バセンジーの特徴(歴史、見た目の特徴、毛色、体の大きさなど)
ここでは、バセンジーの歴史や身体的な特徴、性格などを紹介していきたいと思います。
●バセンジーの歴史
バセンジーの歴史は古く、古代エジプトの時代にクレオパトラにも愛された犬種だといわれています。
こういわれるのには理由があり、なんと古い歴史に生きてきたバセンジーの姿は遺跡から出土される壁画にも描かれることが多かったのです。ですから、探検家が発見するまでバセンジーは幻の犬、とよばれていたそうです。
バセンジーは古代エジプトの滅亡ともに四散したものの、数千年に渡り純血が保たれてきた貴重な犬種としても有名です。しかし、19世紀にイギリスへ渡るとバセンジーの命にかかわる問題が発生します。
これまでバセンジーが暮らしてきた土地には存在しなかった感染病が新しい土地にはあり、抗体のないバセンジーは命を落としてしまったのです。そこから人々は伝染病に強いバセンジーを作るべく、様々な研究がすすめられていきました。
その結果、20世紀にはバセンジーは吠えない犬として世界的に知名度を上げ、家庭で飼育されるようになったというわけです。
●バセンジーの特徴
吠えない犬として人気のあるバセンジーの魅力は、それだけではないようです。
たとえば、そのDNAはシベリアンハスキーよりもオオカミに近く、ジャッカルやコヨーテのような野生動物の遺伝子も組み込まれているのではないか、とまで言われています。バセンジーが誰にでもしっぽを振る犬種でないのは、こういった野生の媚びない性格からくるのではないでしょうか。
ただ、こういった高貴な振る舞いとは逆にバセンジーの特徴の一つでもある眉間にあるシワが時に愛らしく見え、そのギャップでバセンジーはオーナーのハートをキャッチするのかもしれません。
バセンジーは成犬でも45cm弱の大きさで、体重も10kg強。ということは柴犬を連想してもらえればイメージがつかみやすいでしょうか。
このバセンジーの体はバランスのいい筋肉で構成されています。運動能力がとても高く、走るスピードやジャンプ力はカメラに間に合わないという飼い主さんもいるほど。低めのサークルは簡単に飛び越えられるというのですから、犬とは思えないすごさですね。
そしてバセンジーの芸術的な筋肉を覆う光沢のあるスムースコートの毛色はピュア・ブラックとホワイト、レッドとホワイトなど数種類あるものの、足と胸、くるりと丸まった尾の先端にはホワイトが入っていなければいけないとされています。
バセンジーの性格
バセンジーの性格で最初にあげられることが多いのは、他の犬種と比べるとしっぽをふって感情の表現をしない、無駄吠えが少ない、という点です。
他の犬種で見られるように、誰にでも愛想を振りまく性格ではないようですが、ちゃんと感情表現はしているのです。もちろん、一瞬ではわからないかもしれないので、時間をかけてじっくり顔を見てみてください。バセンジー特有の、眉間にしわのある顔をみていると、とてもコロコロと表情がかわっていくのが分かると思います。
バセンジーはあまりしっぽを振りませんし、独立心も高く自己中心的ともとれる性格をしているので猫のようだと例えられることもありますが、とても好奇心が旺盛で呼べばきちんと戻ってきて甘える仕草もします。普段は、そんな愛らしい性格を隠しているのです。
こうやって、いつもは素っ気ないのにたまに甘えた仕草を見せられてしまうから、きっと飼い主さんはバセンジーに夢中になってしまうのかもしれませんね。
猫、といえば、バセンジーは猫のように毛づくろいをするって知っていますか? 清潔であることを好む性格なので、生後半年を過ぎるとトイレを離れた場所でするようになります。これは、バセンジーが潔癖症で、寝床が汚れることをいやがる性格だからと言われています。
バセンジーの飼い方(しつけ、ケア、病気など)
●バセンジーのしつけ方
バセンジーの素っ気ないともとれる性格は、より野生に近い犬種であるためともいわれています。
しつけやすい犬種であれば「あつかいやすい犬」、しつけにくい犬は「あつかいにくい犬」と評価されることも多いようですが、野生に近い動物をしつけるのは、そもそも難しいのです。家庭犬というサークルに入っていても、相手は野生にもっとも近い犬種であることを忘れないでバセンジーと向き合い、同じしつけを繰り返し続ける根気こそがポイントです。
もっとも、バセンジーも遊びがきらいなわけではありません。その馴染まない性格から誤解を招きそうですが、いたずらも大好きです。しつけと遊びをうまく混ぜながら付き合えば、バセンジーとの距離も縮まりそうですね。
