柴犬の適正体重はどのくらい？ダイエット法についても紹介！

柴犬の適切な体重はどれくらい？

柴犬は日本犬の中で唯一小型犬に分類される犬種ですが、小型犬の中では体が大きい方です。
また、オスの方が骨格が太くたくましい上に筋肉量も多いため、比較的、体が大きい傾向にあるといえるでしょう。

柴犬の適正体重は、雌雄の差・飼育環境・持って生まれた骨格の太さ・成長の個体差など、さまざまな要因によって変化します。
このため、あくまでも平均的な目安とはなりますが、成犬期と子犬期ごとに、それぞれの適正体重を紹介していきましょう。

◆成犬の場合

生後11ヶ月以降を指す成犬期の柴犬は、オスで体高39.5cm、体重9～11kgほどが標準となります。メスの場合は体高36.5cm、体重7～9kgほどでしょう。
ちなみに、実は柴犬はいくつかの種類に分かれており、それぞれに特徴や適正体重が変わってきます。

また、種類が異なる場合でもJKCが発行する血統書は柴犬と表記されます。団体によっては固有の名称で発行しているところもあるようなので、気になる方は調べてみてくださいね。それでは、主な3種を紹介していきましょう。

◎新柴犬
現代では、比較的飼育頭数の多い柴犬で、額段が深く丸顔で、ガッチリとした筋肉質な体が特徴的な種類です。オスは10kg、メスは8kgまで成長するといわれています。

◎豆柴
柴犬の中でも小さく育ったタイプが、現在では「豆柴」と呼ばれています。
成犬になっても柴犬の子犬程度の大きさであることが豆柴最大の特徴であり、オスで5～6kg、メスで4〜5kgが適正体重の目安となるでしょう。
ただし、柴犬に限らず犬の成長は成犬にならないとわからない面もあるため、豆柴と思ってお迎えした子が普通の柴犬サイズに成長した、という事例もあるようです。

豆柴の大きさはどれくらい？豆柴について詳しくなろう！

◎縄文柴　
縄文時代の遺跡から出土した犬に類似する特徴を持っている日本犬が「縄文柴犬」と区分されています。
独自の犬種ではないのですが、次第にその呼び名が一般的に普及するようになったそうです。
額段が浅くてキツネのように面長な顔つきをしており、体は細くて長い手足を持ちます。全体的に筋肉質ですが、現代の柴犬よりは小型だといわれています。

◆子犬の場合

子犬の多くは、生後7か月程で骨格の成長がほぼ止まります。そして以降は、脂肪・筋肉で体重が増えていくのです。
成犬時の体重が約9kgになると想定した場合、月齢ごとの適正体重は以下のように推移していきます。

尚、前述したように個体差もあるため、数値はあくまでも目安として参考にしてください。

柴犬の体重の量り方

飼い主さんが愛犬の体調や状態を把握しておくことは、健康的な毎日を送るために必要不可欠です。そしてそれは体重に関しても、同様だといえます。
肥満や痩せすぎによるリスクを予防するためにも、以下のポイントを抑え、正しい体重を把握できるようにしておきましょう。

◆定期的に体重を量る

まず覚えておいてほしいのが、柴犬の成長は生後数ヶ月から1年程度で最も急速に進む、ということです。そのため、生後数週間から数ヶ月までは急速な体重増加が見られて、成長が落ち着いてくると増加速度は緩やかになっていきます。

健康な成長のためには適切な体重管理が重要なので、成長中の柴犬の健康状態・体重の変化を、定期的にチェックすることがとても大切です。
しっかりと愛犬の体重管理を行うためにも、ワンちゃんの体重を量る方法について知っておきましょう。

◆体重を量る方法

犬の体重を量る方法はいくつかあります。飼い主さんと愛犬にとって、計りやすい方法を試してみてください。

• 飼い主さんが愛犬を抱っこした状態で体重計に乗り、飼い主さんの体重分を引いて計算をする。
• 体重計の上に、愛犬をおすわりさせる。
• 動物病院で計測してもらう。

自宅で量る場合、人間用の体重計を使用しても問題はありません。ただ、ペット用の体重計も販売されているので、気になる方はチェックしてみるとよいでしょう。
ちなみに、動物病院での計測が一番正確な体重を知る方法だといえるので、定期検診などを積極的に行い、その都度、体重を教えてもらうことをおすすめします。

柴犬の体重が適切じゃない場合

前述したように、適正体重を維持することは、愛犬の健康を維持するために重要なポイントとなります。
過度な体重増加・減少は、さまざまな健康被害をもたらす可能性があります。
それぞれどのようなリスクがあるのか解説していきましょう。

◆体重が重すぎる

人間同様、犬にとっても肥満は万病の元となります。食事量や運動量をきちんと管理し、愛犬を肥満から守らなくてはいけません。
ちなみに、避妊・去勢手術をすると、より太りやすくなるので覚えておいてくださいね。
柴犬の場合は、体重増加による以下のような体への負担に特に注意しましょう。

◎足・股関節への負担
体重が重い場合、体を支える役割をもつ股関節・膝関節へかかる負担が大きくなってしまいます。
関節疾患の中でも特に、柴犬は膝蓋骨脱臼を起こしやすいと言われているので気をつけましょう。

◎心臓への負担
肥満は、血圧上昇や心拍数増加を招く恐れがあります。
また、食生活が乱れることで、血管内にコレステロールの塊がこびりつき、心臓への負担がさらに大きくなってしまうのです。

