「盲導犬」…目の不自由な方々のサポートをしてくれる
【日本盲導犬協会より】ここ数日、インターネット上でこのポスターが話題になっているようで、大変うれしく思います!ありがとうございます!この犬たちは本物(?)の盲導犬たちなんですよ。協会HPでも紹介しているのでぜひご覧ください!https://t.co/gfRtLWL9Ij pic.twitter.com/1t3xX6y9tZ
— 日本盲導犬協会 (@JGDA_GuideDog) 2017年2月17日
目の不自由な方々にとっては、日常生活を送る中で難しいことがたくさんあることでしょう。
盲導犬は、目の不自由な方々が少しでも安心して暮らせるように、
日常生活全般をサポートしてくれるワンちゃんです。
●盲導犬のお仕事
ラブラドール・レトリバーやゴールデン・レトリバーなどの大型犬が白いハーネスをつけてお仕事をしている盲導犬の姿を
見かけたことのある方も多いですよね。目が不自由な方の隣で、まっすぐ歩けるようにサポートしてくれます。
歩く途中で、障害物や段差など危険な箇所を教えてくれるので安心です。もちろん、横断歩道では立ち止まり教えてくれます。
盲導犬の支えが目の不自由な方の安全を守ってくれています。
また、盲導犬は単にお仕事をするだけでなく、目の不自由な方々のそばにいて「心の支え」ともなってくれます。
毎日の生活を共に過ごす家族のような存在でもあります。
●盲導犬誕生には多くの人の支えが…
盲導犬候補になった犬は、パピーウォーカーというボランティアの方々の家庭で1歳になるまで愛情を注がれます。
ここで、人間を好きになってもらい、社会性を身に付けます。また、1歳を超えると盲導犬になるための訓練が始まります。
日々、訓練をすることで「盲導犬」として立派に成長していきます。
「警察犬」…犯罪現場でたくましく働く
犬が持つ素晴らしい嗅覚を活かして働く「警察犬」のことは多くの方がご存知ですよね。犬の嗅覚は人間の何千倍もあり、
その優れた嗅覚を警察の捜査で発揮し、人間の生活を犯罪から守ってくれます。
●警察犬の主な仕事内容
ひとくちに警察犬と言いますが、その仕事内容はいくつかあります。すべての業務を兼任する訳ではなく、
それぞれの犬の特性に合ったお仕事が与えられます。
・跡追及犬
事件のあった現場で、犯人が残したものの「ニオイ」を嗅ぎ分けて追跡するお仕事です。行方不明になった人を探し出すこともできます。
・気選別犬
事件現場で「犯人が残したニオイ」と「容疑者のニオイ」が同じものであるかを判断するお仕事です。
これが決め手となり犯人逮捕に結びつくこともあります。また、嗅ぎ分けの結果が裁判で大きな証拠として取り上げられることもあり、かなり重要な任務です。
・戒警犬
パトロールや護送のお仕事で犯罪を未然に防ぐお仕事になります。
「麻薬探知犬」…麻薬を嗅ぎ分け国内への持ち込みを阻止する
空港で大きなお仕事をしている麻薬探知犬も有名ですね。荷物の中に麻薬が混じっていないかを得意の鼻で嗅ぎ分けます。
麻薬が海外から持ち込まれるのを阻止する重大な任務を果たします。空港で見たことがある…という方もいるでしょう。
●鼻を武器に空港で大活躍
日ごろから訓練している優秀な犬たちなので、誤って麻薬が口に入ったり、麻薬による中毒になったりなどの心配はないとのことです。
ハンドラーと呼ばれる税関職員が近くにいますので、鼻で察知したら「麻薬が入っているよ」と教えます。
自慢の「鼻」を武器に麻薬の密輸を防いでくれる頼もしいワンちゃんです。
「ガン探知犬」…得意の鼻で人間の病気を知らせる
日本では死因のトップでもある「ガン」。ガンという病気は早期発見により助かる命もあります。
しかし、現実には初期症状が分からず、症状が悪化し病院に駆け込みガンが発見されるケースもいまだ多いです。
近年では、医療現場でガンを発見してくれるガン探知犬という働く犬の存在が注目されています。
●ニオイで「ガン」を探知する
そもそもガン探知犬が研究された始まりは、1989年のこと。一人の女性の愛する飼い犬が彼女の「アザ」のニオイを嗅いだり、
舐めたりすることを止めなかったそうです。その行動を不思議に思った女性が病院で受診したところ、皮膚ガンであったことが分かったのです。
それから、ガン探知犬の研究が進められていったのです。
ガン探知犬は、ガン患者が発する特有の化学物質のニオイを嗅ぎ分けることができるそうです。
