犬に湯たんぽを使う時の注意点!犬の寒さ対策方法のススメ

2022.12.06

犬に湯たんぽを使う時の注意点!犬の寒さ対策方法のススメ

寒い冬は愛犬がお部屋で寒く感じていないか心配ですよね。エアコンをつけても温風がうまく届かなかったり、ヒーターなどの暖房器具を置くと、誤って倒してしまったり、コードを噛んでしまう危険性があったり。愛犬の寒さ対策に苦労している飼い主さんは多いのではないでしょうか。 そんな時におすすめなのが「湯たんぽ」です。この記事では「湯たんぽの使い方」や「使う時の注意点」をご紹介し、湯たんぽの魅力をお伝えします。

【掲載:2019.10.06  更新:2022.12.06】

室内犬の寒さ対策方法

寒い冬は、お出かけする時だけでなく、室内でも愛犬の寒さ対策が必要です。愛犬の体を安全且つ、効果的に温める方法をご紹介します。

◆室内犬の寒さ対策方法①お部屋の床付近を暖める

犬は人間と比べてお部屋の下の方、床付近の温度の影響を強く受けます。エアコンの温かい空気はお部屋の上の方にたまりがちなので、下の空間を暖めてあげることが大切です。

また、犬はお腹の部分の毛が薄いため、下からの冷えに弱く、お腹が冷えることで体調を崩してしまうこともあります。床からの冷気を遮断し、犬の体を下から温めてあげる工夫が大切です。

具体的には、ホットカーペットや断熱効果のあるカーペットをお部屋に敷くと良いでしょう。ホットカーペットを敷くことで、床からの冷気を遮断し、同時に床付近の空間を暖めることができます。

ホットカーペットを使う場合、気をつけなければならないのは、「退避エリア」を作ってあげることです。

退避エリアとは、犬の体が温まりすぎて、暑いと感じた時に移動できる、涼しい場所の事です。

お部屋の全体にホットカーペットを敷いてしまうと、犬が暑くなってしまった時に、場所を移動して体温調節をすることができなくなってしまいます。必ず退避できるエリアを作ってあげましょう。

方法としては、お部屋より一回り小さいカーペットを敷き、同じ部屋の中で温度の異なる場所を作ったり、犬が自分で他のお部屋へ移動できるよう、隣の部屋を開放しておくなどの方法があります。

床暖房を使用しているお家も同様の工夫が必要です。

◆室内犬の寒さ対策方法②ケージ内を暖かくする

ケージ内を暖かくすることで、犬が寒さを感じた時に、温まるための場所を作ることができます。

床からの冷気を遮断するため、ケージの中に毛布を敷いたり、犬用のベッドを置いてあげたりすると良いでしょう。

夜、愛犬がケージの中で眠る場合は、常に一定の熱を発するヒーターやホットカーペットを使用してしまうと、犬が寝ている間に温度調節ができず、低温やけどをしてしまったり、脱水症状を引き起こしてしまう危険性があります。

ケージ全体を毛布などで包み冷気を遮断し、犬自体の発する体温を逃げないようにして温める方法が、犬の負担になりにくいためおすすめです。

◆室内犬の寒さ対策方法③湯たんぽを使う

湯たんぽは、ヒーターやホットカーペットなどの暖房器具と違い、犬の体を自然に温めることができるのでおすすめです。無理に温めず、使い始めてから次第に冷めていくものなので、犬の体を過度に温めてしまうということになりにくいです。

