1.猫が血尿をしている!考えられる主な原因は?
1-1.猫の尿路に石が…尿路結石とは?
1-2.猫にもある!膀胱炎の症状
2.猫が血尿をしていたらどうすればいい?
2-1.まずは血尿の濃さ、尿量をチェック
2-2.動物病院へすぐに連れて行く
3.猫が血尿をしてしまうような病気にならないために
3-1.食事内容に気をつける
3-2.運動不足にならないように気をつける
3-3.日頃から排泄物のチェックをする
3-4.健康診断を受ける
4.猫の採尿方法
4-1.お玉を使用する
4-2.採尿キットを使う
4-3.システムトイレを使用する
5.まとめ
猫が血尿をしている!考えられる主な原因は?
猫が血尿をしているということは、なにかしらの原因が考えられます。排尿障害を引き起こす、隠れた病気になっている可能性があるのです。
もちろん、原因によって治療法も変わりますので、まずは原因がどこからきているのか調べる必要があります。
ここからは、猫が血尿を引き起こす一番多い代表的な原因をご紹介していきます。猫の症状に合わせて、読んで頂ければと思います。
◆猫の尿路に石が…尿路結石とは?
尿路結石とは、その名の通り尿路に石が詰まってしまうことです。
石ができる原因はいろいろありますが、日頃食べているものが大きく関係していることが多くあります。マグネシウムやカルシウムの栄養過多により石ができやすくなるのです。
できてしまった石が尿路に詰まることにより、おしっこの出が悪くなるので、猫としてはスッキリせず何回もトイレに行っておしっこをする仕草を見せます。症状としては、血尿、尿量が少ない、おしっこが全くでない、腹部膨満、嘔吐などです。
尿路結石の診断は、レントゲンや超音波で発見できます。尿路に石が見えるのですぐに分かりますよ。
早い発見であれば治療は簡単で、多くは薬で治すことができますが、石が大きく薬では治療が困難な場合は、手術になることもあります。
一度尿路結石になった猫はまた繰り返すと言われているので、獣医師の指導によっては療法食に切り替えることもあります。
◆猫にもある!膀胱炎の症状
猫も人間と同じように、膀胱炎になることがあります。膀胱炎とは、膀胱になんらかの細菌が入ってしまい炎症を引き起こすことで、症状としては、排尿痛、血尿、残尿感がみられます。
人間は痛い、スッキリしない…と症状を話すことができますが、猫の場合はもちろんできません。何回もトイレに行く、血尿をしている等が一番分かりやすいサインかと思います。
オス猫に比べてメス猫は尿道が広いため細菌が入りやすく、膀胱炎にかかる可能性が高いので注意が必要です。
治療は、薬での治療になります。細菌が入らないように、清潔な飼育環境を作ってあげることが大切です。
猫が血尿をしていたらどうすればいい?
実際に、猫の血尿を発見した場合どうすればいいでしょう?
もちろん、そのまま様子見る、放置するなんてことはしてはいけません。そのうち血尿も治まるだろうと、放っておくとおしっこが溜まり、命に関わることになります。
人間と一緒で、排泄物を出すということは生命の維持において、とても大切なことです。大切な猫のためにも、適切な対処をしてあげましょう。
◆まずは血尿の濃さ、尿量をチェック
猫がトイレで血尿をしていたら、まずはおしっこがしっかり出ているか尿量を見てください。
血尿の症状がみられると、少量の尿を頻回にするようになります。一回の排尿量が少ないことが多いので、チェックしましょう。
血尿であるかどうかは、尿の色を見て分かりますが、猫砂によっては色が判別しにくいこともあります。なるべく白い猫砂やペットシーツを使うことをおすすめします。
血尿の色は濃いのか、薄いのか…色が濃いほど、症状が進んでいるので注意しましょう。
◆動物病院へすぐに連れて行く
猫の血尿がみられたら、早急に動物病院に連れて行きましょう。
先ほど紹介しました血尿の原因にもなる病気は、早期発見することで治療も簡単に進めることができます。
治療することももちろん大切ですが、すでにおしっこが多量にたまっていることもあるので、早急におしっこを出してもらう必要があるのです。
おしっこが体内にたまったままですと、猫も体調が一気に悪くなりかなりつらい状況になります。
血尿だけではなく、おしっこの出が悪い、頻尿である場合でも早めに獣医さんに診てもらうようにしましょう。
猫が血尿をしてしまうような病気にならないために
猫には、尿路結石や膀胱炎による血尿が多いと言われていますが、実際に予防法などはないのか気になりますよね。
やはり、病気にならないためには日頃の生活習慣が大切になります。どの病気もそうですが、バランスの悪い食事、運動不足、健康チェックの怠りが病気へと繋がってしまいます。
猫の血尿を予防するために、具体的にどうすればよいのかをご紹介していきたいと思います。
◆食事内容に気をつける
