【獣医師監修】愛犬が水を飲まない理由6つ。原因を知って対策をとろう

2020.06.23

【獣医師監修】愛犬が水を飲まない理由6つ。原因を知って対策をとろう

人間同様、犬にも生きるうえで水分が必要不可欠です。毎日新鮮な水を飲ませることが、愛犬の飼育において重要なお世話の一つですよね。しかし中には、水を飲まないことが多いと、頭を抱える飼い主さんも少なくないでしょう。今回は愛犬が水を飲まない原因を探ってみましょう!水を飲まないことで起こる症状や、水の飲ませ方にも触れていきます。愛犬の水分摂取量で悩んでいる飼い主さんは、是非参考にしてみてくださいね。

犬が一日に必要な水分量

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◆毎日どれくらい飲めばいいの?

愛犬があまり水を飲まない場合、飼い主さんにとっても気が気ではない毎日が続きますよね。水分の重要性は一般的な知名度としても高いので、すぐに体調不良や何らかの病気を疑ってしまうでしょう。
犬の身体も70%は水分で構成されており、この水分は健康維持に必要な栄養素・酸素などを身体のすみずみへと運ぶ大切な役割をもっています。やはり、なくてはならない重要な存在であることは一目瞭然ですね。
水分が不足してしまうと、細胞が弱って老化が早まる、内臓・脳の働きが低下する、骨が弱くなる、などの様々な影響が愛犬の身体に現れてしまいます。
これらの状態を免れるためにも、毎日適した水分量を摂れているか、しっかりチェックすることがすすめられるのです。

健康的な犬の飲水量の目安は、一日分で体重1kgあたり50~60mlだといわれています。例えば、体重5kgの犬の場合、一日に250~300mlの水分摂取が必要というわけです。
しかしこれはあくまでも目安です。運動量が多ければその分沢山の水を飲みますし、食べ物の内容が水分豊富な場合にも必要飲水量は減ります。水分量が多い手作りごはんやウェットタイプの食事と、ドライタイプのドッグフードでは水分量に差がでるということですね。
目安量を頭に入れつつ、愛犬の様子や普段の生活状況をみながら適切量を判断しましょう。

ちなみに飲水量を調べる方法として、空のペットボトルを利用するのがおすすめです。
ペットボトルに飲み水を入れて、入れた量が分かるように印をつけましょう。この水を水飲み用の器に注ぎます。その日の終わりに器に残った水をペットボトルに戻せば、一日にどれだけ水を飲んだかが分かるというわけです。
毎日のチェックがもちろんすすめられますが、手始めに何日か続けて調べて、愛犬の平均飲水量を出してみるとよいでしょう。
愛犬が毎日どれくらいの水を飲んでいるのかを把握しておけば、体調不良や何らかの異常にいち早く気付ける可能性があります。
もし愛犬の水分摂取量が少ないと感じる場合は、原因が何か探る必要があります。次に、犬が水を飲まない原因としてどんな理由が挙げられるのかをみていきましょう。


犬が水を飲まない原因

◆既に水分が足りている

犬は水を飲むこと以外に、食事からも水分を得ることができます。食事から既に十分な水分をとっていれば、水を飲む回数や量も減少するでしょう。
前述したように、水分の多いごはんやウェットフードを食事で与えている場合は、そこから水分補給ができているので、必要な飲水量も変わってくるのです。
例えば、ドライフードからウェットフードに切り替えた時などには、飲む水の量に差が出てくるでしょう。
健康状態に異常もみられず、食事から水分を得ることができているのであれば、大きな心配はないと考えられます。

◆気温の変化

飲水量の差は、気温の変化によっても現れます。夏など気温の高い季節では、散歩や運動後に水を飲む量が多くなるケースがほとんどでしょう。しかし反対に、冬などの寒い季節では、ほとんど水を飲まなくなる場合があるのです。
これは気温低下によって代謝が落ち、水分摂取量が減少していることが原因です。暑い季節から寒い季節への移り変わりで水を飲まなくなったと感じた場合は、この気温低下が原因となっている可能性が考えられるでしょう。

