1.トイプードル、パグ、アメリカンコッカー、ビーグル、ゴールデンレトリバーの特徴・性格
1-1.垂れ耳タイプの犬種5選!
2.垂れ耳犬が注意するべき耳の病気
2-1.垂れ耳の犬種は、耳の病気にかかりやすい?!
2-2.犬の主な耳の病気
3.垂れ耳犬の耳のケア方法
3-1.飼い主さんが自宅で耳掃除をする場合は?
3-2.垂れ耳犬種の耳掃除手順
4.まとめ
トイプードル、パグ、アメリカンコッカー、ビーグル、ゴールデンレトリバーの特徴・性格
◆垂れ耳タイプの犬種5選!
犬は耳の形状で、外見はもちろん、その表情まで見え方が変わってくると思います。
愛犬家の皆さんの中でも、「犬はやっぱり立ち耳」「私は垂れ耳派」というように、好みが分かれるかもしれませんね。
今回はまず、垂れ耳タイプの犬が好き!これから垂れ耳の犬を飼いたい!と考えている方の為に、お勧めの垂れ耳犬種5選を紹介します。是非、参考にしてみてください。
①トイプードル

ペットとして高い人気を維持し続けている小型犬です。カールした被毛をもち、体長と体高がほとんど同じなスクエア体型をしています。小さな顔につぶらな瞳、軽やかな動きがとても魅力的です。垂れ耳によって、更なる愛らしさが溢れています。
欠点が少ないといわれる性格の持ち主で、家族には愛情深く、他人や他の犬に対しても上手く接することができます。好奇心の強さや運動能力の高さもありますが、聡明で賢い犬種でもあります。飼いやすさも、国内での高い人気を誇る理由の一つといえるでしょう。
②パグ

ぶさかわ犬の代表格としても人気の高い小型犬です。トイプードルと同様に体型はスクエアですが、筋肉質でがっちりとした体つきをしています。被毛は滑らかな短毛で、チャームポイントともいえるしわくちゃな顔は一番の魅力でしょう。垂れ耳犬種のパグですがその耳には、前に垂れたボタン耳、短く巻いているローズ耳の二種類があります。
明るく陽気で素直な性格をしていますが、頑固でマイペースな一面もあります。警戒心が低く、無駄吠えは少ないです。
③アメリカンコッカースパニエル

ふわふわで長めの垂れ耳が魅力的な中型犬です。外見は正に愛玩犬ですが、元々は猟犬だったために体型は意外と筋肉質。頭頂部はやや平らで、マズルは短めです。被毛は厚くトップコートが長めなので、ブラッシングは欠かせませんよ。
明るく人懐っこい性格をしており、好奇心旺盛で遊び好きです。基本的におおらかで、警戒心や神経質な点は少ないといわれています。
④ビーグル

骨太でがっちりした体格をもつ中型犬で、魅力的なカラーと垂れ耳で人気の犬種です。よく通る大きくて太い吠え声をしています。被毛は短いので、垂れ耳の形がしっかりと分かりますね。マズルの長さは中ぐらいです。
元々は、集団で獲物を追うスタイルで、猟犬として活躍していました。このことから、他の犬達ともフレンドリーに接することができ、基本的に争いは好まないタイプといえるでしょう。用心深さもありますが、大胆な一面ももっています。
⑤ゴールデンレトリバー

大型犬の中でも高い人気を誇る犬種です。ワーキングドッグとしても活躍している個体も多いでしょう。体高よりも体長が長めで、バランスの取れた体つきをしています。垂れ耳とアーモンド型の目から受ける、優しい印象が魅力的ですね。
とても賢くて穏やかな性格から、人間に対しても犬に対しても、フレンドリーに接することができます。家族への愛情はとても深く、人と一緒にいることが大好きです。快活で、精神的に幼い傾向もあるので、喜びではしゃいでしまう一面もあります。しつけをしっかりとすれば、子供の良い遊び相手となることも可能です。
垂れ耳犬が注意するべき耳の病気