また、ヒーターのように温風が出ないので、乾燥による犬の体調の悪化を防ぐことができます。

湯たんぽは、基本的に燃料や電気を使わないため、犬が触れて倒してしまう事故や、噛んで感電してしまう事故が起きる心配がありません。

最近では、ペット用の湯たんぽも多数販売されているため、愛犬に合った湯たんぽを選んで、ケージ内や愛犬のお気に入りの場所に置いてあげると良いでしょう。


タイプ別に見た湯たんぽの特徴

湯たんぽ

湯たんぽの素材などのタイプ別に、特徴と注意すべき点を見てみましょう。愛犬に合った湯たんぽを選ぶ際の参考にして下さいね。

◆湯たんぽのタイプ①金属

金属製の湯たんぽは、保温性が高く、丈夫なので長持ちします。

湯たんぽに使われる金属は、主にトタンやブリキなどです。犬が万が一噛んでしまっても、破損しづらい素材のため安全です。

また、金属製の湯たんぽは、湯たんぽごとガスコンロやIHにかけて温められるものがあり、とても便利です。

注意しなければならないのは、金属は熱を伝えやすいため、湯たんぽが熱くなりすぎて犬がやけどをしないようにしなければならない点です。

◆湯たんぽのタイプ②ゴム

ゴム製の湯たんぽは柔らかいので、金属製など硬い素材のものに比べ、犬の体に当たっても痛くなりにくいという利点があります。

軽い素材で持ち運びにも便利なので、お出かけ先に持っていってお湯を入れて使うのもおすすめです。

しかし、素材が柔らかい分、犬が噛んでしまった時に破損しやすいという注意点があります。犬が噛んで壊してしまったり、ゴムを誤飲してしまわないよう注意が必要です。

また、ゴム特有のにおいを嫌う犬もいるので、使用する時は犬が嫌がっていないか確認し、気になっているようであれば、タオルで包むなど、においが気にならない工夫をしてあげましょう。

◆湯たんぽのタイプ③陶器

陶器製の湯たんぽは、保温効果が長く続くのでおすすめです。また、犬が噛んで破損する可能性はほぼありません。

陶器の湯たんぽは、丈夫な分、他の素材でできた湯たんぽに比べ、重さがあります。
高い場所から落としてしまったり、犬が転がして割れてしまうことがないよう、必ず安定した床の上で、クッション性のあるカバーをつけて使うことをおすすめします。

◆湯たんぽのタイプ④電子レンジタイプ

中の保温材部分を電子レンジで温め、カバーに入れることで、適温で使用することができる商品です。使われる素材は、主にアルミやナイロン、ポリエチレンなどです。

電子レンジタイプの利点は、熱くなりすぎず、保温材の効果で温かさが長持ちする点です。多くの商品が、電子レンジで1~3分ほど温めればすぐに使用できるため、手軽さも魅力です。

気をつけなければならないのは、保温材がジェル状になっている商品です。柔らかく、犬が噛んでしまうと中の保温材が漏れて出てしまい、とても危険です。

噛み癖のある犬にはあまりおすすめできません。

◆湯たんぽのタイプ⑤電気湯たんぽ

電気で温めるタイプの湯たんぽです。使われている素材は主にナイロンなどです。

コードレスのものであれば、事前に充電をすることで、一定時間の保温効果が期待できます。
熱いお湯を入れる必要がないため、準備の際に飼い主さんがやけどをする心配がなく、手軽に使えるという利点があります。

充電の際はコードをつないで行うため、犬がコードを噛んでしまわないよう注意が必要です。

また、コードレスとはいっても、本体には、内部の液体を温めるための電子器具がついているため、噛み癖のある犬は、故障や感電などの危険性があり、注意が必要です。

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便利な両面使用。高効率の特殊配線ヒーターの使用とサーモスタットの内臓で省エネ効果抜群。ペットに噛まれてもコードが簡単に交換可能。※交換コードは別売りです。

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犬に湯たんぽを使うときの注意点

愛犬の寒さ対策に便利な湯たんぽですが、使用する時は注意しなければならない点がいくつかあります。

◆温度管理をしっかりとする

湯たんぽは、基本的に沸かしたお湯を中に入れて使用するタイプと、湯たんぽ自体を電子レンジで温めて使用するタイプ、電気で充電してから使用するタイプの3種類に分かれます。

