愛犬が雑草を食べてしまうのはなぜ?犬が食べてはいけない野草は?

2020.04.24

愛犬が雑草を食べてしまうのはなぜ?犬が食べてはいけない野草は?

愛犬とお散歩中、時々、道端に生えている草を食べることがあります。ごはんは適量をあげているしおなかがすいているわけではなさそうだけど、どうして草を食べるのでしょう?また、食べてもいい草なのか、食べていけない草なのか判断に迷います。犬が草を食べることについて調べたことをお伝えします。

【目次】
1.犬が散歩中に草を食べる理由
 1.毛玉を吐くため
 1.胃腸の調子が悪い
 1.ストレスを感じている

2.犬が食べてはいけない野草
 2-1.紫陽花(あじさい)の葉っぱやつぼみ
 2-2.朝顔(あさがお)の種
 2-3.水仙(すいせん)の球根から花までの部分
 2-4.キンポウゲ
 2-5.パンジーの種や根茎の部分
 2-6.アヤメ
 2-7.マーガレット
 2-8.ニチニチソウ
 2-9.ニラの葉や花
 2-10.チューリップの球根
 2-11.彼岸花(ひがんばな)

3.草の代わりに食べさせたい野菜
 3-1.キャベツ
 3-2.ハクサイ
 3-3.ニンジン
 3-4.カボチャ
 3-5.サツマイモ
 3-6.麦(むぎ)

4.犬が雑草を食べてしまう行動に関するまとめ

【掲載:2017.10.11  更新:2020.04.24】

犬が散歩中に草を食べる理由

犬がお散歩中にモグモグと草を食べる姿を、見たことがある方も多いと思います。
私の愛犬も好みの草があるようで、柔らかそうな細長い野草を見かけると、リードを引っぱられて脇道の草に向かうことも時々あります。
愛犬にはドッグフードも適量を与え、しっかり残さず食べているので、おなかがすいて食べているわけではないと思いますが、どうして犬が草を食べるのか不思議に思って理由を調べてみました。

◆毛玉を吐くため

犬や猫はペロペロと自分の体をなめることがありますね。
なめた時に一緒に毛を飲み込んでしまい、胃の中にできた毛玉を吐き出そうとして、犬や猫は草を食べるのではないかと言われています。
そう言われてみると、愛犬も草を食べた後、草と一緒に毛なども一緒に吐き出すことがありました。
ペットショップやホームセンターなどでも、「猫用の草」という品が販売されてます。
犬も猫と同じように、体内の毛玉や異物を吐き出すために草を食べることも、犬が散歩中に草を食べる理由のひとつだと言えます。

◆胃腸の調子が悪い

人間が胃腸の調子が悪くてムカムカするような時、胃腸薬を飲んで落ち着かせることがありますね。
同じように犬は草を食べて胃腸の調子を整えようとしているのではないかという説もあります。
確かに、我が家の愛犬も便秘気味や下痢気味の時に、お散歩中の道端やお庭に生えている野草を食べることが増えるように思います。
草を食べた後は、柔らかめの便になり、だんだん通常の状態に戻っていくようです。

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◆ストレスを感じている

犬が草を食べるのは、ストレスを感じている時なのではないかという説もあります。
犬がストレスを感じる時の状況を考えてみると、飼い主が忙しくて犬にかまえなかったり、散歩に行けず運動不足になっていたり、天候や騒音や環境の変化などでも犬はストレスを抱えることでしょう。
もし、ストレス解消のために草を食べているようでしたら、草を食べないように注意するのではなく、愛犬のストレスを発散してあげる方がいいでしょう。
運動が好きな犬でしたら、お散歩やドッグランに連れて行って思いっきり走ったり体を動かしたり、また、飼い主さんにかまってもらうのが好きな犬でしたら、おもちゃで遊んだり、話しかけながら愛犬の体を撫でてみたりするのもいいですね。
犬が草を食べる理由は様々だと思いますが、いずれにせよ犬が人間に何かを発したくて草を食べることがあるようですので、もし、犬が頻繁に草を食べる様子が見られたら、体調や環境の変化がなかったか注意して観察しましょう。


犬が食べてはいけない野草

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犬が草を食べる理由についてお伝えしましたが、道端に生えている野草の中には、犬が食べてはいけないものもたくさんあります。
犬が食べてはいけない代表的な野草についてお伝えします。

◆紫陽花(あじさい)の葉っぱやつぼみ

アジサイには毒性があります。犬以外に人間が食べても中毒を起こします。
症状としては、過呼吸やふらつき歩行が見られたり、興奮状態やけいれん、麻痺などの症状が出た後、重症の場合は死亡することもあるので要注意です。

◆朝顔(あさがお)の種

夏の花のイメージがあるヒルガオ科の朝顔。種は生薬として用いられることもありますが、毒性が強いので食べるのは厳禁です。
「ファルビチン」や「コンボルブリン」という成分によって、嘔吐や下痢、腹痛や血圧低下などが起こります。

◆水仙(すいせん)の球根から花までの部分

水仙の特に球根に含まれるリコリンという成分により、食べてすぐ嘔吐、下痢、腹痛、よだれ、血圧低下、心不全などの症状が表れます。重症例では昏睡、麻痺などの症状の後、死に至ることもあります。

◆キンポウゲ

別名「ウマノアシガタ」とも呼ばれる野草。
食べてしまったら、よだれをたらし、嘔吐や下痢、運動失調や不整脈、けいれんなどの症状が出て、最悪の場合、死亡することもあるので注意が必要です。