ただ、この化学物質が何なのか…については、いまだ研究中です。今後、研究が進めば医療現場でたくさんのワンちゃん達の姿を見る日がくるかもしれませんね。
「救助犬」…事故現場や災害現場で人間の命を助ける
【ネパール地震】現地より写真が送られてきました。少しでも被災者の方々のお力になれるようにチーム一同頑張っています。
只今活動資金調達の為ご寄付を受け付けております
:http://t.co/F0vCr71mNQ
応援宜しくお願いします pic.twitter.com/2v31Hm7MBs— 認定NPO法人 日本レスキュー協会 (@japanrescue1995) 2015年4月30日
文字通り、人間を救助する働く犬の「救助犬」。ワンちゃん達の素早く身軽な行動が、人々の命を繋げてくれます。
●災害救助犬
自然の災害はとても怖いもの。大きな地震や土砂崩れなど自然災害では、倒壊した建物や土砂の下に人間が下敷きになってしまうことも…。
そんな災害の現場で働くのが、災害救助犬です。レスキュードッグとも言われます。
瓦礫の下に人間が行方不明になっているときには、行方不明者の捜索はかなり困難です。
そんな現場で働く災害救助犬は、「ニオイ」を察知し「この下にいるよ」と吠えて教えてくれます。
●水難救助犬
海や川では水難事故が起こることがあります。そのような現場で働くのが水難救助犬です。溺れている人にロープや浮き輪を渡したり、
洋服をくわえて泳いだりすることで、人間の安全を確保してくれます。水の中での厳しい訓練に日々励んでいます。
●山岳救助犬
山の事故現場で働く犬たちです。山で遭難したり、雪崩に巻き込まれたりした方々の救出にあたります。
「聴導犬」…耳が不自由な人の生活を支える
聴導犬は耳が不自由な方の日常生活を支えてくれます。
●聴導犬のお仕事
私たちの生活の中では、玄関のチャイムの音、FAXが届いた音、携帯メールの着信の音、目覚まし時計のアラーム音、
赤ちゃんが泣いた声、お湯を沸かしたときに沸騰した音…などあらゆる音が生活音として聞こえてきます。
どれも日常生活を送っていくためには必要な音ですよね。聴導犬はそれらの音を聞き分け、耳の不自由な方々に教えるお仕事をします。
また、家の中で起こるかもしれない危険なことを教えることもできます。例えば、ガス警報器がなればそれを知らせます。
耳の不自由な人が室内で倒れたときには、他の家族に知らせるような働きもしてくれる優秀なワンちゃんです。
そして、外出時には自動車や自転車の音を知らせて危険を教えてくれます。
日常生活を支えてくれるだけでなく、危険を知らせて命を守ってくれる大事なお仕事です。
●補助犬のうちのひとつ
聴導犬は、盲導犬と違ってあまり見慣れないと感じるかもしれません。実は、聴導犬は、3種類の補助犬(盲導犬、介助犬、聴導犬)のうちのひとつ。
日本で働いている盲導犬は966頭(2016年3月31日現在)なのに対し、聴導犬はわずか67頭(2017年2月1日)なのです。
耳の不自由な方の「耳」となってくれる聴導犬は、オレンジ色の胴着を着てお仕事をしています。外で見かけても犬に声をかけたり、
触ったりするのはNG。彼らは集中力を最大限に発揮しながら、お仕事をしています。私達ひとりひとりが聴導犬について知り、理解することが大事なのですね。
「セラピードッグ」…人々の心に安らぎを与えてくれる
セラピードッグは、病院や施設などで、病気や高齢の方々の心に寄り添い働く犬です。病気などで精神的に辛いことがあった人々と触れ合い支えてくれます。
ペットとして犬を飼っている方がご存知のように、犬たちは私たち人間に温かい気持ちを運んでくれます。ワンちゃんがいるだけで、
家族の会話や笑顔が増えたという方も多いのではないでしょうか。
セラピードッグは、そういった力を発揮してくれる犬です。セラピードッグとして働く犬のそばにいることで、
病気や心に病を抱えている方の気持ちがリラックスするという癒し効果があります。
あまり笑わなかった病気の方に自然と笑顔がこぼれることもあります。また、認知症の進行を抑えてくれる効果や血圧を下げてくれる効果もあるとのことです。
「考古学犬」…人骨発見で歴史に貢献してくれる
世界初の考古学犬と言われるワンちゃんがいます。オーストラリアのミガルーちゃん。
訓練では250年前の人の骨を得意の嗅覚で探し当てたというから驚きです。ドッグトレーナーさんとの長い訓練の結果、
600年前の人の骨も探し出すことができるようになったとか…!
