こんなにある!犬に危険な身近な花。食べてしまった時の対処法も

2021.04.03

こんなにある!犬に危険な身近な花。食べてしまった時の対処法も

犬にとって危険な花は、身近にたくさんあります。そうは言っても、犬は本能で危険な物は食べないのでは?そう考えてしまうかもしれません。口にしても吐き出してしまう習性はあるものの、おもちゃなどの誤飲事故があるように、花や植物をそのまま飲み込んでしまう事故は、実は少なくありません。今回は、犬に危険な身近な花とともに、食べてしまった時の対処法もお伝えするので、ぜひ覚えておいてくださいね。

犬は花を食べても平気なのか

roses-1463562_640

犬が花を食べることは、基本的に「危険である」と考えておきましょう。
これは、犬にとって食べると危険な花が驚くほど多いからです。
日本には、犬にとって危険な植物が、およそ200種類あるとされています。
ガーデニングや、道路脇に植えられている身近な花の中にも、危険なものが非常に多いです。
飼い主さんが、それらの花をすべて覚えておけるものではありません。
また、花や植物自体に危険がないものでも、農薬や除草剤が散布されているものを食べてしまうと危険です。
お散歩中やお出かけの際には、落ちているものの拾い食いだけではなく、花や植物を食べさせないように気をつけましょう。


犬に危険な植物が多い科

犬に危険な花は非常に多く、ひとつひとつを覚えておくのは無理と言っていいでしょう。
しかし、危険な花・植物が多く含まれる科を覚えておくと、一つの目安となります。
球根のある植物やネギの仲間は、特に危険なものが多いので、気をつけてくださいね。

◆ユリ科

ユリやチューリップ、玉ネギなどが含まれる科です。
地下に鱗茎や球根が発達するものが多く、花だけでなく、花粉、葉、球根など植物全体が有毒な場合が多いです。

◆ヒガンバナ科

ヒガンバナのほか、アマリリス、スイセンなどが含まれる科です。
これらも、球根植物です。

◆キンポウゲ科

クリスマスローズや、トリカブト、ウマノアシガタ、フクジュソウなどが含まれます。
花が美しく、観賞用に栽培されるものが多いです。

◆キョウチクトウ科

高木から草本まであり、つる性のものも多い科です。
大部分は熱帯から亜熱帯に分布し、特に熱帯雨林に多く見られます。


犬に危険な花

cherry-blossoms-1317308_640

ここでは、身近な花の中で犬にとって危険なものを、具体的にご紹介します。
上述の通り、危険な花は非常に多いため、ここでご紹介するのは危険な花のごく一部です。
ここに挙げていない花にも危険なものが多数あることは、どうかお忘れなく。

◆桜

桜は、日本に住んでいると、特別な思い入れを持つ花ですが、実は犬にとっては危険な植物です。
桜の種子や果肉、葉、樹皮には、「アミグダリン」という青酸配糖体が含まれています。
アミグダリンは、動物の体内に入ると「β-グルコシダーゼ」という酵素によって分解されて、「シアン化水素」という物質を発生させます。
シアン化水素は非常に毒性が強く、粘膜の充血、呼吸促迫、頻脈、嘔吐、けいれんなどの中毒症状を引き起こします。
花が散った後、木の下に落ちている実を拾い食いさせないよう、気をつけてください。

◆アサガオ

小学校の夏休みの課題や、庭の彩り、グリーンカーテンなどとして身近な花であるアサガオも、犬にとって危険な植物の一つです。
アサガオの種子は、日本薬局方にも収録されている「牽牛子」(けんごし)という生薬ですが、「ファルビチン」「コンボルブリン」という成分により、嘔吐や下痢、腹痛、血圧低下などを引き起こします。
犬によっては、興奮や幻覚を起こすこともあるので、注意が必要です。
ファルビチン、コンボルブリンは、ヒルガオ科の植物に特徴的に含まれる樹脂配糖体です。

◆チューリップ

ガーデニングではおなじみのチューリップは、全ての部位が危険な花です。
花、茎、葉には心毒性のある「ツリピン」という成分が、球根にはアレルギー性物質の「ツリパリンA」という成分が含まれています。
食べてしまうと、痙攣や嘔吐、下痢などの症状を引き起こします。
植え替えの時に置いておいた球根を食べて中毒を起こしたという事例もあるので、ガーデニングをされる飼い主さんは注意をしてください。