◆垂れ耳の犬種は、耳の病気にかかりやすい?!
外見が可愛らしくみえる垂れ耳の犬種ですが、実はこの垂れ耳、通気性が悪いというデメリットをもっています。
この通気性の悪さが影響して、犬は耳の病気を発症することが多々あります。
したがって、立ち耳の犬種よりも垂れ耳の犬種の方が、耳の病気にかかりやすいとされているのです。
犬の耳の主な病気として、「耳ダニ感染症」「耳血種」「外耳炎」「中耳炎」「内耳炎」などがあげられます。
外耳炎や中耳炎などは、人間が発症する耳の病気としても知名度が高いですが、犬の場合はどのような症状が現れるのでしょうか。それぞれの病名ごとに、紹介していきます。
◆犬の主な耳の病気
◎耳ダニ感染症
耳疥癬、ミミヒゼンダニ感染症などと呼ばれ、耳ダニが耳に寄生することが原因で発症する病気です。
耳ダニは犬の耳に寄生し、耳道内の上皮・体液、耳垢などを食べて成長しながら繁殖を繰り返します。主な感染源は、既に感染している犬・猫などとの接触です。
感染すると、耳穴の中に黒いワックスの様な耳垢が溜まったり、激しい痒みが起こったりします。この痒みによって激しく耳を掻いたり、頭を振ったりするような仕草がみられるようになるでしょう。
掻きむしることで耳の周囲にはひっかき傷ができたり、耳血種を引き起こしたりする原因となります。更に、外耳炎の原因の一つともなり得るのです。
治療法としては、耳道内の洗浄と耳垢の除去、平行して殺ダニ作用をもつ薬剤の投与が必要となります。更に、二次感染や重度の炎症が起きている場合には、それらに対する治療も併せて行われます。
耳ダニ感染症を防ぐためには、既に感染している個体との接触を防ぐことが何より有効だといえるでしょう。
◎耳血種
耳介に分泌液や血液が溜まることで膨らんだ状態となり、熱を持って痛み・痒みを伴うのが耳血種です。
原因は明確化されてはいませんが、様々な要因が考えられる病気でもあります。
耳ダニ感染症・外耳炎・アトピー性皮膚炎・食物アレルギーなどによる痛みや痒みの発症で、耳を掻く・頭を振るなどの行為の結果、血管が破れて発症する場合もありますが、耳の病気に関係なく発症するケースもあるそうです。また、耳の打撲や、他の犬に咬まれたことが原因で起こることもあり、自己免疫性疾患によって起こるともいわれているようです。
発症した場合は、切開手術、耳にパイプを通す方法、注射での吸引などで液の排出をした後、止血・耳洗浄を行ってから排出させた穴を縫い合わせて塞ぐ処置がなされます。更に、炎症を防ぐためのステロイド剤、細菌感染を防ぐための抗生物質の投与など、内科治療を施す場合もあるようです。痒みの元となる病気を治療することが、再発防止には重要といえるでしょう。
耳血種を治療せずに放置したとしても、耳の膨らみは治るようですが、軟骨の変形や萎縮、耳の変形が起こる可能性があります。そうなる前に、やはり治療することを個人的にはお勧めします。
◎外耳炎
垂れ耳の犬種にとって最もかかりやすいといえる耳の病気が外耳炎です。様々な原因によって発症する病気なので、愛犬が垂れ耳だという飼い主さんはよく注意しましょう。
細菌や真菌が耳垢に繁殖することで発症する場合や、耳ダニの寄生による発症、更にアトピー性皮膚炎・脂漏性皮膚炎など全身性皮膚病に併発して発症する場合もあります。他にも、腫瘍や異物によって外耳道が狭まることが原因となって外耳炎を発症するケースもあるようです。
外耳炎になると、臭いのあるベトベトした耳垢がたまり、痒みや痛みを伴います。このため、愛犬には耳を激しく掻いたり、頭をしきりに振ったりするような仕草がみられるでしょう。
慢性化すると、皮膚が肥厚して外耳道を塞いでしまう可能性もあります。
外耳炎の治療には、耳の洗浄に併せて、その原因の排除を行うことが重要となります。細菌・真菌の繁殖が原因であれば、抗生物質・抗真菌剤が用いられ、耳ダニの寄生が原因であれば、駆除薬の投与が行われます。全身性の皮膚病が原因の場合には、その治療が施されるでしょう。
外耳炎は、慢性化・再発のしやすい病気だといわれます。悪化することで、更に恐ろしい中耳炎や内耳炎を引き起こす可能性もあるので、発症した場合は根気よく治療を続けるようにしてください。
予防法としては、日常的に耳垢が溜まっていないかをチェックすることが有効です。ただし、耳掃除を飼い主さんが行う場合は、耳垢を耳の奥に押し込んでしまったり、皮膚を傷つけてしまったりする可能性もあるので注意が必要となります
耳の病気を防ぐためにも、日頃から耳のケアをすることは大切です。しかし、間違った方法をとると、耳の病気を招く結果にも繋がります。
特に垂れ耳の犬種であれば、生活する上で耳のケアは必要不可欠ともいえるでしょう。
適切な耳のケア方法を紹介しますので、是非チェックしてみてくださいね。
垂れ耳犬の耳のケア方法

