犬がプリンをほしがってる!プリンって与えてもいいの?

2021.09.21

犬がプリンをほしがってる!プリンって与えてもいいの?

手頃で大人気な「プリン」。 おやつでよくプリンを食べるという方も多いのではないでしょうか。 そんなとき、愛犬がプリンを食べたがっている素振りをしていてプリンを食べさせたくなってしまったことはありませんか? 愛犬がプリンを欲しがって近寄ってくると、どうしてもあげたくなってしまいますよね。 そこで今回は、犬がプリンを食べるリスクや、引き起こされる可能性のある症状などを詳しく解説します。 「犬にプリンをあげたいけど食べさせて大丈夫?」と疑問に思っている方必見です!

犬にプリンを与えても大丈夫?

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プリンの材料は卵や牛乳など、シンプルです。
それなら食べさせても問題ないのではないかと考える人も多いと思いますが、
結論をお伝えすると犬にプリンを与えるのは基本的にNGです。
あえて、曖昧な言い方にしているのには理由があります。
基本的には中毒となるような成分は含まれてはいないので、完全にNGというわけではないのですが、人間用に味付けされているので非常に糖分が多いです。
また、プリンの中にはチョコレートや抹茶、洋酒を使用している商品も一部あります。
チョコレートには「テオブロミン」、抹茶には「カフェイン」お酒には「アセトアルデヒド」といった有毒成分が含まれています。
これらの成分を犬は体内で代謝や分解することができないため、中毒を起こしてしまうことがあります。
痙攣や不整脈などの症状があらわれ、場合によっては、死に至るケースももありとても危険です。
そして、犬が糖分を取りすぎると人間と同様に、様々な病気にかかりやすくなってしまいます。
愛犬の健康を第一に考えるのであれば、与えないというのが賢明な判断でしょう。
それでも犬は飼い主が食べている、ミルクや卵のにおいがするプリンに興味津々。ここからは、悩ましい犬とプリンの問題について考えてみましょう。


犬は甘いものが大好き!

アイスクリームやクッキーなど、犬は甘味のあるものが好きですよね。
牛乳と卵、砂糖で作られたプリンを欲しがるのもうなずけます。
飼い主さんによっては、おやつに食べたものの容器を必ず犬にあげるという人もいます。
しかし、それが習慣になってしまうのは困りものです。
プリンは人間のお菓子の中では、カロリーも低めな方ですが、犬から見れば十分過ぎる糖分が含まれています。
例え容器についているごく少量でも、犬にとってはかなりの糖分です。
しかし、誤って1回なめられてしまった、というくらいであれば、それほど気にする必要はありません。


犬にプリンを与えるリスク

愛犬にプリンを与えることで、愛犬につらい思いをさせてしまうかもしれません。
ここでは犬にプリンを与えるリスクについて説明します。

①おなかを壊してしまう

牛乳を飲むとお腹を壊して下痢になってしまう人っていますよね。
これは牛乳に含まれる糖質である乳糖(ラクトース)をグルコースとガラクトースに分解する乳糖分解酵素(ラクターゼ)が少ないことで、乳糖を消化吸収できないためだと言われています。
この乳糖分解酵素(ラクターゼ)が少ないことを「乳糖不耐症」といいます。
そして、ほとんどの犬は「乳糖不耐症」だといわれています。
なぜなら、犬はこのラクターゼが人間よりも少ないからです。
そのため、犬が牛乳を摂取すると下痢をしてしまうことが多くあります。
ただし、下痢をしてしまったとしても、一過性のものであればそれほど心配はありません。

②アレルギー

犬にも人間と同様にアレルギーがあります。
プリンの主成分は卵と牛乳です。
そのため、乳製品アレルギーと卵アレルギを発症する可能性があります。
万が一、市販のプリンを食べてしまって愛犬が嘔吐、下痢、かゆがる、発疹、目の充血などアレルギーと思われる症状が出た場合には、卵アレルギーか乳製品アレルギーを疑ったほうがいいかもしれません。
症状がひどい場合は、動物病院へ連れて行きましょう。
その他でも愛犬のアレルギーが心配な場合は、一度検査してみるべきです。
プリンの材料は人間にとって栄養に恵まれた食材ばかりですが、犬にとってこれらの食材は主食ではありません。
アレルギーの心配がない場合でも、与え過ぎは禁物です。
おやつにするのは、市販されている犬用のおやつか、糖分を控えた手作りおやつが安心です。

