猫にツナ缶がNGな理由!シーチキン好きにおすすめのフード4選も

2022.11.08

猫にツナ缶がNGな理由!シーチキン好きにおすすめのフード4選も

ツナ缶(シーチキン)を開けると、喜んで寄ってくる猫は多いでしょう。大好きな猫缶を開けた音と勘違いしているのかもしれません。中身がツナだと知ると、さらにおねだりしてくる猫も多いです。可愛くおねだりされると、ついおすそ分けしたくなりますが、猫にツナ缶をあげても大丈夫なのでしょうか?今回は、猫にツナ缶(シーチキン)をあげてはいけない理由と、ツナ缶好きの猫におすすめのフードをご紹介します。

【目次】

【掲載:2020.02.01  更新:2022.11.08】

ツナ缶(シーチキン)とは

ツナ缶

ツナ缶とは、一般にビンナガマグロやキハダマグロ、カツオなどの油漬けや水煮の缶詰のことです。サラダにしたり、おにぎりの具にしたりと身近な食材の一つですね。

ツナ缶というと「シーチキン」を思い浮かべる方も多いと思いますが、「シーチキン」は、はごろもフーズの登録商標で商品名です。市場におけるシーチキンのシェアが高いため、ツナ缶=シーチキンというイメージがついているようです。

ちなみに、「ツナ」とは英語の「tuna」が語源です。「tuna」は「マグロ」と訳されることが多いですが、マグロ族全般を指すのでカツオも含まれます。


猫にツナ缶を与えてはだめな理由

NG

手ごろな価格で保存もきくので、ツナ缶(シーチキン)を常備している飼い主さんも多いでしょう。缶を開けると、急いで寄ってくる愛猫も多いのではないでしょうか?

中身がツナだと知るや、一生懸命おねだりしてくることもあるでしょう。つい、あげてしまったという飼い主さんもいるかもしれません。

しかし、猫にツナ缶を与えるのはNGです。以下、猫にツナ缶を与えてはだめな理由を挙げていきます。

◆油や塩分が多い

ツナ缶には、油や塩分が使われている商品が多いです。人間用の味つけなので、猫にとっては、油や塩分が過剰になります。

・油の過剰摂取は肥満のもと
油の摂りすぎは、人間と同じく、肥満の原因となります。肥満は、関節への負担を高めるとともに、いろいろな病気を引き起こすもとになってしまいます。

・塩分の摂りすぎは内蔵に負担
塩分を摂りすぎると、常に体にたくさんの水を保持してナトリウム濃度を一定に保たなくてはならなくなります。

多くの水を蓄えるということは、血管内部の液体の量が増えることであり、すなわち血圧の上昇を意味します。これは、血液を送り出すポンプとなる心臓と、ナトリウムの排泄を行う腎臓に過大な負担をかけることになります。

腎臓疾患は、猫の死因のトップであり、根治できる治療法が確立されていないため、特に注意が必要な病気です。

◆イエローファット(黄色脂肪症)になる恐れ

イエローファット(黄色脂肪症)とは、脂肪が酸化して変性し、硬いしこりになる猫に特有の病気です。脂肪は本来、きれいな白い色をしていますが、変性すると黄色くなるため、イエローファットいう病名となっています。

・イエローファット(黄色脂肪症)の症状
症状としては、まず、後ろ足の間の腹部の皮下脂肪が変性して、炎症や硬いしこりが生じます。しこりや炎症は、徐々に胸部にも広がっていきます。

痛みや熱を伴うため、突っ立ったようなぎこちない歩き方をするようになったり、お腹を触られることを極度に嫌がるようになったりします。

症状が重くなると、食欲がなくなり、最悪の場合、死に至ることもある怖い病気です。

・イエローファットの原因
イエローファットの原因は、不飽和脂肪酸です。この不飽和脂肪酸は、ツナ缶(シーチキン)の主な原材料であるマグロやカツオなどの青魚にたくさん含まれています。

不飽和脂肪酸は、少量を摂取すれば、コレステロールを下げて血液をサラサラにしてくれる効果があり、猫にも与えたい栄養素の一つです。しかし、過剰に摂取すると脂肪を酸化させ、イエローファットの原因となります。

イエローファットは、一度に食べた量の多い少ないではなく、継続的に青魚を食べさせることで起きます。

◆メチル水銀にも注意

水銀(メチル水銀)を過剰に摂取すると、人間同様中枢神経に障害を与える可能性があります。

動物は、餌となる動植物から様々な物質を摂取し体内に蓄積していくため、食物連鎖の上位にある動物では、それらの物質が高濃度に含まれるようになります(生物濃縮)。

ツナ缶(シーチキン)の主な原材料であるマグロは、海の食物連鎖の上位にあり、寿命が長い魚です。そのため、マグロには、他の魚より高濃度のメチル水銀が蓄積されています。

人間では、マグロなどメチル水銀濃度の高い食材を食べることは週1~2回以内にすることが推奨されています。人間よりはるかに体の小さい猫では、より注意が必要でしょう。

◆アレルギーが起きることも

他の食材と同様、マグロやカツオにアレルギー反応を示す猫もいます。ツナ缶を食べた後に元気がなくなったり目が充血したりする症状が現れた場合には、獣医師に相談しましょう。


ノンオイルや水煮のツナ缶の場合は?