特にお湯を入れて使うタイプでは、中に入れるお湯の温度が熱すぎると、犬がやけどをしてしまう原因になります。
温度が適温だったとしても、湯たんぽが長時間犬の体に当たっていると、低温やけどを引き起こす危険性があります。湯たんぽを犬の体に直接当てないようにする工夫をしましょう。

温めた湯たんぽを犬に使用する際は、湯たんぽが犬に直接当たらないように必ずカバーをつけてください。カバーのない商品や、カバーが薄く温度を感じやすい場合は、タオルでくるむなどの工夫が必要です。

また、湯たんぽは自ら熱を発する商品ではないので、時間が立つと冷めてきます。
気がついたら湯たんぽが冷え切っていて、愛犬が寒さにふるえていた、なんてことのないよう、湯たんぽの持続時間をしっかり確認し、こまめに自分の手で触って、温度の変化を確認するとこが大切です。

冷めてしまったら、再度温めてあげましょう。

◆ペットボトルは使わない

ペットボトル

ペットボトルにお湯を入れて、簡易的に湯たんぽ代わりに使う方法があります。
災害時などの緊急時に役立つ方法として紹介されることはありますが、普段犬に使ってあげるにはあまりおすすめしない方法です。

おすすめしない理由は、2つあります。
1つ目は、犬が噛んでしまって中のお湯が出てしまう危険性があるという点です。

プラスチック製のペットボトルは、万が一犬が噛んでしまうと簡単に穴が開きやすく、大きさも小さめなので、犬が噛みやすいというデメリットがあります。

ペットボトルの口の部分は特に噛みやすい形をしているので注意が必要です。

2つ目は、保温性が低いという点です。

ペットボトルが変形してしまうのを防ぐため、中に入れるお湯の温度には限界があります。
また、カバーをつけたり、周りをタオルなどで包んだりしたとしても、プラスチック製のペットボトルでは、保温時間に限界があります。

よほどの緊急時ではない限り、保温性の高い素材で作られている湯たんぽを使用することをおすすめします。

◆噛み癖のある犬はやけどや誤飲に注意

元々噛み癖のある犬の場合は、湯たんぽを使用する際、特に注意が必要です。
素材や大きさ、湯たんぽの形によっては、噛みやすく、おもちゃのように遊んで噛んでしまう犬もいます。

噛んでしまう犬への対策としては、湯たんぽを使用する際には必ずカバーを付け、犬が噛みにくいようにすることです。カバーをしていると、万が一噛んでしまった場合も、中のお湯や保温材が出にくくなります。

また、湯たんぽを選ぶ際に、金属や陶器など、なるべく丈夫な素材のものを選びましょう。

特に、電子レンジで温めるタイプの湯たんぽに使われている保温材を犬が飲み込んでしまうと、喉をやけどしてしまうだけでなく、有害な成分が含まれているため、犬の命にかかわる事態になってしまうことがあります。誤飲には十分注意しましょう。

やけどや誤飲を防ぐ一番の方法は、湯たんぽを使う際、飼い主さんが愛犬のそばで見守ってあげることです。

また、愛犬の安全のため、湯たんぽはおもちゃではないと教え、しっかりしつけをすることも大切です。


犬に湯たんぽを使うときのまとめ

湯たんぽについてご紹介しましたが、湯たんぽの魅力は伝わりましたでしょうか。

事故の危険性が少なく、ヒーターなどの暖房器具と違って電気代の節約にもなる湯たんぽ。様々な種類のものが販売されているので、よかったら愛犬に合った湯たんぽを探してみてください。

犬にも飼い主さんにも優しい湯たんぽを使って、冬を快適に乗り切りましょう!



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つな

つな

小さな頃から動物が大好きで、小学生の時に出会った猫と、今も一緒に暮らしています。ペット番組の制作会社に勤めた経験があり、日本全国のワンちゃんネコちゃんを取材しました。その際に、飼い主の皆さんや犬のブリーダーさんとお話をした経験を活かし、読者の皆さんに寄り添った記事を書いていけるよう、がんばります!


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