- 1.猫が咳をする原因は?
- 2.猫の心配のない咳と病気の咳の見分け方は?
- 3.猫の咳で考えられる病気は?
- 4.猫の咳の予防方法は?
- 5.猫の咳の原因のひとつ「毛球症」
- 6.まとめ
1-1.異物(ゴミやホコリなど)が入ってしまったことによる咳
1-2.興奮して噎せ込んでしまったことによる咳
1-3.病気が原因で起こる咳
1-4.逆くしゃみ
2-1.数回の咳で治まる場合は心配なし
2-2.咳が連続で続く、毎日咳き込む時は病院へ
3-1.上部気道感染症(猫風邪)
3-2.喘息
3-3.トキソプラズマ症
3-4.心筋症
3-5.リンパ腫
3-6.巨大食道症
3-7.毛球症
4-1.ワクチン接種をする
4-2.猫の完全室内飼い
4-3.猫の生活スペースを清潔に保つ
4-4.ブラッシングをする
4-5.栄養価が高いキャットフード
5-1.毛球症とは?
5-2.毛玉を吐き出そうと咳をする
5-3.毛球症を予防するには?
猫が咳をする原因は?
咳とは、一般的に鼻や気管、肺などの呼吸器官に入ってきた異物(ゴミやホコリなど)を取り除こうとして起こる生理現象のことです。
こちらの動画のように、猫が咳をする時は、しゃがみ込んで頭を下げて「ケホケホ」といった感じの咳をします。水を飲んだ後などは、うまく飲めなかったためにこのような行動をよくとる猫もいます。
猫も人と同じように「ゴホッゴホッ」と咳をすることがあります。咳にもいろいろと種類があり、同じ咳でも原因や理由によってさまざまです。
◆異物(ゴミやホコリなど)が入ってしまったことによる咳
人も異物(ゴミやホコリなど)を吸い込むと咳がでるように、猫も異物を吸い込んでしまうと咳をします。また、喉に食べ物がつかえたり、水が気管に入ってしまったりすると、誤飲を防ぐために食べ物を押し出そうとして咳をします。
こういう場合の咳は、連続して咳が出ますが、数回で咳が治まることがほとんどです。
◆興奮して噎せ込んでしまったことによる咳
猫が遊んでいる時や驚いた時に、むせ込んで咳をしてしまうことがあります。こういう場合の咳は、連続して咳が出ますが、猫が興奮しなくなれば咳も治まります。
◆病気が原因で起こる咳
猫が毎日咳をする、連続して咳が出て止まらない、咳をすると「ゼーゼー」と音がする、湿った咳をしているなどの場合は、病気が原因で咳をしている可能性があります。
他にも猫の元気がなかったり、苦しそうにしていたりなど、いろいろな症状が同時にでる場合があります。
◆逆くしゃみ
猫の咳とよく似た症状に「逆くしゃみ」と言われるものがあります。
逆くしゃみは、鼻から空気を押し出すくしゃみの反対で、急激に鼻から空気を吸い込む状態のことです。鼻に違和感がある時などに、口を閉じて鼻から「フンフン」と鼻を鳴らしたり、「グーグー」という連続した大きな音をだす時もあります。
猫の心配のない咳と病気の咳の見分け方は?
◆数回の咳で治まる場合は心配なし
猫も人と同じように異物を吸い込んだりすると、体の外に出すために咳をすることがあります。数回で治まる咳の場合は、吸い込んだ異物を取り除く生理現象なので、心配をしなくても大丈夫です。
また、連続して咳をしてしまうことがありますが、異物が取り除かれてしまえば、咳はすぐに治まります。数回で咳が治まる心配のない咳です。
◆咳が連続で続く、毎日咳き込む時は病院へ
異物が原因の咳であれば、連続して咳をしても数回ぐらいで治まります。
しかし、咳がなかなか止まらない場合や、咳と同時に「ゼーゼー」という音が聞こえる場合などは、感染症や心臓病などの病気が原因となっている可能性があります。
咳の他に以下のような症状が見られたら、病気を疑いましょう。
・咳をしながら、頭を低くして苦しそうに呼吸をすることがある
・咳と同時に「ゼーゼー」や「ヒューヒュー」という音が聞こえる
・痰が絡んでいるような咳
他にも食欲がない、元気がない、常に苦しそうにしているなどのいろいろな症状があります。そういった症状がでた場合は、すぐに動物病院で診てもらいましょう。
猫の咳で考えられる病気は?
猫が普通の咳をする時は、基本的にしゃがみ込んで頭を下げて咳をします。また、異物などで喉に違和感がある時には、口を開けて数回「ケホケホ」といった咳をします。
これらの咳は猫の生理現象なので、そこまで心配をする必要はありません。
猫の咳がすぐに治まれば病気の可能性は低いですが、毎日のように連続して咳をしている場合は、病気の可能性があります。
◆上部気道感染症(猫風邪)
上部気道感染症は、人の風邪によく似た病気で、鼻水やくしゃみ、咳や目ヤニ、発熱などの症状がでます。
原因は、ウイルス性鼻気管炎、カリシウイルス、クラミジアなどのウイルスや細菌による病気が関係していることが多いようです。
◆喘息
喘息は、アレルギーを引き起こす原因物質などが気管支を収縮させてしまい、咳や呼吸困難などの症状がでる病気です。喘息は発作的に起こり、悪化して発作が重度になると命に関わる病気です。
◆トキソプラズマ症
トキソプラズマ症は、トキソプラズマという寄生虫が猫に感染して起こる病気です。咳や息が荒い、嘔吐や発熱などの症状がでます。
トキソプラズマ症は人にも感染する病気なので、症状がみられた時は注意が必要です。
◆心筋症
心筋症は、心臓の筋肉が薄くなったり、厚くなったりするなどの異常が起こり、心臓の動きが弱くなってしまう病気です。
心筋症で心臓が肥大してしまった場合に、気管を押し上げてしまい、咳や息が荒いという症状が出ることがあるようです。
◆リンパ腫
リンパ腫は、リンパ球がガン化してしまうとても恐ろしい病気です。猫白血病ウイルスの感染が関係しているといわれていて、咳や息が荒い、痩せてしまうなど症状が現れます。
◆巨大食道症
巨大食道症は、食道の1部分が異常に広がった状態になってしまい、食道の運動の低下により、水や食べ物をすぐに吐き出してしまう病気です。
発症すると水や食べ物を胃へ送ることができなくなり、吐いた食べ物が気管から鼻や肺に入る「誤嚥」を起こすことで、咳や発熱などの症状を併発します。
◆毛球症
毛球症は、猫の抜け毛が体の中で毛玉になってしまい、排出できなくなる病気です。口から毛玉を出そうとして咳をしたり、他にも便秘や食欲不振などの症状がでます。
猫の咳の予防方法は?
