メインクーンはどんな猫種?
メインクーン(正式名称はMaine Coon Cat)とは、メイン州のアライグマ、という意味です。最初に猫種として認定されたのがアメリカ合衆国のメイン州であり、その身体つきや習性がアライグマと似ていることから名づけられました。
猫には珍しく水遊びが好きで、水を手ですくって飲んだり、水の中で物を洗ったりする仕草は、まさにアライグマそのもの。
メイン州では州猫として認定されています。ねずみを捕るのも得意です。
CFA(The Cat Fanciers’ Association Inc. アメリカに本部のある愛猫協会)のホームページでは、「米国土着の長毛種」と紹介されていますが、その出自についてはいろいろな説があり、イングランドからの移民と一緒に来た猫や、ロシアやスカンジナビアから渡った長毛種の猫などが元ではないか、と言われています。
実際、そのがっしりとした体格やふさふさとした毛や長い尻尾、雪の中でも歩ける大きな足などは、ニューイングランドの厳しい寒さにも耐えうる身体的特徴を有していることを証明しています。
メインクーンの大きさは?
メインクーンの大きさは、メスで通常4~6k、オスで6~8 kgくらいですが、大きいものは10kgにもなるそうです。体長も長く、100cmを超えることも珍しくありません。
2010年には、5歳のメインクーンが世界最長の猫としてギネスブックに登録されました。
この猫ちゃんは、鼻先から尻尾の先端までが123.2cmあり、もっとも長い尻尾を持つ猫(41.5cm)としても、同時にギネス登録されています。ちなみに体重は15.8kgでした。
これほど大きくならないとしても、平均的に見るとやはり未就学児くらいの大きさにはなるので、よくSNSなどで見られる飼い主とのツーショットの写真では、飼い主が見えないくらいの圧倒的な大きさが目立ちます。
成長が遅く、成猫の大きさになるまで、4~5年かかるそうです。この成長期の長さもメインクーンの大きさの要因の一つかもしれません。
メインクーンの性格は?
巨大な外観とは裏腹に、「Gentle Giant(穏やかな巨人)」という別名をもつように、性格はいたって温和です。頭もよく、人にもよくなつくので、「犬のような」と形容されることもあります。飼い主について回ったり、新聞を取ってくるなど、本当に犬のような行動をする猫ちゃんもいるようです。
子供や犬との相性もよく、多頭飼いも問題ありません。
上述のギネスブックに登録された猫ちゃんは、セラピーキャットとして、時々地元の高齢者施設を訪問して、高齢者を励ましたり、癒したりもしていたそうです。(この猫ちゃん、惜しいことに2013年、8歳で他界されました)
なお、オスの方が甘えん坊で、メスは比較的独立心が高いようです。
キャットショーでも常に上位
1895年、米国で初の大規模キャットショーがニューヨークで開かれ、メインクーンがBest Catに選ばれています。20世紀初めは人気品種として大流行しましたが、その後他の長毛種がもてはやされるのにつれ、個体数が減少し、一時は品種絶滅もうわさされました。
しかしながら、その後飼育者の方々の献身的な努力により繁殖に成功、1976年のCFAキャットショーで、メインクーンが再び品種として認められ、チャンピオンに輝きました。
現在では、メインクーンはキャットショーで常に上位を占める品種としても知られています。
メインクーンの尽きない魅力
最初その大きさに度肝を抜かれた人も、メインクーンの温和な性格に触れると皆そのとりこになってしまい、怖いと思ったそのどっしりとした体格に、かえって親しみと癒しを感じるようです。
加えて、毛並みはシルクのように滑らかでつやがあり、なでるだけでアルファ波が発せられる感覚が生じるでしょう。毛色は75種類もの組み合わせがあるとされ、白っぽいものから黒々としたものまで、さまざまです。
他の長毛種のように、毛が絡みやすいということもなく、適度な長さと密度を保っているので、比較的お手入れしやすい毛質です。もちろん自分でも毎日毛のお手入れはしていますが、グルーミングは時々してあげてください。基本的に、人に何かをしてもらうことは好きなので、グルーミングも快く受け入れてくれます。
その大きさ故に、抱きしめるというより抱き合うような感じですが、こういう相互交流が可能なのもメインクーンの魅力のひとつと言えるでしょう。
ライター/yamake
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