【獣医師監修】犬の外耳炎とは?かかりやすい犬種は?症状・原因を知って予防しよう

2017.10.10

【獣医師監修】犬の外耳炎とは?かかりやすい犬種は?症状・原因を知って予防しよう

犬の外耳炎は耳の穴から鼓膜までの間の管(外耳道)に炎症が起きることを指します。 外耳炎の症状は、痛み、痒み、耳垢の変化から始まり、悪化すると自律神経系の症状も出ます。 外耳炎を繰り返していると、耳血腫という耳の内出血も置きやすく、慢性化すると手術が必要になることもあります。 原因は細菌、真菌(カビ)、耳ダニ、外傷など様々で、治療法も原因に合わせ多種多様です。 感染率の高い外耳炎を避ける為には、毎日の健康チェックで外耳炎を未然に防ぐ事が大切です。 犬の外耳炎について、詳しく確認してみましょう。

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外耳炎とは?

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外耳炎とは、耳の穴から鼓膜までの間の管(外耳道)に炎症が起きることを指します。
別名、外耳道炎とも呼ばれています。
外耳炎は犬特有の病気では無く、人間にも起こります。
本来、外耳炎は診断の必要が無いまま炎症がおさまったと同時に症状が無くなります。
ですが、犬の場合は痒みや違和感から掻いてしまったりすることで悪化してしまうことが多いです。
外耳炎の炎症が酷い場合には、耳だれも起こります。
犬の場合は、悪化すると手術が必要になる事もあります。


外耳炎の症状とは?

犬の外耳炎の症状には、以下のものがあります。

・痛み
・痒み
・湿疹
・耳垢が増える
・耳垢の形状の変化(ベトベトする、色が黒っぽくなる)
・耳だれ
・出血
・耳の中から異臭がする

◆外耳炎から中耳炎になる場合

重症化すると、耳を常に片側に傾けたり、嘔吐などが見られます。
これは外耳炎から、鼓膜の先の中耳炎に移行していくと現れる症状です。
中耳炎になると自律神経に影響が出るため、ふらつきや嘔吐、麻痺など外耳炎よりも重い症状が出る事があります。
犬は人間よりも痛みに鈍感で、かつ自分で症状を訴える事が出来ないため、外耳炎に気付かず中耳炎に移行してしまう犬は少なくありません。

◆耳血腫とは?

外耳炎の痒み症状が現れると、犬は我慢することが出来ません。
時には飼い主も気付かないほどの短時間に出血するほど、掻き壊してしまう事もあります。
掻きむしった時の刺激により、耳のひだ部分(耳介)に内出血がおこった状態が耳血腫です。
柔道でよく「餃子耳」と呼ばれる状態が、この耳血腫です。
耳血腫になってしまった場合は、針を刺して(穿刺)中の血を抜き取る治療が行われますが酷い場合は、耳がちぎれるまで悪化してしまうこともあります。


外耳炎の原因とは?

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犬の外耳炎の原因は一つでは無く、幾つかあります。
ひとつずつ確認してみましょう。

◆細菌感染

黄色でベタベタとした耳垢の場合は、細菌感染による外耳炎が疑われます。

◆真菌(マラセチア)感染

こげ茶の様なダークな色で粘度のある耳垢の場合は、マラセチアという真菌による外耳炎が疑われます。
マラセチアはカビの一種で、脂漏症の犬やアトピーの犬に多くマラセチアによる外耳炎が見られます。
マラセチアが原因の外耳炎の場合、他の原因の外耳炎に比べて犬の痒みが大きいという特徴があります。

◆耳ダニ感染

真っ黒の乾燥した耳垢の場合は、耳ダニによる外耳炎の疑いがあります。
“耳ダニはミミヒゼンダニというダニが犬の耳に寄生することが原因で起こります。
耳疥癬とも呼ばれ、一見かさぶたの様に見える事もあります。”
耳ダニは感染力が高いため、犬の多頭飼いの家庭は次々と感染する可能性が高いです。
皮脂を栄養にしているため、脂漏症の犬に多い原因と言われています。

◆外傷

耳の外側や耳に近い首などの部位の外傷から、外耳炎になることも犬にはよくあることです。
爪で外耳部分を引っ掻いてしまい、結果炎症になり、そこから悪化していくということも多いです。

◆耳のケアの不足

耳のケアの不足で外耳炎になってしまうこともあります。
特にシャンプー後に耳の中が湿った状態で、じめじめしていると外耳炎になりやすいです。

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◆ホルモン異常

甲状腺ホルモンの異常により外耳炎になりやすい犬もいます。
特に甲状腺機能低下症の場合は外耳炎や、外耳炎になりやすい体質と言われる脂漏症になりやすいことが知られています。
ホルモン異常を持った犬の場合は、外耳炎が治りにくく慢性化しやすいという特徴もあります。


外耳炎にかかりやすい犬種は?

じめじめして風通しが悪いところは、細菌性外耳炎や真菌、耳ダニによる外耳炎には最高の環境です。
そのため、たれ耳の犬は外耳炎になりやすく、特にケアが必要となります。
アメリカンコッカースパニエルや、ゴールデン・レトリーバーシーズーダックスフンドビーグル犬キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルなどが代表格です。
また、耳の中の毛が多い犬種も外耳炎になりやすく、ミニチュア・シュナウザートイ・プードルなど、愛玩犬として親しまれている人気犬種に多いということが解ります。


外耳炎だと早く気付くには?

