日々のお手入れが大事!シーズーが気を付けたい病気や気になる寿命について

2020.04.20

日々のお手入れが大事!シーズーが気を付けたい病気や気になる寿命について

大事でかわいい愛犬だからこそ、敏感になってしまう寿命や病気のこと。 この先、幸せな日々を過ごせるようにシーズーの寿命やかかりやすい病気の知識を持ち、健康をしっかりサポートしてあげましょう。

【目次】
1.シーズーの寿命は…?小型犬は長生き傾向!
 1-1.室内飼いで犬の平均寿命は延びている
 1-2.小型犬は長生きしやすい
 1-3.シーズーの平均寿命は?

2.シーズーはどんな病気にかかりやすい?
 2-1.短頭種に起こりやすい「気管虚脱」
 2-2.小さな鼻が原因となる「鼻腔狭窄」
 2-3.垂れ耳が原因で起こりやすい「外耳炎」
 2-4.丸い瞳で「目の病気」にも注意が必要
 2-5.被毛にボリュームがあるため「皮膚炎」にも注意

3.日々のお手入れ&健康管理で病気の早期発見に繋げよう
 3-1.どんなお手入れをすべき?
 3-2.運動不足で肥満にならないようにしよう
 3-3.スキンシップを兼ねた遊びで健康観察を…

4.まとめ

シーズーの寿命は…?小型犬は長生き傾向!

シーズー

短く潰れた鼻が特徴的なシーズーは、おっとり系で初心者にも向いている犬種と言われています。
晴れて愛犬として迎えたら、愛情を持って育てていきたいですよね。
でも、ふと気になるのは「病気になったらどうしよう」「ずっと一緒にいてくれるかな」ということですよね。
まずは、シーズーの寿命がどのくらいなのか、平均寿命について見ていきましょう。

◆室内飼いで犬の平均寿命は延びている

昔と比べると、グッと延びている犬の平均寿命。
今では、小型犬だけでなく大型犬も室内で飼う人が増えていて、それも長寿傾向の一因となっているようです。

そして、ペットを飼う人が増えていることに伴い、高品質のペットフードが販売されているのも犬の長寿傾向の背景にあります。
ライフステージに合わせて必要な栄養素が計算されているので、適切に与えればしっかり成長するのも長生きの秘訣と言えるでしょう。

また、動物医療の進化も平均寿命を引き延ばしている背景にあります。
犬たちも定期的に健康診断を受け、早期発見・早期治療で飼い主さん達の愛情に守られることで、長生きできる子達が増えているのです。

◆小型犬は長生きしやすい

犬は、犬種によって体の大きさが異なります。
「体の小ささ」と「寿命の長さ」は深く関係していて、体が大きいほどに短命傾向にあるというデータが多いです。
体重が40キロを超えるような超大型犬は10歳前後と寿命が短めですが、体重が10キロ未満の小型サイズの犬は14~15歳くらいと長生きする傾向ということが分かっています。

犬の年齢は、大型犬と小型犬では換算方法の考え方が異なります。
例えば、人間年齢70歳半ばは、犬の年齢に当てはめると「大型犬が10歳前後」「小型犬では15歳前後」です。
体の大きいワンちゃんの方が早めに老化が進むので、小型犬よりは短命傾向にあるのです。

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◆シーズーの平均寿命は?

さまざまな調査結果があるので一概には言えませんが13歳~14歳くらいがシーズーの平均寿命と考えられています。
「小型犬」というくくりで見ると、なかには15歳くらいが平均寿命の犬種もいるため、「小型犬のなかではやや短い」という意見もあるかもしれません。
でも、極端に短いとは言えないでしょう。
15歳を超えても元気なシーズーもいますし、なかには20歳まで生きたお話もあります。


シーズーはどんな病気にかかりやすい?

