バターは犬が食べても大丈夫?食べた場合はどうする??

2024.02.11

バターは犬が食べても大丈夫?食べた場合はどうする??

ほとんどの家庭で常備してあるバター。料理をする際の調味料や食材として、なくてはならない存在ともいえますよね。牛乳などが原材料であることを知っている方は多いと思いますが、もし愛犬がバターを食べてしまったら、どんなリスクがあるのでしょうか?今回はバターについて、犬が食べた場合の注意点などを紹介していきましょう。

犬がバターを食べてしまったけど大丈夫?

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バターにはタマネギやブドウのように、犬が中毒を引き起こす成分は含まれていません。このため、もし愛犬がバターを食べてしまったとしても、少量であれば問題ないといえるでしょう。
食べた後に愛犬の様子に異変がみられなければ、すぐに動物病院へ連れて行く必要は基本的にはありません。
しかし、かといって積極的に与えてよい食品ではないのです。その理由については後述しますので、そちらもチェックしてみてくださいね。
まずは、犬がバターを食べても問題のない量や、バターに含まれる栄養成分について紹介していきましょう。

◆バターは食べても大丈夫!

バターには食塩タイプ・無塩タイプなどと、用途に合わせて様々な種類が市販されています。いずれも、犬が口にすることで中毒症状を起こすことは基本的にないのですが、与えすぎると様々なリスクを招く危険性はあります。
バターロールやピーナッツバター、バタークッキーなどにも同じことがいえますよ。
バターに含まれる成分に対する感度は個体によって異なるため、一概に食べても問題のない量をハッキリとはお伝えできません。ただ、舐める程度であればほとんどの犬で問題ないと考えられるでしょう。
とはいえ、少量でも絶対に安全とは言い切れませんので、継続的に与えることはNGだと認識しておいてください。

◆バターに含まれる栄養素

バターは80%が乳脂肪からできているのですが、実は、犬の体に良い成分も中には含まれています。
主な栄養素として、以下の二種類を紹介していきましょう。

ビタミンA(レチノール)

ビタミンA(レチノール)は、動物性食品特有の成分です。目や皮膚の栄養として必須の栄養素であるため、目の栄養補給に役立ってくれます。白内障や角膜の健康維持、皮膚・被毛の健康状態を保つ効果も期待できるでしょう。
ちなみにビタミンAには主に、レチノールとβカロテンの2種類があります。動物性食品に含まれるビタミンAがレチノールであり、効力の早い種類だそうです。

ビタミンE

ビタミンEは、油脂類に多く含まれる栄養素です。体の中で脂質の酸化を防ぎ細胞を守る、抗酸化作用をもっています。主に、細胞膜において活性酸素の除去に役立ちます。
細胞膜が壊れてしまうと、皮膚病・ガン・消化器疾患など、様々な病気になる可能性が考えられるのです。

いずれも健康維持にとって好ましい成分だといえますよね。ただ、これらのビタミンは他の食材からも摂取することが可能なので、あえてリスクの伴うバターから摂取する必要はないでしょう


バターを食べてしまった場合の注意点

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お伝えしてきたように、犬がバターを食べてしまっても少量であれば、ほとんどの場合問題はありません。
しかし、全く危険性がない食べ物だとは言い切れないのです。
犬にバターを与えることで考えられる、体への悪影響やリスクについて解説していきましょう。

◆肥満

バターは、脂質を多く含むカロリーの高い食品です。
有塩バターの場合は100gあたり、カロリーが700kcal、脂質が81g、食塩不使用バターの場合は100gあたり、カロリーは720kcal、脂質が83gあります。
人間同様、犬も高カロリーの食品を食べ続けると太りやすくなってしまうため、バターの与えすぎが原因で肥満を招く可能性があるのです。

例えば、体重10kgの避妊・去勢済みの成犬の場合、1日に必要な摂取カロリーは約630kcalとなるのですが、有塩バターを90g食べてしまうと、それだけで1日に必要なカロリーを摂取できてしまいますよね。
栄養バランスが崩れることも考えられますし、肥満となることで様々な病気を引き起こしたり、体へ大きな負担を掛けるなどのリスクが高まるのです。
愛犬の健康を守るためにも、バターを日常的に与えることは避けるようにしてください。

◆アレルギー

バターは牛乳を原料として作られている乳製品ですよね。乳製品は、鶏肉・牛肉などの肉類や小麦などと同様、アレルギーを引き起こしやすい食品といわれています。
犬猫にも乳製品アレルギーをもつ子がおり、その子がもしバターを食べてしまうとアレルギー症状が現れます。
主な症状は以下の通りです。

◎下痢
◎嘔吐
◎皮膚の炎症
◎皮膚のかゆみ…など

乳製品を食べた後に上記のような症状や普段と違う様子が見られた場合は、動物病院を受診して獣医師に相談しましょう。
また、初めて乳製品を愛犬に与える場合は、まずは少量を与えて様子をみることを徹底してください。問題なさそうであれば、少しずつ与える量を増やしていきましょう。

📌【おすすめ記事】【獣医師監修】犬にも起こる食物アレルギー!対処法や適切なドッグフードは?

