猫は繁殖力が強い動物って本当?繁殖の仕組みが知りたい!

2022.08.04

猫は繁殖力が強い動物って本当?繁殖の仕組みが知りたい!

猫はとてもかわいらしい動物のため、猫好きの方であれば、たくさんの猫を目の前にするだけで、嬉しい気分になりますよね。 できることならたくさんの猫が暮らせるように、不妊手術を望まないといった方もいらっしゃるかもしれません。 しかし、猫はとても繁殖力の強い動物だということをご存知でしょうか? 繁殖力の強い猫を放置した場合、どれぐらいの頭数が増えていくのかをご紹介させていただきます。

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猫はとても繁殖力の強い動物

たくさんの野良猫

猫はとても繁殖力の強い動物だと聞いても、あまりピンとこない方もいらっしゃるかもしれません。

猫と一緒に暮らしているご家庭では、迎え入れる時点で避妊や去勢といった手術を検討される方がほとんどですよね。

野良猫であっても人目につきやすいような危険な場所ではなく、安全な場所を探して出産するため、昨今では子猫を見かける機会が昔よりも減ったと感じている方も少なくないことでしょう。

それでも日本では、年間で数万頭の猫が殺処分されているといった事実もあり、知らないところで望まれない命が誕生している現実について、ペットの飼い主さんは改めて考える必要がありますよね。

繁殖制限をしなかった場合、猫の頭数はあっという間に増えていくため注意が必要です。

◆3年後には2000頭に増える?

自由に繁殖できる状況で生活するメス猫の場合、1回の出産につき平均で5頭前後の子猫を産むと言われています。

環境省によれば猫の繁殖サイクルからみて単純計算をすると、1年後には20頭以上、2年後には80頭以上、3年後には2000頭以上の子猫が産まれる計算になると言われていることをご存知でしょうか。

この数字だけを聞くと嘘のように聞こえてしまいますが、これぐらい繁殖力が強い動物だということを理解しておかなければ、きっと日本だけでなく世界中が猫だらけになってしまうことでしょう。

なぜこのような数字になってしまうのかは、以下のような猫の特徴的な繁殖の仕組みが物語っています。


猫の繁殖の仕組み

二匹の野良猫

いくら猫が繁殖力の強い動物だと言われても、3年後には2000頭に増えるといった試算がどのぐらい信憑性が高いのかも気になるところですよね。

まずは猫の繁殖の仕組みについて、見ていきましょう。

◆猫の発情期

猫は日照りの時間が長くなる春(2~4月頃)に発情期を迎えます。
ただし条件さえ揃えば日照時間に関係なく、1年を通していつでも出産することが可能です。

栄養状態も良く、人口光の明るさを感じ、子育中のメス猫でないなどの条件が重なって交尾をした後に、受精をして妊娠をするといった仕組みとなっています。

猫の場合は人間や犬とは異なり、自然排卵ではなく交尾排卵となります。
単独行動を好んで暮らしていたとしても、少ない交尾の機会を逃すことなく妊娠できる特徴的な発情期の仕組みを持つことからも、繁殖力の強さがうかがえますよね。

◆出産時期と回数

猫の妊娠期間は約2ヶ月と言われています。
生後間もない子猫たちが離乳するまでの間は再度妊娠ができませんが、離乳すれば母猫は次の受精が可能になります。

その後成長した子猫自身も、生後6ヶ月前後で繁殖可能な年齢となります。
その中にメス猫が受精すれば妊娠し、出産を繰り返してどんどん繁殖を繰り返すといった仕組みです。

また、猫は交尾排卵といった特殊な妊娠形態を持っています。
同時に複数のオス猫の精子を着床することも可能なため、父親の違う子供を妊娠できます。

メス猫は条件さえ整えば、1年で5回前後の出産が可能となり、どんどん猫が増えてしまう試算にも納得です。

◆一度に生まれる頭数

猫は一度に5頭前後の子猫を出産すると言われている通り、体の大きさや栄養状態など個体によってある程度の差はありますが、1~8頭の子猫を出産する可能性があると考えておきましょう。

飼い猫の場合は飼い主さんの手助けなどを得られることもあり、問題なく出産ができればその後も健康に育つ条件が揃っています。
一方で野良猫の場合は寿命も3~4年程度と短いこともあって、子猫が健康に育つ数はとても少ないと言われています。

離乳期を過ぎても栄養不足や感染症などの病気、交通事故やカラスなどの外敵に襲われるなど、厳しい環境で生き抜くことは困難であることが容易に想像つくはずです。


猫が増えるとどうなる?