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③糖尿病、歯肉炎、肥満

犬にとってプリンは糖分が多く、カロリーもそこそこあるので肥満の原因にもなってしまいます。
ちなみに、糖分をとりすぎてしまうと肥満や歯周病や糖尿病の原因になってしまう場合があります。
そして、プリンを与えてしまうと、普段のドッグフードの味が物足りなくなり、食べてくれなくなる可能性もあります。
プリンは、甘みが強く味の濃い食べ物です。
なので、普段のドッグフードと比べると、断然犬にとっても美味しいです。
そうなると、プリンの味を覚えて、普段の食事を食べなくなる可能性も出てきます。
また、犬は強い香りに慣れてしまうと、あまり香りが強くない食べ物を好まなくなってしまうようです。これも上記同様、手作りプリンや犬用プリンにも言えることですが、特に人間用プリンは香りが強いので、より注意が必要です。
普段の食事を食べないからといって、仕方なく人間用の味の濃いごはんばかり食べさせると、犬の健康に害が出ます。
そのため、なるべく味の濃いものを与えるのはやめたほうが良いです。
そうなると栄養が偏ってしまい、様々な病気を引き起こしてしまうこともあります。

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④添加物による病気

プリンの中には添加物が使われているプリンも多くあります。
よく使われている添加物は「乳化剤」「カラメル色素」「香料」などです
添加物の中には腎機能や免疫力を低下させたり、発がん性があったりするものもあるので注意が必要です。

※子犬の場合はさらに注意が必要
子犬の場合、消化器官機能が未発達のため、特に注意が必要です。
体力がないので、下痢などを起こすとすぐに弱ってしまいます。
また、体が小さいので、下痢が続くと脱水症状を起こす可能性があります。
急激に症状が悪化することもあるので、すぐに動物病院に連絡してください。


犬がプリンを食べてしまった時の対処法

アレルギーがなくても、プリンを食べた後に下痢などを起こすことがあります。
体調に異変が見られる場合は、速やかに動物病院に連絡し獣医師に相談してください。
卵や牛乳にアレルギーを持っている場合、プリンを食べてショック状態になる危険もあります。
受診する場合は、「いつ食べたのか」「どのくらい食べたのか」「どんな症状が出ているか」などを伝えるようにしてください。
また、プリンのパッケージや容器なども持って行くようにしましょう。


どうしても与えたければ犬用のプリンを

「特別な日には、愛犬に甘くて美味しいプリンを食べさせてあげたい…」という方もいるでしょう。
しかし、プリンは基本的に卵や牛乳・糖分で作られているため、犬の健康にとって良いものではありません。
どうしても与えたい場合は、市販の犬用プリンか手作りの犬用プリンを与えるのがベストです。
ただし、糖分の取りすぎには注意してくださいね!


おすすめ!市販の犬用プリン

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犬用に作られた市販の犬用プリンなら、犬に合わせて作られているため、与えても大丈夫です。
ただし、糖分も含まれているため、与えすぎには注意しましょう。
また、市販だからと言ってすべての犬の体質に合うとは限りません。
与えた後は、愛犬の様子をしっかりみてあげましょう。


手作り犬用プリンの基本のレシピ

ここでは簡単に作れる犬用のプリンのレシピをご紹介します!
卵も牛乳も使っていないのでアレルギーを起こしにくいです。
手作りだから愛犬も喜ぶこと間違いナシです♪

【材料】

【材料】
・ペット用牛乳:300cc(豆乳やヤギミルクでも可)
・はちみつ  :大さじ1杯
・粉ゼラチン :5g(粉寒天の場合は2g)
・水     :大さじ3杯

【作り方】
1.ゼラチンは水でふやかしておきます。
2.鍋にペット用牛乳(豆乳やヤギミルクなど)とはちみつを入れ、沸騰させないように火にかけます。
3.人肌程度に温まったら火を止め、ふやかしたゼラチンを入れて溶かします。
4.粗熱が取れたら容器に流し込み、固まるまで冷蔵庫で冷やせば完成です。
もし、愛犬にゼラチン(豚などのタンパク質)のアレルギーがある場合は粉寒天がおすすめです。
粉寒天を使用する場合は2g程度で作ることができます。粉寒天は90℃以上の温度でよく溶かさなければ固まらないため、沸騰させても問題ありません。


