モコモコした犬の魅力とは
◆見た目の可愛さ
モコモコとした犬の魅力は、見た目の可愛さにあると言っても過言ではありません。
子犬の頃はもちろんのこと、成犬になってからもその特徴的なモコモコの毛によって、愛らしさを生涯キープし続けます。むしろ、犬種によっては成犬期の方がしっかりと毛が生えそろって、モコモコ感がアップした見た目になることも!
子犬期から成犬期に至るまで、見た目の可愛さをとにかく堪能したいという人におすすめです。
◆存在感
モコモコした犬は、その場にいてくれるだけで存在感たっぷりなのも魅力のひとつです。
特に、ボリュームのあるモコモコの被毛を持つ犬種は、遠目からでも分かる丸みを帯びたフォルムにキュンとしたり、短毛犬種では見られない風になびく毛に目を引かれること間違いなし!
大型犬なら迫力のある体格も加わり、注目を集めることも多いでしょう。
◆手触りの良さ
触り心地の良さも、モコモコとした犬と暮らす上で感じる大きなメリットです。
くるくるとした巻き毛や、柔らかな直毛が重なったふんわりとした毛質など、人間にはないもふもふ感を体に触れるだけでたっぷり楽しめます。
ビロードのような触り心地が魅力の短毛犬種ももちろん可愛いのですが、毛に埋もれるような手触りを堪能したいのであれば、モコモコの犬が最高です。
モコモコ犬おすすめ9選!
◆トイプードル
モコモコの犬の代表格で、日本で人気のある犬種と言えばトイプードルです。特徴的なくるくるとした巻き毛にはさまざまなカットスタイルがあることでも有名で、トリミングの楽しさも実感できるでしょう。
飼い主さんにだけでなく、他の人や犬にも社交的な性格をしているため、愛犬と一緒にお出かけしたいという家族にもおすすめです。
ただし、甘えん坊で遊ぶことが大好きという活発な子も多いため、コミュニケーションの時間は毎日しっかりと確保してあげる必要があります。
賢い犬でもあるので、トレーニング(しつけ)で良いこと・悪いことをきちんと伝えてあげると、よく理解してくれるでしょう。
◆ビションフリーゼ

ビションフリーゼは、まるで綿あめのような真っ白のモコモコとした顔周りの毛が印象的な犬です。そのボリューム感は同じ巻き毛の毛質のトイプードル以上で、触り心地は抜群!
その一方で、純白の毛を維持したり、モコモコとした毛のもつれや毛玉を防ぐには、毎日のお手入れが大切です。
性格は明るく素直で、まさに天真爛漫という言葉が当てはまります。また、人見知りすることが少なく、フレンドリーなタイプであるのも、愛されてきた理由のひとつ。甘えん坊ゆえのわがままが出ることもあるので、その点は注意しましょう。
小型犬ですが、ややずっしりとした体つきは、とても抱き心地が良いですよ。
◆サモエド
シベリア地方を原産とするサモエドは、寒さに適応するため、毛量たっぷりのモコモコの毛を持つようになりました。
「番犬には向かない」と言われるほど温和な性格で、「サモエドスマイル」と呼ばれるいつも微笑んでいるような顔つきも相まって、これまで多くの人を魅了してきた犬です。
また、元はそり犬としても活躍してきただけあって、ボリュームのある真っ白の毛に隠れた体は筋肉質で、運動することが大好きです。
ただし、日本の高温多湿な季節には弱いので、モコモコの毛を持つサモエドを飼育する時には涼しい部屋で暮らせるように室温管理を徹底したり、外で活動する時間はよく配慮して過ごさせてあげましょう。
◆ポメラニアン
ポメラニアンのモコモコの毛は、オレンジ、ブラウン、ホワイト、ブラック、グレーなど、まさに毛色のバリエーションが豊富!