野良猫の子猫

たくさんの猫に囲まれて暮らすなんてことは、猫好きにとっては夢のような話ではあります。
しかし、現実としてそのような環境で暮らした場合、さまざまな困難に直面することでしょう。

◆飼い猫の場合

猫と一緒に暮らせば無償の愛や癒しを飼い主に与えてくれます。
一方で、飼い主は猫の命を預かることで責任が生まれるため、天寿を全うさせるといった役割を担わなくてはいけません。

健康で暮らしてもらうためには、栄養のある食事や清潔な生活環境、病気をした際の病院費用などをしっかりと準備して、迎え入れる必要がありますよね。

猫1頭にかかる費用は年間で15万円前後と言われています。
突然のケガや病気などもあるため、それ以上に費用がかかると思っていた方が安心です。

猫に不自由な思いをさせないためにも、頭数が増える分だけこの金額がかかることを想定しておきましょう。
無理のない範囲で猫を幸せにすることこそが、飼い主の義務と言えるのではないでしょうか。

このようなことも考えずに猫だけが増えてしまえば、栄養のある食事も与えられずに病気になり、動物病院へ行く費用もなければ、天寿を全うすることもなく辛い思いをしながら息絶えてゆくことでしょう。

最近では多頭飼育崩壊という言葉を耳にしたこともあるのではないでしょうか。
最初は善意で猫を保護していたにも関わらず、すべての猫に対しての飼育が困難となり、どんどん頭数だけが増えて劣悪な環境で暮らさなければならない、不幸な猫ちゃんたちも多く存在しています。

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猫の多頭飼育崩壊はどうして起こるのか?その原因と対策とは?  >>猫の多頭飼育崩壊はどうして起こるのか?その原因と対策とは?<<
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室内で保護しているからといって、繁殖力の強い猫を放置してしまえば、そこは地獄と化してしまうことを忘れないようにしましょう。

◆野良猫の場合

飼い猫と異なり野良猫の場合は外の世界で暮らしていくため、雨風が凌げる安全な場所を探し求めて出産をします。

ときには住宅地の軒下など、人間にとって迷惑な場所で出産することもあります。
保健所などに通報されれば殺処分の対象となってしまうことでしょう。

そしてすべての人間が野良猫への理解があるわけではなく、猫が好きな人もいれば猫が苦手で嫌いな方がいて当然ですよね。

心優しい方が子猫を保護してくれたとしても、経済力の面で飼育が難しければ殺処分の対象になりかねません。
弱った個体はそのまま見て見ぬふりをされ、カラスなどの天敵に襲われて短い生涯を終えるといった結末が待っています。

猫の繁殖力が強いことと、望まれない命が増えることは比例しません。
そのことをよく考慮した上で増やさないことこそが、いかに重要かを改めて考えてみてはいかがでしょうか。


猫を増やさないためにできること

猫の親子

繁殖力の強い猫をそのまま野放しにし続けることは、猫にとって幸せではないことが分かりました。
私たちは具体的にどんなことをすれば繁殖抑制に繋がるのかを考えなくてはいけません。

猫が安心して人間と共存していくためにも、以下のような手助けが必要と言えるのではないででしょうか。

◆飼っている猫の避妊・去勢手術

望まれない命を増やさないためには、避妊や去勢といった不妊手術を受けることが大切です。

不妊手術をしなかった場合は1年を通して繁殖が可能となってしまいます。
発情期には問題行動を起こして、外に出たがって大きな声で鳴き続けます。

不妊手術は望まない命を根絶させる目的だけでなく、病気の予防や外に出たがる抑止力にも繋がります。
さらに愛猫と飼い主さんがストレスを溜めないためにも、必要な選択と言えるのではないでしょうか。

◆猫の遺棄をしない

自宅で飼育している猫を完全室内飼いではなく、外への行き来を自由にしている場合には、自宅で猫が出産することがあるかもしれません。

飼う予定もなかった子猫が増えてしまうことにより、生活が難しくなって子猫を遺棄するといった考えに至る方は少なくないことでしょう。

また、野良猫を保護して連れ帰っても、なかなか懐いてくれなかったことから、元の場所へ返しに行くといった方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、このような勝手な行動を人間がすることにより、避妊や去勢手術をしていない猫たちは持ち前の生殖力や繁殖力の強さから、子孫を残すことに努めるはずです。

野良猫は前述してある通り劣悪な環境で暮らすことによって、寿命は短くなっていきます。
いかなる場合でも、飼えなくなった猫を遺棄するといった考えは持たないようにしましょう。

◆野良猫や外猫にむやみにえさを与えない

野良猫や外猫に対して可哀相な気持ちになる方は多いでしょう。
少しでも飢えを凌いでもらうために、えさを与えてしまう方もいると思います。

しかし、その子に対して責任を持てないのであれば、むやみにえさを与えるといった行為は、誰かにとっての迷惑行為になっているということも忘れてはいけません。

人間に慣れればその分事故や虐待の確率も増えますし、近隣住民に迷惑をかけて殺処分の対象にされてしまう可能性も否めません。
中途半端な優しい気持ちは逆に猫を傷付けるということを覚えておきましょう。

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まとめ

猫はとてもかわいらしい動物ではありますが、誰しもが同じ考え方を持っているわけではありません。

好き嫌いが分かれてしまうからこそ、猫好きの方は猫に対してどのような生活が理想なのかを、常に考えながら行動に移していくべきと言えますよね。

不妊手術は猫の体を傷付けるイメージや、猫本来の生き方を人間が勝手に抑制しているようなイメージを持たれることも多いですが、誰も責任を持つことができない命が生まれ続けることこそが問題だと捉え、増やさないことが猫を守ることに繋がることも忘れないでください。

繁殖力が強い動物だからこそ、その生態を私たち一人一人がしっかりと理解し、猫が猫らしく生きられるまちづくりを心掛けてみてはいかがでしょうか。



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たぬ吉

たぬ吉

小学3年生のときから、常に猫と共に暮らす生活をしてきました。現在はメスのキジトラと暮らしています。3度の飯と同じぐらい、猫が大好きです。


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