糖分を控えた基本の手作り犬用プリンの栄養

ここでは、糖分以外で手作り犬用プリンに含まれている栄養素を見てみましょう。

• βカロテン
• ビタミンB12
• タンパク質
• ビタミンE
• ビタミンK
• カルシウム
• マグネシウム
• 鉄

卵やペット用牛乳(豆乳、ヤギミルク等)に含まれる良質なタンパク質は、身体を構成する基本的な栄養素です。
その他にも骨づくりにかかせないカルシウムや、毛のつやを良くするビタミンEなどが含まれており、栄養的には優秀なおやつといえるでしょう。
犬用に糖分を控えたプリンを手作りしてあげれば、飼い主さんと一緒に楽しい時間を共有できそうですね。
また、市販されている犬用のプリンも少量のハチミツを使って淡く甘味をつけるなどしていますし、低カロリーで犬にやさしいのでおすすめです。


アレンジが豊富な犬用プリン

先ほどご紹介した基本の犬用プリンはアレンジが豊富です!
少しアレンジしてあげるだけで特別感がさらに増すのでおすすめです。
ここではアレンジ犬用プリンレシピを2つご紹介します♪

◆かぼちゃと人参の犬用プリン

【材料】

・かぼちゃ(皮と種を取り除いたもの):40g
・にんじん;20g
・ペット用牛乳:300cc(豆乳やヤギミルクでも可)
・はちみつ  :大さじ1杯
・粉ゼラチン :5g(粉寒天の場合は2g)
・水     :大さじ3杯

【作り方】
1. ゼラチンは水でふやかしておきます。
2. 鍋にペット用牛乳(豆乳やヤギミルクなど)とはちみつを入れ、沸騰させないように火にかけます。(粉寒天を使用する場合は沸騰させてOK)
3. 人肌程度に温まったら火を止め、ふやかしたゼラチンを入れて溶かします。
4.かぼちゃと人参はレンジで柔らかくなるまで加熱し(約3分)熱いうちに潰す。
5.すべての材料を混ぜ合わせる。
6.裏ごしして粗熱が取れたら容器に入れる。固まるまで冷蔵庫で冷やせば完成です。
お好みでブロッコリーなどの野菜を飾り付けるとさらに色鮮やかでおしゃれな犬用プリンになります!

◆黒ごまの犬用プリン

【材料】

・黒ごま:25g
・にんじん;20g
・ペット用牛乳:300cc(豆乳やヤギミルクでも可)
・はちみつ  :大さじ1杯
・粉ゼラチン :5g(粉寒天の場合は2g)
・水     :大さじ3杯

【作り方】
1. いりごまの場合は、ごまをすり鉢ですってください。
2. ゼラチンは水でふやかしておきます。
4. 鍋にペット用牛乳(豆乳やヤギミルクなど)とはちみつ、黒ゴマを入れ、沸騰させないように火にかけます。(粉寒天を使用する場合は沸騰させてOK)
5. 人肌程度に温まったら火を止め、ふやかしたゼラチンを入れて溶かします。
4.裏ごしして粗熱が取れたら容器に入れる。固まるまで冷蔵庫で冷やせば完成です。
固まると自然に2層のプリンになって写真映えする黒ゴマプリンが簡単にできます♪


まとめ

犬に人間用のプリンを与えるのには、アレルギーや肥満などの病気、偏食など、さまざまなリスクがあるので、食べさせるのは好ましくありません。
愛犬にプリンを与えたい場合は市販か手作りの犬用のプリンを与えるようにしましょう。
ただし、犬用であってもプリンは犬の主食ではないため、1回に食べさせる量は少量にとどめてください。
なによりも、糖分を与えすぎないようにしましょう。
食事で愛犬の健康を害することがないよう気を付けて、愛犬と楽しくおやつタイムを楽しみましょうね♪



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笹本 雅

笹本 雅

犬が好きです。小型犬でも大型犬でもとにかく犬が大好きです。これから犬種についてや豆知識や健康についてなど、幅広いワンちゃんについての情報をご提供していきます。犬好きの方にぜひとも見ていただいてご意見いただければと思います!


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