体は小さくてもとても活発で、丸みのあるフォルムの体が元気いっぱいに動く姿は愛らしさにあふれています。
飼い主さんには甘えん坊で家族を大事にする犬ですが、他の犬や人と接する機会が少ないまま成長すると、吠える犬になることもあります。幼い頃からのトレーニングはしっかりと行ってあげましょう。
◆マルチーズ
純白の毛を持つ小型犬と言えばマルチーズの名が挙がるくらい、日本では昔から人気のある犬種です。
ロングヘアーを維持する場合は上品さが際立ちますが、短めに毛をカットするとまるでぬいぐるみのような愛らしさと、モコモコとした毛の手触りを実感できます。
ヨーロッパでは貴族の間で「抱き犬」として愛されてきたほど人に甘えることが上手なので、愛犬と一緒に過ごす時間を長くとりたいという人におすすめです。
◆シーズー
ショードッグとして活躍するシーズーはロングヘア―のスタイルが有名ですが、家庭で暮らすシーズーはマルチーズと同じく、お手入れのしやすさから短めに毛をカットされてモコモコとした見た目になっていることが多いでしょう。
血統書を発行している団体のひとつであるJKC(ジャパンケネルクラブ)では、あらゆる毛色が認められていることもあって、1頭1頭の外見の個性が際立ちます。
性格はとても穏やかで、落ち着いた子が多いことから、お年寄りや子どもがいる家庭でも迎え入れやすいと言われています。
頑固な一面もありますが、独立心が強いシーズーは人や犬との距離感の見極めも上手なため、お家の中ではマイペースに過ごしてくれることでしょう。
◆オールド・イングリッシュ・シープドッグ
オールド・イングリッシュ・シープドッグは、名前の通り牧羊犬として活躍してきた大型犬です。
グレーやブルーの毛色と、ホワイトの毛色がくっきりと分かれたモコモコの見た目は、大きなぬいぐるみそのものですが、侵入者を追い払って家畜を護る役割を担ってきただけあって勇敢な一面も持っています。
飼い主のことをよく観察して言いたいことを理解してくれる賢さと従順さもあるほか、小さな子どもには優しく接してくれる面倒見の良さも評判です。
◆日本スピッツ
かつては「吠える犬」として知られていたスピッツですが、今ではその気質が改善され、真っ白でモコモコの毛が愛らしい犬として再び注目されるようになりました。
見知らぬ相手には警戒心を見せることはありますが、飼い主さんに対してはとても忠実な性格で、穏やかに接してくれます。
首周りのたてがみのような飾り毛がとても優美で、この毛並みを維持するための毎日のお手入れは欠かせません。
◆グレートピレニーズ
骨太でどっしりとした超大型犬のグレートピレニーズのモコモコとした毛は、犬好きなら一度は埋もれてみたいと思うくらいにはボリュームたっぷりです。
その分暑さは苦手なため、日本では室内飼育が基本となります。大きな体を持つグレートピレニーズが伸び伸びと過ごせるスペースを確保してあげましょう。
また、力も強く運動量も多いため、毎日の長めの散歩も必要です。
家族にはとても愛情深く、穏やかな性格ですが、大事な存在や縄張りを守ろうとして防衛本能が働くこともあります。幼い頃からさまざまな人や犬と接する経験を積ませてあげることをおすすめします。
モコモコ犬を飼う時のポイント
モコモコの犬を飼育する時には、その特徴的な被毛の質を維持するお手入れや、毛に隠れがちな健康チェックのポイントを把握しておくことが大切です。
ふわっとした被毛を持つ犬ならではの健康管理のコツを確認してみましょう。
◆毎日の被毛のお手入れ
モコモコした被毛や皮膚を健康的に保つためには、こまめなブラッシングが重要です。
犬用のブラシには、直毛を整えやすいピンブラシやコーム、巻き毛のモコモコ感をアップさせたり、抜け毛を取り除きやすいスリッカーブラシなど、さまざまな種類があるため、まずは犬の毛質に合い、なおかつ飼い主さんが使いやすいものをそろえましょう。
