【愛犬・愛猫と快適に暮らす家】ワンちゃん・ネコちゃんと暮らすための創意工夫(新築編・リノベーション編)

2020.12.09

【愛犬・愛猫と快適に暮らす家】ワンちゃん・ネコちゃんと暮らすための創意工夫(新築編・リノベーション編)

「ペットは家族の一員」と社会的にも認識されるようになってきましたが、住環境はペットたちに優しい状況かというと、あまりそうではありません。愛犬・愛猫にとっても住みやすい環境を整えてあげる必要があるのです。そこで、ペットに配慮した部屋別の工夫を、空間・建材・アイテムなどからご紹介します。

ペットは家族の一員と社会的にも認識されるようになってきましたが、住環境はペットにやさしい状況かというと、あまりそうとはいえません。ともに暮らすということは、それらの問題を解決するための工夫が必要になります。

愛犬・愛猫、飼い主さんにとって、おうち時間がより快適になるポイントや簡単にできる工夫を愛犬・愛猫家住宅を数多く手がける建築家 前田敦さんに住環境に関わるさまざまな部屋や、シーン別の配慮や工夫を空間・建材・アイテムなどから紹介してもらいました。

コロナ禍での愛犬・愛猫と快適に暮らす家
コロナ禍での愛犬・愛猫と快適に暮らす家

コロナ禍によりペットといる時間が格段に増えたという方も多いのではないでしょうか。この機会に人とペットが暮らすよりよい暮らしの作り方や危機管理に着目して、生活空間を見直しましょう。

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愛犬・愛猫と快適に暮らす家(壁・床・窓・天井編)
愛犬・愛猫と快適に暮らす家(壁・床・窓・天井編)

コロナ禍によりペットといる時間が格段に増えたという方も多いのではないでしょうか。この機会に人とペットが暮らすよりよい暮らしの作り方や危機管理に着目して、生活空間を見直しましょう。

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– 玄関 –

安全・利便性

愛犬との散歩、外出時・帰宅時の準備をする場所、そして来客を迎える場所である玄関には、リードフックが内と外にあると両手が自由になるのでとても便利です。リードや散歩グッズ、帰宅時の足拭きグッズをしまっておける収納もあるとよいでしょう。また、脱走の恐れがある場合には飛び出し防止柵や扉があると便利ですが、簡易的に柵を置くだけでも効果があります。

– リビング –

空間

ペットとの交流やくつろぎタイムが楽しめるリビングには、ペットが安心できる空間だけでなく、自由に遊べる工夫もあるとよいです。ポイントは空間の大きさ(目線の高さの1.5倍程度の天井高)です。新築やリノベーションでは、高さを確保した上部に収納家具を設置すると、ペットの生活用品をまとめられるので便利です。床にはラグマットやクッションを敷いてあげるとよいでしょう。

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前田さんイラスト

<ペットスペースの工夫Point>
眠ったり、くつろいだりすることのできる程よい安心感のある場所を用意してあげましょう。

遊ぶ

屋外での散歩が難しい暑い日や寒い日、雨の日には室内に小さくて簡易的なドッグランを用意するとよいでしょう。ドッグランといっても、滑るのを防止するためにグリップの効くカットパイルのカーペットタイルを敷くだけで簡単に作ることができます。たくさん走り回れるわけではないですが、リフレッシュになるかと思います。

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運動

運動能力の高いネコちゃんは立体的な運動のために、キャットステップ、キャットウォークを用意してあげると喜んでくれます。多頭飼いの場合には、ステップやキャットタワーで2方向の動線を確保してあげると、力関係の優位な相手が来ても避難できるのでストレスの軽減に繋がります。

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お手入れ

ネコちゃんの代表的な習性である爪とぎは、新しい環境や物に敏感なネコちゃんの場合、壁の角や柱に今まで使用していた麻縄などを使用して誘導すると、新居でも爪とぎの場所として認識してくれやすくなります。

前田さんイラスト

<生活空間の工夫Point>
ネコちゃんは完全室内飼育が基本です。そのため、室内に遊ぶ環境やくつろぐ環境を整備する必要があります。

– ペットの寝室・居場所 –

空間

睡眠時と排泄時は無防備な状態となるので、ベッドやクレートの設置場所や空間の大きさに配慮してあげましょう。ワンちゃんの場合、クレートの大きさの基本は内部でターンができる程度です。狭く感じますが、洞窟で暮らしていた頃の本能があるため安心できるのです。
パピーの頃には市販の小さなサイズのクレートでも大きいので、内部に木の箱を設置してあげるなどして空間の大きさを調整しましょう。公共交通機関の利用時や、被災時の避難時に必要なのがクレートです。寝室として活用できるように、普段からクレートトレーニングをしておきましょう。

前田さんイラスト

<クレートの工夫Point>
リビングに用意したペットスペースをペット用の寝室として活用するとよいですが、飼い主さんと同じ部屋で眠る場合には、クレートなどを活用するとよいでしょう。

– キッチン –

安全

オープンキッチンが主流ですが、キッチンにはワンちゃん・ネコちゃんにとって危険がいっぱいです。入り口にワンちゃんが侵入しないような可動柵を設けたり、高い所でも自由に移動できるネコちゃんの場合にはクローズドキッチンが望ましいです。ペットが食べてはいけない食品やゴミを置いておくパントリー(食品庫)は扉をつけておくとよいでしょう。引き戸や開き戸を開ける場合もあるので、開き戸の場合にはドアノブがよいです。プッシュオープンの扉は簡単に開けることができますので、避けた方がよいでしょう。おすすめはペットが開けることができない折れ戸です。

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写真左:ガラス窓付きのクローズドキッチン
写真右:可動キャビネット(大型犬用)

– ペットトイレ –

トイレ

寝室同様に程よい広さの空間を用意してあげましょう。新築やリノベーションでは換気扇をつけてあげられますが、賃貸マンションなどではサニタリー(洗面脱衣室)などにペットトイレを用意してあげると既存の換気環境を利用できるのでおすすめです。
壁面や床が汚れたりしないようにトイレトレーを用意しますが、それでもトレーニング期間や体調がすぐれない時など粗相をしてしまうことがあるので、床にはコーティング剤などを塗るなどして防水性を持たせるとよいでしょう。どうしてもトイレトレーからはみ出してしまう場合には、お手入れもしやすいアクリル製のトイレボックスを作るのもひとつの方法です。

前田さんイラスト

<クレートの工夫Point>
程よい広さの空間を用意してあげましょう。新築やリノベーションでは換気扇をつけてあげられますが、賃貸マンションなどではサニタリールーム(洗面脱衣室)などにペットトイレを用意してあげると既存の換気環境を利用できるのでおすすめです。

いかがでしたか?前回とあわせて、家全体と部屋別のペット共生の工夫について紹介しましたが、各自の住環境やペットの性格、癖にあわせて工夫してみてください。

建築家・一級建築士
前田敦
一級建築士事務所 前田敦計画工房合同会社
〒108-0072
東京都港区白金2−1−1-408
TEL:03-6277-3581
FAX:03-6867-1303
URL:https://www.mac-atelier.com

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