◆アジサイ

庭などに植えられていることも多く、近年では、ドライフラワーなどで楽しむ人も増えてきたアジサイですが、根やつぼみ、葉にアミグダリンが含まれています。
犬が食べると、ふらつきや興奮、過呼吸、嘔吐、痙攣麻痺などの症状を引き起こします。

◆ユリ

ユリが犬や猫に有害なのは、有名ですね。
全ての部位が危険で、活けた花瓶の水を飲んでも中毒症状を引き起こすことがあります。
腎不全や脱水症状、視力障害を引き起こします。

◆スイセン

白や黄色の花を咲かせるスイセンは、庭に植える人も多いですが、自生もしています。
全ての部位が危険な植物で、特に球根には注意が必要です。
成人でも致死量は10グラムと微量で、犬の場合は少量でも非常に危険です。
低体温や悪心、嘔吐、下痢、頭痛などの症状を引き起こし、重症の場合、昏睡することもあります。
触れるだけでも皮膚炎を引き起こすので、散歩中などに愛犬が近づかないように気をつけましょう。

◆ツツジ

庭木や街路樹として植えられているツツジも、全ての部位に「グラヤノトキシン」(ロドトキシン)という有毒成分が含まれ、蜜や花瓶の水にも毒性があります。
嘔吐や下痢、心不全、不整脈、低血圧、呼吸困難、震え、痙攣、意識障害などの症状を引き起こします。
状態が急速に悪化して、死に至ることもある危険な植物です。
同じツツジ科に分類されるシャクナゲやアザレアも、同様に危険です。

◆パンジー

パンジーやビオラで寄せ植えをする方も多いですね。
種子と根に、神経毒の「ビオリン」「サポニン」「ビオラルチン」「グリコサイド」などが含まれています。
誤食した場合、嘔吐や神経麻痺、心臓麻痺を引き起こす恐れがあります。

◆ヒヤシンス

室内で水耕栽培をすることも多いヒヤシンスは、球根に強い毒性があります。
下痢や嘔吐のほか、皮膚炎やアレルギーを起こす場合もあるので、犬の届く場所に置かないようにしましょう。

◆ヒガンバナ

ヒガンバナは、そこかしこに自生していますが、全体が有毒です。
特に鱗茎には、窒素を含む有機塩類であるアルカロイドを多く含みます。
ヒガンバナに含まれるアルカロイドは、「リコリン」「ガランタミン」「セキサニン」「ホモリコリン」などで、強い毒性を示し、誤食すると吐き気や下痢を引き起こします。
重症の場合には、中枢神経の麻痺から死に至る非常に危険な花です。
また、触れるだけでも皮膚がかぶれるので、お散歩中の匂いかぎなどにも注意しましょう。

◆シクラメン

シクラメンは、室内に飾る方が少なくありませんが、誤食すると神経麻痺や痙攣などの症状を引き起こす危険性があります。
花や茎、葉などでも中毒症状が現れることがありますが、特に根の部分が危険です。

◆カーネーション

カーネーションは、母の日に贈る花として定番となっています。
お子さんからプレゼントされて部屋に飾ることも多い花ですが、触れると皮膚炎を起こすことがあります。
また、口にすると胃腸障害の原因になることもあるので、犬が届かない場所に飾りましょう。


犬に危険な草

花以外にも、犬に危険な草や植物がありますので、ご紹介します。
特に、観葉植物には危険なものが多いので、注意しましょう。

◆ポトス

サトイモ科のポトスは、人気のある観葉植物ですが、全ての部位が有毒です。
口内炎や皮膚炎などの症状を引き起こします。
サトイモ科には、カラーなど他にも危険な植物があるので注意しましょう。

◆イングリッシュアイビー

セリ目ウコギ科の観葉植物で人気も高いですが、葉や果実にサポニンが含まれており、危険です。
サポニンは、水に溶かすと石鹸のような安定した泡を作り、天然の界面活性剤とも呼ばれ、溶血作用があります。