僧帽弁閉鎖不全症(心臓の弁に異常が起こる病気)・高血圧症・心筋梗塞などといった病気につながる可能性も高まります。

◎呼吸器への負担
首周りに脂肪がついてくると、気道が圧迫されるため呼吸が苦しくなってきます。
気管がつぶれ呼吸がしにくくなることに加え、興奮すると咳が出るようにもなってしまうでしょう。
重篤化した場合は、呼吸困難に陥る危険性も考えられます。

◎糖尿病にも注意
肥満は、糖尿病発症リスクを高める要因ともなります。
血糖値が高い状態が続くことで膵臓からのインシュリン分泌が障害されて、糖尿病を発症することがあるのです。進行すると、白内障などの合併症も引き起こされます。
初期症状として、多飲多尿・食欲増加・体重減少などが挙げられますので、予兆がみられた場合は動物病院を受診することをおすすめします。

◆体重が軽すぎる

肥満と同様で、痩せすぎにもさまざまなリスクが伴います。
一番の懸念材料となるのは、栄養不足だといえるでしょう。栄養不足によって免疫力が低下すると、病気になりやすくなってしまいます。
また、皮膚・被毛などに栄養が行き渡りにくくなるため、皮膚トラブルが起こる可能性もあります。
さらに、筋力不足から活動量が減り、食欲が落ちてしまうという悪循環に陥ることも考えられるのです。

痩せすぎの状態が続くことで、心臓・肝臓などの重要な臓器の機能が低下する危険性もあるため、健康のためには肥満はもちろん、痩せすぎにも注意が必要だということを覚えておきましょう。

柴犬のダイエット方法

愛犬が太り気味か痩せ気味かを判断するために、適正体重も一つの目安となりますが、BCS(ボディ・コンディション・スコア)を確認してみるのもおすすめです。
BCSとは環境省が出している「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」に記載されているチェック方法です。

犬の外観と感触で体型が5段階に分けられており、標準はBCS3となります。
ちなみにBCS3とは、横から見た時に腹部が少し吊り上がっており、上から見てあばら骨の後ろが少しくびれている状態を指すので、そのポイントを抑えて愛犬のボディチェックをしてみましょう。
ガイドラインのイラストをみながら確認すると分かりやすいですよ。

もし愛犬が太り気味・肥満だと判断できた場合は、以下のダイエット方法を試してみてください。

◆運動させる

やはり、痩せるために一番効果的なのは運動です。
運動量を増やすと消費カロリーが増えて、筋肉量がアップします。これにより基礎代謝が上がるため、痩せやすくなるのです。

散歩の時間や頻度には個体差がありますが、基本的に柴犬は運動を好む犬種なので、1日2回、各30分程度の散歩をするよう心がけましょう。尚、最も理想的なのは毎日1〜2時間の散歩をすることです。ドッグランなどで30〜60分程、思い切り走らせてあげるのもおすすめですよ。
運動には血行をよくする効果があり、気分転換にも繋がります。精神的に満足できると、問題行動(無駄吠えなど)を抑える効果も期待できるので、心身共に健康増進に役立ってくれるというわけですね。

また室内では、ロープの引っ張りっこやおもちゃ・ボール投げなど、散歩以外の運動を取り入れて遊ぶ時間を作るようにしましょう。コミュニケーションをとることで、信頼関係の構築にも一役かってくれます。

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◆フードの調整・変更

愛犬に与えているドッグフードの量をチェックしてみましょう。適正量を超えている場合は、それが原因で太り気味になっている可能性があります。

ドッグフードの給与量は、小型犬・中型犬・大型犬などといった体のサイズや年齢、メーカーや種類など商品によって異なります。必ずパッケージに記載されている適正量を確認してくださいね。そして目分量ではなく、秤で測ってグラム数を把握するようにしましょう。
尚、愛犬が肥満気味の場合は、現在の体重ではなく理想体重の給与量が本来与えるべき適正量となります。
食事量が多すぎるのであれば、適正量まで徐々に減らして様子をみてみましょう。極端にフードの量を減らすと栄養不足になる可能性がありますので、注意点として覚えておいてください。

また、適正量を与えているのに太り気味の場合は、おやつの与えすぎ・運動不足などが原因となっている可能性があります。
まずは普段の生活スタイルを見直し、必要に応じて給与量を1〜2割減らしたり、ダイエット用フードに切り替えることを検討するなど、こまめに調整・工夫をしていくとよいでしょう。
判断に迷う場合は、かかりつけの獣医師に相談してみるのもおすすめです。

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まとめ

柴犬に限らず、どんなワンちゃんでも適正体重を意識することは大切です。
ただし個体差があるので、その子によって性格も違えば成長スピードや体格も違います。その点を頭に入れつつ、適正体重やBCSを参考目安として愛犬の体型を判断してみましょう。

もし肥満度が高いことが分かったら、まずはその理由を考えてみましょう。そして対策方法を選び、ダイエットに取り組むことがすすめられます。とはいえ、突然運動量を増やして食事量を減らすなどといったやり方をすると、愛犬が体調を崩してしまうかもしれません。様子をみながら、無理のない適度な具合から始めるのがコツですよ。

太った柴犬をSNSで見かけたり、メディアで紹介されているのを目にすることもよくあるでしょう。その見た目はとても愛らしいですが、やはり長生きを目指すのであれば健康的な体作りをしていく必要がありますよね。

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