◆加齢

犬も人間同様、歳を重ねるごとに体の機能に衰えがみられるようになります。老化によって喉の渇きに気付きにくくなる、代謝が落ちて水分を欲しなくなる、といった理由から愛犬が水を飲まないと感じる場合があるでしょう。
単純に水を飲む機会が減ってしまうということですが、身体が保持する水分量も少なくなるため、脱水症状に注意が必要となります。
愛犬が老犬となり、水を飲まなくなったと感じる場合は、水を飲むスペースを何か所か増やすなどして、水を飲みやすい環境づくりを行うことがすすめられます。

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◆病気

体調不良による吐き気や不快感、骨折や関節炎、外傷による痛みを感じている場合などにも、愛犬が水を飲まなくなることがあります。
特に夏の暑い時期は、夏バテや熱中症などが原因で、体内の水分が不足しがちになるため注意が必要です。
脱水の可能性がある場合、首のあたりの皮膚をつまんで引っ張ってみましょう。指を離したときに皮膚が元の位置に戻りにくい状態になります。チェック方法の一つとして試してみてください。
脱水症状が起きると、衰弱が進んで更に水を飲まない状況に陥ります。愛犬に異常を感じたら、すぐに動物病院を受診してくださいね。

◆水・容器の問題

与えられた水に問題がある場合も、愛犬が水を飲まない状態が起こる可能性があります。犬の嗅覚は優れています。与えられた水が新鮮でなければ、臭いで嗅ぎ分けて飲まなくなるワンちゃんも中にはいるのです。
この問題に関しては、飲み水の取り替えを頻繁に行うなどして、新鮮で清潔な水を常に与えるよう気を付ければ簡単に改善できるでしょう。
市販されているペット用給水器を利用するのも良いですね。水が循環する機能付きのタイプであれば、常に新鮮な水を飲むことができます。水飲みスペースとしての存在感も増しますので、老犬となり水を飲むのを忘れがちな子にとっても、水を飲む場所だというガイドとしても役立つかもしれません。
また、飲み水用の器が愛犬に合っているか、という点も見直してみるとよいでしょう。飲みにくそうにしているのであれば、容器の深さや置く位置を変えるなどして工夫してみてください。

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◆環境の変化

環境の変化が原因で、水分摂取量が変わる場合もあります。これは飲み水に限ったことではなく、フードを食べない、といった状況にもなり得ます。飼い主さんと過ごす時間が激減したり、家族の増減、生活リズムの変化などが原因となっている可能性があります。
愛犬が抱える不安となっている要因を探り、改善したり、徐々に慣らしていく必要があるでしょう。


犬が水を飲まないと起こる症状

◆体調を崩しやすくなる

前述したように、水分が足りていないと身体に様々な影響が表れるようになります。
犬は人間と比べて汗腺が少なく、汗を沢山かくことはできません。このため水分摂取量の減少によって支障が生じ、体調を崩しやすくなってしまうのです。主に、以下のような状態を招く恐れがあるので注意しましょう。

  • 体内の水を循環させる頻度が減少する。
  • 排尿回数が減少し、毒素を排出する機会が減る。
  • 栄養素・酸素を全身に運ぶ機能の低下を招く。

◆尿路結石症を発症しやすくなる

水分摂取量の減少は、尿路結石を発症する大きな原因の一つとなり得ます。十分な水分量を摂取せずに排尿回数が減ることで、尿の濃度が濃くなり結石ができやすくなるのです。
尿路結石症とは、尿が体外に排泄されるまでの尿路に石ができてしまい、血尿・頻尿・排尿困難などの症状を起こす病気です。放置して悪化すると、尿毒症となる可能性があり大変危険です。尿毒症は数日で命が危険にさらされる恐ろしい病気です。突然余命宣告を受けることも十分あり得るのです。
さらに脱水や排尿困難は、急性腎臓病の原因ともなります。
これらの危険な病気を予防するためにも、十分な水分摂取は欠かせないのです。
愛犬の様子を日頃から観察し、水分摂取量を把握しておくことが、とても重要なことだと感じて頂けるでしょう。


犬に水を飲ませる方法

犬に水を飲ませる

◆食事に一工夫しよう!

