犬にセロリを食べさせても大丈夫?セロリを与えるメリットと注意点

2024.01.31

犬にセロリを食べさせても大丈夫?セロリを与えるメリットと注意点

「愛犬にセロリを与えてもいいのか?」と疑問に思う飼い主さんは多いかと思います。栄養価が高いことで注目されているセロリは、古代ギリシャ時代から薬としても重宝されてきた野菜です。 この記事では、愛犬にセロリを食べさせていいのか、セロリを与えるメリットや注意点。セロリが愛犬に与える影響についてお伝えしていきます。 ぜひ、愛犬にセロリを与える際の参考にしてみてくださいね。

犬にセロリを食べさせても大丈夫

セロリ

犬にセロリを与えることは基本的に問題ありません。私たち人間と同じくセロリは「生」や「加熱」などをして与えることができます。

よく「セロリには毒素が含まれている」といったことを耳にしますが、これは「フラノクマリン」という成分に毒性があることが要因だと考えられます。

ただし、大量に与えない限り心配はありません。

フラノクマリンは、セロリだけでなく、グレープフルーツなどさまざまな食材に含まれている成分です。

セロリは栄養素の豊富な野菜としても知られており、適量のセロリを与えることで、犬の健康を維持することが期待できます。加えてセロリはカロリーの低い食材なので、肥満傾向の犬やダイエット中の犬にもオススメです。

さらに、セロリには「アピイン」「セネリン」といったリラックス効果を期待できる成分が含まれています。この成分がセロリに独特な香りをもたらしているのですね。

子犬やシニア犬にセロリを与えてもとくに心配はありませんが、子犬やシニア犬では消化に負担がかかってしまう場合があります。
セロリの与え方や量に注意しましょう。


セロリに含まれる7つの栄養素

犬にセロリを与えるときに気になるのが栄養素です。ここでは、セロリに含まれる栄養素の中から7項目の栄養素をご紹介します。

セロリは全体の約95パーセントが水分です。にもかかわらず、セロリには豊富な栄養素がたっぷり含まれています。

また、セロリは茎だけでなく、葉の部分も食べることができます。犬にセロリを食べさせる際は栄養たっぷりの葉も与えてあげることがオススメです。

◆カリウム

セロリに含まれている栄養素「カリウム」は、犬の体内における水分バランスを整えてくれます。カリウムを摂取することで犬の血圧を下げ、むくみを解消する効果が期待されます。

ただし、カリウムを摂取することで心臓や腎臓に疾患を持っている犬に負担をかけてしまうことがあります。セロリを与える前にかかりつけの動物病院に相談しましょう。

◆ビタミンC

セロリに含まれる栄養素のひとつ、「ビタミンC」は抗酸化作用やコラーゲンの生成をうながすことで知られています。

◆ビタミンE

セロリには「ビタミンE」が含まれています。ビタミンEは犬の体内の細胞を守り、動脈硬化を予防してくれるといわれています。また、犬の血液循環を良くして免疫力を高めてくれる成分としても注目されています。

◆ビタミンK

セロリに含まれている栄養素「ビタミンK」は、血液凝固作用のほかに犬の骨を健康に維持するなどの役割を持っています。別名「止血のビタミン」とも呼ばれています。

◆βカロテン

セロリに多く含まれている「βカロテン」は、犬の皮膚や健康を守る栄養素です。βカロテンはとくにセロリの葉の部分に多く含まれています。

また、βカロテンはビタミンAに変換されて作用するため、犬の視力や免疫力の向上に役立ちます。

◆食物繊維

セロリに含まれる不溶性の「食物繊維」は、犬の腸を整えてくれたり、血糖値が上昇するのを抑えるなどの働きがあります。さらに血中コレステロールを下げてくれる作用も期待されるので肥満予防にもってこいの食材です。

◆カルシウム

犬の骨や歯の健康を保ちます。


犬にセロリを与えるメリット

セロリにはたくさんの栄養素が含まれていることがわかりました。本章では、犬にセロリを与えることによって得られる具体的なメリットをご紹介します。

◆抗酸化作用

セロリはビタミンC、ビタミンEなど、多くのビタミンが含まれる食材です。ビタミン類は犬の免疫力をあげることはもちろん、犬の皮膚や毛の健康を維持する働きを持っています。

また、ビタミンCが持つ抗酸化作用は犬の老化を防止してくれるといわれています。

もともと犬は体内でビタミンCを合成できる動物です。しかし、高齢になるほどビタミンCは不足しやすい傾向にあります。セロリを与えてビタミンCを補いましょう。

さらに抗酸化作用は、癌など生活習慣病の予防にも効果があるといわれています。

◆腸内環境を整える

セロリに含まれる食物繊維は犬の腸内環境を整える作用を持っています。食物繊維は腸のなかの水分を吸収してふくらみ、犬の腸内運動をうながしてくれます。便通を整えてくれる効果があるので、とくに便秘傾向の犬は積極的に摂取したい栄養素といえるでしょう。