◆飼い主さんが自宅で耳掃除をする場合は?
動物病院で愛犬の耳掃除をしてもらうのが、一番安全で安心ですが、頻繁に通うことは難しいと思います。特に垂れ耳犬種の場合は、耳の病気にかかりやすいということで、日頃から耳の健康状態をチェックすることが重要といえますよね。
とはいえ、耳掃除をやりすぎてしまうと、病気を招いたり、耳の健康状態を悪化させたりするなどの逆効果を招く可能性があります。自宅での耳掃除は、2週間に1回程度が無難だといえるでしょう。
耳掃除の前に、まずは耳の内側の余分な被毛をカットしましょう。耳の中の毛量が多いと、蒸れやすいことから細菌の繁殖が盛んとなります。
カットするのではなく被毛を抜く方法もありますが、犬種によっては適していません。耳内にくっついて生えている被毛であれば抜けないので、注意してくださいね。
耳の内側の被毛がすっきりしたら、耳の中を拭きます。コットン(ガーゼ)、イヤークリーナーを使用しましょう。拭く際には強くこすらず、拭いた後はきちんと乾燥させることを忘れないでください。
耳に水をいれたり、毎日のようにイヤークリーナーを使用したりするのはよくありません。
また、綿棒を使用する場合には更に注意が必要です。先端の綿が耳の中に残ってしまったり、綿棒を奥に入れてしまったりすることで耳を傷つけてしまう可能性があります。
◆垂れ耳犬種の耳掃除手順
前述したように、垂れ耳タイプの犬種の場合、耳のケアはとても重要です。垂れ耳には垂れ耳に適した方法・手順で耳掃除を行うようにしましょう。
我が家の愛犬は垂れ耳!という飼い主さんは、以下の手順で耳掃除を行ってくださいね。
①耳の中が見えるように耳をしっかりと持ち、イヤークリーナーを1~2滴垂らしましょう。(用量に関しては使用する製品に従ってください)
②愛犬が耳をブルブルと振るわせます。
③コットンやガーゼを使用し、耳の中を優しく拭きましょう。垂れ耳タイプは、愛犬が頭を振っても耳垢が外に飛び散らない場合があります。しっかりと拭き取るのを忘れないでください。
④耳をしっかりと乾かしましょう。垂れ耳の形状から耳の中は蒸れやすい状態です。耳の軟骨や軟骨が重なっている部分なども、忘れずに乾燥させるようにしましょう。
せっかく耳掃除をしても、乾燥させなければ再び細菌繁殖を招く可能性が高まります。垂れ耳タイプの犬種の場合は、ここが要注意ポイントです。
市販されているイヤークリーナーには、垂れ耳タイプ専用の製品もあり、乾燥する効果を持ち合わせているものもあるようです。そのようなアイテムを利用するのをお勧めします。
まとめ

立ち耳も垂れ耳もそれぞれに魅力をもっていますが、やはり人それぞれの好みがありますね。犬は耳の形で、本当に印象が変わります。
もし、垂れ耳の犬種を飼いたい、と考えているのであれば、耳の病気とケアの方法については、しっかりと頭に入れておきましょう。
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