◆乳糖不耐症

人間の中にも、乳製品を食べるとお腹の調子が悪くなる人がいますよね。これは、乳製品に含まれる乳糖をうまく分解できないことで起こります。犬にも、同じ理由で同様の症状が起こるのです。
犬の体には、乳糖を分解するためのラクターゼという消化酵素が少ない、という特徴があります。このため、乳糖を分解するのが苦手で、乳糖不耐症の子が多いのです。
バターに限らず、チーズやクリームなどの乳製品も同様に注意が必要ですよ。
乳糖不耐症を引き起こすと、下痢・嘔吐などの症状がみられます。乳糖に対する感度は犬それぞれですが、愛犬の不調が続く場合は一度獣医師に相談してみてください。


クッキーなど犬用のおやつを作る際にバターを使っても良い?

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飼い主さんの中には、ドッグフードの他に手作りごはんやおやつを作って与えている方も多いでしょう。
豆乳やオリーブオイルなどの健康に良いとされる材料を利用して、手作りクッキーやパンなどを作って愛犬に喜んでもらえるととても嬉しいですよね。
食欲不振や便秘の改善のために、愛犬の食事作りに励んでいる飼い主さんも中にはいるのではないでしょうか。
しかし、人間用の料理やおやつ作りにはバターを使うレシピが多々ありますが、犬用のおやつや手作り食の場合はどうでしょうか。以下のポイントをしっかりおさえておきましょう。

◆無塩バターはOK

バターには有塩バターと無塩(食塩不使用)バターがありますが、愛犬のための手作りごはんやおやつにバターを使用する場合は、有塩バターを使わないことがおすすめなのです。
その理由は、有塩バターを使うことで愛犬に塩分過多の状態をもたらす恐れがあるからです。
塩分を過剰に摂取してしまうと、腎臓病や高血圧のリスクを高めることに繋がるため注意しなくてはいけません。
総合栄養食として販売されているドッグフードには、最適な塩分量が既に含まれています。また、肉・魚などの動物性タンパク質を使った手作り食であれば、食材に含まれる塩分で犬にとって十分な塩分量を摂取できるでしょう。
普段の食事で十分な塩分量をとれているため、それに有塩バターを加えると、塩分の過剰摂取となってしまうわけですね。
手作り食やおやつにバターを使いたい場合は、必ず無塩バターを使用するようにしましょう。
尚、市販の犬用クッキーには、バターの代わりに植物性油脂が使われているものがあります。他にもバターの代用として、さつまいもやかぼちゃなどの野菜や肉・果物を入れる方法もありますよ。
ネット上にも、バターを使わない犬用クッキーのレシピ情報を得ることができます。犬用おやつの紹介記事などをみつけ、目次で目当てのレシピを探すのも楽しいのでぜひ愛犬のために挑戦してみてください。


マーガリンは良くない?

マーガリンは外見や用途がバターとよく似た食品ですが、原料や成分に違いがあります。
バターは生乳から、マーガリンは植物性・動物性の油脂からできているのです。
さらにマーガリンには、トランス脂肪酸という不飽和脂肪酸が添加物として使われており、実はこのトランス脂肪酸が健康に害を及ぼすという話があります。
実際にアメリカでは、多くの食品関連企業がトランス脂肪酸の含量の少ない油脂への切り替えを始めているそうですよ。
悪玉コレステロールを増やして病気のリスクを高めるとわれるトランス脂肪酸。
愛犬に与える場合にも、注意が必要となるでしょう。


まとめ

バターは犬にとって絶対に与えてはいけない食材ではありませんが、積極的に与えるべき食材ともいえません。注意点をしっかり頭に入れておき、舐める程度の少量が与えてよい目安だと思っておきましょう。
愛犬のための手作り食・おやつには無塩バターの利用を心掛け、乳製品を与える際には愛犬の様子に注意してくださいね。
もしも愛犬に心配な様子や症状がみられた場合は、動物病院を受診してください。ペット保険に加入している家庭では、事前に対象となる症例や保険料の内容を確認しておくとよいでしょう。
愛犬の健康維持のためにも、食生活に気を遣うのはとても大切なことです。食材を与える時はそれが犬にとって害のないものかを、事前にチェックする習慣をつけておきましょう。



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壱子

壱子

子供の頃から犬が大好きです。現在はキャバリア4匹と賑やかな生活をしています。愛犬家の皆さんに役立つ情報を紹介しつつ、私自身も更に知識を深めていけたら思っています。よろしくお願いいたします!


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