◆ポインセチア

ポインセチアは、クリスマスの時期に様々な場所で見られるお馴染みの花ですが、葉と樹液に毒性があります。
樹液に触れると皮膚炎を起こすほか、誤食すると嘔吐や下痢などの症状が現れます。


犬が花を食べた時の対処法

犬が危険な花を食べた時には、すぐに動物病院に連絡をしてください。
食べた直後に症状が出なくても、後から重症化する可能性があります。
ユリなどの中毒は、命にかかわるケースも少なくありません。
「何を、いつ、どのくらいの量」食べたのかは、治療に際して非常に重要な情報です。
食べてしまった花を持っていったり、スマホで撮影しておいたりすると、獣医師さんに伝えやすくなります。
少量でも症状が出ることもあるので、軽く考えず、必ず動物病院に連絡しましょう。
口の周りに有毒成分が付着していることがあり、舐めてしまうと更に症状がひどくなる可能性があるので、濡れタオルなどでしっかり拭き取ってあげることも大切です。


犬が食べても安全な花

rosemary-1688750_640

基本的に、犬に食べさせた方が良いという植物はないと考えてください。
それでも、花や植物を置きたいこともありますね。
ここでは、犬にも安全な花や植物をご紹介しますので、お部屋に飾ったり、ガーデニングをしたりするときの参考にしてみてください。
ただし、安全な花や植物でも、食べないに越したことはないので、愛犬が誤食しないような配慮は必要です。

◆カモミール

キク科のハーブで、犬用のシャンプーにも使われています。
カモミールティーは、犬にもリラックス効果や胃や腸を整える効果があると言われています。
また、カモミールティーに浸したコットンで皮膚の赤みや痒みのある部分を押さえると、炎症が引く効果もあるそうですよ。

◆ローズマリー

ハーブティーとして愛犬に飲ませても大丈夫な、シソ科の植物です。
抗酸化作用があり、消化を助けてくれますが、香りが強いので、水で薄めて飲ませてあげましょう。

あわせて読みたい:ハーブは犬にも効果がある?犬に与えてもいいハーブの種類や注意点は?
ハーブは犬にも効果がある?犬に与えてもいいハーブの種類や注意点は?

人間社会でも食事や心身のケアに多用されているハーブ。ハーブティーやハーブパックなどで、日頃の疲れを癒している飼い主さんも少なくないでしょう。身体に良いとされるこのハーブですが、犬にも効果はあるのでしょうか?また、使用しても危険がないのか…気になりますよね。今回はハーブについて学んでいきましょう。効果や使い方、注意点などに触れていきますので、しっかりチェックしてくださいね。

記事はコチラボタン


まとめ

犬は、犬種や性別、普段の食事と関係なく、草食行動をします。
植物を食べ物として捉えているのではなく、好奇心や興味から、あるいは退屈しのぎやストレスの表れとして食べているようです。
また、気になるものを口に入れて確かめる習性から、花を口にする場合もあります。
しかも、口に入れたものは、つい飲み込んでしまう習性もあります。
しかし、犬にとって危険な植物は多く、道端や庭先などで見られる身近な花にも有害なものが少なくありません。
花や植物によって症状は異なりますが、命にかかわる中毒症状を引き起こすものもあります。
犬に危険な花・植物は200種類以上あると考えられ、ひとつひとつを覚えておくことは難しいので、花や植物を食べさせないことが大切です。
日ごろから、拾い食いをしないようにしつけをしておき、散歩中の匂いかぎも飼い主さんがコントロールできるようにしておきましょう。



– おすすめ記事 –

・犬がタバコを食べた!?誤飲の危険性と対処方法は?
・犬が誤飲しやすい物ランキング!身近に潜む誤飲の原因と症状、対処法
・愛犬が雑草を食べてしまうのはなぜ?犬が食べてはいけない野草は?
・犬が虫を食べるとどうなる?食べない方が良い虫は?


focebookシェア
ツイート

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
SHINO

SHINO

保護犬1頭と保護猫3匹が「同居人」。一番の関心事は、犬猫のことという「わんにゃんバカ」。健康に長生きしてもらって、一緒に楽しく暮らしたいと思っています。

関連するキーワード


記事に関するお問い合わせはこちら