犬の外耳炎は、気付いた時にはかなり悪化している状態になっている事が多いです。
特にたれ耳の犬は耳の中が普段は見えない状態な為、外耳炎の発見が遅れます。
外耳炎は慢性化する病気ですし、悪化すると自律神経にも影響があるため、とても怖い病気です。
早期に気付き、治療を開始することが何よりも大事です。
普段のケアの歳に必ず耳の中をチェックするという習慣をつけましょう。

外耳炎だと気付くには、犬をよく観察する必要があります。
・頭を振る
・耳や首を掻く
・むずむずしている様子がある
・耳垢の形状、色、量がいつもと違う
・耳が臭い

このような症状が表れたときや、「いつもと違う」と感じた時には必ず受診する様にすることが大事です。


外耳炎の治療法とは?

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犬の外耳炎の治療方法は、その原因によって違います。
状態や検査などから原因が判明した後に、その原因に対応した治療法を取る事が一般的です。

細菌性、真菌性の場合は抗菌薬や抗真菌薬を使用し薬剤治療します。
耳ダニの場合は、耳の中を洗浄した後に抗ダニ薬で治療します。
脂漏性皮膚炎やアトピー性皮膚炎の場合は、皮膚炎の原因となるものを除去、治療と同時進行で治療を進めていきます。

◆外耳炎治療に使われる補助器具も

犬の外耳炎は、原因は何にせよ炎症を治めなければ直りません。
炎症が起こっている時には、痛みや痒み、違和感があるため犬はどうしても気になってしまい、掻いたり、頭を振って刺激をしようとしてしまいます。
特に爪で引っ掻いてしまうと、耳血腫などを引き起こす可能性もあるため注意が必要です。
どうしても、気になって掻いてしまう子の場合、動物病院ではエリザベスカラーの使用を薦められます。

エリザベスカラーとは円錐状のプラスチックや布製の器具で、首に巻いて使います。
16世紀のエリザベス朝時代の襟に似ているため、その名が付きました。
気にして掻いてしまう子の場合、エリザベスカラーは有効な治療法になります。
病院で使用しているのは、プラスチック製のハードタイプですが、布製のクッション性が高いタイプや、可愛い柄のデザイン性に優れたタイプも販売されていますので、犬の状態に合わせて選ぶ事をおススメします。


犬の外耳炎の予防法とは?

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外耳炎になりやすい環境にしない様、耳の中の毛は清潔に処理し、定期的に耳掃除をするよう心掛ける事が大切です。
シャンプーの際には綿を耳の中に詰める、シャンプーが終わった際には耳の中の水分を必ずふき取るなどの前、後処理も有効です。

耳の中を乾燥させた方が、より外耳炎にはなりにくくなります。
ですが、長毛のたれ耳の犬の耳をゴムなどで縛って頭上に上げておく、などの方法は避けましょう。
ゴムの取り忘れで耳先が壊死してしまったり、縛っていたゴムを食べてしまうなどのトラブルがあり、動物病院に来院する件数も多いです。
耳のたれた犬の場合は、日ごろから耳のチェックを欠かさない様にし、少しでもいつもと違う点を感じた場合には動物病院に行く事が一番の予防法です。


犬を外耳炎にさせないための耳掃除方法とは?

犬の耳掃除は2週間から1ヶ月に1回ほどが適切な感覚です。
トリミングに通っている犬の場合は、耳掃除もセットである場合が多いです。
トリミング時に耳掃除をしている犬は、家で特に耳掃除をする必要はありません。

自宅での耳掃除は、多すぎる耳の中の毛を抜くということから始まります。
耳の中の毛が少ない場合は、この工程は飛ばしてOKです。
素手や、鉗子で抜いていきますが無理はしないでください。

耳の毛を綺麗にした後は、コットンにイヤーローションを塗布し、見える部分を拭いていきます。
綿棒などを使って奥まで掃除する必要はありません。
外耳道を傷つける可能性が高いからです。

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◆おすすめはプロに任せる事!

犬の耳は、中で直角に曲がっている為見える部分よりも奥の掃除は難しいです。
また、人間とは違い、毛が生えていたり、シワがあったりと掃除も容易には出来ません。掃除をするつもりが、かえって愛犬の耳の中を傷つけてしまうこともあります。
おススメは動物病院や、トリミングサロンで耳掃除してもらうことです。
耳毛抜きから、細かい部分の掃除までしてもらう事が可能です。
動物病院の場合は、更に外耳炎になっていた場合そのまま検査や治療に入る事も出来ます。
どちらも耳掃除だけの利用も可能で、料金は自由料金のため様々ですが、およそ500~1500円ほどが一般的です。(再診料除く)
同料金で耳掃除だけではなく、爪切りや肛門腺絞りなどもセットでやってくれる施設も多いです。
外耳炎になりかけていたり、初期の耳のトラブルに気付いてもらえるというメリットもあります。


外耳炎になりやすい季節はある?

外耳炎は梅雨頃から夏にかけてが一番なりやすいです。
これは湿度が高くなるため、耳の中もジメジメしやすく細菌や真菌(カビ)などが繁殖しやすくなるからです。

アトピー性皮膚炎で、アレルゲンがスギ花粉など原因アレルゲンと季節が関連づいている場合は各々外耳炎になりやすい季節がありますので、注意が必要です。


まとめ

犬の外耳炎は、とても身近な病気です。
一番の予防法は、外耳炎にさせない事です。
日頃から耳の健康チェックを欠かさずにし、いつもと違うなと感じたら直ぐに通院をおススメします。
「いつもと違う」に気付く為には「いつも」を知っている必要があります。
悪化しやすく、慢性化が怖い外耳炎にならないために、耳のケアを始めてみましょう。

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※こちらの記事は、獣医師監修のもと掲載しております※


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St.Elmos

St.Elmos

動物看護士、トリマー、愛玩飼養管理士などの資格を持っています。 家族の一員としてのワンちゃんネコちゃんにまつわる情報をお伝えできればと思います。

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