犬がしゃべるように鳴く!愛犬の思いを知ろう!

2023.11.04

犬がしゃべるように鳴く!愛犬の思いを知ろう!

犬がしゃべるように鳴くのを聞いたことがありますか?また、愛犬がしゃべるように鳴くというお家はありますか? 犬がしゃべるなんてとても不思議ですよね!! この記事では、犬がしゃべるように鳴く理由とその意味についてお話します。 愛犬がしゃべるお家もそうでないお家もその理由を知れば、愛犬との生活が楽しくなる事間違いなしです!!

犬はしゃべることができるの?

しゃべる犬

皆さんの愛犬はしゃべるように鳴くことがありますか?
テレビ番組やYouTubeなどの動画で、「ごはん!」「食べるぅ~!」「おはよぅ~」などとしゃべる犬がいます。
飼い主さんと愛犬が本当に会話しているようで、思わず笑ってしまいますよね。

犬は本当にしゃべることができるのでしょうか…??

結論から言うと、残念ながら犬はしゃべる事は出来ません。
犬の舌や喉の構造は人間とは異なります。
その為、人間の様におしゃべりする事は構造上難しいのです。

では、なぜしゃべっているように聞こえるのでしょうか??

その理由として、犬は「鳴き声」「ニオイ」「ボディランゲージ」など様々な方法でコミュニケーションをとる動物です。
おそらく、犬は飼い主さんとコミュニケーションを図る為に、鳴き声を使ったのだと思います。
その際、鳴き声にボリュームや高低差を付け工夫することで、しゃべり声の様に聞こえたのではないでしょうか?

『声のボリュームや高低差??』と思われた方もいるかと思います。
犬の鳴き(吠え)声には様々なバリエーションがあり、その鳴き方によって自分の気持ちを表現しています。
犬は鳴き(吠え)声のバリエーションがとても豊富な動物なのです!

◆鳴き声のバリエーションが豊富な理由

犬は様々な声のバリエーションを使って、犬同士コミュニケーションを取ります。
その背景として、人間に家畜化された歴史が関係しています。

本来、野生動物はめったに大きな声で鳴くことはありません。それは、敵に自分の居場所を知られない為です。
しかし、犬はよく鳴く(吠える)動物ですよね。

これは人間が犬の鳴き声を利用して、人間に役立つように改良した結果です。
例えば、番犬は人間に警告を報せたり、狩猟犬は獲物の居場所を知らせたり、狩猟のサポートをする為に鳴く事を利用してきました。
その結果、現在の犬はオオカミよりも鳴き声のバリエーションが豊富なのです。
この様に犬達は様々な鳴き(吠え)声を使って、コミュニケーションを図ってきました。
人間との生活の中で、野生動物にはない進化の仕方をしているという事は、とても考え深いですよね。

余談ですが…
こうした歴史を知る事は愛犬との生活を送る中で、とても重要なカギになります。
例えば、愛犬の無駄吠えが酷くて困っている…

愛犬は無駄吠えをしやすい犬種(ダックス、ビーグル、柴犬など)ではありませんか??
こうした問題行動を改善する時、むやみに辞めさせようとしてもなかなか改善しません。
犬種の得意性を知る事は問題行動を改善する糸口になりますよ。

◆鳴き(吠え)声の意味

犬の鳴き(吠え)声にバリエーションが多い理由は先程お話しましたよね。
次は鳴き(吠え)声が持つ意味にいてお話します。
犬の声には高い声、低い声、遠吠えなどいくつかの種類があり、鳴く回数などによっても犬の気持ちが違ってきます。

『高い声』

不安や痛みがある時に出ます。
散歩の時、慣れない犬とすれ違う時や痛みがある時など緊張感から高い声がでます。
「キャンキャンキャン!」と高い声で連続して鳴く時は不安や痛みを感じている証拠です。
不安になる対象物や痛みが続く場合は、継続的に鳴く傾向にあります。

『低い声』

警戒心がある時に出ます。
「ゥー、ワンワン!」と唸り声を交えた声で相手を威嚇する時などに低い声が出ます。
また、仲間に対しても危険を知らせる警告音としても使われます。
相手に対して警戒心や怒りの感情がある時に出る傾向にあります。
警告を無視して、むやみに触ろうとすると嚙む可能性があります。

『遠吠え』

最近の家庭犬ではあまり見かけませんが、遠吠えには主に2つの意味があります。

①他の犬とのコミュニケーション

愛犬が突然遠吠えのように鳴くことはありませんか?
この時、人間には聞きとれない音でも他の犬の遠吠えを聞き分け、反応していると考えられます。
遠吠えで自分の存在を知らせています。

②仲間を探すため
犬は元々群れの中で生活する動物です。
長時間一人の時間が続くと不安になり、遠吠えする事があります。
仲間を探す為に鳴く傾向があり、分離不安の犬は留守番中に不安で鳴く事がよくあります。