◆パンジーの種や根茎の部分

スミレ科のパンジーは、公園や住宅街の庭先にもよく咲いています。
パンジーの種や根茎を犬が食べると、嘔吐や神経麻痺、心臓麻痺などを起こす可能性があります。

◆アヤメ

アヤメ属の多年草で、根茎や樹液に「イリジン」や「テクトリジン」などの毒を含み、犬が食べると皮膚炎や嘔吐に下痢、胃腸炎などの症状が出ます。

◆マーガレット

キク科の多年草で、観賞用の植物として栽培されています。
マーガレットの葉の汁が皮膚に接触すると皮膚炎を起こし、食べてしまうと嘔吐を招きますので注意が必要です。

◆ニチニチソウ

ニチニチソウには「ビンカアルカロイド」と呼ばれる10種以上のアルカロイドが含まれています。
細胞分裂を阻害する作用があるため、犬が食べると嘔吐や下痢を起こし、重症になることもあるので注意が必要です。

◆ニラの葉や花

ネギ系の植物は犬が食べるのは厳禁だと言われますが、知らずに食べてしまうと血液中の赤血球が壊れて溶血性貧血を起こすことがあります。
その他の症状としては、ふらつきや嘔吐、下痢などがあり、重症例として死亡することもあります。

◆チューリップの球根

ユリ科のチューリップは、多くの品種で心臓毒と言われる「ツリピン」を含み毒性があります。
犬が食べると、のどの乾きや粘膜の乾燥、瞳孔の拡大に痙攣や 嘔吐、血便や下痢、呼吸困難などを引き起こすことがあり、最悪の場合、死亡することもあります。

◆彼岸花(ひがんばな)

ヒガンバナは全部分が有毒ですが、鱗茎にアルカロイドなど毒性を多く含んでいます。
誤食した場合、吐き気や下痢、重症になると中枢神経の麻痺を起こして死に至ることもあるので注意が必要です。

上記のように明らかに犬が食べてはいけない草花もありますが、食べても害のない野草だとしても、除草剤や殺虫剤がまかれた草は大変危険です。
最近は、草刈りの作業を軽減するために、除草剤をまく方も増えてきました。
除草剤はホームセンターなどでも手軽に購入できるため、空き地や道路脇の雑草に気軽にまいている方も多いようですが、除草剤は草を枯らす農薬の一種なので、犬が知らずに食べてしまうと下痢をしたり吐いてしまったり、場合によっては死に至ることもあるかもしれません。
野草に除草剤がまかれているかどうかは、見た目ではわかりませんので、注意するのも難しいかもしれませんが、公園や住宅街の付近の草には気をつけた方がいいと言えるでしょう。

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草の代わりに食べさせたい野菜

犬が道端の草を食べる代わりに、安全な野菜を与えたいと思い、犬が食べても大丈夫な野菜を調べてみました。
愛犬が草を食べる行動が見られたら、普段のドッグフードの食事に季節ごとの旬の野菜をプラスして食べさせてみてもいいかもしれません。

◆キャベツ

キャベツは人間用の胃腸薬にも使われているように、胃腸を整える成分があるようです。
便秘気味の犬の胃腸を整えたい時に食べるのもオススメです。

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◆ハクサイ

白菜も犬が食べても大丈夫な野菜のひとつです。
キャベツと同じように繊維質と水分もあるので、便秘解消として与えてもいいでしょう。

◆ニンジン

緑黄色野菜の代表、ニンジンも犬が食べても大丈夫な野菜のひとつです。
食べやすいサイコロ状のサイズにカットして、ドッグフードのトッピングにするのもいいでしょう。

◆カボチャ

カボチャはマクロビオティック的にも中庸の野菜と言われ、陰や陽のどちらかに傾いた体を整えてくれると言われています。
蒸したり茹でたり潰したりして、犬が食べるように工夫してから与えましょう。

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◆サツマイモ

人間が食べても美味しいサツマイモを好む犬も多いようです。
サツマイモを焼き芋にしても美味しい時期に、人間と一緒におやつとして犬にも与えてもいいですね。

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◆麦(むぎ)

お散歩中の犬がよく食べる草は、細長く柔らかいイネ科の草が多いようです。
イネ科の植物には利尿作用があったり代謝を活性化する作用があるようですし、胃腸の調子が良くない時に本能で選んで食べる犬も多いのかもしれませんね。

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犬が雑草を食べてしまう行動に関するまとめ

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犬が草を食べる理由や食べると危険な野草、犬が食べてもいい野菜などについてお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。
犬が草を食べること自体はそこまで悪いことではないと思いますが、お散歩コースの道端の草は、除草剤がまかれている草だったり、毒性のある野草だったりする場合もあります。
犬が草を食べて体調を崩さないように、また、草を食べる必要がないように、飼い主さんは日頃から愛犬の体調に気を配ることも大切です。
愛犬の年齢や体調に合った適正なドッグフードを与えて、犬が草を食べることでストレス解消をしないように、愛犬の周りの環境を整えてあげましょう。
また、犬は草を食べることで人間に何かを伝えようとしているかもしれません。
愛犬が草を食べて体調を崩している様子が見られたら、すぐに動物病院を受診するようにしましょう。



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カリーナ

カリーナ

動物好きな親の影響で、子どもの頃からずっと犬がいる生活をしていました。 これまで飼ったペットは、犬5匹・猫3匹・鶏8羽です。 現在は大型犬2匹と人間7人で、にぎやかに暮らしています。

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