1.①サイズ
1-1.①猫界最小のシンガプーラ
1-2.①猫界最大のメインクーン
2.②歴史
2-1.歴史の浅いシンガプーラ
2-2.古い歴史のあるメインクーン
3.③体格
3-1.スリム体型のシンガプーラ
3-2.がっしり体型のメインクーン
4.④性格
4-1.やんちゃなシンガプーラ
4-2.おっとり系のメインクーン
5.⑤被毛
5-1.短毛のシンガプーラ
5-2.長毛のメインクーン
6.⑥寿命
6-1.平均的な寿命のシンガプーラ
6-2.やや短命傾向のメインクーン
6-3.飼い方や環境に気をつければ延ばせる寿命
7.⑦気温への耐性
7-1.寒がりシンガプーラ
7-2.暑がりメインクーン
8.⑧鳴き声
8-1.小さく鳴くシンガプーラ
8-2.高音ボイスのメインクーン
9.⑨多頭飼い
9-1.多頭飼いは苦手に感じているシンガプーラ
9-2.多頭飼いも得意なメインクーン
10.⑩飼育環境
10-1.狭い環境でも飼いやすいシンガプーラ
10-2.広いスペースで飼いたいメインクーン
①サイズ
シンガプーラとメインクーンのサイズは、かなり違います。
◆猫界最小のシンガプーラ
シンガプーラは成猫になっても、わずか2~3キロ程度が平均体重。
世界で数ある純血種の猫種のうち、最小のサイズです。
子猫の頃からの体重増加は緩やかで、成猫になったとしても「子猫みたい!」という可愛さが感じられるでしょう。
「小さな猫と一緒に暮らしたい」という人には、かなり注目されている猫ちゃんかもしれませんね。
◆猫界最大のメインクーン
4.5~8キロくらいがメインクーンの平均体重と言われ、3~5キロ程度の一般的な普通の猫と比べても貫禄たっぷりの大きなサイズ感です。
生後6~7か月くらいにはすでに4~5キロ前後の体重になるでしょう。
生後半年程度と言えばまだまだ子猫時代なのですが、すでに成猫くらいの体格です。
もちろん、性別などの個体差があって、なかには小ぶりで4キロ程度の子もいます。
しかし、逆に大きく育つ子は9キロにもなるのだとか!
最小と言われているシンガプーラの数倍もの重さです。
②歴史
次は歴史について見ていきましょう。
◆歴史の浅いシンガプーラ
シンガポールの下水溝でネズミを食べて暮らしていたワイルドな歴史があるシンガプーラですが、猫種として登録されたのは最近の話です。
1970年代にシンガポールで発見され、「シンガプーラ」として公認されたのは1980年代のこと。
猫種認定されてからは、まだ40年ほどなので、歴史は浅めと言えるでしょう。
◆古い歴史のあるメインクーン
メインクーンは、アメリカ北部で自然発生した歴史の古い猫です。
ネズミを捕まえさせる目的で飼われはじめたのが1600年代頃で、そのうち魅力的な見た目がキャットショーで注目されるようになりました。
一時期は人気が衰退しましたが1970年代頃には猫種として認定されて脚光を浴びています。
③体格
サイズだけでなく、全体的な体型も違う猫ちゃん達です。
◆スリム体型のシンガプーラ
シンガプーラは、スリムで美しい見た目が魅力的な猫ちゃんです。
小さい顔に大きな耳と大きな目が目立ち、キュートなのに美しい顔立ちをしています。
シンガプーラは軽やかな動きができる運動神経の持ち主なので、適度な筋肉質ですが、基本的にはスリムな体型です。
毛も短いので、全体的にほっそりした印象を受けるでしょう。
◆がっしり体型のメインクーン
メインクーンは、大型と言われるだけあって、しっかりした体つきです。
骨太で発達した筋肉で、全体的にがっしりした体型に見えます。
寒い地域育ちのため、ボリュームのある被毛に覆われているためか、「巨大」な力強さが感じられます。
