1.ハンサム・ダンってどんな犬?
1889年、アメリカにあるイェール大学の運動部のマスコットとして採用されたブルドックのことです。この犬のことをハンサム・ダンと呼び、代々受け継がれています。2015年の時点では、17代目のハンサム・ダンがイェール大学の運動部のマスコット犬として活躍しています。
ハンサム・ダンになるには色々審査があります。例えば、人々や子供たちに対して寛大であること、イェール大学のライバル関係にあるハーバード大学のシンボルである深紅色のものや、プリンストン大学のシンボルであるトラに対して猛烈な敵意を示す能力があることです。これらのハンサム・ダンの振る舞いは、イェール大学の人々や観客を大いに喜ばせていました。アメフトではイェール大学のハンサム・ダンはとても有名なのです。
ハンサム・ダンのこのような行動は、誰かがしつけたのか、周囲の雰囲気を察知して自ら敵意を示していたのかはわかりませんが、敵に対してのこの行動はイェール大学のファンにはかなり大うけだったのです。
2.ハンサム・ダンはどのようにして誕生したのか?
1889年にイギリス人でイェール大学のフットボール部員だったアンドリュー・グレーヴスが、ニューヘイブンの鍛冶屋の前にいる一頭のブルドックを見つけ、買いました。グレーヴスはブルドックを綺麗にしてやり「ハンサム・ダン」と名付けました。そうするとすぐにハンサム・ダンは、グレーヴスの後を追いかけて大学構内を歩き回るようになり、様々なスポーツの行事にもついて行き、顔を出すようになりました。そして、イェール大学の学生たちがハンサム・ダンを大学のマスコット犬にしたのです。
グレーヴスが大学を卒業し、故郷のイングランドに戻った後もハンサム・ダンはグレーヴスの弟とともにイェール大学に残り、大学のマスコット犬として活躍していました。
そして老いてきた1897年にかつての飼い主だったグレーヴスのもとへ行くために大西洋を渡り、1898年に亡くなりました。
その功績はたたえられ、イェール大学のペイン・ホイットニー・ジムナジウムにハンサム・ダンの剥製が保存され、一般公開されています。