さらに食物繊維は

  • 肥満
  • 糖尿病
  • 高血圧

などの病気を予防してくれる栄養素としても注目を浴びています。

◆利尿作用がある

セロリはカリウムを多く含む食材です。カリウムは、犬の体内の余分なナトリウムの排出をうながしてくれる働きがあります。セロリを与えることで、犬が高血圧になるのを防いでくれます。
また、カリウムには利尿作用があり、犬のむくみ解消、血圧の上昇を抑えてくれます。心臓、筋肉機能の調節にも役立つとされているので、セロリは犬の健康を維持するために最適な食材といえるでしょう。

ちなみにセロリ100グラムあたりに含まれるカリウムは、ほうれん草の約3倍とかなり多いです。


犬にセロリを与える際の注意点

犬

犬にセロリを食べさせるときに気をつけたいことをまとめてみました。

◆適量を与える

これまでご紹介した通り、セロリには非常にたくさんの栄養素が含まれています。ただし、いくら栄養が豊富で犬の健康に良いからといって大量に与えてしまうのはNGです。

犬にセロリを与える際は、1日の摂取量を守って食べさせてあげてくださいね。
犬に与えるセロリの目安

    ●小型犬(体重5キロ以下)  - 約10グラム/1日
    ●中型犬(体重5~20キロ)  - 約20~40グラム/1日
    ●大型犬(体重20キロ以上)  - 約60グラム/1日

これらはあくまで目安量です。犬の体調にあわせて調節してあげてください。

セロリは与えすぎず、量を守ることではじめてその効果を発揮します。ドックフードなど主食のトッピングやおやつ程度の量を与えると良いでしょう。

また、セロリは食物繊維が多い野菜です。大量に与えてしまうと、お腹の調子を崩すことがあります。犬の調子を見ながら少量ずつ与えることがポイントです。

◆アレルギーが出たら与えない

犬によってはセロリを食べることでアレルギー反応を起こすことがあります。以下は犬がセロリを食べてアレルギーをおこした際の主な症状です。

  • フケが目立つ
  • 下痢
  • 嘔吐
  • 目や口周りの痒み
  • 目の充血
    • このような症状があらわれた場合は、犬にセロリを与えるのを中止して、できるだけ早めに獣医師による診察を受けてください。

      アレルギー反応はセロリを食べた直後には症状が出ない場合もあります。注意して見てあげてくださいね。

      ◆病気がある

      以下の病気に罹っている、または症状がある犬にはセロリを与えないよう注意してください。セロリに多く含まれるカリウムによって症状を悪化させてしまうことがあります。

      心臓病

      《症状》

      • 咳をしている
      • 呼吸が速い(苦しそうにしている)
      • ふらつきがある
      • 食欲がない
      • 元気がない(散歩に行きたがらない)
      • 失神を起こすことがある

      腎臓病

      《症状》

      • おしっこの量が多い
      • 体重が減ってきている
      • 貧血気味
      • 食欲がない
      • 元気がない
      • 口のなかに炎症がみられる

      これら上記の症状がある場合は、犬にセロリを与えないでください。動物病院で早めの受診をおすすめします。

      また、心臓病や腎臓病を患っている犬でなくても、カリウムの摂取を制限をしている場合はセロリを与えてはいけません。犬の腎機能が低下していると、からだの外へカリウムが排出されることなく留まってしまう可能性があります。

      少しでも心配がある場合は、かかりつけの獣医師に相談してからセロリを与えるようにしましょう。

      ◆葉っぱも与える

      セロリの栄養素は茎だけではありません。じつは葉っぱにもたくさんの栄養素が含まれています。犬にセロリを与える場合は茎と葉っぱの両方を食べさせてあげると良いでしょう。

      ◆細かくしたりスジを取り除く

      犬にセロリを与えるときは、必ず茎のスジを取り除いてから食べさせてあげてください。セロリの茎は消化が悪く、犬の胃に負担をかけてしまい、場合によっては腸閉塞をおこしてしまいます。

      加熱したセロリであってもスジは残っているので、しっかりスジを除いてから犬に与えるようにしましょう。

      また、セロリを細かく刻んで与えるのもオススメです。とくに消化器官が未発達である子犬や胃腸機能の衰えたシニア犬には、ミキサーなどで細かくしたセロリを与えると安心です。

      電子レンジより、茹でて調理が◎
      前にもお伝えした通り、犬は消化が得意ではありません。そのため、セロリを生のままで与えてしまうと消化不良を起こす可能性があります。

      犬にセロリを食べさせる場合は茹でてから与えるようにしましょう。セロリを茹でることで食物繊維がやわらかくなります。

      電子レンジでの加熱も良いですが、その場合は、先にセロリの茎の部分を細かく刻んでから加熱するようにしてくださいね。


      まとめ

      いかがでしたか?

      今回は

      • 犬にセロリを食べさせても大丈夫なのか
      • セロリに含まれている栄養素や与えるメリット
      • 犬にセロリを与えるときに注意したいこと

      を中心にお伝えしてきました。

      セロリは栄養価が高いことから、私たち人間にとっても人気な野菜です。愛犬にセロリを与え、ぜひ一緒に長生きしてもらいましょう!



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