愛犬があまり水を飲まない場合は、食事から水分を摂らせることが一番です。普段の食事に一工夫することが、効率よい水の飲ませ方となります。
ドライフードを与えている場合は、そのフードを水でふやかしてから与えるだけでも水分摂取量が変わりますよ。ただしふやかす際は、柔らかくしすぎないように注意してください。柔らかすぎると、歯垢の付着や顎の弱体化の原因となる可能性があります。
そして、ウェットタイプのフードへ切り替えや、缶詰製品・レトルト商品を使うのもおすすめです。食いつきの悪い子であれば、その改善にも繋がりますよ。
普段のフードに、ペット用の牛乳や、鶏肉などのゆで汁をかける方法もあります。水分量の多いトッピングをすることでも、手軽に水分を摂らせることができるでしょう。食事のトッピングに関しては、アレルギーの有無や、犬にとって無害の食材を選ぶなど、細心の注意を払いながら行ってください。
水分量を多く含んだ犬用フードレシピを紹介している記事もたくさんあります。手作りごはんに挑戦したい方は、是非レシピ検索をしてみてくださいね。

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◆水飲みスペースを増やしてみよう!

先にも触れましたが、水飲みスペースの数を増やして、水を飲む機会を沢山与えることも一つの対策法となります。
愛犬が出入りする部屋の全てに飲み水用の器を用意したり、愛犬の目に留まりやすい場所に水飲みスペースを増やすなどして、愛犬がいつでも水分補給のできる環境を作るのです。
しかし、あまりに飲み水用の器が多いと、その管理も難しくなります。水を飲める場所が増えても、その器に入っている水が新鮮でなければ意味をなしません。
そんな時は、やはり自動給水器の力を借りると、負担が軽減できるでしょう。


犬が水を飲まない理由に関するまとめ

愛犬が水を飲まない、飲んでいる量が少ない、と感じている飼い主さんは、すぐに原因究明に努め、対策方法を試してみてください。
十分な水分摂取を行うことが、愛犬の健康維持のためにも大切なこととなります。当たり前だと感じる水を飲む習慣は、命を守る上でなくてはならない行動なのです。
まずは、日常的に愛犬の様子を観察し、どれくらい水を飲んでいるか調べてみましょう。なんらかの異常がみられた場合は、手遅れになる前に獣医さんに相談してくださいね。
愛犬の健康寿命が末永く続くように、飼い主さんとしてできることを始めていきましょう。

※こちらの記事は、獣医師監修のもと掲載しております※
●記事監修
drogura__large  コジマ動物病院 獣医師

ペットの専門店コジマに併設する動物病院。全国に14医院を展開。内科、外科、整形外科、外科手術、アニマルドッグ(健康診断)など、幅広くペットの診療を行っている。

動物病院事業本部長である小椋功獣医師は、麻布大学獣医学部獣医学科卒で、現在は株式会社コジマ常務取締役も務める。小児内科、外科に関しては30年以上の経歴を持ち、幼齢動物の予防医療や店舗内での管理も自らの経験で手掛けている。
https://pets-kojima.com/hospital/

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壱子

壱子

子供の頃から犬が大好きです。現在はキャバリア4匹と賑やかな生活をしています。愛犬家の皆さんに役立つ情報を紹介しつつ、私自身も更に知識を深めていけたら思っています。よろしくお願いいたします!

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