犬がしゃべるように鳴く理由

犬がしゃべるように鳴く理由

犬がしゃべるように鳴く理由としては、飼い主さんとコミュニケーションを取る為だと思われます。
しかし、人間の言葉を理解して会話をしているわけではないでしょう。

オウムやインコなどの鳥類は人間の言葉を使って、おしゃべりや歌を歌う事で有名ですよね 。
キュウカンチョウ・インコ・オウム類は舌や喉の構造が人間と似ている事から、人間の言葉と同じ音を出しやすい動物と言われています。
その鳥類でさえ、人間の言葉の意味を完全に理解して使用しているわけではありません。
様々なシチュエーションや経験を通して人間の声真似をしているのです。
人間の声真似をする事で、飼い主さんが喜んだり、遊んでくれる事で鳥たちもメリットを感じ、声真似を学習していきます。その結果、人間と会話している様に思えるのです。

犬も同様、飼い主さんとのやり取りの中で様々なシチュエーションや経験からしゃべるように鳴くようになったと思われます。
では、いったいどのようなシチュエーションがあったのでしょうか?

◆①飼い主さんが褒めてくれるから

愛犬がしゃべるように鳴いた時、飼い主さんが「いい子だね!」と褒めてくれた!

例えば、ご飯の時に待ちきれなくて、鼻や喉から声が漏れる時がありますよね?
そんな時、飼い主さんが音を出した事に対して褒めてくれた!…
愛犬は、この音を出せば褒められるのかな!?と思い、もう一度やってみる…褒められる…
このような経験を何度も繰り返す事で、この音を出せば飼い主さんが褒めてくれる!!と学習していくのです。
『お座り』や『待て』のトレーニングをする時と同じ要領ですね。

◆②なにか伝えたいことがある

要求がある時や何か欲しい物・やって欲しい事がある時にしゃべるように鳴く。

例えば、遊んでいる玩具を飼い主に取り上げられそうな時、「なんで渡さなきゃいけないんだ!」と低い声で唸るように文句を言う時がありますよね。
他にも、散歩に行きたい時や遊んで欲しい時など様々なシチュエーションで、犬達は要求を声に出して伝えています。

◆③喜んでくれるから

しゃべるように鳴くと飼い主さんが喜んでくれる!

犬は飼い主の表情やボディランゲージも常にチェックしています。
『しゃべるように鳴くと飼い主さんが喜んでくれる!』という事を学習している犬は、飼い主さんに喜んでもらおうと繰り返し鳴くようになります。
これは鳴き声に限らず、お座りや伏せなど基本的なしつけの動作から、ドッグスポーツなどで見せる特殊な技のすべてにおいて言える事だと思います。


犬がアウアウと鳴いている理由

犬は「ワンワン」「キャンキャン」という鳴き声だけでなく、「アウアウ」と鳴くことがあります。
犬が「アウアウ」と鳴く時は飼い主さんに何かを訴えている可能性があります。
例えば、散歩や遊びを催促する時に、「早く散歩行こうよー」「遊ぼうよー」などと言っているように「アウアウ」と鳴く事があります。
その他にもご飯の時に“マテ”の指示が長くて待ちきれず、「アウアウッ」と声が漏れる時があります。

同じ「アウアウ」でも、低くて唸り声が混じるような鳴き方の場合は恐怖や警戒心を表す場合があります。
例えば、遠くで雷が鳴っている時、その恐怖心から継続的に鳴き続ける傾向にあります。


犬は人間の言葉を理解することができる

先程、犬は人間の言葉を理解して会話をしている訳ではないとお話しました。
「ごはん!」「食べるぅ~」などとしゃべるように鳴いても、これは犬と飼い主とのコミュニケーションの一環であり、人間のような会話が成り立っている訳ではないのです。

しかし、犬は人間の言葉の意味は理解しています。
特に単語の意味は理解して行動でき、「お座り」「待て」「伏せ」などの基本的なしつけのコマンドは完全に理解して行動していますよね。

ハンガリーの動物行動学者であるアッティラ・アンディクス氏が犬の脳も人間と似た方法で情報を処理しているという研究内容を発表しています。
アッティラ・アンディクス氏の研究によると、犬は単語とその言い方(イントネーション)の両方を聞き、その言葉の意味を脳内で情報処理しているそうです。

要するに、「Good(いいこ)!」などの賞賛のコマンドを言う時は、賞賛の声質+賞賛の表情で褒めてあげなければ、犬は褒めてもらえた!!と本当に意味で理解できません。
その反面、「NO(ダメ)!」のコマンドの時は低く怖い声質+怒った表情でないと、犬は叱られている…とちゃんと理解できないのです。

人間は今まで犬とのコミュニケーションを当たり前のように行ってきましたが、この様な研究結果を見て、犬はちゃんと人間の言葉を理解してくれているのだと納得できます。
しかし、人間の伝え方が悪いと犬に上手く伝わらず、飼い主の意と違う行動をしてしまう事も理解できますよね。


まとめ

犬は言葉を使って人間と会話する事はできませんが、鳴き声、臭い、ボディランゲージなど、様々な方法で人間とコミュニケーションを取ろうとしています。
鳴き声にも様々な種類があり、気持ちによって鳴き方を変えていることも分かりました。
愛犬がしゃべるように鳴く場合は、一生懸命に飼い主さんとコミュニケーションを取ろうとした結果です。
私達人間もそれに応えるべく、愛犬の言葉に耳を傾けてあげましょう。



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