シーズーの体には、「鼻が潰れている」「垂れ耳」「大きく丸い瞳」「被毛が長い」といういくつかの特徴があります。
その見た目は、とても可愛らしいのですが、それがかかりやすい病気とも関係しています。
それに、日々のお手入れで防げる病気もあるため、シーズーの身体的特徴と病気との関係を頭に入れておくと安心です。
いったい、どんな病気に気をつけるべきなのでしょうか。

◆短頭種に起こりやすい「気管虚脱」

シーズーはちょっと潰れたような鼻が特徴的です。
真ん丸の顔立ちにクリクリの丸い目と合わさって、それがシーズーの魅力と注目されています。

シーズーのように鼻ぺちゃな短頭種でかかりやすいのが、吸い込んだ空気を肺に送り込む気管が変形し呼吸がしづらくなる「気管虚脱」という病気です。
この病気は鼻が短いことが原因で先天的にかかるケースが多いものの、「激しく吠える」「首元が圧迫される」というように、ほかの要因が重なって起こることもあります。

気管が潰れてしまうと、通常の呼吸ができない状態になり、症状は悪化します。
一般的な症状として、「ガーガー」と乾いた咳をする様子が見られます。
軽い病状の場合、薬を飲ませる内科的な治療で症状を軽減することができるでしょう。

しかし、重い症状になると、外科手術しか方法がありません。
そのため、ふだんから病気にかからないように、生活のなかで配慮してあげることが大事です。
激しい運動をさせない、大きな声で吠え続けないようにする、散歩時の首輪をやめて胴輪にする…など、「気管に大きな負担をかけない」ことが重要です。

また、肥満になると気管周辺に脂肪がついて圧迫されやすいので、太らないように飼い主さんの健康管理が必要と言えるでしょう。

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◆小さな鼻が原因となる「鼻腔狭窄」

シーズーの鼻は潰れて小さく、もともと呼吸がしづらい構造です。
そのため、ちょっとした運動でも、呼吸が苦しくなりやすいでしょう。

鼻腔狭窄は、鼻が短いワンちゃんは特に注意すべき病気です。
この病気になると、鼻の穴がかなり狭くなり「ブーブーと音を鳴らして呼吸する」「鼻で呼吸できずに口でハーハーしている」という症状が見られるようになるでしょう。
上手く呼吸できず酸素を取り込めないため、苦しそうに見えるかと思います。
生活に支障がない程度の軽症であれば、特に治療はいらないでしょう。
重症になると、運動しない平常時でも辛そうな呼吸が見られます。

先天的にかかる病気のため、予防するのは難しいでしょう。
しかし、病状を悪化させないように、「肥満にしない」「激しい運動を控える」「散歩では暑い時間帯を控える」と、呼吸が荒くならないような生活スタイルを見直すことが重要です。
少しでも負担を取り除くことを考えなくてはなりません。
呼吸困難を引き起こすほど重篤な場合には、外科手術が治療方法になります。

少しでも愛犬の苦しみを和らげるためには、ふだんから鼻の穴を観察したり、呼吸時に音を鳴らしていないかなど、観察しておくようにしましょう。
シーズーの小さな鼻は可愛らしいですが、呼吸の異常を感じたら、なるべく早めに動物病院で相談してみてくださいね。

◆垂れ耳が原因で起こりやすい「外耳炎」

垂れた耳が可愛らしいシーズーですが、それが外耳炎を引き起こしやすいと言われています。
立ち耳の犬の場合、通気が良くて空気がこもりにくい構造。
でも、シーズーのように、ペタッと垂れた耳の犬種は、空気が通りにくく「蒸れ」から耳垢が溜まりやすいのです。

基本的には、耳垢が溜まらないように定期的に耳を綺麗に掃除してあげるのが予防対策。
特に、暑い夏季には蒸れて耳垢も溜まりやすいので、日ごろから耳掃除を徹底しましょう。

ただし、注意したいのは綿棒でゴリゴリし過ぎないことです。
耳垢を取ろうと意気込むあまり、乾いた綿棒で強めに皮膚を触ると、デリケートな耳の中が傷つき余計にダメージを与えてしまいます。
市販の犬用の耳洗浄液がありますので、それを使って優しくケアしてあげるようにしましょう。

自分でやるのが不安というときには、トリミングのときにトリマーさんにお願いしたり、動物病院で獣医師に見てもらうと安心です。

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◆丸い瞳で「目の病気」にも注意が必要

クリクリした真ん丸の目元は、シーズーのチャームポイントですよね。
でも、その丸い瞳にもいくつかのかかりやすい病気のリスクが隠されています。

シーズーは、先天的に白内障や緑内障を発症することがあります。
眼球のなかの“水晶体”と言われる部分が白っぽく濁ることを白内障、眼圧が高まり視野が悪くなることを緑内障と言います。
どちらも悪化すると失明の恐れもあるので、発症したら早期に治療することが大事です。