猫にツナ缶(シーチキン)を与えてはダメな理由に、油が使われていることを挙げました。では、ノンオイルや水煮のツナ缶なら与えても良いのでしょうか?

ノンオイルや水煮であっても、原材料はマグロやカツオですから、上記のイエローファットになる恐れやメチル水銀の過剰摂取の恐れがあります。さらに、人間用のツナ缶には、ビタミンEなど猫にとって必要なビタミンが含まれていません。

特にビタミンEは、脂肪の酸化を抑制し、イエローファットを予防する効果がありますので、青魚を与えるときには一緒に与える必要があるビタミンです。

これらのことから、ノンオイルや水煮であっても、ツナ缶を猫に与えることはやめておきましょう。


猫がツナ缶を食べたがる時の対処法

おねだりする猫

人情として、自分たち人間だけが食べて愛猫にあげないというのは、なかなか辛いものです。

ツナ缶を開けた途端に走ってきて、一生懸命おねだりする愛猫には、どう対処すればいいでしょうか?

◆猫にも何かをあげる

おすすめしたいのは、飼い主さんが食べる時に「猫にも何かをあげる」ことです。猫のツナ缶への興味をそらすと同時に、「一緒に食べている」という満足感が、飼い主はもちろん猫の心も満たしてくれるのではないでしょうか?

この時避けたいのは、ツナ缶のおすそ分けです。ツナ缶が猫にNGなことはもちろんですが、「おすそ分け」として人間の食器から分け与えてしまうと、人間の食べ物全般を欲しがるようになりかねません。

愛猫用に、お気に入りのおやつやフードを少し用意してあげましょう。

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◆人が食べ終えたらゴハンやおやつをあげる

飼い主さんが食べ終えたタイミングで、おやつやゴハンをあげるようにしてもいいでしょう。飼い主さんが食べ終えるとゴハンやおやつを食べられると覚えると、きちんと待ってくれるようになります。

◆人間用のシーチキンを洗って与える

あまりおすすめできませんが、どうしても人間用のシーチキンをあげたいなら、よく洗うことで塩分を取り除きましょう。油は、キッチンペーパーなどでよく拭き取ります。

与える量はごく少量にして、継続して与えることは決してしないでください。


ツナ缶好きの猫におすすめのフード2選

シーチキンが大好きな愛猫には、ツナを使った猫用のフードをあげるのもおすすめです。

そこで、ツナ缶好きの猫におすすめのフードをご紹介します。ペットショップやペット用品売り場、ネットでも購入できるので、常備しておいてあげてはいかがでしょうか。

◆モンプチ プチグルメ あらほぐしツナ

モンプチ プチグルメ あらほぐしツナ

こちらはモンプチのパウチタイプです。安心の合成着色料、香料無添加。食べやすいフレークサイズ。
缶に比べて50gと容量が少ないため、すぐに使い切りたい時におすすめです。

こちらもツナとビーフなど、さまざまな種類が出ているので愛猫の好きな味を選べます。

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◆おにく生活 ツナ味

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お肉のおいしさが詰まった素材をうまみたっぷりのゼリーで包み込んだ、お肉ベースの総合栄養食です。ツナと削り節の香り深く、猫ちゃんの食欲を掻き立てます。

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ツナ缶好きの猫におすすめのおやつ2選

◆ニュートロ とろけるツナ

ニュートロ とろけるツナ

香料・着色料・発色剤不使用、主原料は100%厳選自然素材。素材のおいしさがお口いっぱいに広がるクリーミータイプのおやつです。

お肉やお魚に含まれている亜鉛やひまわり油に含まれるリノール酸が健やかで美しい皮膚・被毛の健康維持をサポート。ツナフレークの入ったタイプの他にもチキンフレーク入りや滑らかペーストタイプもあります。

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◆グリニーズ 猫用 グリルツナ味

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食べながら歯磨きができるおやつ、グリニーズからツナ味が登場しました!

とにかくツナが大好きな猫ちゃんにおすすめです。

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まとめ

ツナ缶は、価格も安く手軽な食材なので、常備している飼い主さんも多いでしょう。缶を開ける音が猫缶を開ける音に似ているからか、愛猫が欲しがって仕方ないということも少なくありません。

しかし、人間用のツナ缶に含まれる油や塩分は、猫にとっては過剰です。また猫には魚というイメージもありますが、これは海に囲まれて魚食中心の食文化の日本ならではの思い込みです。青魚を食べ続けると、イエローファットという猫特有の病気になることもあります。

ツナ好きの愛猫には、猫用の「ツナ缶」を準備しておいてあげましょう。



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SHINO

SHINO

保護犬1頭と保護猫3匹が「同居人」。一番の関心事は、犬猫のことという「わんにゃんバカ」。健康に長生きしてもらって、一緒に楽しく暮らしたいと思っています。


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