●バセンジーのケア
バセンジーはシングルコートで抜け毛が少ない犬種ですが、やはり換毛期には抜け毛があります。換毛期だけでなく、散歩のあとはブラッシングをしてホコリやダニを落としてから家に入るのがおススメです。ブラッシングがおススメなのは害虫の駆除ができるからだけではありません。コミュニケーションの一環として取り入れればバセンジーとの親密度が増し、しつけをしやすくなるというメリットがあるためです。様々な角度から、バセンジーとの距離を縮めていくことが大切なのです。
他に気を配る必要があるのは、暑さと寒さです。
どの犬種でも高温多湿や寒さには強いタイプと弱いタイプが存在しますが、バセンジーの場合は後者、弱いタイプになります。見た目の通り、被毛が短いためシャンプーはとてもしやすいですが、暑い国からやってきたバセンジーは寒さがとても苦手なのです。気温が下がりそうなときは、防寒用のマットや洋服を着せるなど、寒さ対策をしてあげてください。
愛犬家であれば、当然食事にも気を配っていると思います。普段の食生活を良質なものにすると皮膚アレルギーの予防になったり、毛質がよくなって艶やかな毛並となるなど大きなメリットがありますので、ぜひバランスのいい食事や運動を取り入れるようにしてください。
●バセンジーの病気
バセンジーの寿命は12年前後といわれています。
ここでは、バセンジーがかかりやすい病気を紹介していきますので、ぜひ健康管理の参考にしてください。しかし、人間であっても想定外の病気にかかることがあるように、ここでは紹介していない症状があらわれる場合もあります。
おかしいな、と感じたり、心配が拭えなかったりしたときは、速やかに動物病院にかかることをおすすめします。
1.バセンジー腸疾患
症状として多いのは下痢や嘔吐、いつもあげているフードを食べないなどがあります。こういった症状が続くけば体重が減り、免疫力も低下していきますので、速やかに動物病院へ行きましょう。
バセンジー腸疾患の原因はフード内のたんぱく質やアレルギー物質、細菌などがあり、これらが腸の粘膜を傷つけてしまうことで発症します。
2.ファンコーニ症候群
通常、体内に戻るべき糖やアミノ酸は、生きていくうえで必要不可欠な栄養素です。
ファンコーニ症候群というのは、本来濾過されて体内に戻るべき栄養素が体内に戻らず尿となって排泄されてしまうという病気なのです。他の病気でも同様ですが、この病気も早い段階で治療をすることが長生きに繋がります。遺伝性である可能性もあるので、万が一血統にファンコーニ症候群を患ったバセンジーがいたら、適切な検査をうけることが大切です。
バセンジーの値段
中型で吠えが少なく飼育しやすいためバセンジーは人気がある犬種です。日本のブリーダーさんから購入する場合の値段は子犬で約20万円弱です。しかし市場の値段には厳密な相場というものがなく、値段のつけかたはブリーダーさんによって大きく違うようです。
では、その他の選択で、里親での受け入れならどうでしょう?
このケースの場合は子犬ではなく成犬での受入が多いようです。値段はペットショップやブリーダーさんから求めるよりも低いようですから、一度視野にいれて値段などを調べてみるといいかもしれません。
成犬と聞くと値段のことよりも先に首をかしげてしまう人も多いのではないかと思います。でも違う角度から見てみてください。それまで飼育されていたことで、バセンジーは家庭犬としてしつけられているということでもあります。そう考えれば、値段もさることながら、値段のつけがたい目に見えないメリットがあなたにあるのではないでしょうか?
もちろん、飼育していくにはフードやケージ、ハーネスなどの準備も必要になり、揃えていくと安価なものを選択したとしても相応の値段になります。おおよその値段で10万円と言われていますが、リサイクル品を利用すれば多少値段が抑えられるので、色々とチェックしてみるといいですね。
さいごに
いかがでしたか?
ここでは、世界最古の犬、あのクレオパトラにも愛されたであろうバセンジーについて、海を渡るに至った経緯や猫のような性格であることなどをお話してきました。
べたべたと人の傍にいる犬種ではないものの、抱っこもできれば一緒に旅行も楽しむことのできるバセンジー。
素っ気ない態度にくじけそうになりそうなときは、その顔を見つめてみてください。
バセンジーは、あなただけに何かを伝えているかもしれません。
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