【掲載:2023.11.11 更新:2025.11.07】
フォールデックスの特徴
「フォールデックス」の名前を聞いても、いまいちどんな猫なのかが分からないといった方も多いと思いますので、まずはフォールデックスの特徴を見ていきましょう。
◆スコティッシュとエキゾチックのハーフ

フォールデックスの最大の特徴は、人気の猫種を交配させて誕生した猫という点です。
耳の折れた姿がキュートなスコットランド原産の「スコティッシュフォールド」と、ペルシャとアメリカンショートヘアの特徴を譲り受けたアメリカ原産の「エキゾチックショートヘア」が原種となり、それぞれの特徴を合わせ持ってフォールデックスが生まれました。
フォールデックスといった名前もこの2種類の猫種の名前が取り入れられており、「エキゾチックフォールド」や「エクソフォールド」などの別名も持ち合わせています。
◆フォールデックスの見た目
ペルシャやスコティッシュフォールドの血が入っているフォールデックスは、骨太猪首のずんぐりむっくりで筋肉質となるコビータイプの体型をしています。
大きな丸い瞳にどの角度から見てもまんまるの顔をしており、このような容姿から「フクロウ」や「ミミズク」に例えられることもあります。
スコティッシュフォールド譲りの折れ耳とエキゾチックショートヘアーの短い(潰れたような)鼻がチャームポイントで、個性的な見た目が人々を魅了するようです。
スコティッシュフォールドとエキゾチックショートヘアと同じように、長毛種と短毛種ともに認められており、被毛はすべてのカラー(色)とパターン(模様)が認められています。
フォールデックスの性格
フォールデックスの性格は、なんといっても愛情深く人懐っこいといった部分です。
冒険心や探求心が強く、さまざまなことに興味を示し物怖じせず行動に移すため、人にも興味を抱きやすく知らない人ともすぐに打ち解けるといった活発さがあります。
また賢さを持ち合わせているため、好奇心旺盛であっても善し悪しの判別がつくので、一緒に生活しやすい点も魅力的ですよね。
オスはメスよりも甘えん坊な子が多く、寂しがりやな一面を持っています。
その反面メスは落ち着いた一面を持ち、飼い主さんの気持ちを汲む傾向が強いようです。
フォールデックスの歴史

歴史が浅いといわれているフォールデックスですが、どんな経緯をたどり、どこの国で誕生したのか、という点も気になるところですよね。
フォールデックスはスコティッシュフォールドとエキゾチックショートヘアを交配させた猫種でまだまだ歴史は浅く、猫の血統登録機関(CCA)に認められたのは2006年の話です。
そもそもフォールデックスは1993年にベティ・アン・ヤスクリー氏によって、キャットショーに出展(エントリー)されたことがきっかけとなり、その存在が世間に認知されました。
その後はジャンヌ・パレット氏を中心としたブリーダー達が協力し合い、スコティッシュフォールドのような折れ耳の猫で、エキゾチックショートヘアのような鼻ペチャ猫の誕生に向けて、何度も試行錯誤を繰り返したといわれています。
このような忍耐と努力によって、カナダが拠点となる猫血統登録機関の「CCA(カナディアン・キャット・アソシエーション)」にも認められ、正式に純血種として認められたといった背景があるようです。
フォールデックスの迎え方
フォールデックスはカナダが繁殖主体となりますが、欧米でもその人気は高く日本でも徐々に人気になりつつある猫種といえるでしょう。
かわいらしいフォールデックスをお迎えしたい場合には、どのような方法で出会いを求めればよいのでしょうか。
◆ペットショップ
日本にはペットショップが至るところに存在しており、その場で気に入った猫ちゃんを購入できる国でもあります。
そのためペットショップではさまざまな猫種や犬種の入れ替わりが激しく、人気の高い純血種は店頭に並びやすい傾向にありますよね。
フォールデックスは海外ではとても人気の高い猫種となりますが、日本での認知度はまだ低いため、ペットショップで出会える確率は非常に低いといえるでしょう。
しかしながら、海外のブリーダーなどから直接入手している可能性もあるため、ペットショップで出会いたい場合には店員の方に聞いてみてはいかがでしょうか。
◆ブリーダー
フォールデックスは日本でも認知度が徐々に高まっている猫種となり、一時期は海外のブリーダーでなければ入手が困難といわれてはいましたが、現在では日本でもフォールデックスの繁殖を行っているブリーダーの方がたくさんいらっしゃるようです。