もつれや毛玉ができたままになると、手触りの良い毛質もゴワゴワとしてしまいます。
また、ブラッシングで美しい毛並みをキープするよう心がけると、モコモコとした毛に隠れた皮膚をチェックする習慣がつき、皮膚炎やケガが発生した時にも気づきやすくなるはずです。
◆食事の管理
モコモコとした毛で分かりにくくなるのは、皮膚の状態だけでなく、体型も同じくです。太っているのか、痩せているのかが毛のボリュームに隠れてしまい、なかなか体重の増減に気づくことができません。
そのため、まずは普段から食事量のコントロールをしてあげることが大切です。それぞれの理想体重に合わせて、栄養バランスの整ったフードを適量あげることを心がけましょう。
他にも、定期的に肋骨の触り心地やお腹周りのくびれの有無を触って確認し、体型チェックをするのもおすすめです。
もしもちょうどいい体つきかどうかや、1日の食事量が適量かどうかが分からない時には、かかりつけの動物病院で積極的に相談してみましょう。
◆トリミングは欠かさない
モコモコの犬には、定期的なトリミングが欠かせません。特に、毛が伸び続ける毛質の犬はシャンプーだけで済ませず、被毛のカットも行うようにしましょう。
毛が伸びっぱなしだと、自宅でのブラッシングがやりにくくなることがよくあります。
また、排泄物が付着しやすくなったり、伸びた毛が目に入って眼球のトラブルにつながるなど、臭いや病気の原因になることも少なくありません。
トリミングサロンなどでトリマーに愛犬の体をチェックしてもらえれば、飼い主さんだけでは気づかない愛犬の皮膚や被毛の異常も発見しやすくなります。第3者の視点から健康状態を見てもらい、愛犬の健康管理に活かしましょう。
モコモコの犬を飼う時の注意点
◆お手入れの負担がある
モコモコとした毛を持つ犬たちは、短毛犬種に比べると、ブラッシングやシャンプー、日々のケアには手間がかかる傾向にあります。
例えば、屋外で汚れが付着した場合、短毛犬種ならサッと拭くだけでも汚れが取れやすいですが、モコモコの毛の犬はそうはいきません。
さらには、自宅でのシャンプー後に乾かす際にも時間がかかったり、目元の毛に涙が付着して色素沈着してしまう涙やけにも悩まされやすいです。
毛量が多いモコモコの犬のうち、上毛と下毛の二重構造となっているダブルコートという毛質の犬種は、生え替わりの季節(換毛期)に毎日ブラッシングをしないと、室内に抜け毛が大量に舞ってしまうこともよくあります。
◆季節によって被毛のカットが必要になる
どの犬種であっても暑さが厳しく湿度が高い日本の夏は過ごしにくいものですが、毛量が多いモコモコの犬では暑さに適応することがより難しくなります。
熱中症は命の危険があるため、もしも毛の層が分厚すぎるのであれば軽くすくようにカットして、通気性を上げるのもひとつの方法です。
ただし、極端に毛を短くするサマーカットはおすすめできない場合も多いので注意しましょう。
・被毛の層による断熱効果がなくなり暑さを感じやすくなる
・毛質が変化して手触りが悪くなる
・紫外線が直接皮膚に当たってしまう
・皮膚が露出すると虫に刺されやすくなる
こういったデメリットを把握した上で、どんなカットスタイルが愛犬にとってベストなのかをプロに相談してみることをおすすめします。
まとめ
モコモコとした被毛を持つ犬はたくさんいますが、その毛質やお手入れの仕方、性格傾向などはさまざまです。
見た目の可愛さはもちろんですが、一緒に暮らしたらどのような生活になるか、健康管理は十分にしてあげられるかどうかも想像しながら飼育を検討してみましょう。
ぜひモコモコの犬ならではの魅力を存分に堪能しながら、愛犬との暮らしを楽しんでくださいね!