猫の咳がよくでる、毎日咳をしている、連続して咳をしているという状態は、猫の体にとってはよくありません。飼い主さんが猫の過ごす環境を整えることで、猫の咳を予防できる場合があります。
◆ワクチン接種をする
ワクチンを接種することで、猫の上部気道感染症やリンパ腫に関係しているといわれている「猫白血病ウイルス感染症」を予防することができます。
◆猫の完全室内飼い
外にはたくさんの病原菌やウイルスなどがたくさんあります。野良猫などはどんな病気を持っているかわからないので、野良猫に直接触れ合うことはやめたほうがいいでしょう。猫の健康のことを考えて完全に室内飼いをすることをおすすめします。
◆猫の生活スペースを清潔に保つ
アレルギー体質の猫の場合は、アレルギー物質などとの接触を防ぎましょう。できるだけ毎日掃除をし、猫が快適に過ごせる生活スペースを清潔に保つことが大切です。
◆ブラッシングをする
猫の毛づくろいで抜け毛が体の中に入らないように、毎日のブラッシングを欠かさずにしてあげましょう。毎日のブラッシングでかなりの量の抜け毛を猫の体の中に入らないようにすることができます。
◆栄養価が高いキャットフード
普段から栄養価の高いキャットフードを食べることで、猫の抵抗力や健康を高めることができます。
今ではいろいろなキャットフードがあります。年齢別に栄養価が考えられているキャットフードや、病気予防のためのキャットフードもあるので、猫の健康を考えながらキャットフードを選びましょう。
猫の毛玉が原因の「毛球症」を予防するには?
猫は起きている時間の4分の1の時間毛づくろいをしているといわれています。猫にとって毛づくろいはとても身近な行動であり、場合によってはその行動が原因で病気になることがあります。
◆毛球症とは?
毛づくろいで飲み込んでしまった毛は、通常であれば口から吐き出すか、便と一緒に排便されます。
猫は飲み込んだ自分の毛玉を排出するのがとても上手な動物ですが、何かしらの事情により、毛玉をうまく吐いたり、排便できなくなってしまうことがあります。
猫が毛玉をうまく排出できないことが原因でなるのが「毛球症」という病気です。
◆毛玉を吐き出そうと咳をする
猫が毛球症になってしまうと「ケホッケホッ」と咳をして、口から吐こうとする仕草が見られます。毛玉を排便できないことから、便秘や食欲不振という症状が現れ、猫の腹を触ろうとすると嫌がることがあります。
こういった症状がみられた場合は、すぐに動物病院で診てもらいましょう。
軽度の毛球症であれば、毛球除去剤など薬を飲むことによって毛球症が治ることがありますが、症状がひどい場合は、外科手術も必要になる時もあります。
◆毛球症を予防するには?
猫にとって、毛づくろいはとても大切な習慣で、止めさせることはできません。飼い主さんが毛球症にならないように予防をしてあげましょう。
●毎日こまめにブラッシングする
毛球症を予防するためには、まずこまめにブラッシングをしてあげましょう。抜け毛を飲み込まないように取り除いてあげることで、毛球症の予防になります。被毛の長い猫は毛量が多いので、特に毎日丁寧にブラッシングをしてあげましょう。
また、換毛期の春と秋の季節は、抜け毛がとても増えます。普段よりもブラッシングの回数を増やしてあげてください。
ブラッシングをするだけで、とても多くの抜け毛があるかよくわかります。ブラッシングした抜け毛が猫の体の中に入ると思うととても怖いことです。毛球症になる猫は少なくはありません。
●毛玉対策のキャットフードを与える
キャットフードの種類に「ヘアボールケア」や「毛玉コントロール」と書かれているキャットフードがあります。普通のキャットフードよりも食物繊維が多く配合されているので、胃の消化機能を活発にしてくれ、毛玉を排便する動きを促してくれます。
毛球症は、毎日のブラッシングとキャットフードで予防ができます。飼い主さんができる予防はきちんとしてあげましょう。
まとめ
猫も咳をすることがありますが、心配のいらない咳なのか病気の咳なのかは、普段から猫が咳をする時にどのような状態で咳をするかよく観察しておくといいでしょう。
猫がどのような時に咳をするのか、咳をした後に音がするかなどを観察しておくことで、動物病院に行った時に獣医師さんにスムーズに猫の症状を伝えることができます。
毎日のように連続して咳をするようであれば、病気の可能性があるので動物病院に行ったほうがいいでしょう。
飼い主さんは、毎日猫が快適に過ごせるよう、生活スペースを作ってあげることも大切です。
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