬にとって有害な成分をもつ特徴のある食材は多々ありますが、ハムやソーセージなどの加工肉類の場合、少量であれば、緊急を要する事態に陥るケースは稀だといえるでしょう。
愛犬が加工肉を食べた際の具体的な対処法は、まず経過を観察することです。食べた量が少量であれば体に異変が起こることはほとんどないので、まずは愛犬の様子をみてください。
経過観察して異変が無いようであれば、普段の生活に戻っても問題ないでしょう。
対して愛犬に異変が起こった場合は、早めに動物病院を受診することをオススメします。
アレルギーを発症している可能性もあるので、いつ・どこで・何を・どれくらい食べたか、をきちんと説明してください。排泄物・嘔吐物がある場合は、持参することでより詳しい診察結果を得られます。

◆大量に加工肉類を食べた場合の症状

人間用のハムやソーセージなどを大量に食べてしまった場合、以下のような症状が現れる可能性があります。万が一に備え、注意点として覚えておきましょう。

◎嘔吐・下痢

嘔吐や下痢は比較的犬が起こしやすい体調不良の症状の一つです。アレルギー発症の可能性もあるため、酷い症状がみられたり長く続く場合は、病院での治療が必要となるでしょう。

◎水を沢山飲む

塩分を過剰摂取すると体内のナトリウム濃度が上昇し、喉が渇きます。このため水をたくさん飲む様子が見られる場合があります。
一時的なものであれば時間経過と共に治まることがほとんどですが、水を飲み過ぎることで下痢を併発するケースもあるでしょう。

◎呼吸が荒くなる

塩分の過剰摂取によるナトリウム濃度の急速上昇は、のどの渇きに加えて、中枢神経にも悪影響を与えます。これによって呼吸が荒くなる症状がみられるようになる場合があります。
呼吸の異常に合わせて意識が朦朧とすることもあり、このケースは非常に危険な状態だといえるでしょう。すぐに動物病院を受診してください。


市販の犬用ソーセージや手作りソーセージOK

ハムやソーセージなどの加工肉を犬に与えることで、様々なリスクがあることを紹介してきました。しかしこれは、人間が食べることを前提に調理・製造されている製品の場合に対していえることです。
人間用のウインナーを与える際に、湯煎して塩抜きをするという情報を耳にしたことのある方も少なくないでしょう。確かにこの処理をすることで、塩分を70%まで減らすことが可能だそうです。しかし、ウインナーに含まれている添加物を湯煎で抜くことは不可能なのです。
このことからも愛犬にソーセージなどを与えたい場合は、犬用に加工されたものや手作りのものを与えることがすすめられます。

最近ではペット用おやつにも様々な種類があります。犬用ソーセージにも、無添加のもの、国産のもの、子犬でも食べられるものなど、選択肢も豊富でしょう。
おすすめの商品と簡単にできる手作りレシピを紹介していきますので、参考にしてみてください。

◆市販の犬用ソーセージ①ドギースナックバリュー チキンミニソーセージ 4本

ドギースナックバリュー チキンミニソーセージ 4本
購入

ペット製品のメーカーでお馴染み、ドギーマンハヤシから販売されている犬用ソーセージです。あっさりした旨みの鶏むね肉が使用された、柔らかくしなやかなミニサイズのソーセージとなっています。生後2カ月以上の愛犬用なので、噛む力が弱い子にも食べやすいでしょう。個別にラップされている個包装タイプなので持ち運びも便利!代謝エネルギーは180kcal/100gとなっています。
 

◆市販の犬用ソーセージ①ドギースナックバリュー フィッシュミニソーセージ 4本

ドギースナックバリュー フィッシュミニソーセージ 4本
購入

上記のチキンミニソーセージと同じシリーズで、こちらはフィッシュソーセージとなります。DHA・EPAなどの栄養素を含む魚が使用されています。やわらかい製品なので、応用も利きますよね。そのまま与えてももちろんOKですが、ちぎってご飯のトッピングとしても使いやすいでしょう。こちらの代謝エネルギーは160kcal/100gです。
 

◆市販の犬用ソーセージ③今日はこだわりごはん総合栄養食ソーセージ(いなば)

ヒト基準の食品素材にこだわって作られたペット用ソーセージです。急速冷凍で出来立てのおいしさを閉じ込めているそうですよ。1袋あたりに乳酸菌2,000憶個が配合されているので、愛犬の健康を維持して、おなかの調子を整えてくれます。さらに嬉しい国産品なので、安心・安全です。そのまま与えても、ドライフードに混ぜても大喜びしてくれるでしょう。保存に便利なチャック付きというのも、ポイントの高さの一つですね。

◆犬の手作りソーセージレシピ:ミイラソーセージ

30分程度で簡単に作れる愛犬用ソーセージを紹介します。手作りソーセージに、かんぴょうを包帯のようにグルグル巻きつけるという方法で、ミイラソーセージが完成します!名前の通り、ハロウィンパーティーの贅沢なご馳走セットとしてもぴったりのレシピですよ。
見た目も映えますし、愛犬の大好きな一品になること間違いなしです。一緒にハロウィンを楽しむことができるでしょう。
詳しい作り方はこちらの記事に記載されていますので、ぜひ確認してみてくださいね。

●あわせて読みたい
ミイラソーセージ

「愛犬と一緒に楽しめる」がコンセプトのDeco’s dog cafeのオーナーDecoさんが教える犬と飼い主さんが一緒に食べられる手作りレシピ!今回は、ハロウィンにぴったり!手作りソーセージで作るちょっぴりこわかわな「ミイラソーセージ」です。手作りごはんエキスパートが手がける簡単でオシャレなレシピ是非お試しください♪

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まとめ

ハムやソーセージに限らず人間用の加工品を愛犬に与えてしまうと、犬の1日の塩分摂取量を簡単に超過してしまう可能性があります。
健康に害を及ぼす可能性が高いので、可能な限り、人間用の食べ物を愛犬に与えるのは避けてください。
犬用のソーセージなどは、ペットショップやドラッグストア、ネット上でも沢山販売されていますので、簡単に手に入れることができます。与えたい場合は、必ずペット用の製品を選ぶようにしましょう。
愛犬と末永く健康に過ごすためにも、食生活に配慮した毎日を送ることを心掛けたいですね。



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壱子

壱子

子供の頃から犬が大好きです。現在はキャバリア4匹と賑やかな生活をしています。愛犬家の皆さんに役立つ情報を紹介しつつ、私自身も更に知識を深めていけたら思っています。よろしくお願いいたします!


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