また、シーズーは目の周囲の被毛もフサフサなので、それがチクチクと目の中に入って炎症を起こすこともあります。
毛が伸びて角膜を刺激しないように、トリミングの際には短めにカットするようにすべきでしょう。

◆被毛にボリュームがあるため「皮膚炎」にも注意

シーズーの出身地であるチベットが寒い地域であることから、長い毛と毛量が発達しているのが身体的特徴です。

そのため、シーズーの体は湿気がこもりやすく、皮膚に炎症が起こりやすい性質と言えるでしょう。
日本の高温多湿が引き金となり、シーズーの皮膚には油分が増えますが、「通気性の悪さ」から脂漏性皮膚炎にもなりやすいです。

また、ブラッシング不足が原因で「毛玉」と言われる硬い毛の塊ができると、さらに通気性が悪くなり雑菌繁殖を引き起こす可能性も…。
伸びっぱなしの毛、そしてケア不足が皮膚炎を引き起こします。
防止策として、飼い主さんの日々のブラッシングは重要です。

ボリュームのある被毛に隠れて見えにくいですが、日ごろから被毛と皮膚のチェックは行いたいところ。
毎日のように観察し、皮膚の異常にはいち早く気づき対処したいものです。


日々のお手入れ&健康管理で病気の早期発見に繋げよう

ワンちゃん達の健康は、飼い主さんがいかに愛犬に目を向けられるかにかかっています。
お手入れや健康管理によって、もし病気になっても早めに見つけることができます。
発症したら完治しにくい病気でも、早期発見で病状を軽減できることもあるでしょう。

病気の知識を持つとともに、愛犬の日々の変化にも目を配るようにすることが大事です。

◆どんなお手入れをすべき?

シーズーの身だしなみを整えることは、見た目をかわいくするためだけではありません。
被毛をブラッシングすることは皮膚炎の予防にもなりますし、シャンプーで清潔にすれば雑菌の繁殖を防ぐことにも繋がります。
垂れ耳で通気性も悪いので、耳の中もケアしてあげましょう。

また、目の中まで被毛が伸びると目の病気にも直結するので、定期的にカットしてあげたいところです。

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◆運動不足で肥満にならないようにしよう

シーズーは、中国の王朝で飼育されていた高貴なワンちゃん。
作業犬や狩猟犬、警察犬というワーキングドッグとは異なり、「抱っこしているだけで微笑ましい」というような家庭犬として、今ではたくさんの国で愛されています。

そのため、体型的にはちょっと筋肉質でありながら、それほど運動量があるわけではありません。
飼い主さんが散歩や遊びに誘ってあげないと、おっとり系のシーズーは太りやすいでしょう。
肥満がきっかけとなって病気を発症することもあります。
20~30分程度でもシーズーの運動量を満たしてくれます。
あまり長い距離を歩かせようとすると、呼吸器系が弱いシーズーの体に負担となることもあるので注意しなければなりません。

特に、夏は熱中症のリスクがあって、鼻ぺちゃのシーズーは呼吸困難を引き起こすことも考えられます。
激しい運動は控え、あまり負担のない程度の散歩でも十分です。

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◆スキンシップを兼ねた遊びで健康観察を…

シーズーは長毛でふわふわした被毛なので、触り心地も良いでしょう。
抱っこしたり、撫でたりと、日々のスキンシップは長寿の秘訣にも繋がります。
抱っこしようとしたら嫌がったら足に異常があるかもしれません。
撫でようとして避けられたら皮膚炎が起こっていることもあるでしょう。
毎日の遊びやスキンシップをしていれば、些細な変化にも気づきやすくなります。

また、スキンシップに慣れておけば、病気で動物病院に通うときにも安心です。


まとめ

目の前であどけない表情をしているシーズーを見ると、寿命について知るのはちょっと寂しい気持ちになるかと思います。
でも、寿命や病気について知識を持たなければ、延ばせる命までも短命へと導いてしまいます。
「平均寿命はどのくらい」「こんな病気にかかりやすい」を意識しておくことで、愛犬への目の配り方も変わってくるでしょう。
寿命と病気の知識にプラスして、飼い主さんとしてできることも心得ておき、愛犬との幸せな生活を守ってあげましょう。



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笹本 雅

笹本 雅

犬が好きです。小型犬でも大型犬でもとにかく犬が大好きです。これから犬種についてや豆知識や健康についてなど、幅広いワンちゃんについての情報をご提供していきます。犬好きの方にぜひとも見ていただいてご意見いただければと思います!


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