ワンちゃんの歯みがきはなぜ必要?
なぜワンちゃんに歯みがきが必要なのか…それは人間が歯みがきを行う理由と同じで『お口の健康を守るため』です。
実はワンちゃんは口腔内の環境から、歯垢がつきやすい傾向があります。
お口の健康を守る上で最も重要なことは、『いかに歯垢・歯石を蓄積させないようにするか』ということです。
歯みがきは様々なオーラルケアの中でも、特に歯垢や歯石にアプローチできることからワンちゃんにも必要であるとされています。
◆歯垢と歯石はどんなもの?
『歯垢』はプラークと呼ばれ、細菌とその代謝物でできています。
そして、その歯垢はそのまま放置していると『歯石』という石のような塊に変化してしまいます。
人の場合は歯垢が付着してから約25日で歯石に変わると言われていますが、ワンちゃんの場合は歯垢が付着してから3-5日ほど※と、あっという間に変化してしまいます。
※藤田桂一著「基礎から学ぶ小動物の歯科診療Vol.1」
歯石は、一度できてしまうとただの歯みがきでは取ることが出来ないので、最初から作らせないようにすることが重要です。
そこでポイントになってくるのが、先ほどご紹介した『歯みがき』です。
歯ブラシによる歯みがきであれば、歯と歯ぐきの間の歯周ポケットまでしっかりと掃除できますので、これを習慣化することで歯垢の付着をぐっと減らすことが出来ます。
“歯みがきは難しいし手間もかかるから…””うちの子はもう歯石ができてしまっているし…”と諦めてしまうのはまだ早い!
大切なのはこれから!急に歯ブラシは難しくても、デンタルガムを噛ませるなど簡単なケアを取り入れていただくだけでもOK!
1つずつ取り入れるだけでも、口内環境が維持できます!
はじめはデンタルガムを噛むことで楽しく美味しくデンタルケアを取り入れていただき、それと同時にこれからご紹介する3ステップを参考に、用品での歯みがきにも少しずつ挑戦してみてください!
歯ブラシによる歯みがきまでの3ステップ
歯みがきを頑張りたいけど、何から始めればよいかが分からない!なかなか上手にできない!という方のために、歯みがきの練習方法を大きく3つのステップに分けてご紹介します!

無理やり続行することは絶対にNGです。
焦りは禁物!ワンちゃんのペースに合わせ、様子を見ながら進めてあげてくださいね。
それでは、各ステップの練習のポイントやおすすめ商品についてもご紹介します!
◆ステップ1:口周りや歯を触ることに慣れてもらおう!
一番はじめに練習することは『お口周りを触られることへの抵抗感をなくすこと』です。
顎の方から優しく触ったり、顔周りを包み込んでマッサージをするようにしてみたり…顔周りや口周りを触られることに慣れてもらいます。
触ること自体に抵抗がある子は、合間におやつで褒めてあげたりと、とにかくいいイメージを付けてあげます。
そして、口周りを触ることに問題がなければ、手を噛ませないように注意しながら、時々歯や歯ぐきを優しく触ってみてください。
この時、手に歯みがきジェルを付けて舐めさせると自然な流れでタッチすることが出来るでしょう。
先々のステップで奥歯までしっかりとケアできるよう、上唇(タプタプの部分)を軽く斜め上にあげたり、奥歯にタッチするような練習もしておくと良いでしょう。
これらのことに慣れてきたら、次のステップに進んでいきます。
◆ステップ2:歯みがきシートで歯を優しくこすってみよう!
ステップ2は、歯みがきシートを指に巻いて、より歯みがきの感覚に近づけていきます。
指サックシートであれば、人差し指にはめるだけでOK!
四角のシートタイプであれば人差し指にキレイに巻きつけて、端がピロピロと出ないようにします。
シートの存在にならそうと目の前でひらひらさせてしまうと、おもちゃだと思い噛んでしまいますので、指に巻きつけた状態で慣れてもらうようにしましょう。
ステップ1と同様に、歯や歯ぐきにタッチしてみて、大丈夫そうであれば、歯みがきを想定したように前後に軽くこするような動きも取り入れてみます。
ここでも歯みがきジェルが大活躍!
美味しいだけではなく、ステップ1で慣れた味だと受け入れやすく、シートの歯みがき効果のサポートも担ってくれます。
◆ステップ3:歯ブラシを使った歯みがきをマスターしていこう!
ステップ3では、いよいよ歯ブラシに挑戦です。
歯ブラシにも様々な商品がありますので、飼い主さんのやりやすさやワンちゃんの口の大きさなどに合わせて選択しましょう。
また、歯ブラシを購入した後は、ワンちゃんの歯をみがく前に飼い主さんの手で力の入れ具合を練習することをおすすめします。
根元からグワングワンと動いていれば強すぎ、ブラシの先端しか触れておらず動かないと優しすぎるという判断になります。
歯ブラシは必ず水に濡らすか、ジェルを付け、乾いた毛先でみがかないように気を付けます。
ブラシはゴシゴシと大きく動かすのではなく、歯と歯の間の歯周ポケットを1本ずつ丁寧にお掃除するイメージです。
歯周ポケットの中の歯垢にいる細菌は「嫌気性」といって、酸素を苦手とする性質がありますので、歯周ポケットを磨く+普段上唇のタプタプで通気性が悪くなっている口内の場所に空気を通してあげるイメージを持つとよいでしょう。
強くこすると歯ぐきが傷つき血が出てしまいますので、上記のイメージで優しく1本ずつ軽い力で小刻みに動かしてください。
また、歯みがきの最中、飼い主さんはどうしても作業に集中してしまうもの。
ですが、コワイ顔をして無言でみがいていると、ワンちゃんも思わず緊張してしまいます。
「ごめんね」などの言葉というよりは、「頑張って偉いね」「上手だね」と明るくポジティブな声掛けをしながら取り組むよう意識してみて下さい。
2025年も楽しくデンタルケア!
ワンちゃんのデンタルケアについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
これから頑張ってケアしてあげたい!という飼い主の皆様は、是非こちらの記事を参考にチャレンジしてみてください。
飼い主さんとワンちゃんそれぞれの負担にならないよう、まずはデンタルガムなど手軽な物からはじめ、時間をかけて少しずつステップアップしてみてくださいね。
現在、頑張るみんなを応援し隊では、こちらの記事でご紹介したライオンペットのデンタルケア商品が当たる『#2025デンタルチャレンジ』イベントを開催中!
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