症状は?
ジステンパーの主な症状の中で最も特徴的なのが発熱です。
この発熱の仕方が特徴的と言われ、「二峰性」とも言われますが、一度発熱が起こるものの、治まってしばらくしてからまた発熱するというグラフ化するとその名の通り二つの山ができるようなパターンを取ります。
そして咳や鼻水のような呼吸器症状の後に肺炎を起こしたり、目ヤニなどを伴う結膜炎、出血を伴う下痢、そして免疫低下による二次的な感染症、最終的には神経にまで感染が到達し、神経症状が発症し、死に至る場合もあります。
治療方法は?
ジステンパーが怖い病気と言われる原因でもあるのですが、治療方法がないということなのです。
免疫力低下により二次的な感染が起こることも症状の一つと言うお話を前述しましたが、その感染が起こった場合の治療をしたり、下痢等の症状が起こった際の対症療法をすることしか現在では発見されていないと言われています。
しかし免疫力がもともと低い若齢の子や老齢の子はより感染する恐れもあるので治療ではありませんがしっかりと感染している子と隔離する必要があります。
どうやって感染するの?
感染している個体のくしゃみや咳で鼻汁を介して飛沫感染・接触感染すると言われています。
前述しましたが、食肉目の動物は全般的に感染するのですが、特にイヌ科の動物は感受性が高いと言われています。
そのため家庭で飼育されている動物の中では猫よりも犬の方が感染する確率は高く、重要視されています。
また、中でも若齢や老齢の個体は免疫力が低いため感染する可能性が高く、日本国内には現在は存在しないと言われている狂犬病と違い、日本国内でも充分に感染しうる病気のため、しっかりとした予防や感染している個体があれば隔離の徹底が必要です。
予防するには?
一番効果的なものはワクチンです。
飼い主さんであれば、必ず毎年受けていて、身近かと思いますが、「混合ワクチン」
予防できる疾患の中にジステンパーウイルスは含まれています。
す。
ペットショップやブリーダーさんから子犬ちゃんを購入する際にワクチン接種がすでにされていたり、お家に来てからワクチン接種をするよう指示をされることが一般的です。
なぜかというと前述のように免疫力の発達が不十分な子犬のうちに感染して、ひどい場合死に至ることも多く、また産まれて数か月の間はお母さん犬のお腹にいたころにもらって生まれてきた免疫力がありますが、徐々にそれは消失してしまうからなのです。
感染して死に至ってしまうケースを避けるべく、自分の免疫力をしっかりと付けてもらうためにも忘れてしまいがちではありますが、ワクチン接種は大切です。
私たち人間にもうつるの?
そんなに怖い病気となると、つい考えてしまいがちなのが「飼い主にも感染する可能性がある病気なのかどうか」ということです。
基本的には前述の通り食肉目の中で感染する病気のため、人間には感染しないとされています。
このように怖い病気ではありますが、しっかりと予防ワクチンを接種していくことで、自分の可愛いワンちゃんがこの怖い病気に感染してしまうことも防げますし、ご自身のワンちゃんが感染源となり、他の方の可愛がっているワンちゃんに感染させてしまい、苦しい思いをさせてしまうことは防げるでしょう。
病気などでワクチンが難しいワンちゃんも、抗体検査と呼ばれる免疫力の有無を調べる検査と言うものもあります。
そのような場合はご自身のワンちゃんのジステンパーに対する免疫力を把握したうえで、低い場合はワクチン接種を検討したり、病気を持っている可能性の高い若齢犬や老犬の集まる場所へワンちゃんを連れて行くことを避ける等の配慮も必要と言えるでしょう。
– おすすめ記事 –
・気をつけたい仔犬の飼育環境について |
・犬のフィラリアは予防できる!そもそもフィラリアって? |
・止まらない子犬の下痢は、ジアルジア症の症状かも!? |
・目の前で愛犬が誤食・・・どうしたらいいの!? |