④性格
次に性格も比較してみましょう。
◆やんちゃなシンガプーラ
シンガプーラは飼い主さんに対して甘えん坊なところが魅力です。
ただ、ハンター気質があるため、自分の好奇心からアクティブに動きます。
そのため、やんちゃでイタズラ好きな面もあるでしょう。
自分の興味があるところにはグイグイ前面に向かっていけますが、ナイーブなところがあるので実はビクビクしていたりもします。
心を許した飼い主さんに対しては、フレンドリーで甘えた様子を見せる反面、慣れていない人に対しては距離を保とうとするところがあるでしょう。
しかし、ひとたび「この人のことが好き」と思うと、心からの愛情を見せてくれます。
また、シンガプーラは「近くでいたい」「触れていたい」と飼い主さんに甘えたいタイプなので、留守番などで一人っきりで放置されると寂しがり屋になるようです。
◆おっとり系のメインクーン
メインクーンは、どっしり構えたワイルドな見た目の印象とはちょっと違い、穏やかで優しく、人懐こい性格をしています。
飼い主さんへの愛情は深いですが、適度な距離感を好む猫ちゃんです。
堂々たる見た目を裏切らず、おおらかなところがあって、家族以外の人間にもフレンドリー。
友好的なので、ほかの動物や幼い子供たちとも上手くやっていける世渡り上手タイプと言えるでしょう。
メインクーンは大きな体で優しく穏やかなところから、「ジェントルジャイアント」「穏やかな巨人」という愛称もあります。
⑤被毛
被毛の特徴もかなり違う猫ちゃん達ですね。
◆短毛のシンガプーラ
シンガプーラは短毛ですが、ゴワゴワした感じではなく、シルクのように上質な感じの被毛をしています。
手触りの良さに、いつまでも撫でていたくなるかもしれませんね。
認められている毛の色は、淡い茶色のようなセピア。
優しく上品な印象のカラーです。
また、シンガプーラの毛の特徴のひとつに、濃い色と薄い色が1本に混じっている“ティッキング”があります。
被毛の色と毛の特徴が相まって、シンガプーラは全体的に煌びやかなツヤのある雰囲気が感じられるでしょう。
◆長毛のメインクーン
メインクーンは、ふさふさした厚い長毛が特徴的です。
ちょっとふぞろいな被毛は、ゴージャスななかにも、ワイルドな雰囲気もありますね。
被毛のボリュームがあるため、さらに「巨大な体」に見えます。
毛色はさまざまな色が認められていて、ひとつひとつ印象が変わるのも面白いですね。
⑥寿命
猫の寿命は、昔と比べるとかなり伸びています。
医療が充実していること、栄養のあるキャットフードが普及していること、室内で飼う飼い主さんが増えていることなどがその理由として考えられています。
寿命に関しては、さまざまな調査データがありますが、一般的な猫は15~16歳が平均的というデータが多いです。
個体差があるのですが、猫種としての寿命の傾向を見てみましょう。
◆平均的な寿命のシンガプーラ
シンガプーラの寿命は10~15年程度で、普通の猫と比べても同じくらいと言えそうですね。
◆やや短命傾向のメインクーン
一方のメインクーンは、平均寿命は12年前後というデータが見られます。
ただ、メインクーンは厳しい野生環境で生きた過去を持つので、体質的には丈夫と言われています。
◆飼い方や環境に気をつければ延ばせる寿命
シンガプーラ、メインクーンのどちらにも言えますが、寿命は飼い主さんの飼い方によって変わるものです。
ふだんから愛猫の健康チェックや、飼育環境を整えることで、平均と言われる年齢よりも長く生きる可能性はじゅうぶんにあるでしょう。
⑦気温への耐性
暑さや寒さに対してはどうでしょうか?