インターネットの検索エンジンに「フォールデックス」「ブリーダー」と入力すると、たくさんのかわいらしいフォールデックスたちが出てきます。
基本的には子猫の譲渡が多く、ブリーダーの詳細や猫ちゃんの細かい情報、価格などを一度に閲覧することが可能となります。
お気に入りの子が見つかれば、その後見学に進んでからのお迎えが基本となりますので、フォールデックスをお迎えしたいようでしたら日本のブリーダーさんを探してみましょう。
フォールデックスの飼い方
実際にフォールデックスをお迎えした際には、どのようなことを心掛けながら飼育していくべきか悩まれる飼い主さんも多いはずです。
飼い主さんと愛猫どちらも快適に過ごせるようにしたいですよね。
他の猫種とは異なるような飼い方が必要となるのでしょうか。
◆一緒に過ごす時間をしっかり確保する
甘えん坊で寂しがり屋な一面があるフォールデックス。
留守番の時間が多かったり、構ってもらえないとストレスを感じてしまうかもしれません。
一緒におもちゃで遊んであげる時間をしっかり確保して、コミュニケーションの時間を大切にしましょう。
運動量の多い猫種なので、室内でも十分遊べるようにキャットタワーを用意してあげるとストレス解消にもなります。
◆室内の安全対策をしておく
フォールデックスの性格は人懐っこく好奇心旺盛な子が多く、人の使用する物や行動に興味を持ちやすいので、誤飲などの対策が必須となります。
そのようなことからも、壊れやすい物や誤飲の危険性がある物などは、フォールデックスの行動範囲内には置かないようにしてください。
また、危ない場所にも興味を示しやすいため、入られたくない場所には入れないような環境作りが必要となってきます。
◆ブラッシングを怠らない
短毛種も長毛種も存在するフォールデックスは、被毛がダブルコートとなるため、抜け毛が多いという特徴があります。
短毛種であっても週1回、長毛種では最低でも週2回程度のブラッシングが重要で、セルフグルーミングの手助けをしてあげてください。
ブラッシングがしっかりできていないと、グルーミングによって大量の抜け毛を体内に取り込むこととなり、毛球症(もうきゅうしょう)といった症状を引き起こします。
愛猫の健康や安全のためにも、ブラッシングをはじめとした全身の適切なケアを怠らないようにし、毎日のケアで美しい容姿を維持できるように努めましょう。
◆遺伝性の病気に注意する
フォールデックスを飼育する上ですべての飼い主さんに知って欲しいことは、掛け合わせた親猫の猫種の遺伝子を強く受け継いでいるという点です。
スコティッシュフォールドのかわいらしい折れ耳は、高い確率で「骨軟骨異形成症(こつなんこついけいせいしょう)」を引き起こすことが分かっていますし、エキゾチックショートヘアーから引き継いだ短い鼻は、「呼吸障害」を引き起こしやすいといわれています。
このような遺伝障害が出やすい中で交配が繰り返されたことによりフォールデックスが誕生したため、飼育していく中でそれぞれの特徴的な病気が発症する危険性は否めません。
そのことをよく理解した上で迎え入れる必要がありますし、実際に迎え入れた際にはしっかりとそれらを考慮し、病気を発症させないように工夫して健康管理をしながら生活を共にしてあげてください。
異常がなくても、病気の早期発見の為に定期的に健康診断を受けるようにしましょう。
まとめ
人気の猫同士を掛け合わせて誕生したフォールデックスは、見た目がとてもかわいらしく、海外だけでなく日本でも徐々に人気が高くなっていることが分かりました。
折れた耳と鼻ぺちゃの愛嬌ある表情は、唯一無二の猫といっても過言ではないでしょう。
短毛種と長毛種のどちらも認められており毛色のパターンも非常に多いため、理想的な猫ちゃんに出会える可能性も高いといえますよね。
人にも懐きやすいため猫と一緒に暮らしたことのない方でも飼いやすい猫ではありますが、遺伝性の病気を発症しやすいともいわれています。
ただかわいいから飼いたいといった気持ちではなく、お迎えする際にはフォールデックスがどんな猫なのかをしっかりと理解した上で、責任を持って家族の一員として迎え入れるようにしましょう。
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