毎日の食事は、エネルギー源でもあり、健康に繋がるとても大切なことですよね。猫に必要な栄養素を最低限摂取することは大切ですが、尿路結石のときに紹介したように、栄養の過剰摂取が病気に繋がることもあります。
最近では、猫の泌尿器系の疾患に配慮されたフードが多く販売されています。フードを購入する際、裏に書いてある栄養素などを確認し、しっかり把握するようにしましょう。
もちろん、人間の食べる物は与えないようにすることが大切です。
◆運動不足にならないように気をつける
適度に身体を動かせられるような環境作りも必要です。運動不足は肥満の原因にもなりますし、健康に良くありません。
ケージにいれっぱなしにしておくと、運動不足にもなりますし、猫も動ける範囲が限られてしまいストレスに感じてしまいます。
肥満になってしまうと、身体の免疫力も下がってしまい病気になりやすくなります。免疫力の低い状態だと細菌が入りやすくなり、膀胱炎にかかってしまう可能性が高くなるのです。
健康維持のためにも、適度な運動をさせてあげましょう。
◆日頃から排泄物のチェックをする
食事をすればもちろん、おしっこも便も出ますよね。排泄物を毎日しっかり観察することも、とても大切なことです。
おしっこの色や量、便の形状、柔らかさや色などで健康なのかチェックすることが可能になります。
血尿は明らかにおしっことしては異常な色であります。飼い主さんが見ればすぐに分かるので、早期発見が可能になるのです。
日頃からおしっこの色をしっかり観察するようにしましょう。
◆健康診断を受ける
定期的な猫の健康診断は、病気の早期発見、早期治療に繋がるとても大切な検査です。
子猫のときは健康診断をするのに、成猫になると健康診断をしない飼い主さんが多くみられます。大人になると身体もしっかりしてきますし、めったに病気にならないだろうと思いこんでしまうからです。
1年に1回は動物病院で健康診断をすることをおススメします。
猫の採尿方法
尿検査によって、どのような病気の疑いがあるのか、調べることができます。
動物病院が苦手な猫は、病院に行くことが難しいので、家で採尿するよう指示されることもあります。採尿したら病院へ持っていき、そこで尿検査することが可能です。
採尿方法はいろいろありますので、猫の性格に合わせた無理のない方法で実践して頂ければと思います。
◆お玉を使用する
採尿方法として、どこのご家庭にもある調理用品のお玉を活用します。
やり方としては、猫がおしっこをする際にお尻の下にお玉を構えておき、そこにおしっこがたまるようにするのです。お玉に溜まったおしっこは容器に入れて、動物病院に持っていきます。
おしっこをするタイミングが大切なので、猫の様子観察が必要になります。トイレに行くときを狙って、しっかりスタンバイしておきましょう。
◆採尿キットを使う
動物病院で採尿の指示があれば、採尿キットを渡されます。いろんな種類のものがありますが、多くは猫のおしっこをスポイトで吸って、空の容器に入れるようなタイプのものになります。
最近ではウロキャッチャーと呼ばれる、猫の採尿キットが通販などで販売しているのをご存知でしょうか?
先端のスポンジに猫のおしっこを吸収させるものになります。
説明書などもしっかりついているので活用してみても良いでしょう。
◆システムトイレを使用する
システムトイレは普通の猫のトイレと違って二層式になっています。上の段には、システムトイレ用のチップを、下の段にはペットシーツなどを敷きます。
普通の猫砂はおしっこで固まりますが、システムトイレのチップは固まらないで、そのままおしっこを下のトレーに落とすことができるのです。毎日のおしっこの状態がしっかり確認できますよね。
採尿する際は、下の段のペットシーツを取り除いておき、トレーから他の容器に移すようにしましょう。
猫砂の代わりに使うチップには消臭効果もかなりあるので、ニオイが気になる飼い主さんにもおススメです。
まとめ
猫の血尿の原因には、おしっこを出す泌尿器系の病気が隠れています。排泄する際の大事な場所でもあるので、早急な対処が必要になるのです。
血尿を見つけたら、おしっこの様子も観察しつつ、すぐに病院に連れて行くようにしましょう。早期発見であれば、簡単な方法で治療することができ猫にも負担がかかりません。
血尿にならないためにも毎日の生活習慣も見直すことが大切です。適度な運動と、バランスの良い食事が身体の健康へとつながります。
また、猫は自分で食べたい物を選べないので、飼い主さんの与える物しか食べられません。フードにどんな成分が入っているか、飼い主さんがしっかり把握する必要があります。
毎日飼い主さんによる健康チェックと、定期的に動物病院で健康診断を受けることで、病気の早期発見と早期治療をすることが可能です。
獣医さんが猫の身体を触っても嫌がらないよう、普段からの猫とのコミュニケーションが、とても大切なものとなります。
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