◆寒がりシンガプーラ
シンガプーラは、シンガポールという暑い地域出身の野良猫という過去があり、暑さへの耐性はあるようです。
しかし、「毛が短い」「体が小さい」「細身」という体の特徴から寒い時期は苦手。
ペットとして室内で飼うには、冬にはさまざまな寒さ対策をしなければなりません。
シンガプーラは、寒がりな猫ちゃんです。
◆暑がりメインクーン
シンガプーラとは真逆の体質を持つのがメインクーン。
寒い地域の出身のため、寒さに耐えられるように被毛が発達していて、寒さへの耐性は強いです。
ただ、「長くて厚い被毛」「筋肉質でがっしり」「大きな体」という条件が揃っているため、暑いのは苦手と言われています。
厚い被毛という防寒着を着ている状態なので、日本の高温の夏はメインクーンにとっては厳しいものとなるでしょう。
夏には、徹底した温度管理が必要な猫ちゃんです。
⑧鳴き声
次に鳴き声について見てみましょう。
◆小さく鳴くシンガプーラ
好奇心旺盛な性格から、細やかに動く様子は「やんちゃ」とも言えるシンガプーラ。
でも、その反面、ナイーブで「おとなしい」ところもあります。
むやみに鳴かないので、静かと感じるのかもしれませんね。
また、体に比例して鳴き声も小さめで、集合住宅でも飼える猫ちゃんと言われています。
◆高音ボイスのメインクーン
一方のメインクーンも、ふだんはあまり鳴くことがない穏やかな猫です。
ただ、まったく鳴かないことはないため、ときには鳴き声を出して飼い主さんに気持ちをアピールすることもあります。
巨大な体のメインクーンですから、鳴き声もさぞかし大きいのでは…なんていうイメージもあるかもしれませんが、実際の鳴き声はとても可愛らしい響きです。
喉を鳴らすような高音ボイスは、良い意味で見た目とのギャップがあって笑顔になりそうですね。
⑨多頭飼い
シンガプーラもメインクーンも、愛情のある優しい猫ちゃんです。
どちらもハンター気質が備わっていて好奇心が旺盛で、周りに目を向けられる猫です。
ただ、多頭飼いに関しては、両者はちょっと違う傾向にあるようです。
◆多頭飼いは苦手に感じているシンガプーラ
ふだんは元気に遊んでのびのびしていますが、神経質な部分があるため、慣れない人間や動物に距離を取りたがります。
シンガプーラは多頭飼いには適していないと言われています。
◆「得意なメインクーン」
メインクーンは、飼い主さんはもちろん、他の人間や動物にもフレンドリーな性格なので、多頭飼いもこなしてくれるでしょう。
⑩飼育環境
次に飼育環境を比べてみましょう。
◆狭い環境でも飼いやすいシンガプーラ
ケガをしないように、お部屋の片づけをして整えてあげる必要はありますが、シンガプーラは体が小さいので、それほど広い環境でなくても一緒に暮らせるでしょう。
◆広いスペースで飼いたいメインクーン
メインクーンは、5キロを超えるのは一般的。
なかには、8~9キロと巨大になる子もいます。
しかも、体をピンと伸ばしたときの体長は長く、なんと1mにもなるのだとか。
一般的な猫と比べても、3倍近くもの体長です。
トイレやケージ、ベッドなども、ほかの猫ちゃんのものよりも、大きなものを揃える必要があるでしょう。
そのため、広いスペースで飼うことが求められます。
⑪お手入れ
お手入れに関してはどうでしょうか。
◆お手入れ少なめシンガプーラ
シンガプーラは、短毛ということもあり、お手入れはそれほど頻繁でなくてもいいと言われています。
スキンシップが好きな性格なので、コミュニケーションを取るときに、撫でながらブラッシングしてあげると喜ぶでしょう。
◆頻繁なお手入れが必要なメインクーン
メインクーンの毛量はかなり多いです。
毛が絡まったり、毛のなかに汚れが溜まったりします。
ブラッシングを怠ると、皮膚の健康や見た目の印象が損なわれるでしょう。
ブラッシングは「毛のもつれをほぐす」「抜け毛を取り除く」「毛のツヤを出す」という気持ちで、できれば毎日行いたいものです。
お手入れ回数は頻繁で、丁寧なお手入れが求められる猫種と言えるでしょう。
体も大きいので、ブラッシングにかかる時間もかかるかもしれませんね。
まとめ
世界最小のシンガプーラ、最大のメインクーンについて、さまざまな視点から比較してみました。
まったく違う猫種なので、いろいろと違っていてあたり前なのですが、こうして深く追求するとどちらの猫ちゃんにも親近感が沸いてきますよね。
シンガプーラは小さな体でも、活発でかわいい猫ですし、メインクーンは大きくワイルドそうに見えて、実は穏やかで優しい猫です。
どちらも賢くてしつけのしやすい猫ちゃん達と言われています。
家族に迎えるときには、それぞれの特徴や性格、歴史まで深く理解して、愛情をもってお世話してあげたいものですね。
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