犬の持つ「嗅覚」は、人間の予想をはるかに超えて素晴らしいものなのかもしれませんね。
「シロアリ探知犬」…シロアリから家を守ってくれる
今日でトコジラミ探知犬はホテルの調査終了!一息つけるね(*´∀`)お疲れさまでした♪
photo:ご褒美待ちノック pic.twitter.com/VAmu2UeY4D— シロアリ探知犬ノア@アサンテ (@noah_asante) 2017年4月21日
シロアリは、壁の中や床下という表面的に見えない場所で発生するため、普段の生活で気づきにくいものです。
しかし、次第にその被害が大きくなると大事な住まいが傷ついてしまいます。そんなシロアリを探知してくれる
「シロアリ探知犬」はアメリカではすでに大活躍していて、知名度も高いです。
最近日本でも少しずつ注目されはじめています。日本の害虫駆除会社で働くのが、可愛らしいビーグル犬のシロアリ探知犬。
訓練を重ね、シロアリが出す微量のニオイを確認できるとのこと。的中率がなんと90%以上とも言われている優秀なワンちゃんたちだそうです。
「プリズンドッグ」…刑務所内で活躍する犬
日本では聞き慣れないプリズンドッグ。アメリカの刑務所で働く犬のことを指すそうです。プリズンとは、
日本語に訳すと「刑務所」「監獄」といった意味があります。プリズンドッグプログラムでは、
シェルターに収容されていた犬たちを刑務所で引き取り、囚人たちに犬の世話を通してさまざまなことを学ばせるものです。
罪を犯してしまった囚人たちが、犬のお世話を通じ「命の大事さ」や「愛」を知ることができます。
また、集団で共に飼育していくため「絆」を学ぶことができ、再犯率を下げることにも繋がったそうです。
日本では2014年、八街少年院にて、GMaC(ジーマック)プログラムという名称で同様のプログラムが始まりました。
少年たちが犬との暮らしでさまざまなことを学んでいるそうです。
実は、このプログラムで働く犬は殺処分されてしまうかもしれなかった命だとのこと。
犬の命の尊さを知ることで少年たちの更生のきっかけにもなり、同時に人間に捨てられてしまった犬が愛情をもらえる場にもなっているのです。
「ワインドッグ」…ワイナリーで働く犬たち
ニュージーランドやオーストラリアには、ワイナリーで働くワインドッグ(ワイン犬)がいます。
「働く」というよりも「飼い犬」という表現が近く、一緒にワイナリー経営を盛り立ててくれている存在になっている犬たちです。
その優れた嗅覚は、なんと葡萄の糖度が分かるとか…。葡萄の「獲れ頃」についても教えてくれるんだそうです。
また、看板犬としても大活躍。訪れたお客さんたちの笑顔を誘っているワンちゃんたちもいます。海外ならではの「働く犬」です。
世界中で活躍する働く犬たち
犬の大きな特徴である「賢さ」と「嗅覚」を活かして、さまざまな現場で働いている犬がいることが分かりました。
警察犬、救助犬などの活躍は外出時やニュースで見かけることもあります。
必死で人命救助をしている姿を見ると心から感謝の気持ちでいっぱいになります。
– おすすめ記事 –
・話題のトランプ大統領!ファーストドッグってどんな犬? |
・日本のあの会社にもいる!社員犬って何? |
・人の100万倍も鼻が敏感!犬にはどんな匂いがわかる? |
・【Yahoo!ニュースで話題】正式な補助犬なのに入店拒否・・・聴導犬の実態とは |